協力プレイメインのゲーム性がどこまで浸透するのか―OBTがスタートした「Webパワードール」開発&運営スタッフへのインタビューをお届け

ガマニアデジタルエンターテインメントの「Webパワードール」のオープンβテスト(OBT)が、いよいよ本日12月19日より開始となった。今回、本作の開発経緯をはじめ、CBTからの変更点、今後の展望などを同社の開発&運営スタッフに伺うことができたので、その模様をお伝えしよう。また、ゲームプレイでポイントとなる要素も紹介!

「Webパワードール」とは?

「Webパワードール」は、工画堂スタジオのうさぎさんちーむが開発したシミュレーションゲーム「POWER DoLLS(パワードール)」シリーズを題材としたブラウザゲーム。ジャンル名を彼女×ロボット戦略育成シミュレーションゲームと銘打ち、魅力的な女性兵士やローダーと呼ばれる搭乗型マシンを育成・強化していき、自分だけの部隊を組織する楽しみが味わえる。

アニメーションムービー第2弾

ポイントとなるゲームシステムをチェック!

新旧交えた多彩なキャラクターが登場

原作の「パワードール」に登場したキャラクターはもちろん、「Webパワードール」では多数のイラストレーターに描き下ろされた新キャラクターも多数登場!ゲーム内では「人事部」から好きなキャラクターを採用でき、1日に1回採用可能なキャラクターのリストが更新される。100人まで女性兵士を雇用できるので、気に入ったキャラクターを見つけたら即採用だ!

武器と兵器を研究&生産して出撃準備を

女性兵士を採用したら、次は「研究所」で武器や兵器を研究し、研究したものを「工場」で生産しよう。兵器(ローダーもしくは航空機)の兵装を整え、そこに女性兵士を搭乗させることで出撃準備完了!

指令を受託しよう

出撃準備が整ったら、実際に指令を受けて出撃してみよう。指令一覧の画面から「新規→シングル」を選べば一人で出撃できるが、せっかくのオンラインゲームなので、できればほかのプレイヤーとも協力したいところ。その場合「新規→マルチ(もしくは連合)」か、「参戦→マルチ」から指令を選び、出撃させる兵士を編成するだけで、簡単にプレイヤー同士で協力して指令に臨むことができるぞ。

参加者を募るときに誰でも参加できるようにするか、招待した人だけが参加できるかを選択できるので、わざわざ「参加してもいいですか?」と確認を取らなくても一緒に指令を受けられる気軽さは魅力的!オンラインゲームでコミュニケーションを取るのが苦手という人も、見知らぬ人の指令にパパッと参加してみよう!もちろん、チャットで協力してくれる人を募集してから指令を受けてもオーケー!

指令の報酬を受け取り、兵士や基地をレベルアップ!

指令を完遂すると、出撃した兵士が経験値を獲得してレベルアップしたり、「資材」や「功績」といった基地を拡大させていくために必要なポイントが入手できる。兵士がレベルアップすると「成長ポイント」が獲得でき、このポイントを「体力」「持続」「攻撃」「命中」「回避」の5つに自由に振り分けることができるので、どんな兵士に成長させるかはプレイヤー次第だ。

基地内の施設も、功績を消費することで自由にレベルアップさせることができるぞ。人事部をレベルアップさせれば一度に採用できる人数が増えるし、研究所や工場のレベルを上げれば、より強力な武器や兵器を作るのに役立つはずだ。自分のプレイスタイルに合わせて施設を強化していこう。

たくさんの兵士を集めて好きなキャラクターを強化

レベルアップのほかにも兵士を強化できる「特訓」システムが存在する。特訓させて強化したい兵士と、その特訓のサポートをさせる「サポート兵士」を選ぶことで、パラメータを上昇させることができるのだ。ただし、サポート兵士に選んだキャラクターは軍を退役してしまう(キャラクターを失ってしまう)ので、誰を選ぶかは慎重に。

開発&運営スタッフへのインタビュー

本日OBTがスタートし、正式サービスを間近に控えている「Webパワードール」について、ガマニアデジタルエンターテインメントの商品開発部プロデューサー・安本 英律氏と、オンライン事業本部ディレクター・芳賀 雄一郎氏にお話を伺うことができたので、その内容をお届けしよう。

――まず「Webパワードール」の開発経緯を教えてください。

芳賀 雄一郎氏
芳賀 雄一郎氏

芳賀氏:弊社内でブラウザゲームの新作はどんなものを作ろうかと考えていた時に、社内にPC98からゲームをやっている人が多く、「パワードール」のファンが多かったんです。もともと「パワードール」は工画堂スタジオ様のコンテンツですが、「これをブラウザゲームにしたら面白いのでは?」という意見が出たのがきっかけですね。

「パワードール」は世界観が重厚で、兵士ひとりひとり、「ローダー」と呼ばれるロボット一体一体の設定も細部まで作りこまれていて、この世界観をクローズアップしていきたいという気持ちがあったので、工画堂様に打診したのが「Webパワードール」の始まりです。

――では初めから「パワード―ル」をオンラインゲーム化しようとしたのではなく、先にブラウザゲームの新作を出そうという話が社内であったということですか?

芳賀氏:スタートはほぼ同時と言っていいですね。ブラウザゲームをガマニアジャパンの主軸として進めていく中で、社内でコンテンツの選定も行っていたんですが、その中で最初に「パワードール」が挙がっていましたので。

――CBTが7月、プレオープンが12月と、なぜここまで期間が空いたのでしょうか?

芳賀氏:7月のCBTで、ユーザー様から手厳しい意見をはじめ、「こういう形のゲームのほうが面白いんじゃないか」といった様々な意見をいただきました。当初はそのままOBTに突入する予定でしたが、せっかくのご意見ですので一度時間を取って、大きく改善していこうとなりました。新機能も充実させて、コンテンツそのものの底上げも図っています。

――具体的にはどのような改善を?

安本 英律氏
安本 英律氏

安本氏:表記やインターフェースの部分を修正していますが、大きいところは戦闘の部分ですね。以前のシステムは、敢えてシンプルな処理を採用しておりましたが、原作の「パワードール」が綿密な戦術を組んだり、HEX戦で戦っていくというゲームでしたので、原作をご存じのユーザー様からは「もう少し戦闘を戦争らしくしてほしい」「勝敗だけじゃ何が起きたのか想像しづらい」という意見を多くいただきました。

そこで戦闘部分の内部計算式をほぼ一新し、報告書の見直しや新パラメータ追加など、大規模に変えています。自分のお気に入りの兵士やローダーが誰にどれだけダメージを与えたのか、強いのか弱いのかといった、わかりやすい形で情報を追加させていただこうと考え、現在のように部隊編成をした兵士とローダーが戦闘でどんなことをしたか、という結果が表示されるようになっています。

――CBTからプレオープンでは「兵士合成」も追加されていますよね。(※正式サービス開始時には「特訓」という名称に変更となります)

安本氏:本機能は、兵士育成要素を強化するために新たに実装しました。最大100人まで雇用可能な兵士を有効活用していただき、任意の強化が行えます。ゲーム中に出てくる兵士はそれぞれパラメータが異なりますが、必ずしも強い兵士がユーザー様の好みと一致するとは限りません。お気に入りの兵士は本機能で能力アップしてさらに活躍をさせてもらえればと、思っております。

――回数制限はないのでしょうか?

安本氏:回数制限は特にありません。ただ実行するには指令で獲得できる「功績」が必要になりますので、コンスタントに指令を出して功績をしっかり稼いだほうがいいですね。

芳賀氏:CBTからプレイしてくれた方もいらっしゃるので、やっぱりプレオープンが始まった時には、「何も変わってないじゃないか」と思われてしまうのが一番の懸念点でした。ただ、ユーザー様よりお寄せいただいたご意見を見てみると、変わっているのを体感してくれた人が多くホッとしております。

追加システムについても一通りプレイしていただけておりますし、特に指令ではプレイヤー同士で遊ぶ「マルチ」や「連合」を熱心に遊んでくれているユーザー様が多かったですね。

安本氏:本作はプレイヤー対NPC戦がメインとなりますのでユーザー様同士が協力して指令を行うことができます。指令の報酬はシングルよりもマルチや連合を高く設定していることもあってか、チャットの中でも「マルチ立てたので参加してください」、「誰かマルチ立ててください。僕が手伝いますよ」といった感じで、頻繁にやり取りしてもらっていますね。

――プレイしていても思いましたが、勝手に指令に参加して協力できるのでかなり気楽に遊べました。

安本氏:協力プレイを軸にしつつも、他人と協力するために“コミュニケーションありき”という制約を設けてしまうと、敷居が高くなってしまいます。そのため指令受託と参加は気軽に行えるようにしました。「Webパワードール」での遊び方は、これがスタンダードになってくれるとうれしいですね。

――CBTの時にユーザーから寄せられた意見で多かったものや珍しかったものがあれば教えてください。

安本氏:先ほど変更点でお話しした戦闘結果や兵士の育成部分ですね。現在は兵士がレベルアップするとステータス割振りのポイントが得られ、直接割り振ることで強化できます。以前は振り分けた数値を反映させるための訓練が必要で操作が煩雑でしたので、レベルアップしたら直感的に強くなれるよう改善を行いました。

芳賀氏:ほかには、「パワードール」ファンの方もプレイしてくださっていて、原作のゲームシステムが好きな方からはやっぱりHEX戦をやってみたい!という意見は頂戴しました。

――原作ファンの方は作品の動向をチェックすると思いますが、全く「パワードール」を知らない人へのセールスポイントはどこでしょうか?

安本氏:「パワードール」の世界観は、兵士やローダーなどの設定が綿密かつ整合性が取れているので、その重厚な世界観をお楽しみいただきたいと考えています。女性兵士&ロボットという点も本作の特徴ですね。綺麗な女性兵士、かわいらしい女性兵士が、カッコいいローダーに乗って戦場をかっ歩するというのは、原作を知らない人にも訴求できるコンセプトだと思っています。

芳賀氏:「Webパワードール」には原作の女性兵士も登場しますが、新たにプレイしてくださる方にも入ってもらいやすいよう、完全新規の女性兵士を多数描き下ろしています。

原作デザインのキャラクター
「Webパワードール」で新たに描き下ろされたキャラクター
女性兵士たちが搭乗するローダー

――新キャラクターのデザインを担当した方は何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか?

安本氏:今は大体10名前後の方々にお願いしていて、1人の原画家さんに約5~10人のキャラクターを描いていただいてます。これから続々と新兵士を反映させていきます!

――デザインの選定はどのような基準で行ったのでしょうか?

芳賀氏:ブラウザゲームの特徴でもありますが、敷居を低くしていろいろな方々に遊んでほしいので、画風の違う原画家さんにお願いして、その中でユーザー様がどのキャラ押しでいくのか選んでもらえるような、人気がうまくばらけるようなデザインの選定をさせてもらっています。

――キャラクタ―投票の順位も本日発表になりましたが、票数の偏りはいかがでしたか?

キョウゴク・ヒスイ
キョウゴク・ヒスイ

安本氏:一位のキョウゴク・ヒスイだけ飛び出る感じで人気でしたが、結構うまく票が分かれたと思います。

芳賀氏:一位以外はかなり僅差という感じですね。

安本氏:今後もキャラクターは定期的に追加していきますが、なるべく一方向に揃えるようなことはせず、いろんなキャラクターを出していきたいと思います。

――キャラクターデザインは変わりましたが、服装はほぼ同じですね。これは何かこだわりや工画堂さんからの要望があったんでしょうか?

安本氏:原作である「パワードール」のスーツに準ずる形で作成しています。ただこの後に控えている女性兵士の中には、性格上「体にピッタリするような服を着るのが嫌!」というコもいまして…。自分でスーツを破いた跡がデザインに反映されていたりします(笑)。

――ローダーのデザインも複数のメカデザイナーを起用したりする予定なんでしょうか?

芳賀氏:その予定で進めています。原作のローダーはロボットというよりもリアルな兵器に近いので、量産されることを想定して、開発コストがかかりそうな形状をしていないものが多いのですが、今回はせっかくオリジナルで、なおかつゲーム内でもレアリティの高いものを前提にしているので、特殊仕様のコンセプトモデルが多くなってきそうです。「あの人か!」と思っていただけるデザイナー様にもお願いしているので、今後のアップデートの目玉として楽しみにしていてください。

――最初にどの施設のレベルの上げるのがいいかなど、ゲームを始めたばかりの人や序盤のプレイでアドバイスがあれば教えてください。

安本氏:人事部と兵舎、特に兵舎のレベルを上げるのがオススメですね。兵舎のレベルが上がると前線に起用できる兵士の数が増えていくので、2人1組で指令に出したりと、コンスタントに資源と功績を貯められるようになります。

兵士のパラメータはどれも重要ですが、疲労の溜まり具合が少なくなる「持続」をある程度上げておくとことでしょうか。兵士を指令に出すと疲労して帰ってくるので、これでうまく疲労を抑えれば時間を節約して、コンスタントに指令に出せるかなと。

――開発の苦労や、できたこと、やってみたいことがあれば教えてください。

安本氏:プレイヤー同士が争わずに共通の敵と戦うことをコンセプトにしていますが、それをゲームとして成立させるのには苦労しました。連合であったりマルチであったりと「協力プレイ専用指令」を用意し、一人でプレイするよりもいろいろなプレイヤーと遊んでたほうが楽しいというように、人との協力を“強制にはしないで”落とし込むのが非常に苦労したところです。

――「Web恋姫†夢想」といったサービスも提供していますが、既存IPを扱う上で共通して気を付けていることはなんでしょうか?

芳賀氏:原作を遊んでいた方々には、「原作の良さ」がありつつも「新しいコンテンツ」だと感じてプレイしてもらえるようなゲームデザインを心掛けています。ブラウザゲーム化する場合は、原作のどこを強調しつつブラウザゲーム化していくのか?という点を企画段階では非常に重要視しています。

――クライアントDL型ではなく、ブラウザゲームに決めたのはなぜでしょうか?

芳賀氏:ゲームをはじめるハードルの低さですね。クライアント型の場合は“ダウンロードする”、というだけでもユーザビリティ的に敷居が高くなってしまうので。あとは時代としてもタブレット端末も増えてきていますし、どんな環境でもユーザー様がプレイできるよう、市場の状況も鑑みています。

――「Webパワードール」をプレイしている方の中で多かったブラウザはなんでしょうか?

安本氏:基本的には動作確認を取っているIE7、IE8、Firefoxですね。オフィシャルで動作保障はしていないのですが、自分はChromeでよく動作させています。

――今後の展望についてお聞かせください。

安本氏:特定の女性兵士の組み合わせで出現する専用指令をコンスタントに追加していきたいなと思っています。例えばAさんとBさんの仲がよく、以前にも同じ部隊にいたという設定で、その二人を前線に登録した状態で指令画面を開くと専用クエストが出現する、といった内容の指令などです。兵士同士組み合わせがどうなるのかを模索していただく遊び方も提供できますし、背景となるストーリー展開に広がりを持たせていきたいとは考えております。

――PvPの実装は考えていないのでしょうか?

安本氏:PvPの構想もゼロでありません。あくまで構想段階ですが、ローダー同士の模擬戦を行う機会を用意して、“最も優れたローダーとローダー乗りは誰か”を競うというのは機能としても面白いかなとは思いますね。

――最後にユーザーの方へのメッセージをお願いします。

芳賀氏:原作の「パワードール」ファンの方も、原作を知らない方もいらっしゃると思うので、どちらの方でも遊べるように今後も作っていきたいと思っていますので、ぜひ一度プレイしていただければと思います。

安本氏:一人で遊ぶよりもマルチのほうが報酬もおいしいので(笑)、ぜひ協力して遊んでみてください。


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