7月14日、ハンビットユビキタスエンターテインメントが開催した「グラナド・エスパダ“6周年”記念オフラインパーティー」。そこで次々と明らかになった驚きのリニューアル内容を一足先にプレイしてきたので、その内容をお伝えする。
目次
正式サービスから6年目を迎える本作「グラナド・エスパダ(以下、GE)」の記念オフラインパーティーが、7月14日に開催された。その中で、本作の大幅なリニューアル内容が発表となっているのは、OnlineGamerの記事でもお伝えした通り。
この記事を読んでいる人の中にはすでにリニューアル内容を知っている人も多いと思うが、その内容はオンラインゲームとして既存の運営スタイルからはかなり逸脱した、よい意味で非常にアグレッシブな内容だったのではないだろうか。(リニューアル全容については、ぜひ「グラナド・エスパダ”6周年”」特設サイトで確認してほしい)
そして今回、リニューアル内容のいくつかについて一足先にテストプレイで体験する機会を得たので、その様子についてお届けしよう。様々な憶測や意見などもあるとは思うが、本記事で「グラナド・エスパダを、よりたくさんの人たちにストレスなく楽しんでほしい」という運営チームの意図が伝われば幸いだ。
今回のテストプレイで体験できた内容について
では、まず今回のテストプレイで体験できた内容について、以下に簡単にまとめる。
ゲーム序盤のリニューアル
主に収集クエスト系でのアイテムドロップ率を、大幅に上方修正。クリアまでにかかる時間とプレイストレスを軽減。
いきなり最上位レベルに!ジャンピングキャンペーン
プレイヤーキャラクターのうち4キャラクターまでを、一気にマスターレベルにできる期間限定のキャンペーン。一見すると「成長する・冒険する」というMMORPGの楽しさを一瞬で奪う、初心者ユーザーにはまったくオススメできないオンラインゲーム上級者向けの諸刃の剣。
これまで有料だったダンジョンの無料解放と課金アイテムの無料化
有料ダンジョンが無料化され、ゲーム内通貨で入場権利の獲得が可能になっている。また、ダンジョンクリア報酬で手に入る第3通貨「FESO」により、有料だった一部アイテムがゲーム内通貨のみで手に入るようになった。
初心者サーバーでのGMによるリアルタイム支援と公式サイトへのディスカッションボード設置
初心者サーバーにはGMが長時間出現し、ユーザーからの質問や時には雑談にも気軽に対応。これにより、正式なサポートの対応を待たずに、ゲーム内で気軽に疑問や質問を解決することができる。もちろん、1対1でチャットすることも可能なので、周りの目が気になる方も安心だ。
また、公式サイトでのディスカッションボードでは、運営とユーザー間での今後のアップデートやゲーム内バランスなどについての議論が活発に行われる。
ドロップ率が最大○倍!プレイ時間が大幅に短縮された序盤クエスト
それでは、まずは今回の目玉でもある、序盤クエストのリニューアルについてお伝えしよう。「GE」といえば、序盤の収集系クエストが非常に大変なイメージがある人も多いのではないだろうか。その数たるや、50個や100なんて当たり前という感じだ。
しかし、収集数の多いクエストが序盤でユーザーのプレイ意欲を奪っているという結論から、アイテムのドロップ率が大幅に改善されているのだ。ということで、今回はリボルドウェの街の外にいる「エンジ」から受けられるチェーンクエストに挑戦してみた。
まずエンジと話すと、彼女からは「王達の庭園にいるスケルトンから骨30個を持ってきてほしい」と頼まれる。ではさっそく、「王達の庭園」にレッツゴー。余談だが、「王達の庭園」はコインブラの街からが一番近い。このコインブラの街へは、各街に設置された「ウェイポイント」というワープ装置を使えば一瞬で飛べるので、ご安心を。
というわけで、「王達の庭園」に到着。早速スケルトンの狩りを始めるのだが…まず1体倒してみる。骨が出た。続けてもう1体。また骨が出た。そうこうしているうちに、10体程度倒したところで運営チームの方からこんなコメントが。
「今回、これまで50%だった骨のドロップ率を100%に変更しました」
つまり、スケルトンを30体倒せば、必然的に骨が30個集まるということだ。これは、非常に大きな数値の変更だ。50%の確率というのは、必ず2体に1体が骨をドロップすることを担保してるわけではないので、これまでは数匹倒してもドロップがないこともザラだったし、なによりクリアまでには数時間かかることもあったのだ。
しかし今回のリニューアルにより、スケルトンを倒せば必ず骨が手に入るわけだ。このプレイでも、クエストをクリアするのにかかった時間は約20分。クエスト時間が大幅に短縮されることになる。
続いてどんどんクエストを進めていくと、今度は「ラジムラムの赤い羽根を50個もってきてほしい」とのこと。こちらも数だけ見ればかなり大変そうな数字だ。そのため、今回は運営チームとスクワッド(パーティ)を組んでアイテム収集を行うことに。
すると、たしかにラジムラムは火の攻撃でプレイヤーを苦しめ先ほどよりもクエスト難易度は上がっているのだが、やはり倒すたびに「ラジムラムの赤い羽根」を落とし……サクサク進むこと数十分。最終的には、30分程度でクエストをクリアすることができた。
プレイした感覚からいうと、クエストクリアまでのストレスはほとんどなし。新たに「GE」を始める人も、すんなりこの世界に入っていけるのではないだろうか。
もしかしたら、これまで「GE」をプレイしてきたユーザーにとっては、このリニューアルで本作が「ゆるく」なってしまったかのような感覚を持つ人もいるかもしれない。
しかし、個人的には、今後さらに新たなプレイヤーたちを迎え入れる時、オンラインゲームとしてストレスなくプレイできるよう配慮したいという運営チームの姿勢は、色濃く感じられたように思える。
新たに作ったキャラクターでさえ、その場で最上位レベルのマスターに!その意図とは…?
さて、次は今回のリニューアルでおそらく一番物議を醸すであろうレベルカンストイベント「ジャンピングキャンペーン」について。これは、期間限定で自分の作成したキャラクターから4体までを、一気にレベルMAXのマスターレベルに上げ、さらにそれに伴う様々な武器防具、そしてスタイル一式が手に入るというもの。
実行の流れとしては、公式サイトで様々な条件を確認し、同意することでゲーム内のキャラクターに各種レベルアップアイテムが付与されることになる。その際、運営チームより再三の警告、つまり「実行すると序盤の楽しみや、様々なゲームの魅力を失うことになるけど、本当にいいのか!?」という内容に了承する必要がある。
実際、運営チームとしても利用者想定はあくまでMMORPG上級者で、すぐにでもPvPが楽しみたい人がターゲットのキャンペーンということだった。
では、まずはマスターレベルを体感するために、低レベルの状態で上級者向けフィールド「割れた地」に行ってみよう。すると、やはりというか当然というか、モンスターからの一撃でパーティーは全滅。HPが1500しかないのに、敵の攻撃で4000などという法外なダメージを平気でくらうのだ。普通にプレイしていたら、ここに来るのはいつになるのだろうか…という印象である。
それでは、街に戻って実際にキャラクターのレベルをマスターレベルにしてみよう。今回はテストプレイということで、所定の方法ではなく直接運営チームからアイテムを付与してもらうことに。(方法は違うが、付与されるアイテムは同じなのでご安心を)
その中にある「イベント用マスターカード」を使ってみると……なんと使用したキャラクターが一気にマスターレベルに!HPも、先ほどとは1桁ちがう万単位になっているではないか。
その他にも、同時に付与されるスタンス教本(各職業の戦い方の方向性を学ぶ)を使用してみる。ファイターならば大剣だったり、マスケッティアだったら二丁拳銃だったり、という感じだ。
そして、さらにこちらも併せて手に入る上級装備一式を身にまとい、先ほど滞在時間が数秒だった「割れた地」へ再度挑戦!すると、先ほど瞬殺されたモンスター相手に、当然のごとく戦えるわけだ。これには、正直ある種の感動を覚える。
ただし、先にも書いたとおり、「ジャンピングキャンペーン」での運営チームとしての当初のターゲットは、あくまですぐに上級者向けコンテンツを楽しみたいMMORPG上級者ということは忘れないでほしい。
なので、このキャンペーン期間中に、とりあえず「イベント用マスターカード」などをもらうだけもらい、いつか来るべきタイミングまで大切に保管しておくというのもありだろう。
おそらく、今回のキャンペーンについてはゲームバランスの観点やユーザー構成の観点、さらにゲームコンテンツとの兼ね合いなどを気にするユーザーは、確実に多いと思われる。
しかし、実際に体験してみると、70以上のキャラクターが登場する「GE」の中で、マスターレベルにできるのは、たったの4体なわけだ。そのキャラクターを壁にして、他の低レベルキャラクターを引っ張ってもいいだろうし、上級者しか体験出来ないようなコンテンツを、少し味わってみるのもいいだろう。
それにより、既存ユーザーはさらに「GE」に対するプレイ意識が高まり、新規ユーザーも自分がこの先どんなことが体験できるかを、実際に目にすることができる。この「ジャンピングキャンペーン」は内容的には物議を醸しそうなものであるのは確かだが、「GE」の魅力を感じるための、1つの最善の手段だったのではないだろうか。
有料ダンジョンを無料解放!さらに一部課金アイテムも無料化に
続いては、有料ダンジョンの無料開放と、一部課金アイテムの無料化について。今回のリニューアルでは、これまで有料だったレベル上げに有利なダンジョンが無料開放となっている(厳密には、ゲーム内通貨がかかるが)。
というわけで、解放された「バウンティハンターギルド地域ミッション」に突入!どんどん内部へと侵入し、最深部でボスと戦うのだが、先ほどマスターレベルにしたキャラクターであれば、まったくもって問題なし!3家門でのスクワッドにより、ボスを10分たらずで撃破することに。
さて、このボスを倒すと宝箱が出現する。宝箱を開けるとルーレットが回りだし、それぞれの家門ごとに手に入るアイテムが決定されるのだ。
そして、そのアイテムから手に入るのが「GE」の第3通貨となる「FESO」。このFESOは、主にこれまで有料アイテムとして販売されていたアイテムの購入時に必要となる。
その中には、たとえばこれまでは購入に500円がかかっていた「覚醒秘伝書」も含まれる。また、エキスパートスタンスを覚えるのに必要だった「グローストーン」は不要になる。つまり、これまでキャラクターの育成に必要だった課金要素は今回のリニューアルで排除され、今後はゲーム内通貨のみでキャラクター育成が行えるようになるということだ。
これは、今回のリニューアルにかける運営チームの明確な意図によるものとも言える。テストプレイ中も、「プレイヤーの皆さんには、なるべくゲームをプレイする上でストレスとなる課金行動を行わなくても、十分に遊べる環境を用意したい。」そういった言葉が、運営チームからは盛んに聞かれた。
つまり、今回のリニューアルはどちらかというと、ゲーム内コンテンツのリニューアルというよりは「運営スタンスのリニューアル」というわけなのだ。
しかし、そこである疑問がわく。では、どこで本作は利益を生むのだろうか?今回のリニューアルには、課金アイテムの永続的な大幅値下げなども含まれているのだ。やはり商業タイトルとして運営する以上、一定の利益は必ず必要となるし、ユーザーだってそんなことは理解している。
その質問をぶつけてみる。すると、「今後は装備品の強化やコスチュームや、時間を短縮するための課金がメインになります」という返答が。つまり、あくまでキャラクターの育成についてはゲーム内コンテンツで完結させ、それ以上の強さを求めたい人は、装備品で極めてほしい、ということだ。
これは、ゲームをプレイする側にとっては余計な費用的負担も減るし、ユーザー間での成長度合いのスピードもフラットになる。こういった面は、新規ユーザーや今後「GE」を始めたいユーザーにとっては、朗報となるのではないだろうか。
ゲーム内でのユーザーサポートの充実と、ユーザーが一体となって創り上げるこれからの「GE」
インゲームサポートについて
それでは最後はゲーム内で行われているGMキャラクターによるユーザーサポートと、公式サイトに設置されている「ディスカッションボード」について。
まず、現在「GE」では新規推奨サーバーが設定されており、そのサーバーでプレイを始めると自動的に新規ユーザー専門のギルド「開拓党」へと入党することに。
この「開拓党」のメンバーであれば、GMキャラクターに自由に質問などができるのだ。もちろんギルドチャットでの質問のほか、不安な人はGMへの個別チャットでの質問もOK。
そこで、ためしに何個か初心者を装って質問をしてみたのだが、対応がかなりフランクなのだ。一般的なGMのイメージといえば、テンプレートに従ったお堅い返答や態度を思い浮かべるが、今回インゲームサポートを行なっているGMは、通常の会話にも付き合ってくれたり、時には初心者向けのプレイ講座を行なってくれたりと、ユーザーとの距離が非常に近い存在なのだ。
現在は毎日17:00~22:30までに登場しているが、リニューアル後の1ヶ月は11:00~朝5:00まで登場し、ほぼいつでもユーザーからの質問に答えたり、ふれあいを楽しんだりと、とにかくユーザー本位の体制へと変わっていくということなので、ぜひ新規ユーザーの方は、このインゲームサポートを使い倒して、「GE」の世界を楽しんでみてはいかがだろうか。
ディスカッションボードでの議論とユーザー意見の反映について
その他、現在公式サイトには「ディスカッションボード」が設置されている。これは、運営チームや時にはユーザーから出された今後の「GE」のアップデート方向などについての議題に関して、自由闊達な議論を繰り広げる場。
現在であればGMからの「日本独自の調整」に関する議題に対して、非常に数多くの意見が寄せられている。また、その他にもニコニコ生放送などでのアンケートなどを行い、ユーザーが意見を言いやすい環境が整理されていくとのことだ。
そして、今回のリニューアル後からは、なんと「毎月第1土曜日」に「GE大会議」が開催されることも決定している。これにより、実際に運営との議論の中で、今後どのように「GE」をアップデートしていくかを決定し、現在も行われている週間アップデートの他に、こういった意見を取り入れた大きなアップデートを挟み込んでいく、というのが今度の運営スタンスということだ。
進化したスマートフォン版「ジモコン」が登場
テストプレイの最後に、これまでの「ジモコン」が進化したスマートフォン対応版「ジモコン」を、少しだけ見せてもらった。まだ韓国版のローカライズ中ということで、全容はお見せできないが、今回のスマートフォン対応により、今後はスマートフォンからの遠隔プレイやゲーム内チャットなどが行えるようになる。
これにより、どこにいても、PCがなくても、「GE」がある程度プレイできるようになるのだ。このスマートフォン版「ジモコン」については、今後情報が出てくるようなので、ぜひ「GE」ユーザは注目して欲しい。
リニューアルを体験して
最後に、「GE」のリニューアル要素の一部を体験してみた感想をお伝えしよう。まず、今回のリニューアルコンテンツをプレイしてみて、筆者としては率直に「GE」をプレイしてみたくなった。
今回のリニューアルには、端々に運営チームの「ユーザーさんにもっと楽しんでもらいたい、ストレスを軽減したい」というメッセージが明確に見えるからだ。
先程も書いたが、今回のリニューアルは単なる「コンテンツのリニューアル」ではなく、「運営スタイルのリニューアル」なのだ。運営チームがユーザーに対する意識や認識を改め、新たな「GE」を展開していく。その気概が見える、新規プレイヤーや初心者プレイヤーにやさしいリニューアルだと言える。
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