DMMゲームズは今春から今秋にかけて、10作近くの新作タイトルを怒涛の勢いでリリースしている。その中の一作「スカイ・ロア」は、9月18日より正式サービスを開始している、クライアント型のオンラインRPGだ。運営スタッフにゲームの見どころなどを聞いてきたので紹介しよう。
DMMゲームズは、新作オンラインRPG「スカイ・ロア」の正式サービスを、9月18日より開始している。本作の開発作業を行っているのは、「ルーセントハート」「ディビーナ」などを手がけた台湾のPlayCoo。ゲームの遊びやすさやキャラクターの可愛らしさを大切にしている開発会社で、同社のファンにならよくご存知のところだろう。
今回はスカイ・ロアの運営スタッフに、あらためてゲームの見どころや、今後のアップデート予定などについて話を聞いてきた。DMMゲームズは東京ゲームショウ2014へブースを出展しており、今後も注目を集めていきそうなので、初めて知るという人もこの機会に注目してみよう。
冒険の舞台が空と海に大きく広がるオンラインRPG
――本日はよろしくお願いします。新たに本作を知る人に向けて、ゲームの基本コンセプトをあらためてお願いします。
プロデューサー氏(※諸事情により名前は伏せさせて欲しいとのこと):一言で述べると、「スカイ・ロア」は誰でも安心して遊べるオンラインRPGです。開発会社のPlayCooについてご存知の方ならお分かりのとおり、ゲームとしての土台はとても手堅い作りで、一般的なオンラインRPGから大きく外れていません。そのうえで、スカイ・ロアならではの魅力が何かというと、冒険の舞台が地上だけでなく「空」や「海」へ大きく広がっていることです。
――順番にお伺いしていきますが、「空」に関連してどういった冒険が行えるのでしょうか。
プロデューサー氏:ゲーム内の地形や建物は、マイキャラが立体的に移動することを前提に作られています。たとえばゲームを始めて最初に訪れた拠点エリアで、マイキャラを“大砲”から発射させて、高い城壁などに飛び移ったりできるんです。そして高い場所から、グライダーに乗っての滑空など楽しめます。
滑空の最中は緩やかに下降していきますが、マップによっては上昇気流が噴き出しているポイントがあり、これを使えば大きく浮き上がることができます。延々と滑空しながら、遠く離れた場所まで移動といったことも出来ますよ。
――もう一方の「海」に関してはどうでしょうか。
プロデューサー氏:海は、スカイ・ロアにおけるメインコンテンツといえる存在ですね。プレイヤーは自分自身で船を所有し、大海原へと繰り出せます。航海しながら新たな大陸や宝島などを発見したり、ときには海賊やモンスターなど遭遇したりなど、たっぷりの冒険が待ち受けています。ゲーム内のエリア比率としては、海と陸地が7:3程度で、海はかなりの広さがあります。
――プレイヤーは、どのあたりのタイミングで船が入手できるのですか?
プロデューサー氏:レベル30で受けられる一連のクエストを通じて、船が所有できます。しかも、海のエリアでは移動時における制限がほとんど無いのですよ。その気になれば、高レベル向けの海域に、いきなり足を踏み入れることも出来たりします。モンスターに遭遇したらやられてしまいますが……。ともあれ、船を所有した時点でゲーム内の自由度や活動範囲が一気に広がり、このワクワク感はたまらないですね。
パブリッシャーとして存在感を増すDMMゲームズ
――本作の開発元のPlayCooは、これまで「ルーセントハート」や「ディビーナ」などを手がけており、日本ではガマニアが運営契約を行っています。どういった経緯で、DMMゲームズがスカイ・ロアの運営権を獲得したのでしょうか。
プロデューサー氏:現在の弊社はどちらかというと、「艦隊これくしょん -艦これ-」を代表とする、ブラウザゲームの方で有名かもしれません。しかし、クライアント型のオンラインゲームにも力を入れていきたいと考えています。そういった中、昨年の東京ゲームショウ2013にPlayCooが出展していたのを見て、そこからコンタクトを取っていきました。その結果、日本版の「スカイ・ロア」に関しては、開発がPlayCooで、運用・運営をDMMゲームズが行うことになりました。
――実際にPlayCooと一緒に仕事を行ってみて印象はいかがですか。
プロデューサー氏:台湾というお国柄もあるのでしょうけど、日本の文化に対してものすごく熱心に研究されていますね。漫画やアニメに関しても、日本で人気が高いものは台湾でも受け入れられやすいですし、その逆を実現してきたことが、ルーセントハートなどのヒットに繋がっているのだと感じました。
――それにしても、最近のDMMゲームズの勢いは凄いです。今春から今秋までの間に、新作タイトルを10作くらい(※予定を含む)リリースしていますよね。
プロデューサー氏:社内でも、てんやわんやの状態ですね(笑)。現在公開させて頂いているタイトルはブラウザゲームが多めですが、クライアント型のオンラインゲームも負けないように頑張っていきたいです。
――タイトルを契約する際、ゲームジャンルなどはどのような基準で決めているのでしょうか。
プロデューサー氏:クライアント型のオンラインゲームに関しては、既に運営中のタイトルとゲームジャンルが被らないように心がけています。自社のタイトル同士でお客さんを奪い合っても仕方ないですし。「HOUNDS」のゲームジャンルは“RPS+FPS”、「スカイ・ロア」はオンラインRPGで、他のジャンルにも可能な限り幅を広げていければと考えています。
続々とアップデートを予定。2014年内にレベルキャップは100以上に?
――それでは話をスカイ・ロアに戻します。現在の手応えはいかがでしょうか。
プロデューサー氏:ゲーム内の一部でクライアントの挙動が不安定になってしまい、お客様にご迷惑をお掛けしてしています。現在、この解決のために全力を注いでいるところです。
――なるほど。少なくともトライアルテストのバージョンでは、レベルアップのペースが大分早かったようですが、今後ゲームバランスの調整などは行っていくのでしょうか?
プロデューサー氏:確かに効率的なプレイを突き詰めていくと、一般的なオンラインRPGと比べると、若干スピードが速めかもしれませんね。でも、世界観を楽しみつつ普通に遊べば、そこまで問題視する程ではないかなと思っています。
――そのほか、日本版における仕様変更やカルチャライズなどは行っていますか?
プロデューサー氏:実は結構な手間を掛けているのが、キャラクター作成時に登録されているフェイスパターンや髪型です。日本人の感性で見ても、違和感なく仕上がっていると思うので、じっくり注目してみて下さい。
――ローカライズやカルチャライズの作業は順調ですか?
プロデューサー氏:先に申し上げたように、現在はトライアルテストでクライアントプログラムの不具合が発生しており、これの解決が急務です。トライアルテストの経験者にとっては、新しいコンテンツの実装が待ち遠しいかと思いますが、まずはオンラインゲームとして普通に楽しめるようにするのが最優先です。それをクリアした後は、続々とアップデートを行っていきますよ。
――お話しできる範囲で、今後のアップデート予定などについてお願いします。
プロデューサー氏:スカイ・ロアは他国で既にサービスが行われているタイトルなので、アップデートの蓄積がそれなりにあります。レベルキャップに関しては、アップデート毎に引き上げるくらいのイメージですね。具体的には、2014年内にレベルキャップを100以上の引き上げを目標にしています。
もちろん、レベルキャップの引き上げに伴い、追加エリアやダンジョンなども随時追加していきます。そうしてキャラクター育成の楽しさを実感できるオンラインRPGにしていきたいですね。
――ゲームの大きな見どころとなっている、空や海に関するアップデートの予定はどんなものがありますか。
プロデューサー氏:正式サービス開始後のアップデートで実装予定となりますが、ギルドで「島」を所有することを検討しています。島はインスタンスエリア扱いなのですが、その中にギルドメンバーが集まってサッカーなどのミニゲームに興じたりできます。
――大まかな運営方針などは決まっていますか。
プロデューサー氏:PlayCooはコミュニティを重視しており、そのことが各種コンテンツに反映されています。弊社としてはその考えを尊重したうえで、日本版ではやりこみ要素をプラスアルファとして盛り込んでいきたいです。強敵と戦ったり、自分が丹精込めて育てたキャラクターが活躍できる場を、どんどん提供していきたいですね。
――課金アイテムはどのようなラインナップを予定していますか。
プロデューサー氏:ここは台湾版から大きく変えています。コミュニティをウリとしているタイトルなので、それを楽しむために多額のお金を要するようではダメです。普通のゲームプレイでは課金を行わなくても差し支えないですが、たとえば「徹底的に強くなりたい」とか「目立ちたい」といったニーズに対して、課金アイテムの提供を検討しています。
――最後になりますが、正式サービスに向けての意気込みをお願いします。
プロデューサー氏:スカイ・ロアは誰でも安心して楽しめるオンラインRPGのです。最近はスマートフォン向けのアプリやブラウザゲームの勢いが増していますが、それだけに、本作のようなオーソドックスなタイプのオンラインゲームは、意外と珍しいのかな?と思います。まだ正式サービスが始まったばかりのタイトルなので、興味を持った人はぜひ気軽に試してみて下さい。
――本日はありがとうございました。
Published by (C)DMMゲームズ (C) 2014 PlayCoo Corporation