「イカロス オンライン」では、新種族「シャリング」が近日実装される予定だ。ここでは、メディア向けに行われたシャリング体験会の模様をお届けしよう。
今回実装される「シャリング」は、人種族ではない初の異種族クラスだ。「シャリング」とは一体どんな種族になるのか、メディア向けに開催された「新種族シャリング先行体験会」で体験してきたので紹介する。
本体験会を務めるのは、新たに本作を統括することになった運営ディレクターの栗本裕也氏だ。後半では、栗本氏に本作の運営方針などを聞いたミニインタビューを掲載しているのであわせてご覧頂きたい。
新種族「シャリング」とは
7クラス目となる新種族「シャリング」は、女神エローラが撒いた光の種から生まれた妖精で、人間の少女のような姿をしている。「シャリング」が司るクラスは「アイドル」となり、相棒となるテディベアとともに魔法のステッキを使いながら、大陸のすべての者に元気と笑顔を与えているのだという。頭に触覚が生えていたり、背中に羽が生えていたりと、妖精ならではの容姿をしており、衣装や立ち振舞もまさにアイドルといった印象だ。
キャラクター作成では、触覚と羽の独自項目が用意されており、形状と大きさを変更することができる。昆虫や花の様な触覚、蝶やトンボのような羽など各5種から選ぶことができ、最大サイズにするとなかなかの存在感で、まさに妖精といった感じだ。体験会で触れることのできたバージョンでは、プリセットが韓国のものだったが、日本での実装時には日本向けに変更が行えないか検討中とのことだ。
クラスとしては、自身を含む味方の攻撃力と防御力を向上させるバフスキルに加え、モンスターにデバフ効果を与えるスキルを複数持つサポート職となる。扱うスキルが多いため、パーティメンバーのバフ管理を行うためのプレイヤースキルが要求される。とにかくスキルが多いため最初のうちは効果を覚えるのに苦労しそうだが、使いこなせればパーティに無くてはならない存在となれるだろう。
また、スキルを使用する際の消費MPが固定値ではなく、割合である点もポイントだ。さらにMPの最大値に応じて与えるダメージが変動するスキルもあるので、慣れるのには少し時間がかかるだろう。新クラス「アイドル」は魔法クラスに分類されるため、知能に依存して攻撃力が上昇する。装備のオプション補正値や基礎ステータスの伸びは、プリーストと同等だが、MPの伸びが良い点も特徴だ。
4種類の召喚
4種類のぬいぐるみを召喚することが可能で、召喚したい地面を指定して呼び出す。ぬいぐるみが召喚されると、その周辺にダメージを与えたり、デバフ効果を発生させることができ、キャラクターのレベルによって、召喚時の追加効果が発生するようになる。
設置型スキル
地面を指定してスキルを発動する設置型バフ・デバフスキルも習得可能だ。比較的広い範囲に効果をもたらすので、うまく使うことができればパーティを強力にサポートできるようになるだろう。
特性
特性は、防御重視・対人重視・攻撃重視の3種に大別され、計18種の特性が用意されている。これらを8枠のスロットにはめていき、キャラクターの能力を強化することが可能だ。プレイスタイルにあわせて、強化していくと良いだろう。
防御重視
・体力増加のセット効果
・防御面の強化
・ぬいぐるみ召喚時のバフ効果を強化
対人重視
・精神力増加のセット効果
・対人面の強化
・自身へのバフと攻撃対象へのデバフを追加
攻撃重視
・知能増加のセット効果
・攻撃面の強化
・設置系スキルの強化(バフ効果の追加等)
ぬいぐるみを鈍器のように振り回すアイドル「シャリング」でプレイ
体験会では、「シャリング」のキャラクター作成とチュートリアル、そして高レベルキャラクターでのスキルの使用感を確認することができた。
「シャリング」では、今までのクラスとは異なり、チュートリアルを終えると、ブラカルの森ではなく、ハカナス城に降り立つことになる。チュートリアルの最後は、ペガサスではなく栄光のポヨに乗って移動するなどアイドルらしい可愛らしいシチュエーションを楽しめるぞ。
戦闘は、手に持ったテディベアやハートを使っての直接攻撃と設置スキル、そして、ぬいぐるみの召喚が基本となる。手には常にテディベアを抱えており、このテディベアを振り回して敵に叩きつけるスキル「ぬいぐるみとダンスを」が基本攻撃スキルとなる。さらに、テディベアにパワーをチャージ(3段階まで可能)して強力に叩きつける「ぬいぐるみ投げ」、強力なダメージを与える「ぬいぐるみ乱れ投げ」など、可愛らしい外見からは予想できない攻撃で強烈なインパクトを与えること間違いなし。その他、ハートを使って攻撃する「ハート投げ」「祝祭の頂点」なども攻撃の基本スキルだ。
なお、武器はすべてテディベアなのだが、種類によって毛の色や衣装などが変わるためキャラクターとのコーディネートも楽しめそうだ。
ループス、アグナスJr、祝典のスライン、桃空のエリオンのぬいぐるみを召喚することも可能で、スキル発動後に召喚したい地面を指定すれば、その場所にぬいぐるみが出現し、周囲にダメージやデバフ効果を与えることができる。複数のぬいぐるみを同時に召喚することもできるので、パーティの状況を見ながら適切なタイミングで発動したい。その他にもスキル「芝のお手入れ」も設置型スキルで、デバフ効果を与えることも可能だ。
実際にプレイしてみると直接攻撃であれば非常に簡単で直感的にプレイできるのだが、ぬいぐるみや設置型スキルを使用すると想像以上に操作が忙しくなり、パーティではプレイヤースキルが重要になると感じた。
ソロプレイでは、ノックバックやダウンさせるスキルが豊富なほか、HPとMPを回復するスキルを持っているので、ポーションの消費を抑えながら戦うことが可能だ。ソロプレイではコツコツと遊び、パーティで本領を発揮するタイプのクラスに仕上がっている。
運営ディレクターの栗本裕也氏にインタビュー
発表会終了後、栗本裕也氏にお話を聞くことができたのでお届けしよう。
――今まで本作にどのように関わってきたのでしょうか?
栗本氏:「イカロスオンライン」はプライベートでも遊んでいて、ゲーム内の状況を見て、使用改善などユーザーの求めているものを提案したり、開発から届いたアップデートのビルドを検証したりしています。また、横山(広報プロデューサーの横山遼氏)が決めたことを遂行するために、現場スタッフに仕事を割り振っていくディレクション業務も行ってきました。
――ユーザーの要求や開発の状況など幅広く見てきたんですね。
栗本氏:そうですね。辛いこともありました(笑)。「シャリング」の実装準備をしている今がまさに大変ではあるのですが、2,3ヶ月に1回のペースで行う大型アップデートでは、日程がずれ込むことが多いんです。アップデートのビルドが遅れて届くと、デバッグ作業が間に合わなくなり、夜通しゲームをプレイし続けるといったこともあります。
ひたすら壁にぶつかったり、ダンジョンをクリアしたり、全員で眠い目をこすりながらやったこともありましたね。現場に近い立場だったので、自身でも夜通しやっていまして、その時は大変でした。
――昨年「レンジャー」が実装され、今回「シャリング」が実装されます。
栗本氏:開発会社からは、実装前に「レンジャー」は戦闘能力がとても高いと聞いていました。そのためか実装されてからは、非常に人気のクラスで今後も先頭に立って戦っていくと思います。
戦闘のスペシャリストが「レンジャー」だとしたら、「シャリング」はサポートのスペシャリストになります。単体では能力が見劣りする「シャリング」ですが、ダンジョン攻略で必須となるパーティプレイで重要な役割を担うことになります。パーティでも「シャリング募集」といったメッセージが目立つようになりそうです。
今は高難度ダンジョンでタンカーの「ガーディアン」が必須ですが、「シャリング」には防御力を大幅に上げるバフスキルがあります。負担の大きい「ガーディアン」を「シャリング」のバフ効果で大いに手助けできるのではないかと考えています。
今までパーティで固定化されてきたクラスの組み合わせが、「シャリング」の実装によって、多様化するのではないかと考えています。
――「シャリング」は初となる異種族キャラクターですね。
栗本氏:開発チームによると日本をターゲットにしてつくられた種族で、突然登場した種族なんです(笑)。すでに実装されている韓国では、当初攻撃力が弱く人気がありませんでした。現在は調整が行われており、改善されています。日本では調整後の仕様で実装されるので、弱いといったイメージはもたれないと思います。
――「シャリング」実装にあわせて何か取り組みなどはありますか?
栗本氏:「レンジャー」の時と同様に、「シャリング」実装前にキャラクターの事前作成期間を設ける予定です。その期間にキャラクターを作成した人には、特別なフェローをプレゼントするキャンペーンを実施します。
――「シャリング」向けに企画するコスチュームなどはありますか?
栗本氏:近いうちに面白いものを見せられると思うので発表を楽しみにお待ち下さい。
――過去にオフラインイベント「飛翔祭」や生放送などを行ってきましたが。
栗本氏:「飛翔祭」や生放送を通して、ユーザーの皆さんとの距離を縮めることができると思っているので、引き続き行っていきたいと考えています。9月中には生放送を配信する予定です。
――今後の運営方針についてお聞かせ下さい。
栗本氏:アップデートも重要ですが、僕自身が現場に近かったことから、ゲームの仕様改善や不具合の修正などにも力を入れていきたいと考えています。新規の人や帰ってきた人にも遊びやすいようにしてきたいです。その上で、アップデートを継続的に行っていきます。
今までイベントGMクリックスとして、ゲーム内でイベントを行ってきました。今後クリックスこと栗本が「イカロスオンライン」を盛り上げていきますので、引き続きよろしくお願いします。
――ありがとうございました。
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