ゲームポットは、「ファンタジーアース ゼロ」について、2010年12月3日、株式会社ゲームポット会議室にてメディアを集めての「新召喚合同インタビュー」を実施した。
本インタビューは、2010年12月3日、ゲームポット社内において、「ファンタジーアース ゼロ」新召喚実装を記念して各メディアを対象に実施されたものである。
参加者は、ゲームポット FEZチーム長「劔 俊彦」氏、フェニックスソフト開発部 部長「野口 健太郎」氏、スクウェア・エニックス アシスタントプロデューサー「李 潤玉」氏となる。
ファンタジーアースゼロ新召喚合同インタビュー
新召喚獣「チャリオット」コンセプトについて
野口氏:まずは、ユーザーテストにたくさんの方に参加していただきまして、お礼を申し上げます。頂いた意見や要望をもとに、さらにより良い状態でユーザー様にお届けできるように頑張りますので期待していてください。
コンセプトについては、ユーザー様が見たらちょっと驚くくらいゲームポットとスクウェア・エニックスとの間で協議が重ねられました。「戦争が面白い」ゲームのFEZのシステムの中に、新しくて楽しい「移動」を取り入れてさらにゲーム内を盛り上げようというのが目的です。とにかく「どういう召喚獣」にしようかとさまざまな提案を出したのですが、長く愛されるような召喚獣に、と考えた結果「移動」を重視して開発を進めることになりました。
開発の目標としているところは、50vs50の戦争に参加するユーザー様のスタイルはさまざまだと思うのですが、やはり移動している時間はどのユーザー様にとっても長いと思います。その移動について「早く目的地に着ける」「僻地クリ(僻地にあるクリスタル)の効率の良い運用」など、時間の有意義な使い方を提案し、戦術・戦略の幅を見直すことを含め、ユーザー様に新しい戦争のデザインを考えるきっかけになればいいと思っています。
50vs50の戦争にてそれぞれのユーザー様のスキルやキャラクターの特性をぶつけ合って勝ち負けを決めることが楽しいのがFEZの魅力です。現在の召喚獣たちも勝敗に対して重要な要素になっております。新しい召喚獣は移動にに特化していますので、新しい重要な要素になり、長く愛されるのかなと思います。
劔氏:新召喚獣については、12月10日から公開テストの2回目が実施されますので、そのテストにおいて再度ユーザー様に声を頂いてから実装に向かうスケジュールになっています。
2011年構想「戦争のバリエーション増加」
野口氏:まず抽象的な話から始めますと、既存のユーザー様と新規ユーザー様全てにFEZの戦争の楽しさを提供したいと思っています。例えば、新しい戦争のルールの追加や勝利条件の見直しなどで、「既存のシステム+α」で戦争をさらに楽しめるような調整をしたいですね。
劔氏:補足しますと、現在の「中央大陸」での戦争のルールがガラっと様変わりするものではなく、あまり(戦争に)慣れていないユーザー様同士への戦場の提供、現在とは勝利条件が違う戦場の提供などをフェニックスソフト様において企画・検討しています。
野口氏:今の戦争につながる楽しさへのモチベーション維持に導くようなデザインを検討しています。具体的な要素として現在検討しているのは、「市街地戦」「要塞戦」という城塞戦ですね。はっきり言ってしまうと「首都での戦争」を実装したいと思っています。
李氏:そもそもそのために首都の仕様が変更されたので、早く実装しないともったいないですね。ただ、今の首都がある場所まで行かないと戦えない仕様にするかどうかは要検討だと考えております。
野口氏:「首都での戦争」については、遊び方や演出の問題でもっと工夫が必要なのでしっかり考えて進めたいと思っています。
劔氏:戦争のバリエーション増加については、はっきりとした発表はできないのですが、2011年に実装したいという構想となります。
Q:実装のタイミングは?
野口氏:春夏秋冬で言うと「冬服が手放せない時期」に実装したいと思っています。サクラが舞っているとき…ですかね(笑)。戦争のコンテンツは段階的に実装されることとなります。
Q:プレイヤーの戦争についての考え方や方向性について
野口氏:戦争を取り巻くルールというのも練らないといけないのではないのか、とも考えています。ユーザー様のモチベーションや目的については、どのような形で提供できるのかをここで明確にお話しできないのですが、面白くなる新要素を考えています。
李氏:「勝つモチベーションにつながりにくい現在のルール」についての新要素追加だけではなく「ご褒美」を追加しようと思っており、まずできる事として「オフィシャル装備」を充実させ、過去のデザインコンテストなどで人気の高かったものなどを実装する予定です。デザインされた方には必ず差し上げますので安心してください。
劔氏:「オフィシャル装備」においては、過去のコンテンツを再活性するために現在動いており、2011年1月~2月には、デザインコンテストで得票数の高かった数点を選択して実装されます。
李氏:第1回のコンテストで投票数が多かったものの、当時は仕様的に実装できなかったものが現在では実装できるようになっていますので、今後を期待してください。
Q:低レベル用の戦場には高レベルプレイヤーは参戦できない?
野口氏:例えば、FEZを始めたばかりのユーザー様だけで戦争をしていると若干FEZの戦争の楽しさが伝わりにくいと思います。そこに熟練レベルのコーチングが熱心にユーザー様が参戦してくれれば、さらに戦争の魅力が初心者に伝わるようにデザインにしたいと思っています。単純なレベルマッチングするのではなく、全てのプレイヤーが楽しめるように調整したいと思っています。
2011年構想「レベルキャップ開放」
野口氏:本作は、「ファンタジーアース THE RING OF DOMINION」から数えて5年になります。そろそろ次の段階に入らなければならないのかなと思い、2011年にレベルキャップを開放します。現在の最高レベルLv40を開放、拡張要素も追加する予定です。また開放に伴ってかなりの箇所を見直さないといけないと思い、経験値テーブルやスキルの見直しもしっかりと調整します。スキルポイント自体も見直します。
追加要素としては、夢は広がりますがLv50まで上がったら特別な装備をもらえたり、会いたい人に会える、などスキルブランチ自体を拡張する、といったさまざまなレベルデザインを盛り込もうと考えています。
李氏:現在「なぜLv上限が40に設定されていたのか」ということを当時のプロデューサーや開発の人間に確認を取っているので、その理由を踏まえながら慎重に調整していこうと思っています。
劔氏:2011年初旬の「オフィシャル装備」追加で、既存のモチベーションの持ち直しを計画し、「戦争に率先して参加し勝利によってレベルアップ」によって勝つことに執着できるようにアプローチをします。
Q:実装の時期について
野口氏:今考えているのは暑くなる前です(笑)。
劔氏:2011年上半期ですね。夏休みの前に実装して学生や社会人などに楽しんでもらいたいです。
新世界構想
李氏:戦争ルールやレベルキャップ解放に伴い、ユーザー様に「達成した人にご褒美」的な企画で、例えば一定のレベル以上になったユーザー様だけが遊べる別サーバーでの「THE RING OF DOMINION」ルールなどの、5年前のFEの世界で遊べる仕組みも考えております。また、実は「温泉」などの施設は完成しており、早く実装したかったのですが、先に新作の狩りゲームで使われてしまったので(笑)。これもいつか開放したいです。
ゲームポットとして
劔氏:2011年はワールド内の人口の差について施策を投入します。現在アクティブユーザーが少ないワールドと多いワールドを比べると3倍以上の差が発生しています。その部分にテコ入れをします。今年の施策はあまり効果がなかったので、まず「ワールド移住サービス」を再実施、なるべく均一化を目指して早い時期に実施します。さらに「新規ワールドオープン」も実施したいと思っています。ただしその新規ワールドは数カ月後には既存でユーザーの少ないワールドと統合するが特有のメリットがあるというアナウンスをしていきます。
狙いとしては、ワールドに定着しない理由として、ワールドごとにコミュニティが確立し、新規ユーザーが入りにくい状況になっており、同じ環境で育ったユーザーがまとまってさらに新しいワールドのユーザーと交流できるような環境を作りたいと思っています。
Q:統合されるワールドへユーザーを誘致する施策は?
劔氏:特典アイテムを作るかどうかはまだ迷っています。極端な話をすると経験値獲得2倍、獲得リング2倍や、過去のアイテムを限定販売するなど、プレイモチベーションを保つように企画を考えています。狙いとしては新規のお客様を獲得したいのですが、既存ワールドのお客様が指南役として移住するのはもちろん歓迎します。時期的には、ワールド移住を行ってから新規ワールドオープンとなります。
ユーザーへ向けてメッセージ
劔氏:ゲームポットは、2010年は、既存・新規のお客様ともに安心してプレイできるように本作を運営してきました。2011年はGMコールなどのサービスの土台が安定してきましたので、さらに戦争の少ないワールドにヘルプを投入して、どのワールドでも活気あるというようなゲームとして運営していきます。また延期してしまったオフラインイベントも2011年に実施しようと動いておりますのでぜひ参加していただけますと嬉しいです。
野口氏:開発としては、2011年はFEZのコンテンツの魅力について、さらに拡張を進め、「戦争が怖くて参加でできない」「戦争の参加の仕方がわからない」といったユーザー様も巻き込んで盛り上げていきたいと思っています。本日公開できなかったアイディアはたくさんたまってきており、新建築物、新召喚獣や新職業の追加なども検討しており、時期が来たら公開することができると思いますのでご期待下さい。
李氏:おかげさまでファンタジーアースは、正式サービスを2006年に迎えてから本当に長く続いています。累計の会員登録数も大台を迎えようとしており、そのタイミングに合わせて今後ユーザー様に喜ばれる企画を考えております。ゲームポット様ではゲーム内のサービス改善について頑張ってもらい、フェニックスソフト様では、技術的な面で遊びやすく調整させてもらったりと、協力してもらいました。これからも全力で取り組んでいきます。
ありがとうございました。
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