キューエンタテインメントの「ナインティナイン・ナイツ オンライン」プレオープンサービスが、ついに本日開始となった。今回、「N3O」の開発経緯をはじめ、作品の見どころなどを開発スタッフに伺うことができたので、その模様をお伝えしよう。
「ナインティナイン・ナイツ オンライン」とは?
Xbox 360で展開している「ナインティナイン・ナイツ」シリーズの世界観を継承した、横スクロールタイプのオンラインアクションゲーム。オンラインゲーム初心者でも気軽にプレイできるよう、移動と攻撃だけの簡単なアクションだけで、敵をなぎ倒していく爽快感を味わえるのが特徴だ。
さらに、不要になった装備を登録してポイントを貯める「コレクションブック」や、モンスタードロップなどで入手できる「カード」の収集、特定のプレイ条件を満たすことで獲得できる「トロフィー」といった、多彩なやりこみ要素が盛り込まれている。
インタビュー
いよいよ本日プレオープンテストがスタートし、12月8日には正式サービスの開始も予定されている本作。そんな注目を集める時期に差し掛かった今回、キューエンタテインメントのオンライン事業本部でマネージャーを務める君塚 靖征氏に開発経緯や作品の見どころを伺うことができたので、その内容をお届けしていこう。
――「ナインティナイン・ナイツ オンライン(以下、N3O)」開発までの経緯は?
君塚氏:弊社の理念としてクロスプラットフォームがあります。「ルミネス」をPSPでリリース後、PS3、モバイルなどで順次サービスしています。オンラインゲームでは、「エンジェルラブオンライン」がPCとPS3に対応しています。PS3でサービスしたときに、初めてオンラインゲームを遊ぶ人が多くいることを知りました。
このような中、次のクロスプラットフォームタイトルとして、「ナインティナイン・ナイツ(以下、N3)」が浮かび、プラットフォームにはオンラインゲームが浮かびました。これまでオンラインゲーム初心者向けタイトルを多く提供してきたこともあり、「N3」の3Dキャラクターを使ってオンラインで楽しめるのではなく、低スペックPCでも遊べるようにしました。
オンラインで「N3」を楽しむ上で、爽快感あるアクションやストーリーなど「N3」らしいエッセンスを残しつつも、初心者が楽しめるようにするために、デフォルメした3Dキャラクターと2D背景を採用しています。
――要求スペックは低めなんですか?
君塚氏:数年前のオンボードノートPCでも動作します。さすがに、ネットブックだと少し厳しいですね。
――ターゲットはどのあたりですか?
君塚氏:20代前後の男性が多くなると思います。キーボードのほか、ゲームパッドにも対応しているので、初めてオンラインゲームを遊ぶ方にもわかりやすいと思います。開発会社のUserJoyさんに細かいパッド設定ができる機能をつけてもらいました。USBを差すだけで、パッド設定画面が表示されるなど、簡単に導入できます。
――推奨パッドを出される予定はありますか?
君塚氏:推奨パッドの展開予定もありますが、基本的にどのようなゲームパッドでも対応しています。
――前作「N3」との違いや共通点は?
君塚氏:ストーリー上は噛んでいませんが、オーブが世界の鍵を握っているという基本設定は受け継いでいます。「N3」の1や2と世界のつながりがあるわけではなく、パラレルワールドのような別の世界が舞台になります。
――前作「N3」プレイヤーが「N3O」をプレイしたときに共通点を発見するようなことはありますか?
君塚氏:オープニングムービーでのオーブの表現などはわかる方がいると思います。前作のストーリーでは、「正義とは何か?」というテーマがありましたが、今後のアップデートを通して、「N3O」でもストーリーが展開されていく予定です。「N3」で登場した主人公「インフィ」や「アスファ」のアバター導入も行っていきます。
ゲームシステムについては、前作が三人称視点だったのに対し、今回は2D背景と3Dキャラクターに変更したことにより、ゲーム性は変わっています。ただ、説明書を読まなくてもすぐに遊べることが昨今のトレンドですし、本作は横スクロールのため、基本は左右移動で初心者の方にもわかりやすいゲームになっています。ダンジョンの基本構成は同じですが、ギミックやモンスターの強さも変わってくるので、上級者でも楽しめます。
操作に関しては、移動・ジャンプ・攻撃(大小)だけで遊べるので、迷うことなく、直感的にわかると思います。もちろん、アクションで薙ぎ払う爽快感は引き継いでいます。
――「N3O」のアピールポイントは?
君塚氏:やることがとてもたくさんあることです。単純にクエストをクリアしてストーリーを進めるだけであれば、マップのEasyモードだけで可能ですが、カードシステムひとつをとっても、カードの種類とレベル、2つの軸があります。トロフィーについても、マップのクリア回数であったり、「分身するボスを本体のみ攻撃して倒せ」といったボスのクリア条件など多彩なバリエーションがあります。
――やり込み要素は御社のアイデアですか?
君塚氏:弊社で基本的な企画やコンセプトを打ち出し、UserJoyさんにオンラインゲームとしてのエッセンスを加えてもらい開発してもらっています。トロフィーの条件などは、一緒になって指針を決めています。
――既にサービスしている台湾での状況は?
君塚氏:日本では形式が変わる可能性もありますが、台湾では1日1回ギルド戦が行われています。勝者は次のギルド戦まで恩恵をうけることができます。チャレンジするギルド陣営には野良で参加することができますし、個人戦も限定アイテムがもらえるので盛り上がっているようです。
――既に台湾で大型アップデートは行われているんですか?
君塚氏:オープン時は職業が4つでしたが、5つ目の職業が追加されるアップデートが行われています。日本では、最初から5職業実装された状態でスタートする予定です。
――転職システムはありますか?
君塚氏:転職はありません。たとえば、マジシャンであれば、火水土風の魔法があるので、火の属性だけを強化していくなど個性を磨くことができます。
――日本版での変更点は?
君塚氏:イラスト・ボイス・ムービーの追加、キャラクターフェイスなども追加しています。
また、職業バランスの調整として、各職業の長所を伸ばせるようにしました。マジシャンの属性攻撃を特化できるようにしたのも日本版ならではです。台湾版よりも属性攻撃のバランスを強くしています。スキルの覚える順番などマイナーチェンジもしています。
「エンジェル戦記」と同様、イラストは日本版と台湾版を自由に切り替えることができます。
――日本版のイラスト枚数は?
君塚氏:職業別が10枚、主要NPCが8枚、合計18枚あります。今後主要NPCが追加されるたびに追加していく予定です。日本版のイラストが入っているNPCや武器・防具屋などの主要NPCにはボイスも入っています。
――疲労度は入っていますか?
君塚氏:UserJoyさんから、台湾サービスを踏まえて疲労度導入をすすめられました。
疲労度となると1日のプレイ時間が拘束される印象がありますが、疲労度により、ダンジョンへの入場回数が制限される代わりに、アイテムのドロップ率を向上させることができました。初心者の方でもアイテムを得られる確率が高くなっているので、幅広い方にゲームの楽しみを味わっていただけます。
なお、Easyモードは、疲労度に関係なく何度でもプレイ可能です。
――日本独自のアバターは?
君塚氏:「N3」で登場したキャラクターのアバターが実装される予定です。また、お祭りなど、日本ならではの行事に合わせたアバターも準備しています。
――日本の大型アップデート頻度は?
君塚氏:半年に1回程度を予定しています。
――正式サービスに合わせてのアップデートは?
君塚氏:プレオープン期間が短いため、大きなアップデートはありませんが、プレイヤーの動向を見つつ、必要であればレベルキャップの解放等を検討しています。課金アイテムの実装も予定しています。
――最後にプレイヤーの方へメッセージを
君塚氏:「N3」というタイトルを聞くとXbox 360でプレイしていたユーザーで、コアなゲーマーを想像すると思います。良い意味でそういう期待を裏切る作品です。アクションゲームが好きな方であれば、コンシューマーと同じような感覚で楽しめますし、「N3」を知らない方でも気軽に遊べることができます。まずは、触ってみていただきたいです。
――ありがとうございました。
(c)2011 Q Entertainment Inc. (c)2011 UserJoy Technology Co., Ltd. (c)2011 Microsoft Corporation Ninety-Nine Nights is a trademark of Microsoft Corporation