テイルズウィーバーの今後を追うOnlineGamer編集部連載企画「ウェルカム!テイルズウィーバー」。第3回は簡単なアップデートのおさらいと今回実施したアンケートについて、などなど運営インタビューを実施したのでお伝えしよう。
アップデートおさらい
「サン・パシアドル神殿」の実装
新MAP「サンスルリア」の首都「サンスル」の中心にある神殿「サン・パシアドル神殿」へ進入可能になった。神殿内にはイサックの妻でありサンスルリアの女王であるメルゼベド、イサックとメルゼベドの間の子ジェニがいる。そのほかに、メルゼベドの二人の姉である長女・エルメディス、次女・リベラトレや神官、祭女など、それぞれに立場や思惑の違う人物(NPC)が登場する。
チャプター外伝の実装
「サン・パシアドル神殿」を舞台にしたクエストが多数実装予定となっており、そのクエストをこなすうちに、サンスルリアという国に渦巻く陰謀が次第に明らかになっていく。キャラクターは、女王派vs反女王派に分かれて繰り広げられるその陰謀を、女王派に属して解決していく。
2次覚醒
キャラクターの能力強化が可能になる「覚醒」のさらに上の覚醒が登場。ストーリーだけでなく、キャラ育成の面でもより一層ゲームプレイが楽しめる。2次覚醒では、攻撃ダメージ上限値アップ、最大HP・MP・SP上限のアップ、装備重量のアップ、系列シエンの制限数上昇が実装されている。
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現在、OnlineGamerでは「テイルズウィーバー」特設サイトが公開中だ。こちらでは、最近の展開や今回実装されるアップデートの最新情報など、「テイルズウィーバー」の情報が盛りだくさん!本連載企画「ウェルカム!テイルズウィーバー」も随時更新されているので要チェック!
運営チームに聞いてみました。
第1回では「サン・パシアドル」神殿の登場で展開するストーリーを、第2回ではOnlineGamer編集部が実施したクラブ・コミュニティ機能のアンケート内容を分析、とさまざまなテイルズウィーバープレイヤーが読める記事を掲載してきたが、最後となる第3回では株式会社ネクソン テイルズウィーバー運営チーム「大辻 もえぎ」氏とマーケティング担当「三浦 祐介」氏に、テイルズウィーバーのこれまでとこれからについてお話を伺ってきたので、紹介しよう。
アップデートについて
――当初の構想よりどのように変化していますか?
大辻氏:2011年7月に高レベル向けコンテンツが実装されたのですが、2次覚醒自体は、それ以前から構想はありました。ただそれをどのような形で実装するのか、という道筋が決まっていなかったのですが、高レベル向けマップが導入され、「サンスルリア」のコンテンツを使用して2次覚醒ができるように手順が変更されていきました。覚醒するためのアイテムを手に入れるために、防衛クエスト「反撃の夜」に出現するモンスターを討伐する、など関係性を調整しました。
――2次覚醒の構想は早くからあったんですね?
大辻氏:はい。ただタイミングなどは詳しく決まっていませんでした。2011年6月4日に開催した「テイルズウィーバー オフライン感謝祭2011」にて2次覚醒について少し触れたのですが、当時はまだほとんど何も決まっていませんでしたね。
――もしかしたら3次覚醒も?
大辻氏:まだ企画にも上がっていないのではっきりとしたことは言えないですね。まずは2次覚醒を導入してからですね。
――サンスル防衛クエスト「反撃の夜」のユーザーの反響は?
大辻氏:今まで本作では、ソロや少人数での気軽なプレイが可能な反面、大人数でプレイするコンテンツの量が圧倒的に少なく、「ドッペルゲンガーの森」で集まって遊んだり、期間限定のイベントで遊ぶ、といった程度しかありませんでした。
反応を見てみたところ、プレイしてくれているユーザー様が思いのほか多くて驚きました。5人~10数名でプレイできるところが評価を頂いたみたいです。クエスト内で入手できるアイテムのグラフィックを楽しんでいるユーザー様もいるようです。
――「サン・パシアドル神殿」の実装について苦労した点は?
大辻氏:夏に実装した「サンスルリア」の一部を拡張したものが「サン・パシアドル神殿」なので、すごく大変だったということはないのですが、スケジュールがタイトだったため、開発との調整とローカライズを同時に進行していたところが苦労した点ですね。
――期間としてどのくらいで実装しましたか?
大辻氏:「サンスルリア」を7月に実装してからさまざまな追加コンテンツを実装していますので、かなり短い期間ですね。
――キャラクターのストーリーラインにこだわった点は?
大辻氏:「サンスルリア」はイサックに所縁のある土地ですが、今までは、彼が街のNPCに話しかけても 特に会話に変化はありませんでした。 今回追加される行政の中心となる「サン・パシアドル神殿」では、イサックが生活していたこともあり イサック専用の会話が用意されています。
また(バックストーリーとして)「サンスルリア」は 最近の門戸開放より異邦人とサンスルリア人の区別が割とはっきりしています。 異邦人の側のプレイヤーが今回のサンスルリアの国家のストーリーであるお家騒動にどのように 絡ませていくのかを自然に表現するのが苦労した点ですね。
――ボツになったストーリーはありますか?
大辻氏:運営側からの構想でボツになったアイデアはないのですが、開発からの企画・構想段階での提案は「女王の姉たちをもっと絡ませる」ストーリーだったのですが、改めてストーリーを整理していたら少し彼女たちの出番が少なくなった感じはあります。イサックに関しては出戻り設定なので他のキャラクターよりは有利になるはずなのですが、Chapterに近いけれどクエスト扱いとなる外伝ではイサックも他のキャラクターと同じような手順を踏まないと神殿には入れないんです。
――社内でストーリーについてどのような話をしていましたか?
大辻氏:妄想レベルになってしまうんですが、社員それぞれ今後のストーリーについて「こうなって欲しい」というアイデアは持っていたようです。
――2次覚醒の実装について苦労した点
大辻氏:企画は挙がっていたのですが、どの程度の期間で覚醒をしてもらえるようにするか、 難易度などについても最初の段階から決定していたわけではないので調整に苦労しました。開発側でも日本の要望・意見を活発に取り入れてくれたので助かりました。
――2次覚醒でどのようにキャラクター育成に変化が出ますか?
大辻氏:現在のダメージ上限は9999でカンストしてしまい、(1次覚醒をして)本当はそれ以上のダメージを与えることができるキャラクターでも9999で止まってしまいます。ユーザー様が使用しているプレイヤーによっては「いったい自分はどれだけダメージを与えているのか」と いったところを気にしている人も多いと思います。
実装後、2次覚醒をするまであまり変化を感じることはできないかも知れません。他のユーザー様と情報交換などをしてもらえると嬉しいです。また、HPとダメージ上限の引き上げについてそれぞれのキャラクターが振るステータスによっても違いが出てくると思います。クリティカル時に最大ダメージを狙うユーザー様もいますね。
――高難易度のクエストについて教えて下さい。
大辻氏:覚醒だけで考えると現状実装されている1次覚醒クエストをクリアできれば2次覚醒クエストは問題ないと思います。1次覚醒クエストではパズル要素やとてつもなく強いボスが2体出現したり…と結構難易度は高かったのですが。
――ユーザーからの高難易度のダンジョンの要望はありますか?
三浦氏:今のところはないですが、「サンスルリア」をかなりやり込んでいるユーザー様も多いので、近い将来そのような要望も出てくるかもしれませんね。
大辻氏:ゲーム内でタイムアタック形式で遊ぶユーザー様もいらっしゃるので、そのタイムがどんどん短くなってきたら考えますね。
――現時点で今後のアップデートに予定していることを教えて下さい。
大辻氏:確定しているイベントは2012年2月末~3月で「テイルズウィーバー8周年」です。 また、みなさんが期待を寄せている新キャラクター「アナイス」の準備も着々と進んでいます。いくつかアンケートでご意見があった、旧来のクエストシステムについて、 順番にクエストを進めていくと難易度の高いクエストに阻まれて先の展開を楽しめない不都合がありましたが、そこをQアイコンから始まるクエストシステムに移行して解消するための開発を進行しています。
さらに、「Episode2 Chapter6」というストーリーラインが現在開発中で、舞台がブルーコーラルになります。未公開エリアの実装企画はまだありません。
――オフラインイベントなども?
三浦氏:検討中ですが、時期やアップデートの状況によって調整していきたいと思っています。
アンケートについて
――ゲームを遊んでいるユーザーの年齢について、20歳前後が半数以上と多いですがこれは狙っているユーザー層にマッチしている状況でしょうか。
三浦氏:理想を言ってしまうと幅広い層にプレイしてもらいたいのですが、オンライゲームプレイヤーの中心ともいえる方々に受け入れられていることはとても嬉しいです。
――今後のターゲットとしては?
三浦氏:特に意識はしていませんが、全般的にゲーム(コンシューマタイトル含め)を好きなユーザー様が中心になると思います。年代に合わせたアップデートやコンテンツの追加を伝えるようなプロモーションも考えていきたいですね。
――5年以上遊び続けているユーザーが一番多く、1年未満と比較的若いユーザーも1割以上おり、オンラインゲームとしてはバランスが取れていると感じるのですが、長く続けてもらう、もしくは新たにゲームを始めてもらうのに気をつけていることなどはありますか?
三浦氏:テイルズウィーバーはMMORPGなので、新規の方とベテランプレイヤーがいっしょに遊んでもらえるように、その橋渡しとなるコンテンツを追加するためのイベント・キャンペーンなどを用意しようと考えています。
――ゲーム内の交流はさかんですか?
三浦氏:やはりクラブやパーティーが中心で、高レベル帯のプレイヤー同士で組むことも多いです。8月に実装したゲームガイド機能(ヘルプ)の影響もあり、少しずつ交流の仕方も変わっていっているみたいです。本作では新規ユーザー様をお世話するのが好きな上級者ユーザー様が多く、とてもフレンドリーです。公式掲示板で悩んでいる書き込みに対して親切に教えてくれるユーザー様も多いです。
――サンスルリアに大きくかかわっているイサックをメインキャラクターとして遊んでいる人は5%ですが?
大辻氏:イサックは高火力のキャラクターだったんですが、彼は覚醒クエストを遊ぶことができず、今後のアップデートで1次・2次覚醒を実装します。なので現時点ではダメージ上限が7000なので、ユーザー様から見ると少し魅力的ではなかったのかなと思います。むしろこれから使うユーザー様が多くなるかも知れませんね。
三浦氏:以前からプレイしている自分のキャラクターに愛着を抱いているユーザー様が多いからでしょうか。これからはイサック含め、これまで使っていないキャラクターでも楽しんでもらいたいです。
――ソロで遊ぶ人が71%とありますが、運営的には多い数値ですか?また、今まで運営してきている中でパーティプレイする人は増えていますか?減っていますか?
大辻氏:テイルズウィーバーはMMORPGでありながらストーリーを追うようなコンシューマタイトルも意識して作られているので、ソロで楽しめるデザインになっています。12人のどのキャラクターを使っても敵は倒せるようになっています。多人数コンテンツの増加により、これまでソロ専門だったユーザー様もだんだんとパーティーで楽しむようになってきました。
三浦氏:アンケートで分かったことですが、クラブに加入している人が9割を超えており、さらにリニューアルでクラブの評価も高まり、ソロ・パーティーどちらも楽しむ人が増えたと思います。
――クラブエフェクトの期間が短すぎるという意見もありますが、今後調整する可能性はありますか?
大辻氏:クラブエフェクトに関しては効果面を含めて現在調整中です。
――今後実装予定のクラブダンジョンなどがあれば教えてください。
大辻氏:まだ企画も挙がっていない状態です。まずはいただいたご意見を今後の方針や開発の方向性などに活用していきます。
――現在追加用に構想しているクラブエフェクトなどはありますか?
大辻氏:もちろんアイデアベースではありますが、詳細は未定です。
――アンケートの自由回答であった内容で実現できそうな要望があれば教えて下さい。
大辻氏:自動追尾機能が欲しい!という意見がありましたが、既に実装されています。実装済みのわかりづらい機能を少しずつわかりやすくしていきたいなと思います。
――予想外の回答、目からうろこの回答はありましたか?
大辻氏:「レベルが上がりました!」「イフリート称号が出ました!」といった嬉しい報告をいただきました。また、ソロや少人数より、大人数でワイワイ遊びたいといった意見が思ったより多かったのも驚きでした。また本作では快適に遊ぶためにたくさんのサーバを用意しているのですが、そこについても対策が必要だと感じました。
これからのテイルズウィーバー
――今回のアンケートの結果を受けて改善を考えた内容などはありますか?
大辻氏:BOTや不具合に関しての意見・要望も多かったので、今後も継続して取り組んでいきたいと思っています。
――今回実施したアンケートは次回も実施したいと思っていますか?
三浦氏:もちろん普段から掲示板などから意見・要望はいただきますが、アンケートという形でいただいた情報はとても参考になるので次回も実施したいですね。アンケートに参加していただいたみなさんありがとうございました!
――最後にプレイヤーのみなさんにメッセージをどうぞ。
三浦氏・大辻氏:これからも高レベル帯のユーザー様が楽しめるコンテンツはもちろん実装していきますし、ゲームガイドなど初心者もすぐに楽しめるような要素も盛り込んでいきます。ちょっとテイルズウィーバーをお休みしている人もぜひ一度戻って遊んでいただける嬉しいです。
――ありがとうございました。
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