【NC Japan 10周年感謝祭】感謝祭後に「FSクロロク」こと有吉雅知氏に聞いた、正式サービスを迎えた「ブルーティアーズ」について

ついに正式サービスが開始となった、エヌ・シー・ジャパンの新作オンラインアクションRPG「ブルーティアーズ」。本作についてプロダクトマネージャーの有吉雅知氏にお話を伺うことができたので、その模様をお届けしよう。

「ブルーティアーズ」は、シンプルな操作と敵をまとめて倒せる爽快感が魅力の横スクロール型アクションRPGだ。昨年の12月21日より正式サービスが開始。12月28、29日にベルサール汐留で開催された、「エヌ・シー・ジャパンが行く2011SP NCJapan 10th ANNIVERSARY感謝祭」にもプレイアブル出展され、多くのファンの注目を集めていた。

そこで、本作についてFSクロロクの名で知られるエヌ・シー・ジャパンのプロダクトマネージャー・有吉雅知氏にインタビューを実施、正式サービスが開始された現在の心境や本作の見どころ、今後の展開などを語ってもらった。

インタビュー

――ついに正式サービスが開始されたわけですが、現在の手応えを聞かせて下さい

有吉氏:ライトな方からヘビーな方まで、幅広く楽しんでいただいているという印象があります。全体チャットと呼ばれる全てのキャラクターに聞こえるチャットも行われていて、私が見かけたケースは、現在の最大レベルである40に到達した方に同じギルドの方が「○○さん、レベル40達成おめでとう!」とお祝いの言葉を投げかけていたことが印象的でした。とてもありがたかったですね。他にもお客様自身で「決闘場でPvPしませんか!?」と積極的に楽しみを見つけて下さっていることも非常にうれしかったですね。

――基本無料にした理由を教えてもらえますか。

有吉氏:どなたでも気軽に楽しんでいただけるよう、間口を広くしたことが最大の理由です。それと「MMOは一般的に操作が難しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いまして、操作性をシンプルにしました。難しいことを考えずにスキルボタンを押しているだけで、敵を倒して、自分のキャラクターが強くなる。そのシンプルな流れが非常に面白いと感じていただけると思います。しかし、一定のレベルになると実は一人ではシビアになってきます。そこでパーティープレイが重要になってくる訳です。

――間口は広く、奥は深くという感じですか。

有吉氏:そうですね。一見、すごく単純そうなゲームに見えるのですが、実は奥が深いという感じです。そこを楽しんでいただければと思います。それと「ブルーティアーズ」では「爽快」「ドミノ狩り」がキーワードとなっています。どなたでも気持ちよく簡単に敵を倒すことができる、ドミノがパタパタ倒れていくように並んでいる敵を一瞬に倒せる、この爽快感をぜひ味わってもらいたいので、その部分を強調したプロモーションを心がけました。

――プレイアブル出展でのユーザーさんの反応はいかがでしたか

有吉氏:キャラクターがかわいいという声を多くいただきました。アバターが好感触だったというイメージがあります。アニメ的なかわいさっていうんですかね(笑)小さな2頭身くらいのキャラクターがデフォルトなので、ライトなゲームという印象を受けた方もいると思います。他にも「無料だしやってみようかなあ」という声が聞けたので、うれしかったですね(笑)。

――テストの段階でもっとも大きな問題は何でしたか。

有吉氏:最大の問題は、突然クライアントが強制終了してしまうことでした。まさしくおっしゃる通りなのですが「これではゲームにならない」というお客様もいて、その改善を最優先に行いました。例えば1時間プレイしたところで切断してしまうと、やる気を削がれてしまう方もいらっしゃると思います。ゲームができないことは最大の不具合だと思うので、そこは特に気を使いました。快適にプレイできないと爽快感は感じられないですから。

――PR大使のエスパー伊東さんの反響はどうでしたか。公式サイトの映像は強烈でしたが。

有吉氏:正直、始まる前までは「どうして?」という声が大半でした。ところが実際にスタートすると意外と好評でしたね(笑)。実写だったというのが、一番大きい要素ではないかと思います。テストサーバーにて動作のテストを行った際に社内に人だかりができまして「おー!これはすごいね!」と、他部署の社員も大ウケしていました(笑)ですので、強いインパクトを与えることができたと思っています。

「七三分け」「上半身裸に赤いパンツ」「金色のマント」というエスパー伊東さんを象徴するようなアバターも開発しました。反応は予想を上回る程に皆さん装備されていますね(笑)一番最初に実際のゲーム画面を公開したのは公式ブログでしたが「これは欲しい」という声が上がったのは嬉しかったですね。あとはエスパー伊東さんと言えば「バッグ」。エスパー伊東さんがバッグから顔を出して、しゃくとり虫みたいに動く乗り物を開発しました。このバッグに乗っているお客様もゲーム内で見かけますね。


――なぜ、エスパー伊東さんを起用しようと?

有吉氏:「ブルーティアーズ」は「爽快」がキーワードにしていますが、エスパー伊東さんが繰り広げる超人芸は、どちらかというと「もどかしい」と感じる方がいると思いました。個人的には大好きなんですけどね(笑)その「もどかしさ」を、ぜひ「ブルーティアーズ」で「爽快」になってほしいと考えました。だから、ものすごく逆説的なプロモーションになります。その意味では私たちスタッフのノリが入っている部分がかなりあります。私たちは楽しく仕事をしないと、決してお客様に楽しさを伝えることができないと常日頃思っています。今回のプロモーションは私たちスタッフの面白い部分が表出したものだと思っていただけたらありがたいです。

――ゲーム内ではどのようなイベントやサービスをやっていきたいとお考えですか。

有吉氏:サブキャラクター育成イベントをしてみたいと思っています。1アカウントで最大4キャラクターを作成できるため、最初はアーチャー(弓職)を作成したけれども、サブキャラクターはウォーリアー(戦士)でやってみようと感じていただきたいですね。さまざまな職業の楽しさを知っていただけると、また楽しさの幅が広がると思います。転職をするレベル15までは1日で到達できると思いますので、気軽にプレイして、いろいろなキャラクターで体験してもらいたいと思います。

――アバターや装備などもアップデートなどで随時入れていこうとお考えですか。

有吉氏:現在ゲーム内からアイテムを購入できるショップをオープンしています。そこではアバターのラインナップを充実させていきたいと考えています。これは私の考えですが、「この有料アイテムが無い方はパーティを断られてしまう」「この有料アイテムが無いと周りから白い目で見られてしまう」という状態にしたくはありません。RPGなので強さを求めることは当然なのですが、キャラクターに対する愛情を皆さんに持ってもらいたいと私は思っています。

お客様がゲームを楽しむ際に、そのゲームが面白いことは当たり前の条件ですが、私は自分のキャラクターに愛着を持てるようでないと楽しんでいただけないと考えています。「もうひとりの自分」であるキャラクターをかわいくしたい、カッコよくしたいという想いを持っていただけるようにしたいですね。だからアバターのラインナップは期間制ではなくて、全て無期限にしています。ゲーム内ショップだけでなく、イベントでも無料でアバターをプレゼントしていきたいと思います。

――いろいろバリエーションを増やしていく感じですか。

有吉氏:すでに「ぶるてぃあ開発室β」というお客様からアバターなどのアイディアを投稿してもらうイベントを行いました。たとえば、雪ダルマをモチーフにした可愛いアバターや、頭にカニ鍋を乗っけてカニのハサミが角みたいになっているユニークな帽子のアバターなど、私たちでは考えつかないアイディアをたくさんいただきました。今回のテーマが「冬」だったのであえて、寒さを表現してミカンのダンボールから手と足だけ出ている全身アバターや、「寒い日はフトンから離れられない!」という気持ちを表現した、フトンの形をしたマントとか・・・もう私たちでは思いもつかないアイディアもありました(笑)本当にお客様は私たちの想像をはるかに超えてくると痛感しましたね。他にも、有名ブランドのデザイナーの方にご協力いただいてアイテムを実装することも面白そうですよね。

――その他にこんなことをやってみたいというアイディアはありますか。

有吉氏:私はお客様の中から有名人を誕生させたいと考えています。例えば、先程の「ぶるてぃあ開発室β」で優秀賞に5名の方々の作品を選ばせていただきました。その方々には「キングクラウン」という王冠の姿をした帽子のアバターをお贈りしたのですが、このアバターは別のイベントでは使わないと思います。「ぶるてぃあ開発室」で優秀賞に選ばれた人だけが持っているアバターにしたいからです。そうすれば、この王冠を装備したキャラクターをゲーム内で見かけたら「あ!この人がぶるてぃあ開発室で選ばれた○○さんだ!」って、すぐ分かりますよね。

他には、ランキングシステムを導入したいと考えています。例えば、この1週間で最も経験値を得た方とか、一番インスタントダンジョンをクリアした方とかですね。もっともっと些細なことでもいいと思っています。製作の材料に使う「銅の鉱石」を全てのキャラクターの中で一番持っているのは誰か、とか(笑)陰でコツコツと頑張っているお客様に着目して「あなたはすごい人なんです!」ということを、他の方に伝えてあげたいなと思っています。

――FSの活動の方向性についてはどのようにお考えですか。

有吉氏:まず「FS」とは「Fun(ファン)Support(サポート)」の略称です。「GM」ではありません。一般的にMMOのGMに対するイメージは「取り締まる人」というようなものではないかと思います。FSはお客様とともに楽しんでいく、友達のような立場にしたいと考えています。気軽に一緒に狩りにでかけたり、皆さんと一緒にイベントを楽しんだりする身近な存在にしたいと考えています。ゲーム内でみかけた際は、どうぞお気軽に声をかけてくださいね。

――それでは最後に2012年に向けて、ファンの方にひとことお願いします。

有吉氏:皆さんのキャラクター成長速度が非常に速いので、当初考えていた予定よりも早くアップデートやイベントスケジュールを実施したいと考えています。そして、今よりももっと自分のキャラクターを好きになってもらえるように、ブルーティアーズを好きになってもらえるように、私たちも頑張ります。

――成長速度の速さはアクションの宿命ですね。

有吉氏:レベルアップの速度は確かに早いと思います。逆に考えれば先行でプレイしている方に追いつけないという心配は必要ありません。1日に1時間くらいプレイしていただければ、すぐに皆さんと同じレベルまでたどり着けると思います。ゲームに少しずつ慣れていただいて、ぜひパーティープレイを楽しんでください。ソロプレイでは味わえなかった面白さがそこにあると思います。とにかく最初はサクサクとレベルが上がっていきますので、まずは何も考えず1時間やってみて下さい。きっと面白さが伝わるのではないかと思います。

――ありがとうございました。

ブルーティアーズサービス終了

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