「ファンタシースターオンライン2」α2テストでの実装内容をチェック―キャラクタークリエイトから新ボスモンスターにも挑戦したプレイレポートをお届け

セガは、「ファンタシースターオンライン2」において、2012年1月27日から2月4日まで断続的にα2テストを実施、編集部も本テストに参加して1回目のαテストからの変更点などに触れてきたので、プレイレポートをお届けしよう。

女性キャストを例に見るキャラクタークリエイト

メディアブリーフィングやαテストのプレイレポートなどでも大まかな流れを紹介しているが、まずゲーム開始時に自分の分身となるキャラクターを作成することとなる。本作ではこのキャラクタークリエイトも大きな魅力となっており、αテストと比べると、以下の項目が新要素として追加されている。

  • キャストのモーフィングが可能に
  • キャストの人顔選択が可能に
  • 表情テストに対応
  • まゆげを髪色に合わせる
  • 身長の上限下限の拡大
  • 髪型などの選択項目の増加
デフォルトで用意されたベースタイプから顔を選択することができるほか、マスクの有無も選択可能だ。
メイクパターンでは、迷彩やドクロのペイントからちょっとしたマークなどを設定できる。
キャストの場合ボディ、アーム、レッグの形状や、走行モーションも選択できる。

前回のプレイレポではおっさんタイプのキャラクターを作成した画面を掲載しているが、せっかくならかわいい女の子の姿も拝みたいところ。といいつつ筆者は「PSO」からヒューマン一筋10年であり、男性ヒューマンを選んでしまったため、新要素の確認も含めてプレイするキャラとは別に女性キャストのカスタマイズも行ってみた。

やはり大きなポイントは、キャストでもモーフィングが可能になったことだろう。細かく体型を調整できるだけでなく、女性であればヒューマンやニューマン同様、バストサイズの変更もできるので、好みのサイズに夢やらロマンを詰め込めるというわけだ。

写真ではバストサイズを極端にしてみたが、もちろんちょうどいいぐらいの大きさにすることも可能だ。
上向きや下向きといった点にもこだわることもできる。
4種類あるモーフィングの各要素を頂点に設定してみた。

細かいところでは表情テストが行えるようになっているので、実際にカットインチャットをしたときのイメージが掴みやすくなっている。髪型などのバリエーションについても、まだβテストの前段階であるにも関わらず種類が豊富に用意されているので、今後のテストや正式サービスにも期待が持てそうだ。

ヒューマンやニューマンと変わらない髪型のほか、キャストらしいヘッドパーツも用意されている。
アクセサリーは、メガネや帽子、イヤータイプなどから最大3つまで付けられる。
こちらが表情テストの様子。
瞼の動きも作られていることを確認したかっただけで、別に冷たい視線を向けられたかった訳ではない…と思う。

「アイテムラボ」と「リフォームショップ」

キャラクターを作り終え、最初に降り立つコミュニケーションロビーを見て回ると、ショップに新しく「アイテムラボ」と「リフォームショップ」が追加されているのを確認できた。

「アイテムラボ」では、アイテムの強化、武器の属性強化、アイテムの特殊能力追加の3つが行える。アイテムの強化では、メセタ(お金)と「グラインダー」を消費することで、武器であれば攻撃力(打撃力、射撃力、法撃力)が増加するといったように、アイテムの性能を強化できる。

ただしアイテム強化には成功率も設定されており、強化回数を重ねていくことで成功率も低くなり、失敗すると強化値が下がることもある。序盤で手に入る比較的レアリティの低いアイテムであれば成功率は高めだったが、「ファンタシースターユニバース(PSU)」や「ファンタシースターポータブル(PSPo)」シリーズ同様、レアリティの高いものほど成功率がシビアになっていく可能性もある。

属性を強化する際には、属性を強化したい武器と、それと同名の武器、「シンセサイザー」と呼ばれるアイテム、そしてメセタが必要になる。属性強化には同名の武器が複数必要となるので、気に入った武器があれば属性に納得がいかなくても、捨てたり売ったりせずにキープしておくとよさそうだ。

特殊能力の追加には、同種類の特殊能力を持ったアイテム(ベースにするものと、素材にするもの)とメセタが必要になる。特殊能力は一つの装備に最大で8個までつけられるので、効果の高い特殊能力の付いたアイテムを確保しておきたいが、素材となるアイテムは特殊能力をつけたい対象アイテムと同数の特殊能力がついている必要があるので、その点は覚えておきたい。

実装されたばかりのマイルームをチェック

そして新要素のマイルームも気になるところ。リフォームショップでは、部屋の模様替えや拡張ができる「パス」と、マイルームに設置できる「グッズ」が購入できるので、ひとまずラインナップにあるものすべてを購入してみた。現状ではパスとグッズを含めて34個のアイテムが用意されていたが、「PSU」や「PSPo」シリーズで豊富に用意されていたことを考えると、今後のラインナップに期待して損はなさそうだ。

「PSO2」ではチケットを使ってルームを拡張すると3つまで部屋を増やすことができ、それぞれの部屋にグッズを置くことができる。ルームグッズの設置はマイルーム内のビジフォンから行うことになるが、一度設置したアイテムは、近づいてアクセスすれば「グッズを動かす」から行えるので便利だ。

レイアウトとか何も考えず、とりあえず色々置いてみたの図。
グッズを置くのに必要なポイントも設定されているのだが、現状では足りなくなる心配はあまりなさそう。

なお、ショップやメニュー画面など、UI(ユーザーインターフェース)全般にも手が加えられており、ルームグッズをまとめ買いする際など、ショップでのアイテム売買はαテストよりもストレスなく行えた。ただ、個人的には装備品の性能画面など、一部ではもどかしさを感じることもあった。まだまだUIに改良の余地はありそうだが、少しずつ操作しやすくなっているのは確かだろう。

左がα1、右がα2テストのショップ画面。

クエスト受託の流れを確認しつつ新ボスモンスターに挑戦

クエストカウンターでは、ほかのパーティーに参加する際にコメントやクエスト画面などが確認しやすくなっている。自分でクエストを受注してメンバーを募集するときにも、行きたいクエストを選んで「クエスト中のパーティーに参加する」ことができたり、「ほかのパーティーにランダムで参加する」という項目が追加されているので、αテストで要望の多かったパーティーの組みやすさについても手が加えられている。

ほかのパーティーに参加する際は、受託中クエストの情報やコメントなどが一目でわかるように改善されている。

また、キャンプシップに新しく端末が置かれており、アイテムの売買や倉庫の利用(アイテムやメセタの出し入れ)だけでなく、キャンプシップから直接クエストを受託できるようになっていた。クエストを終えて戻ってきても、わざわざカウンターやロビーまで戻らずに済むので、次のクエストを素早く受けられるなど、利便性の向上も図られている。

α2テストでプレイできたクエストは前回とほぼ変わらないが、新ボスモンスターのキャタドランが出現するクエストが追加されている。キャタドランは、プレイヤー間では“ミミズみたいなやつ”と呼ばれることもある、複数体で出現するのが特徴のモンスター。体の節々を伸ばして攻撃することもあるので、ある程度距離を取っていてもダメージを受けてしまったり、ボスでありながら複数といっぺんに戦うので、密集して戦っていると死角から攻撃を受けてしまうといった危険性もある。

とはいえ、「PSPo」に登場したファズンタル・セグンタルやアジンゴウム・ギジンゴウムのように、片方を倒すと残りがパワーアップするといったことはないので、落ち着いて戦えばそこまでの苦戦を強いられることは少ないだろう。なお、今作のボス戦では常時ザコモンスターが5体ほど出現しているので、キャタドランに限らず、レベルに余裕がない場合に1人でプレイしていると、正直かなりつらい。今後のバランス調整でどうなるかは不明だが、なるべくならパーティーを組んで戦うことをお勧めしたい。

ヴォル・ドラゴンに一人で挑み、あっさり返り討ちにされたのもいい思い出。

ここまで一通りプレイしてみたが、操作面に関してもキーボード&マウスだけでなく、ゲームパッドにも対応し、キー変更も可能となって遊びやすくなっている。ただし、プレイヤーズサイトでは既知の不具合として一部のゲームパッドが正常に動作しないことが告知されているので、この点については修正が待たれるところ。なお、現に筆者もゲームパッドを使ってプレイしたとき、1月28日の段階では右スティックでの視点移動が正常に行えなかったのだが、2月1日では視点移動が問題なく行えたので、対応が進んでいることが伺える。

不具合とは別の点で1つ気になったのが、ボタンの数についてだ。ゲームパッドでの操作性は、キー変更が行えるので柔軟性があるものの、アクション性が高くなり、できることは増えた分、人によってはボタンの数がギリギリか、やや足りないように感じるかもしれない(ボタン数はPS3のコントローラとほぼ同じものを使用)。

課題はあれど対応は早く、今後も期待十分

プレイ内容を簡単に総括すると、αテストで要望が多かったものについては改善が施されており、公式サイトなどで酒井プロデューサーが述べているように、「改善された部分がより明確にわかるテスト」になっていることが感じられた。

しかし順風満帆とはいかず、サーバー負荷を確認するためラグが発生する可能性があると事前に告知されてはいたが、実際にかなりのラグが発生していたので不安を覚える人もいただろう。また、ソロプレイでは難易度が高く感じるなど、暫定的な実装とはいえ、ゲームバランスについても課題が残っているように思う。

とはいえ、まだαテスト段階という、まさに開発の真っただ中であることは確かだ。今回のテストでも、多くのプレイヤーから要望が寄せられていることだろう。それらをすくい上げ、今後のテストではどのように進化を遂げるのか楽しみにしたい。

2月4日のα2テスト終了間際、ロビーにある噴水の様子。
描画設定を最高にしても表示しきれないほどの人で溢れかえっており、惜しまれつつテスト終了を迎えた。

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