ネクソンが2012年3月7日に正式サービスを予定している、劇的変身RPG「ドラゴナ」について、開発元LIVEPLEX社のメンバーにお話を聞くことができたので紹介しよう。
「ドラゴナ」とは?
「ドラゴナ」は、ドラゴンハートを受け継いだ種族が、平和のために戦う正統派のファンタジーMMORPGで、LIVEPLEXが3年間の開発期間をかけて約80人の開発者を投入して開発したタイトルだ。低スペックでプレイが可能にも関わらず、「覚醒システム」、「集団戦闘システム」などの差別化されたゲームシステムや「アラートシステム」、「オート移動システム」などの便利な機能と綺麗で水準の高いグラフィックを備えている。
インタビュー
今回来日したLIVEPLEX社の日本ドラゴナ担当/プロジェクトマネージャーマネージャー「パクジョンヨン」氏、海外企画チーム担当「キムギョンウ」氏に、まもなく日本で正式サービスを迎える「ドラゴナ」について今後のゲームの展開や、制作秘話などをお聞きすることができたので紹介しよう。
――まずは「ドラゴナ」についてのアピールをお願いします。
LIVEPLEX:まず「ドラゴナ」の一番のポイントとなるのは覚醒システムです。覚醒をするとまったく違う姿になることができ、スキルも変化するので、まずはゲーム内で体験してもらいたいですね。また、オンラインゲーム初心者に向けた「オート移動」や「オートポーション」など、ゲームに慣れていない人でも安心して遊べるシステムを搭載しており、今後も便利な機能を開発していきます。さらにインスタンスダンジョンに一人で入れるシングル向けコンテンツも開発しました。
――最初から覚醒システムは考えられていたのですか?
LIVEPLEX:いえ、シナリオから開発を始めていき、その後覚醒システムというアイデアを実装していきました。ドラゴンの血を引く者が「ドラゴナ」となり、彼らの眠っている力を呼び覚ますことで覚醒できます。
――日本では、スカウトやアサシンが人気だったようですが、韓国ではどうですか?
LIVEPLEX:日本とは違い、韓国ではガーディアンやガンナー、レンジャーといった男性のキャラクターが人気のようです。韓国のユーザーは「男らしく戦う」キャラクターを好まれる傾向があり、PvPなどでも前線でガンガン戦っていけるキャラクターが好きみたいですね。
――日本ではアニメのようなキャラクターが好まれますが?
LIVEPLEX:日本のオンラインゲームのユーザーには、可愛らしいキャラクターが好まれるという情報は認知しており、本作でもスカウトやアサシンに人気が集まると予想していました。能力などより「ゲーム内でどのように見えるか」というのも重要な要素のようですね。
――韓国のほか、アメリカ・台湾・フィリピンでサービスをされていますが、各国でプレイスタイルの違いなどはありますか?
LIVEPLEX:韓国や台湾では、やはりPvPを中心に遊ばれています。フィリピンや北米では、インスタンスダンジョンで仲間とレイドボスを狩りに行くといった遊び方が主流のようです。
――やはり韓国内ではPvPが盛り上がっているんですね。
LIVEPLEX:はい。一定レベル以上で入場できる「フォースアリーナ」などの「バトルアリーナ」での戦いが盛んに行われています。
――日本サービスではどのようなプレイヤーに遊んでもらいたいですか?
LIVEPLEX:100対100で遊べる「フォースアリーナ」で遊んでいるユーザーも多いと聞いています。PvPが苦手なユーザーも公式エリアで安心して楽しんでもらえたら嬉しいです。ちなみにバトルアリーナで得たポイントで便利なアイテムと交換することも可能です。
――オンラインゲーム初心者に向けておすすめの遊び方を教えて下さい。
LIVEPLEX:オート移動など便利なシステムが、序盤の簡単なクエストを通してプレイすることができるので安心してゲームを始めてください。特定のレベルに達するとPvPエリアを体験できるクエストや、ダンジョン内のボスを討伐するクエストなども登場するのでぜひ遊んでみてください。
今後の展開について
――新職業追加は予定されていますか?
LIVEPLEX:はい、現在開発中です。男女それぞれ1種類ずつ実装する予定です。
――開発度はどのくらいですか?
LIVEPLEX:現在モデリングに関しては開発が終わっていますが、アニメーションやスキルなどの細かい調整を行なっている最中です。日本では2012年内にお見せできるように頑張っています。
――韓国のユーザーから職業についての意見・要望などはありましたか?
LIVEPLEX:クラスについて、回復職となるヒーラーを追加して欲しいという意見と、召喚士が欲しいという声もありました。
――今後、ストーリーはどのように展開していくのでしょうか?
LIVEPLEX:すでに韓国では日本で未公開のストーリーも展開しています。
――やはりシリアスなストーリーになりますか?
LIVEPLEX:そんなに重い話ではありません。
――覚醒のバリエーションが増えることもありますか?
LIVEPLEX:実は覚醒には1次~3次バージョンまで準備されており、レベルキャップ解放に合わせて新たな覚醒ができるようになります。まったく違った姿に変化できるのです。韓国ではすでに3次覚醒まで実装されています。
――韓国では、攻城戦が盛んに行われていると思いますが、その様子をお聞かせ下さい。
LIVEPLEX:攻城戦ではギルド間での戦いとなり、ギルドメンバーの協力や、自分の実力、そして少しの運が必要となります。とにかくギルドメンバー同士でしっかりと連携をとって戦うことが重要となっているようです。
――攻城戦で勝つためのポイントは?
LIVEPLEX:何より職業の選択が重要となっています。ギルドメンバーで職業のバランスを考えて構成することが大事ですね。また、ギルドマスターとメンバーがしっかりとコミュニケーションを取りながら戦うことが重要です。韓国では文字チャットももちろん使いますが、主流はボイスチャットですね。
――攻城戦で勝利するとドラゴンに変身できるそうですが、ドラゴンの状態で戦闘なども行えるのでしょうか?
LIVEPLEX:攻城戦で勝利するとギルドマスターに覚醒アイテムが報酬として送られます。このアイテムは既存の全身覚醒より性能が良く、戦闘でもかなりの強さを感じることができます。報酬のゲーム内マネーはギルドマスターを通してメンバーに分配されます。メンバーにはその他のポータル無料の恩恵などがあります。
制作秘話
――「ドラゴナ」の開発には構想を含め、どのくらいかかりましたか?
LIVEPLEX:シナリオから開発を始め、約3年費やしています。
――開発で苦労した点を教えてください。
LIVEPLEX:苦労したというより、楽しみながら開発しましたね。もちろんチーム内で衝突したこともありましたが、それが良い作品を作ることにつながったので、特に苦労とは思いませんでした。
――開発に携わった人数はどのくらいですか?
LIVEPLEX:構想の段階から約80名です。
――開発チーム内で人気の種族を教えて下さい。
LIVEPLEX:社内テストを通じて自分がバランス調整をしたクラスがそれぞれ気に入る傾向があるみたいです。
――実現しなかったアイデアなどはありますか?
LIVEPLEX:バトルアリーナのコンテンツとして企画されたものを韓国のテスト時に導入したのですが、あまり反応がよくないものはお蔵入りとなりました。
――日本独自のコンテンツは用意していますか?
LIVEPLEX:日本独自のコスチュームや、日本の四季に合わせたイベントなども用意しています。またサービス後などにユーザーから意見や要望があれば開発としても頑張って対応します。
――日本ではアニメ「侵略!?イカ娘」とコラボも実施していますがこれに関してどう思いますか?
LIVEPLEX:アニメーション作品とのコラボは、韓国ではあまり例がないので新鮮に感じました。開発社の中でも認知度のあるものとのコラボでしたので、楽しみながら開発することができました。日本のOBT時により多くのユーザーに注目してもらえれば嬉しいです。
――部分覚醒と全身覚醒の2種類を用意した理由を教えて下さい。
LIVEPLEX:シナリオから開発を始め、ストーリー上で部分覚醒から全身覚醒する設定だったので、その流れで実装しました。
――開発した上で面白いエピソードなどあれば教えて下さい。
LIVEPLEX:実装したコンテンツについて、ユーザーから掲示板などに書き込みがされているのを見つけたときは嬉しかったですね。
――開発中は他社のオンラインゲームをプレイして研究することもありますか?
LIVEPLEX:自分たちのチーム内でもプレイして研究していましたが、他チーム内でも他のオンラインゲームをプレイしてフィードバックをもらっていました。他のオンラインゲームをプレイしてフィードバックをもらっていました。
――コンシューマタイトルも遊びますか?
LIVEPLEX:はい、開発チーム内ですごく流行っており、その中から得るアイデアなどもあります。特にスポーツゲームやゾンビが襲ってくるゲームなどが人気です。ちなみにドラゴナでもボスとしてゾンビキャラクターが登場します。
――今後どんなモンスターを実装していきたいですか?
LIVEPLEX:現在実装しているモンスターとは違う「かわいい」モンスターも開発していきたいと思っています。
――これから始める日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
LIVEPLEX:日本のプレイヤーは韓国のプレイヤーとは違い、コミュニケーションが少し苦手な人もいると思います。ドラゴナではPvPや攻城戦などコミュニティーが重要なコンテンツも多いですが、今後コミュニティーを強化できるような調整をしていきますのでぜひ遊んでもらえたら嬉しいです。
――ありがとうございました。
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