「テイルズウィーバー」新規キャラクター「アナイス」を実装＆新規サーバー「モエン」公開！運用チームへのインタビューも掲載

新キャラクター「アナイス（アナベル）・デル・カリル」について

ネクソン テイルズウィーバー運用チーム 柳本隆氏

――今回のアップデートで登場するアナイスはどのようなキャラクターなのでしょうか？

柳本氏：アナイスは「テイルズウィーバー」では13人目のプレイアブルキャラクターで、6年前に発表されたエピソード2のキャラクターとなる5人（ジョシュア、クロエ、ランジエ、イサック、アナイス）の中で最後に実装されるキャラクターとなります。

お客様の中には、アナイスが最後のキャラクターと思われている方もいらっしゃるようですが、あくまでエピソード2のキャラクターの中で最後ということであって、「テイルズウィーバー」全体で最後のキャラクターとなるわけではありません。

――では今後もプレイアブルキャラクターは実装していく予定なのでしょうか。

柳本氏：はい、開発チームもその考えは持っていると聞いています。

――アナイスは二重人格キャラクターということですが、どういった特徴を持っているのでしょうか？

柳本氏：特設サイトでも公開しているとおり、「二重人格の美少女キャラ」というのは6年前から発表していましたが、今回新しくプレイヤーの方にお伝えしたいのは操作感です。

アナイスは、「テイルズウィーバー」初の召喚士という役割を持ったキャラクターです。今まではキャラクター自身がスキルを使ってモンスターと戦っていたんですが、アナイスの場合は自身もスキルを使いつつ、魔法人形や精霊を召喚してスキルを使わせるという戦い方ができます。

――召喚した魔法人形や精霊は自動での操作となるのですか？

柳本氏：魔法人形や精霊もプレイヤーがコントロールすることができます。「テイルズウィーバー」では、基本的に画面左下にあるクイックスロットにスキルを設定して操作していたんですが、今回はそのクイックスロットに加え、召喚した時のみ表示される専用のスキルスロットが用意されています。

最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてくれば比較的簡単に操作ができるようになっています。

――魔法人形や精霊のスキルとアナイスのスキルは差別化されているのでしょうか？

柳本氏：アナイスのスキルは魔法人形や精霊を補助する役割が強いです。特にHPが設定されている魔法人形に関しては、召喚するとモンスターが魔法人形をターゲットするため、攻撃を受け続けてHPが0になると死んでしまうので、アナイスはHPも管理しなくてはいけません。HPの回復のほか、状態異常の解除などをアナイスが行うことになります。

――魔法人形は自由に出し入れできるのでしょうか？

柳本氏：魔法人形は2種類あるので、状況に応じて入れ替えることができます。ただし、召喚の詠唱には数秒かかり、詠唱中に攻撃されると高い確率でキャンセルされてしまうので、戦闘中は難しいです。安全な場所に引いていただいてから別の魔法人形を召喚するのがいいと思います。

――魔法人形の成長要素についてもお聞かせください。

柳本氏：魔法人形自体にスキルレベルが設定されていて、そのレベルが上がるごとに魔法人形の見た目が9段階で変わっていきます。また、魔法人形のスキルの習得にはアナイスのレベルが関わってくるので、レベルを上げないと覚えられないスキルもあります。

魔法人形自体も各種ステータスを持っているのですが、アナイスのレベルステータスや装備している武器の一部能力が魔法人形にプラスボーナスとしてつくようになっているので、アナイスも育てることでより魔法人形が強化されていく仕様になっています。

――成長要素だけ見ても、結構ボリュームのある印象を受けます。

柳本氏：各キャラクターには3つの型があり、アナイスには「魔法人形型」「破壊精霊型」「守護精霊型」の3種類が用意されています。さらに、魔法人形は2種類、精霊は各3種類が使用可能で、それぞれに特色がありますのでその遊び方を考えると育成は無限大にあるのかなと思います。

――アナイスのモーションが進化しているということですが、どの点が変わったのでしょうか？

柳本氏：デザインの人が相当頑張りまして、細かい動きがすごく再現されています。それは操作しているときだけではなく、チャプターに登場するアナイスや、従来は表示のみだった「？」などのアイコンが出るときにも、首をかしげるといった細かいモーションが実現されています。

――韓国ではすでに実装されていますが、反応はどうでしょうか？

柳本氏：新キャラクターが入ると、大抵は魔法人形型は狩りがやりやすいといったスキルの話題に集中するんですが、今回面白かったのは、髪型を変えてみたり、服の色を変えてどんなアバターが似合うかなど、アナイスの見た目を変えていくのが楽しいという意見も多く挙がっているようです。

――合わせて実装されるダンジョンの特徴についてお聞かせください。

柳本氏：ダンジョン自体はそこまで大規模なものではないのですが、レベル5～170までのキャラクターが楽しめるダンジョンとして用意されています。そのダンジョンにはペアを組まないと侵入できず、また、侵入した時のキャラクターのレベルによってダンジョンの難易度が変わるようになっています。

ミッション型のダンジョンになっていまして、3つのミッションをクリアした後のスコアに応じて報酬がもらえるようになっています。報酬は直接もらえるわけではなく、「こんぺいとう」というアイテムを集めて、あるNPCに渡すと「アーティファクト」と呼ばれる装備アイテムがもらえるようになっています。

――レベルに合わせた難易度ということで、実装後はかなり幅広いユーザーが遊べるものという印象を受けます。

柳本氏：レベル差があって進めないということもあったかとは思うのですが、レベルが変動するので比較的遊びやすくなっているのではないかと思います。

新サーバー導入およびサーバー統合について

――まず、今回サーバー統合に踏みきった意図をお聞かせください。

柳本氏：サーバー間にできた人数差を無くして、ユーザーの皆様に快適なプレイ環境をお届けするということが最大の目的になります。2008年時点ではどのサーバーも大体同じくらいの人口比率だったのですが、現在では「ティア」サーバーに一極集中している状態になっています。これを解消し、各サーバーを「ティア」サーバーと同水準まで持っていきたいと思っています。

――統合後のキャラクター名の重複など、ユーザーが気にする点は多いかと思いますが、その対応についてお聞かせください。

柳本氏：サーバーごとにキャラクター名を取得するゲームですので、どうしても統合先でキャラクター名がバッティングしたときに再割り当てが必要になってきます。長い間サービスをしているゲームなので、なるべくキャラクター変更をさせたくありませんでした。

サーバー統合も避けたいところではあったのですが、それ以上に現状を考えた時にサーバー統合をしなければいけないと思い、進めています。

キャラクター名に関しましては、サーバー統合をするタイミングで一度全てのキャラクターに対し、サーバー特定文字を付与させていただきます。そのままログインするわけではなく、サーバー統合後の初回接続時にキャラクター名変更ウィンドウが立ち上がるので、そこで改めて新しいキャラクター名をつけていただいてログインすることになります。

すでに重複していないキャラクターであれば、キャラクター選択画面の段階ではサーバー特定文字が付与されているのですが、そのままログインすることができ、ログインの際にそのサーバー特定文字が自動的に外されるようになっています。

――これだけサーバーがあるとシンプルなキャラクター名の場合、被ることも多いのではないでしょうか。

柳本氏：8年間サービスしている分、キャラクター名はたくさん取得されているので、状況によってはぶつかることも多いのではないかと思います。

――そういった部分よりもバランスよく遊んでもらうことを意識した今回の統合ということなんですね。

柳本氏：元々「テイルズウィーバー」はソロで遊べるMMORPGというコンセプトがあって、チャプターという物語を楽しむコンテンツを1人で進められるように全キャラクターがアタッカーの側面を持っていました。

ただ、2009年頃からパーティ向けのコンテンツが複数実装されてきており、パーティを組むにあたり、よりプレイヤーの多いサーバーを求められる方が集中してきたことと、「テイルズオープンマーケット」でサーバー間でアイテムの取引ができるということで「ティア」サーバーに移動されたお客様がたくさんいたかと思います。

今回、サーバー統合をして全てのサーバーを「ティア」と同じ水準まで持っていくことで、サーバー移動の流れも止まるのではないかと思っています。

――今回の統合についてはユーザーの方からの要望はあったのでしょうか？

柳本氏：それは過去からあり、昨年のうちに実施したかったのですが、狩り場「クラブダンジョン」の実装を先に行いましたので、サーバー統合は今回のタイミングになりました。

「テイルズウィーバー」はチャンネル制を採用しておらず、人が増えるとバッティングしてしまうという問題があったので、それを解決するために一般的なフィールドにインスタンスマップとして入場でき、人に邪魔されずに狩りができる「クラブダンジョン」を昨年の10月に実装しました。そこでようやくサーバー統合ができるかなと思い、今回決定しました。

――チャンネル制は技術的な問題として難しいのでしょうか？

柳本氏：一時期チャンネル化も検討はしたのですが、実現するためのスピードを考えたときに、サーバー統合のほうが早く実現できると思い、今回はサーバー統合を実施させていただきました。人数差をなくすことを目的にサーバー統合を実施するので、解消されるのであればチャンネル化の必要はないと思っています。

――統合されるサーバー同士の文化があるとは思うのですが、その点についてはどうお考えですか。

柳本氏：統合するサーバーの組み合わせも検討しまして、一番はティアと同じ水準に持っていくことだったのですが、その他の組み合わせ決定の要素としてサーバーの文化というのも重要な部分でした。

ひとつ参考にしたのは、要塞戦でのサーバーごとのローカルルールの違いで、なるべくそのローカルルールが似たところを組み合わせています。ですが、プレイヤー人数をティアの水準に持っていくことを最優先にしていますので、全てのローカルルールを合わせられなかったことについてはご理解いただきたいと思います。

――3月28日に実装される新サーバー「モエン」は、アナイス実装に合わせた新規ユーザーに向けたサーバーになるのでしょうか？

柳本氏：「テイルズウィーバー」では、2007年12月に「ザン」サーバーを実装して以来、4年以上新しいサーバーを実装していませんでした。

MMORPG独特の楽しさとして、新しいサーバーを実装した時の賑やかさや全員が同じところからスタートすることで、新しいコミュニティを作ってサーバー文化をゼロから育んでいけることがあると思うので、このタイミングで改めてその楽しさを提供したいと思いまして、今回「モエン」というサーバーを用意しました。

スタートラインをどうしても合わせたかったので、「モエン」ではテイルズオープンマーケットの利用を禁止させていただきたいと考えています。

――サーバー統合について、今までに海外での実績はあるのでしょうか？

柳本氏：今のところ「テイルズウィーバー」ではありませんが、日本より先に韓国で統合を実施するという話は聞いています。

――実装を待ち望んでいたユーザーへのメッセージをお願いします。

柳本氏：アナイスの実装、大変お待たせいたしました。アナイスは「テイルズウィーバー」初の召喚士の役割を持ったキャラクターで、今までなかった「テイルズウィーバー」の操作感を感じていただけると思います。3月28日に実装された際は、ぜひアナイスで遊んでいただきたいと思います。

また、新サーバーとサーバー統合を実装することで、「テイルズウィーバー」のさまざまな問題が解決できると信じておりますのでこちらもぜひご期待下さい。

――ありがとうございました。