ゲームオンが運営する「ソウル・オブ・ジ・アルティメット・ネイション(以下、SUN)」において、手応え抜群のコンテンツやプレイヤーの要望に答えたシステム改善を実装するアップデート「永遠の大地」が4月18日に実施される。今回、その実装内容についてプロデューサーの稲垣順太氏にお話を伺ってきたので紹介しよう。
戦闘のスリルが味わえるエクストリームモード
今回実装される「エクストリームモード」は、従来のバトルゾーンで出現したモンスターたちが、パワーアップして登場する、既存バトルゾーンに加えられた新しいモード。
つまり、今、高レベルであるプレイヤーが一度は挑戦したことのある懐かしいバトルゾーンが、最強難易度の手応えのあるモンスターとともにプレイヤーの前に出現するわけである。
本モードはバトルゾーンの「悪夢の試練」から「野獣の森Ex」を選択することでプレイできる高レベルのプレイヤー向けの新要素となっている。
エクストリームモードは相当難易度が高く、レベル150以上のモンスターが多数登場するため、まずソロプレイではクリアできないという。つまり、エクストリームモードは高レベルかつパーティーでのプレイが必須のバトルゾーンということだ。
これについて稲垣氏は、「EPISODE II」以降、バトルゾーンの難易度が下がってしまい、プレイヤーの緊張感がなくなってしまったこと、また、プレイヤーへのアンケートで「パーティーを組んでプレイするメリットが少ない」という意見が多く挙がったことを踏まえて、より高レベルのプレイヤーが遊べるバトルゾーンとして再活用したい考えがあったそうだ。
上の表は、「現在『面白い』『満足』を感じていない部分を教えて下さい」という質問への回答(複数回答)。パーティプレイのメリットやキャラクターの個性、PVPコンテンツやスキル数まで、多岐にわたる意見が寄せられた。
今回の実装内容は先だって公開テストとして一部のプレイヤーが公開テスト用に強度の高い装備を整えて9人で参加したところ、30分くらいかかったそう。実際にはもう少し時間がかかるのではないかということだが、最近ボリュームのあるコンテンツが少なかった本作にとっては、久々にやり応えのある内容になっているので、ぜひ人数を揃えて挑戦してみよう。
もちろん、難易度が高い分、報酬も豪華。クリアするとミッション報酬として手に入る「リルケの欠片」は、各村にいる「リルケの商人」を通じて、アクセサリーなど、特別な報酬と交換できる。なお、上記のほか、デイリークエスト「エクストリームモード野獣の森」でも「リルケの欠片」は入手できるので、積極的にチャレンジしてはいかがだろうか。
また、リルケの欠片は、アイテムをクリックすることで、今回キャラクター情報ウィンドウ上に実装される「貴重品管理」のインベントリで管理できる。今までインベントリを圧迫していたアイテムの一部を移動できるということで、使い勝手のいい新機能となっている。
新マップ「永遠の大地」&新ミッション「偉大な呪文の秘密」
「EPISODE II」に入って以降、かつての仲間だったイグニスを止めるという形でストーリーが展開しているが、今回新たに入るミッションでは、“エターナルメーン部族”に頼まれて、イグニスの臣下から“神木イグドラシル”を守ることが目的となる。
今までは、敵が待っていてそこに攻め入ってボスを倒すミッションがほとんどだったが、今回はミッションの終盤では「SUN」初となる、敵の侵攻から“神木イグドラシル”の周りに張ってある結界を守り切るという、ディフェンス型のミッションだ。ミッションのバリエーションを増やすことも、プレイヤーからの要望として多くもらっていた課題だということで、ここにもプレイヤーに応えようとする姿勢が見える。
「偉大な呪文の秘密」ストーリー
イグニス臣下のカルナトゥス騎士団は一度は敗れたものの、諦めることなくすぐに彼らに賛同する部族たちを先頭に総攻撃をかけてきた。
そこで“エターナルメーン部族”はアルドル遠征隊にエーテルバリケードを新しく築くまでの間自分達を守ってもらえるように頼むことになる。
再び“神木イグドラシル”をめぐる戦いが起ころうとしていた。
敵が矢継ぎ早に出現するなか結界を守るということで、少人数でのクリアは難しく、こちらもパーティでのプレイが推奨される内容となっている。稲垣氏は、今後もパーティプレイやコミュニケーションに特化してアップデートを実施したいと意気込みを述べていた。
また、同時に実装される新マップ「永遠の大地」に関連したクエストについては、レベル138より受諾可能となっている。これらのクエストをクリアするとほぼレベル140になるよう調整されているそうなので、エクストリームモード挑戦の足がかりにしよう。
最上級エンチャントについて
今まで、エンチャント等級の上限は+12までだったが、今回は、+13~+15の最上級エンチャントが導入された。エンチャントの等級を上げることで装備アイテムの能力が大幅に増加し、さらに輝きが増すこととなる。
製作できる確率は低いが、その分+13以降は装備アイテムの能力の伸び幅が+12までよりも上がるということだ。今までと同様、失敗しても現状維持か、等級が1つ下がるのみでアイテムが無くなるわけではないので、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。
SDの増加などプレイヤーの意見を反映した改善点も
今回のアップデートでは、レベルキャップが155まで解放されるほか、先述したとおり、今までインベントリを圧迫していた貴重品を別の場所に保管できる「貴重品管理システム」が実装される。
そのほか、SD(シールドシステム)システムをリニューアルし、全クラスのSD量が上方修正されている。PVP時、今までは受けるダメージはSD:HP=80:20の割合だったが、今回、99:1に変更されることとなった。これにより、ギルド戦で最初に受けるダメージが軽減され、戦闘の時間をより長くとることができる。
次回アップデートではさらに充実したプレイを目指しスキルシステムをリニューアル
もちろん、今回のアップデートは「SUN」を進化させていく上でのひとつの通過点でしかない。今後もプレイヤーの要望に応えたさまざまなアップデートを実施していくという意志が示される中、稲垣氏より夏前に実施予定の次回アップデートについても語られた。
次回アップデート内容において根幹となるのが、先述したアンケート上でも多くのプレイヤーが回答した「キャラクターのプレイスタイルに個性/役割分担がない」という意見を踏まえたスキルシステムのリニューアルだ(※上記表参照)。
夏前にスキルシステムの大幅なリニューアルを実施し、スキル数の増加やスキル取得方法の変更も予定しているという。稲垣氏は、プレイヤーが自分でスキル構成を考えることによってキャラクターの個性が生まれ、より楽しさが増すのではないかとその内容に期待を込めた。
そのほかにも、以前存在したPVPルームを、チーム戦などの勝敗が付くかたちでの対戦要素やポイントの獲得など、様々な機能を追加してよりPVPを楽しめるかたちで再導入したり、ギルドシステムなどコミュニティ機能の強化を目的としたリニューアルを予定しているそうだ。
今後は短期間でアップデートを実装して、上記をはじめとしたゲームを楽しめる要素をしっかりと揃えて基盤を固めていき、その上で年度内を目標に新キャラクターの実装を予定しているという。プレイヤーの意見を大いに反映した内容となっているので、ぜひとも期待したいところだ。
よりプレイヤーの意見を反映したアップデートに
上記では触れなかったが、そのほかにも、バトルゾーンの追加を望む声が多くあることから、例えばパーティー向けのバトルゾーンとして襲ってくる敵を倒し続けて生き残るものや、宝物を取り合ってよりポイントの高いほうにハイムが入るといったものなど、バリエーション豊かなバトルゾーンを追加していくこと、そして、PVPの強化という2つのコンセプトを主軸において今後も考えていきたいという。
最後に、稲垣氏より今後のアップデートに関するプレイヤーへのメッセージを紹介する。
稲垣氏:今までは開発元と運営チームのみで考えていることが多かったのですが、今回をひとつの契機として、プレイヤーの意見をどんどん取り入れて三者でいろいろ悩みながらやっていきたいです。
お叱りを受けることもあれば喜んでもらえることもありますが、プレイヤーと一緒に作るオンラインゲームを体現すべく、今私たちはやっていますので、今後も続けていければいいと思います。
今回新しく入るのは、今まで「SUN」をプレイしてきてきて、マンネリを感じている方々にとって、高レベルではあるものの、すごく楽しめる内容となっています。まずは入って試してもらって、昔の良さと今の新しい部分を感じてもらえればと思います。
開発元と運営チームがギリギリまで意見を戦わせてプレイヤーにとってよりよい形での実装を目指しているという。今回実装される内容はもちろんのこと、今後どのような形で「SUN」をより面白くしていくかにぜひ注目してほしい。
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