多くのユーザーさんに長く遊んでもらいたい―いよいよオープンβテストが始まる「アークフロンティア」運営チームにインタビュー

スペシャル

ベクターが7月12日よりオープンβテストをする「アークフロンティア」。ここでは、本作のストーリーや特徴をあらためて紹介するとともに、運営スタッフに日本でのサービスに至った経緯や今後の展開など、様々な話を聞いてきたのでお届けしよう。

「アークフロンティア」は、「ソウルアライブオンライン」「ソードオブリベリオン」などを手がけてきた、台湾のChinesegamer International Corp.が開発した最新のファンタジーMMORPGだ。中国・台湾で人気の作家・黄易氏のSFシリーズ小説をゲーム化したもので、プレイヤーは時空の歪みを正し、歴史を修復するために様々な世界へ旅立つことになる。

ストーリー

西暦2045年、Dr.マーの長年の研究が実を結び、ついに人間が時空を越えることに成功した。

複数回の実験は全て成功していた様に見えたが、ジェット・ロンが時空間移動装置“ディメンションダイバー”を使用した際に受けた原因不明な衝撃により、タイムトンネル内に歪みが生じていた。

Dr.マーがこのことに気が付いたときには、歪みは取り返しのつかないほどの大きさになり、歴史は完全に狂ってしまっていた。

世界を滅ぼしかねない一大事を解決するため、Dr.マーはさまざまな時代と国から自分に協力してくれそうな者達を選び出した。

原因不明の衝撃の正体を暴き、混乱を極めた歴史を治しそれぞれの平和を取り戻す為に、今、時と国を越えて勇気あるものたちが立ち上がる。

簡単・快適にプレイできる戦闘システム

戦闘では、フィールド上の敵をクリックして戦う、ターゲティングバトルシステムを導入しており、初心者でも手軽に遊ぶことができる。さらに、設定さえしておけば、自動的に戦闘を繰り返してくれるオートバトル機能があるので、別のことをしながらでも遊べる、いわゆる「~ながらプレイ」も可能だ。

また、本作にはモンスターのイラストが描かれたカードを収集する独自のカードコレクションシステムが存在する。カードにはコレクションによるボーナスもあり、集めれば能力強化のボーナスを入手できるのだ。

育成要素も充実したペットシステム

Lv50になると「ペットソウル」を使い、戦闘に参加するペットを所有できる(職業が「シューター」の場合Lv10からペットを所有可能)。

ペットにはペットスキンというアバターシステムがあり、姿、属性、スキルを変えることができる。また、ペットは戦闘によりレベルアップし、ペット用装備やブックというアイテムで強化することが可能だ。

ここからは、「アークフロンティア」の運営を行う、ベクターの安藤邦弘氏と、手塚裕之氏へのインタビューをお届け!本作のサービスを決定した経緯から、今後実装される予定のコンテンツまで、様々な話を聞くことができたぞ。

運営スタッフへのインタビューをお届け

――今回「アークフロンティア」を日本でサービスすることになった経緯を教えてください。

安藤邦弘氏
安藤邦弘氏

安藤氏:弊社では「ソウルアライブオンライン」や「ソードオブリベリオン」といった、台湾のChinesegamer社が開発したゲームを運営しています。そして今回、Chinesegamer社から新作として「アークフロンティア」を紹介していただいたことがきっかけです。

また、サービスを決定する前に社内で試遊させていただいたのですが、今までの作品よりもさらに改良が加えられ、洗練されている印象を受けたことも理由の一つです。

――サービスを決定する前の段階から、社内での評判は良かったんですね。

安藤氏:そうですね、本当に良かったです。弊社の運営チームは、ダメなゲームだと10分も持たないことがほとんどなんです。ところが本作はやり込んでいる人が多くて印象的でした。

もちろんダメ出しも多いのですが、それはあくまでもやり込んだ上でのダメ出しなので、「ここを直したらもっと良くなるのではないか」という改善提案にも説得力がありました。運営チームの姿勢からも「これは行けるぞ」と感じましたね。

――本作のコンセプトについて教えて下さい。

安藤氏:Chinesegamer社に聞いたところ「新しい武侠」というコンセプトが開発時にあったそうです。

中国や台湾では武侠は根強い人気を持っているジャンルですが、それを題材にしたゲームを作り続けるだけではいずれ飽きられてしまうし、作っていても面白くない。そこで、SF要素を取り入れた本作の開発に取り組んだとのことです。

運営としては、ユーザーさんに長く遊んでもらいたいという思いが強く、それがコンセプトと言っていいと思います。ユーザーさんがオンラインゲームを途中でやめてしまう理由として、時間がない、たくさんのお金を使えない、遊び尽くしてやることがなくなってしまう、この3点だと私は考えていますが、本作ではすべて解消できていると思います。

まず遊ぶ時間がないユーザーさんのために、細かく設定できるオートバトルを用意しています。これにより、寝ている間や外出中でもレベル上げの作業が行えるようになっています。

また、定期的にログインして、遊んでくれるユーザーさんに向けたアイテムを用意しているので、お金を使いたくないユーザーさんでも、課金をしているユーザーさんと同じように遊べます。

やることがなくなってしまうというユーザーさんに対しては、コンスタントにアップデートやイベント・キャンペーンを仕掛けることで解消しようと考えています。現在は長く遊べる要素をできるだけ多く詰め込めるように、開発元と話し合っている最中です。

――クローズドβテストの反響はどうでしたか。

安藤氏:これはどのゲームでも同じだとは思いますが、初日はグラフィックや世界観、システムが気に入らないからとすぐにアンインストールしてしまう人が多かったですね。

ですが、初日を過ぎて週末に差し掛かったあたりから接続数も安定していきました。普通はクローズドβテストが終了すると同時にワイプされる(データが削除される)と知っていると徐々に接続数が少なくなっていくのですが、本作に関しては少なくなることもなく、多くの方に長く遊んでいただきました。

ユーザーさんからのメールを見ても概ね好評で、どの職業が一番プレイしやすいかを模索している様子でした。また、アイテムを作れる特殊な職業である「クラフター」はいったい何ができるのかを検証するユーザーさんも多かったです。

普段のクローズドβテストですとメインストーリーを楽しむだけというユーザーさんが多いのですが、今回はやり込んでくれる方も多数いて、私達も驚いています。

手塚氏:接続数の安定感は本当に凄くて、私が担当したオンラインゲームの中でも見たことがないレベルでした。

――その様子ですと、オープンβテストへの期待も高そうですね。

安藤氏:たくさんのユーザーさんが待ってくれていると感じています。中には待ちきれずに台湾版をプレイし始めた方もいるようですし(笑)。

――クローズドβテストで人気だった職業は何でしたか?

手塚氏:低レベルのうちからペットを扱えるシューターが一番人気でしたね。逆にクローズドβテストの段階ではできることが少ないクラフターは少なかった印象です。

――職業に関しては、今後新職業が追加される予定はありますか?

安藤氏:まだかなり先の話ですが、第7の職業としてモンクを追加する予定です。モンクは、回復魔法系のセージと、攻撃魔法系のウィザードの長所を併せ持った職業になっています。

――スタッフ内で人気の職業はどれでしたか?

安藤氏:社内でのテストプレイではやはりシューターが人気でしたね。テストプレイは地道な作業なので、少しでも早いうちにペットを使いたいという人が多かったのだと思います。

手塚氏:ちなみに私はウィザードでプレイしたのですが、ウィザードはクセのある職業なので、慣れるまでは辛かったですね(笑)。現在公式サイトでは工画堂スタジオさんに制作していただいた職業ごとのイメージイラストを公開しているので、ユーザーさんが職業を決めるときに迷ったら、こちらも参考にしていただけるとありがたいです。

――オープンβテストではクローズドβテストからどこが変更されていますか?

安藤氏:レベル30から入場できる新ダンジョンが追加されます。あとは、レベルキャップが30から45に引き上げられ、遊べるクエストの幅も広がっています。

――世界観が異なる様々なフィールドを作る上で、意識した点はどこにあるのでしょうか?

安藤氏:開発元に聞いたところ、フィールドのグラフィックだけでなく、そこに登場するNPCやオブジェクトなど、細かい部分で雰囲気を壊さないように意識していたとのことです。

――今後新たなフィールドが追加される予定はありますか?

安藤氏:まずは既存のフィールドに行ける場所が増えていく形になります。新規のフィールドはアップデートで徐々に追加していく予定です。

――本作の特徴として、細かく設定できるオートバトルがありますが、おすすめの設定はありますか?

安藤氏:まずは、敵に囲まれたり、体力が少なくなったら逃げるように設定してほしいです。この設定を間違えるとすぐに戦闘不能になってしまうし、逆にうまく調整すればいつまでもオートバトルを続けることが可能です。そのうえで、どのアイテムを拾うかなどの設定をすれば、プレイの効率も上がるはずです。

ですが、職業やフィールドによってベストの設定は変わってくるので、あとはユーザーさん自身で細かく調整してもらえればと思います。実際、スタッフの設定を見ても見事にバラバラでした(笑)。

手塚氏:本作はペットもオートバトルの設定が可能なので、攻撃はペットに任せて、プレイヤーは後ろで安全に見守るといった遊び方もできます。

日本独自のコンテンツも着々と準備中

――日本独自のコンテンツが追加される予定はありますか?

安藤氏:「スタンプクエスト」という日本独自のクエストが導入されます。これはとある場所にいるNPCの前でエモーションを3回行うとスタンプがもらえ、それが溜まるとアイテムが入手できるというものです。ぜひ他のユーザーさんと一緒の動きをして、ラジオ体操の感覚で楽しんでもらいたいです(笑)。

また、本作の特徴であるカードシステムにも日本独自の要素が加わっており、特定のカードを集めることでアイテムと交換できるようになっています。それ以外にも、オリジナルコスチュームやクエストも企画しています。

手塚氏:将来的には、カード自体も日本オリジナルのものを入れたいと考えています。開発元も日本を重要な市場と捉えてくれているので、日本独自のコンテンツを積極的に考えてくれていますね。

――お話を聞くと、現時点で相当数の日本独自の要素が企画されているんですね。

安藤氏:そうですね。1つ1つの要素としては小さいですが、数にするとかなりの多さです。マップなど大きな要素を追加するとなると時間がかかってしまうので、小さいながらもピリリと辛いコンテンツをこれからも用意していきたいです。

――コスチュームなどで、他作品やアニメとタイアップする計画はありますか?

手塚氏:当然チャンスがあれば積極的に企画していきたいと考えており、現在はアプローチをかけている段階です。

――タイアップ企画を実施することになった場合、どういった内容にしたいと考えていますか?

手塚氏:コスチュームはもちろんですが、それ以外にもゲーム内にアニメのキャラクターを登場させるだとか、大掛かりな内容にしたいですね。

例えば、以前「ソードオブリベリオン」では「ハイスクールD×D」とのタイアップを実施し、抱き枕型の武器を実装しました。今回もそういった、ユーザーさんに楽しんでもらえる企画を用意したいと考えています。

本作で目指すのは「ディズニーランド」のような面白さ

――今後は本作をどのような方向性で育てていきたいと考えていますか?

手塚氏:これからも定期的にフィールドを追加していきたいですし、ユーザーさんには「次はどんな世界に行けるのだろう」とワクワクしてもらえるような作品にしていきたいですね。

安藤氏:私はオンラインゲームを「ディズニーランド」のような、いつ来ても楽しいし、常に新しい発見がある空間にしたいと考えています。本作でもその思いは同じで、ユーザーさんがログインするたびに新しい楽しみを見つけられるゲームにしていきたいと思いますし、できるポテンシャルを持った作品だと感じています。

開発元からも様々なコンテンツが提供される予定なので、エキゾチックなタイトルになると思います。

――それでは最後に、本作を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

安藤氏:遊ぶと面白いゲームであることは保証しますので、キャラクターデザインや世界観が気に入らないからとすぐにやめてしまうのではなく、まずは30分だけでも遊んでください。30分だけでも遊んでもらえれば、本作の面白さは伝わるはずです。

正式サービス開始後も、アップデートやイベントを積極的に実施するので期待してください。

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