【韓国】リプレイ機能追加とグローバルプレイでe-sports対応が加速―「StarCraft II: Heart of the Swarm」インタビュー

今後拡張パック第2弾「Heart of the Swarm」の発売を控えているRTS「StarCraft II」。今回はその拡張パックについて、BLIZZARD ENTERTAINMENTの開発者たちにお話を伺った。

「StarCraft II」の拡張パック第2弾「StarCraft II:Heart of the Swarm(以下、 Heart of the Swarm)」が、発売を控えての最終βテストのスケジュールを調整している。そんな「Heart of the Swarm」について、ドイツで開催された「GAMESCOM 2012」で開発陣にインタビューするチャンスを得たので、その内容をお伝えしよう。

David Kim氏/ゲームデザイナー(左) Kaeo Milker氏/シニアゲームプロデューサー(右)

――北米のe-Sports大会「MLG」(Major League Gaming)で公開したビルドと、現在のビルドの違いについて教えてください。

まず、TERRANのユニットに変更がありました。「クモ地雷」というユニットは、MLGビルドでは爆発スキルによって10秒の爆発遅延が行えたが、この遅延をなくして広域範囲効果はなく、単一ユニットに、より大きなダメージを与えるように変更されています。

――以前、PROTOSSのユニット「母船」が削除されましたが、今回再登場することが決定しました。今後の動向は?

今回の再登場決定により、「Heart of the Swarm」にも母船が登場します。母船制御建物も、遅い速度で移動できるように設計されました。

――全体的な種族バランスの調整は、現在どの程度進行していますか?

βテストが間近に迫り、現在もバランスを調整しています。また、ベータテストではさらに継続して細かいバランス調整を実施するでしょう。

――βテストはどのような形での実施を予定していますか?

βテストについては、マルチプレイのみでの実施予定です。また、1vs1の対戦形式を予定しております。

――「Heart of the Swarm」リリース後も、格闘パック第1弾「Wings of Liberty」の継続的なアップデートは実施しますか?

「Heart of the Swarm」のアップデートが重点的に行われますが、必要に応じて「Wings of Liberty」も、アップデートを実施する考えでる。

――e-sportsという観点から、「Wings of Liberty」と変わった点は?

大きい部分ですと、他のプレイヤーのリプレイを引き継いで直接プレイすることが可能という点です。大会での対戦中に接続が切断したとしても、リプレイを使用して任意の時点からゲームを再開できるようにしています。また、一般プレイヤーの皆さんも、好きな特定のプロゲーマーのプレイを、好きな場所から直接進行することができます。

――リプレイに関するデータの保存保存や入手方法などは?

大会関連ホームページから、リプレイデータをダウンロードする形を予定しています。「Heart of the Swarm」のゲーム内で個別にリプレイデータをダウンロードする方法については考慮していません。

――「Wings of Liberty」に登場したシングルプレイ独占ユニットは、非常に高い人気を得ました。「Heart of the Swarm」にも、似たようなユニットは登場しますか?

はい。しかし、シングルプレイとマルチプレイは完全に別の方法で開発されていますので、重複するユニットも登場しますが、もちろんそうでないユニットも登場します。どちらかと言うと、そうでない部分が多いのではないでしょうか。

――「Wings of Liberty」では、TERRANをプレイしている途中にPROTOSSを調整することもありました。このようなプレイ方法は今回も導入されますか?

あるかもしれませんが…皆さんの楽しみが半減してしまいますので、具体的なことはゲーム内で直接確認してみてください。

――他地域のプレイヤーたちが対戦できる「グローバルプレイ」の開発状況を教えてください。

今のところ特に動きはないですが、「グローバルプレイ」も楽しんでいただけるようになるでしょう。

――「Heart of the Swarm」の発売スケジュールが遅れた理由を教えていただけますか?

当初、2012年の夏ぐらいに発売時期を予定していましたが、想定よりも大幅に遅れが生じてしまいました。ゲームをさらにおもしろくできるよう努力してみたところ、円滑に開発を進めるためのプロセスが長くなってしまいました。ただ、現在はバランス調整のみを残すところとなり、発売がほぼ予定通りに迫っていると思っています。

  韓国「G-STAR2011」で出展された試遊台の様子。

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