9月13日よりクローズドβテストが開始となる、ガマニアデジタルエンターテインメントの新作MMORPG「Dream Drops」。童話をモチーフに創り上げられた非常に可愛らしい本作をいち早く体験する機会を得たので、その様子をお伝えしよう。
「Dream Drops」は、8月29日に実施されたガマニアデジタルエンターテインメント(以下、ガマニア)のカンファレンスで日本でのサービスが発表された新作MMORPG。運営チームや広報陣が童話の登場人物のコスプレをして発表会を行うなど、その力の入れようは以前の記事でお伝えした通りだ。
本作の特徴は、なんといっても「不思議の国のアリス」や「白雪姫」など、多数の童話をモチーフにした可愛らしい世界観と、各種物語や背景を生かしつつも斬新に再構築されたストーリー。
一例をあげると、本作の世界では「白雪姫」がファッションのカリスマでプレイヤーと敵対関係にある、などなど。童話という素材を上手く現代風にアレンジし、「誰もが知っているけど、誰も読んだことがない新しい物語」となっているので、プレイヤーにとってはかなり親しみやすい内容だろう。
それでは、「Dream Drops」のキャラクター作成や序盤のマップについてお伝えしていこう。
まずは4つの職業からおとぎの国を冒険するキャラクターを作成しよう
MMORPGということで、まずは自身の分身となるプレイヤーキャラクター(PC)作成について。本作には、「トイソルジャー」「リトルヒーロー」「パティシエ」「ピクトメイジ」という4つの職業が登場する。
簡単に説明すると、「トイソルジャー」がいわゆるタンク役となる戦士、「リトルヒーロー」は近接と遠距離攻撃を使い分けるシューター、「パティシエ」は仲間の支援などが得意な職業で、「ピクトメイジ」が攻撃力重視のマジシャンタイプとなる。各職については後ほど詳しくお伝えする。
職業を決定したら、続いては性別、顔の種類、髪型、髪やボディのカラー、そしてボイスを選択して、キャラクターを作成。現段階では、顔や髪型は5種類程度が用意されているが、今後はもっと増えていくそうだ。色々と触れてみた感じでは、PC用のアバターはどれもデザインが可愛く、童話というモチーフをすごく意識して作られているな、という印象。
ステータスの初期値は固定なので、そちらは気にせず見た目に思い切りこだわって作成しよう。
基本はここから!チュートリアルでゲームを知ろう
キャラクターを作成したら、オープニングムービーを確認後にチュートリアルがスタートし、それを見終わるとチュートリアルがスタートする。
チュートリアル専用マップでは、NPCから依頼されるクエストをこなしていくだけで動作やメニュー、スキルなどについての基本的な内容が覚えられるので、ぜひチャレンジしてほしい。
ちなみに、NPCは「時計を持ったウサギ」だったり「くるみ割り兵士」だったりと、ついつい「あのキャラだ!」と思ってしまうようなキャラクターばかり。こういった部分を探しながらプレイするだけでも、ワクワクしてくる。
また、蛇足だが本作では移動先をクリックした際、指定した場所に、これまた可愛らしいニンジンがニョキッと生える。最初見たときは「なんだこれは?」と思ったが、童話の世界なのでこういった演出もステキだ。
童話人形劇団登場!仲間と一緒に大冒険!
チュートリアルで紹介される内容のうち、本作の特徴的なシステムについて紹介しよう。それが、PCと共に冒険をしてくれる「童話人形劇団」だ。本作には「ドール」と呼ばれる、とある理由で正気を失ってしまった人形たちが登場するが、そんな彼らをもとに戻す力を持つPCは、人形たちを仲間にし、童話人形劇団で使用可能な「ドール」とすることができるのだ。
ドールは最大3体まで同行させることができ、そのうちのメインとなる1体は実際に攻撃などにも参加する。残りの2体は、パッシブ効果やステータス上昇などに関係してくるそうなので、色々と組み合わせをしてみたいところだ。
素直に近接?トリッキーに遠距離から?各職業は個性たっぷり
それでは、ここからは各職業について紹介しよう。本作には、現時点で4つの職業が登場するのはお伝えした通り。MMORPGにおいては今後の冒険を決定する重要な選択になるので、ぜひ参考にしてほしい。
トイソルジャー
戦士として前衛に立ち、敵からの攻撃を受けながらも強力な近接攻撃を繰り出すのが「トイソルジャー」。「トイソルジャー」のデザインは童話「くるみ割り人形」をモチーフにしているそうだ。
武器はヘビーウェポン(両手剣)とライトウエポン(片手剣)が使用でき、ライトウェポン使用時は盾の装備も可能となっている。また、2種類の武器で使用スキルも若干変わるので、プレイスタイルにも影響しそうだ。
スキルは周囲に範囲攻撃を行う「回転斬り」や武器に毒属性を付加して攻撃する「ドクドクヒット」、敵を気絶させる「アサルト」などの近接攻撃ほか、おもちゃの大砲で中距離攻撃ができる「カノンオーダー」や、周囲の敵のヘイトを上げる「ドラミング」など、見た目はカワイイけれども非常に強力なものが多い。
リトルヒーロー
リトルヒーローは、いわゆるシューター的な職業。インディアンがモチーフとなっており、キャラをしばらく放置した際には焚き火の周りを踊りまわるなど、楽しいモーションを見せてくれる。
ジャンプ攻撃などが繰り出せる「エッジ」と呼ばれる両手用ナイフのような武器と、遠距離から様々な効果を仕込んだ弾丸を飛ばす「シューター」が使用可能で、こちらも武器によって使用できるスキルが若干変わる。
スキルは中距離から跳びかかる「ジャンプ」や、自身を透明にして敵の目を逸らす「ハイディン」、さらに体を大きくして物理攻撃を強化する「三日月の力」など、トリッキーなものが多い。
また、シュートでは火属性の弾丸を放つ「ファイアシュート」やそこからの連続スキル「フレイムシュート」など、属性効果を持つ攻撃が多い。
ちなみに「フレイムシュート」を放つには、その全段階として「ファイアシュート」で敵が燃えている状態にする必要があるのだが、本作にはこういった特定スキルを使用していないと繰り出せないスキルが登場する。出すには多少の手順が必要だが、どれも強力なものとなっているので積極的に狙ってみよう。
パティシエ
パティシエは、味方の支援効果(バフ)や敵へのマイナス効果(デバフ)スキルが得意な職業。ヘンゼルとグレーテルに出てくるお菓子の家を作ったお菓子職人という設定。武器はパンなどの小麦粉料理を作る時に使う「麺棒」などの「調理器具」。キュートな見た目ながらも、これで殴られたら相当痛そうだ。
スキルは味方を回復しつつ敵を攻撃する「万能ジェラート」や敵の属性防御を下げる大きなロリポップを設置する「イルポップ」、味方のダメージを吸収する「苺シールド」に魔法攻撃力を上げる「ハッスルミルク」など、なんとも美味しそうな名前のものが多い。
ピクトメイジ
ピクトメイジは、絵描きさんをモチーフにした魔法使い系の職業。防御力は低めだが、有り余る攻撃力で敵を倒せるのが魅力となっている。ただし、一人旅では複数の敵に囲まれたりすると危険なので、囲まれる前に遠距離から攻撃を仕掛けたいところだ。
武器は「杖」の他に、絵描きということで「筆」が使える。この2つの武器では使用できるスキルに違いはないので、性能やグラフィックで選ぼう。
スキルはというと、当然魔法系が多い。灼熱効果を与える「微笑みの太陽」や、灼熱効果中の敵を爆発させる「マッチ」、敵を移動不能にする「籠の小鳥」や指定範囲に雷雲からの強力な攻撃を放つ「雷雲下の麦畑」など、個性的かつかなり強力なスキルが登場する。
序盤マップツアー♪おとぎの国はメルヘン&ヘンテコな物体がたくさん
ここからは、プレイヤーが序盤で訪れるであろうマップを何個か紹介しよう。どのマップも童話の特徴をしっかりと取り入れつつも、楽しいアレンジが加えられているので、街の中などは歩いているだけで絵本を読んでいるような気分に浸れるぞ。
最初の街「ロイヤルハート城」
「不思議の国のアリス」をモチーフにした街「ロイヤルハート城」。ここは冒険者たちが最初に訪れ、そして拠点とする場所だ。どこに行くにも中間地点となるようで、全レベル帯のユーザーが集まることが予想できる。
街の中にはハートの女王や時間大臣、裸の王様やトランプの兵隊がおり、とにかく全体的にデザインがカワイイ!マップ移動のための駅には定期的に汽車が到着するのだが、そのデザインもカワイイ!
ベージュを基調に、ふんわりとした色調で描かれるなんともメルヘンチックな街並みに癒されるのもいいかもしれない。
人魚姫やフック船長も!「人魚のサンゴ礁」
「人魚のサンゴ礁」は、冒険の初期にクエストのために訪れるマップ。実は海の中なのだが、呼吸などは問題なし。街の中心には物語に深く関わる沈没船と、その上には巨大なクラーケンが!また、人魚の国王や人魚姫、さらにはフック船長も登場し、海に関する童話をギュッと詰め込んだ様子だ。
それにしても、フック船長はかなり若いようだが、なにか原因があるのだろうか…。
最初のインスタンスダンジョンに挑戦!「ワニ族の村」
プレイしていて、最初に挑戦するインスタンスダンジョンが「ワニ族の村」。ここにはピカニニ族という部族も暮らしており、そこに登場するタイガーリリーは、もちろんピーターパンに恋する少女。この辺は、原作に忠実な設定だ。
ここではマップを走り回るダチョウのようなトリを討伐するクエストなどに挑戦することになるほか、憎めない顔をした大きなワニの遺跡がインスタンスダンジョンになっており、ここに訪れる機会も増えるだろう。
打ち捨てられたおもちゃが彷徨う場所…「くるみ割り人形の墓場」
「くるみ割り人形の墓場」は、マップのそこら中に壊れたオモチャが散乱するマップ。ここもクエストを中心に訪れることになる。
登場するモンスターやオブジェクトは一見すると可愛くもあるのだが、やはり墓場という名前が付く通り雰囲気は薄暗くどんよりとした印象。片腕の取れたオモチャの兵隊などもおり、おとぎの国のほの暗い一面を垣間見ることができる場所だ。長くいると、気分が滅入ってしまうかも……。
ここまで来れたら一人前?「ピノキオ工房」
序盤とはいえ、訪れるにはそこそこのレベルが必要になるのが、「ピノキオ工房」。もちろん童話「ピノキオ」をモチーフにしているが、「くるみ割り人形の墓場」同様に陰気な雰囲気の漂うマップだ。敵もかなり強めなため、パーティで訪れることをオススメしたい。
マップ中心には巨大なピノキオのようなギミックが設置され、内部はインスタンスダンジョンとなっている。
最後はインスタンスダンジョンに挑戦!
では最後に、「ワニ族の村」から侵入できるインスタンスダンジョンを紹介しよう。先ほど紹介した大きなワニの遺跡の中に入ると、以外にも内部はギミック感あふれる作りになっている。モンスターはけっこう硬めで、戦闘職のリトルヒーローでも単独ではかなりキビシイため、ぜひマックス5人のパーティで挑戦してほしい。
大きな扉を開けつつ敵を倒して進むと、マップ中央には何かの仕掛けが。周りを守る「爆弾小僧」を倒して仕掛けにあるレバーを動かすと、マップ前後の扉が開いた!
その先に待ち構えている人魚のようなモンスターを倒し、さらに進むと宝箱を発見!実はこの宝箱にはある扉を開けるためのカギが入っているのだが、中央のマップからは同じような構造の4つの小部屋に行くことができ、合計で4つの宝箱からランダムでカギが入手できる仕組みになっているのだ。
また、4つの小部屋のうち2つの扉は爆弾小僧を倒すだけで開けられるが、もう2つの扉を開けるためには、突然現れる中ボス「ロックベル」を倒す必要がある。大きな金槌のような武器を肩に担いだ「ロックベル」は非常に頑強なため、パーティの力を併せて撃破しよう。モンスターの残りHPは画面上部に表示されるので、そちらも参考に。
「ロックベル」を撃破して無事にカギを手に入れたら、中央のマップにある一番大きな扉を解錠。その先には、さらに中ボス「鷹爪・カモメ号副船長」が待ち構えているぞ!ザコ敵2匹を率いたカモメ号副船長に勝利すると、その先には……!?
「Dream Drops(ドリームドロップス)」はメルヘン好きにはたまらない作品!
といったところで、最後は今回のプレイの感想を。インスタンスダンジョンの結末については、ぜひ皆さんの目で確かめてほしい。
「Dream Drops」をプレイしてまず最初に思ったのが、記事冒頭にも書いたように「誰もが知っているけど、誰も読んだことがない新しい物語」だということ。童話も知っているし、登場キャラクターも知っている、雰囲気もわかる、でも物語が新しい。前提条件なしでも舞台背景を想像できるのだが、そういった想像をいい意味で裏切ってくれるストーリーが心地良いタイトルだと感じた。
また、キャラクター以外にもモンスターや各種オブジェクト、エフェクトなどどれを取っても可愛らしく、複数の物語を複合させたテーマパークの中を冒険しているような楽しみがある。そういったテーマパークが好きな人ならば、まずは触れてみても間違いないタイトルだろう。
システム的にはある程度オーソドックスなMMORPGを踏襲しているため、MMORPGに慣れたプレイヤーならばチュートリアルなしでも十分プレイできるかもしれない。
9月13日からクローズドβテストが実施される本作、カワイイ物が大好きな女の子以外にも、オトメンや筆者のようなゴツい男性もぜひプレイしてみてほしい作品だ。
(C)2012 PlayCoo Corporation (C)2012 Gamania Digital Entertainment Co.,Ltd.