ネクソンとCCP Gamesは、「EVE Online」およびPS3「DUST 514」について、11月22日東京・アイスランド大使館にてプレスカンファレンスを実施した。
プレスカンファレンスでは、日本語版もすでに正式サービスを開始している、世界共通シングルサーバーでつながるオンラインゲーム「EVE Online」とPS3「DUST 514」の連携や、12月4日に実装を予定している「EVE Online」の今年最後の大型エクスパンションに関する続報の発表もなされた。
また、カンファレンス会場は、本作を制作しているCCP Gamesの本社があるアイスランドにちなみ、東京・高輪にある「アイスランド大使館」にて開催、めったに入ることのできない場所ということで、参加したメディアもテンションが上がっていたぞ。
関連記事として、「東京ゲームショウ2012」期間中、ホテル・ザ・マンハッタンで実施されたプレゼン&インタビューの模様も合わせてチェックしていただきたい。
登壇者
「DUST514」エグゼクティブプロデューサー「ブランドン・ラウリーノ」氏
「EVE Online」シニアライター「グイティ・フリドリクソン」氏
「EVE Online」次期大型エキスパンション「Retribution」
「EVE Online」は、遥か未来の7,000以上の星系で構成された大宇宙を舞台にしたMMOで、プレーヤーは宇宙船を操って飛び回りながら、ギルドやクランに相当するコーポレーションや、コーポレーションの連合体であるアライアンスに参加して、経済・政治活動や近隣星系の領有権の争いや戦いが繰り広げられる。
本カンファレンスでは、12月4日(アイスランド時間)に実装が予定されている次期大型エキスパンション「Retribution」について、「EVE Online」シニアライター「グイティ・フリドリクソン」氏から詳細が発表されたので紹介していこう。
エキスパンション「Retribution」主な特徴
- 新しく改善されたバウンティハンターシステム
- 新しい駆逐艦、フリゲート艦、特別艦
- アップデートされた犯罪&処罰システム(クライムウォッチ)
- NPCの新規AI
- 新しい艦船の役割
- 国家間戦争の変更
- UIの変更・ユーザビリティ(使いやすさ)の調整
バウンティハンティングについて
バウンティハンティングはもともと実装されているコンテンツだが、次期エキスパンション実装時にはさらなるブラッシュアップが期待される。サンドボックスタイプのゲームには、行動に対しての結果が必要となり、「賞金稼ぎ(バウンティハンター)」のアイデアは宇宙シミュレータの重要な部分であり、それは一つの職業となる必要があるとグイティ氏は語った。
さらに、プレイヤー間の相互作用を促進するものは、CCP Gamesではすべて良いことだと考えており、予測不可能な楽しみを永続的に提供していきたいと話した。
「EVE Online」では、すべてのプレイヤーは他のプレイヤーに懸賞金を懸けることが可能で、コーポレーションとアライアンスに懸賞金を懸けることもできる。
懸賞金はすべて一度に消えるわけではなく、目標の損失に基づきパーセンテージとして支払われる。これは懸賞金が時間の経過とともに支払われることを意味し、懸賞金がなくなる前に非常に高い報奨金を持つパイロットは、数回にわたって殺される可能性がある。賞金稼ぎとして名を広めるためのランクポイントシステムも実装予定だ。
クライムウォッチについて
以前のシステムでは非常に複雑だった経緯があり、プレイヤーが理解しにくいといった意見も多かった「クライムウォッチ」。クリエイターが開発する上で導入されていたコードがサーバーログへの影響をもたらしていたとの見解を示している。システムの機能を維持しながらも、よりシンプルに調整される必要があったとグイティ氏は明かした。
新規アイコンも導入され、「安全にログオフすることができません(!マーク)」「誰からも攻撃を受けることができます(黄色いドクロマーク)」「誰もがあなたを攻撃することができ、CONCORDからも攻撃を受けます(赤いドクロマーク)」などひと目で簡単に分かるような変更がなされており、新規とベテランのプレイヤーに簡単に情報を提供できるようになっている。UIについても、表示されている色で制限の有無がわかるようになっている。
国家間戦争
リスクと報酬のバランスを取るだけでなく、競合することが避けられていることを改善するために必要な調整が実施された「国家間戦争」では、新しいプレイヤーがすべての財産を失うことなく、プレイヤー対プレイヤー(PvP)に触れることのできる一番良い方法と考えている。
- 報酬の調整
- アップグレードの変更
- NPCと宇宙サイトの変更
- ゲームプレイを多様化しつつシンプルに
- 戦地を簡単に探すことができるツール
- より多くの構造と階層を作成
新しい艦船
- 4つの駆逐艦
- 新しいフリゲート級の採掘艦
- 新しいフリゲート艦の役割
- アップグレードテクスチャ
- 40もの新しい、調整された艦船が実装
新フリゲート級採掘艦「The Venture」
- 採掘とガス採掘に特化
- 強力かつ汎用性が高い
- スキルの障壁が低い
- 新規プレイヤー向き
コンセプトとして「忍者」をイメージしたフリゲート艦。敵陣に潜入して資源などを採掘する。スピードも早く、敵に見つかりにくいのが特徴。ソロプレイでも十分役に立つ艦船だ。
アマー駆逐艦「ドラグーン」
- 敵キャパシタを無力化することに特化
- ドローン攻撃に特化
カルダリ駆逐艦「コラックス」
- 長距離戦闘を得意とする
- ミサイル攻撃に特化
ミンマター駆逐艦「タルワー」
- 近距離戦闘を得意とする
- ミサイル攻撃に特化
ガレンテ駆逐艦「アルゴス」
- 近距離戦闘を得意とする
- ドローン攻撃に特化
PS3「DUST 514」
「DUST 514」はPlayStation3で限定公開される、AAA無料プレイの多人数参加型ファーストパーソンシューター(MMOFPS)ゲーム。大成功を収めた「EVE Online」という壮大な宇宙世界の「ニューエデン」にリアルタイムに繋がっていく。
「DUST 514」はPS3、また「EVE Online」はPC/Mac上でプレイ可能となっている。プレゼンテーションを担当したのは「DUST514」エグゼクティブプロデューサー「ブランドン・ラウリーノ」氏。
キーポイント
一瞬一瞬、劇的なゲームプレイを実現している多人数参加型シューター「DUST 514」は、プラットフォームをPS3、PlayStation Networkでプレイ可能。料金は無料となっている。
ブランドン氏によると、ひとつひとつの行動も重要になっており、ストーリーも重厚なものになっており「不滅の兵士」の出現が大きな物語の鍵となるようだ。今後はトレーラーのほかにも、ノベルなどさまざまなメディアで物語の展開を予定している。
「DUST 514」は、マイクロトランザクション(アイテム課金)が導入された形でグローバルに展開するのは初めてとなる。SCEとマーケティングに関してしっかりとタッグを組んでこれたことがとても嬉しいとブランドン氏は話した。
ゲームプレイ
臨場感あふれるシューティングゲームプレイが楽しめる「DUST 514」では、多様な武器・防具・アイテム・車両・マップ・ゲームモード、また他にもいろいろな要素を用意。
さらに、シューティングゲームの中では最大のカスタマイズ要素を用意しており、おなじみの4種のクラス(兵士、メデイック、エンジニア、ヘビー)でゲームをスタートし、その後は自分でカスタマイズすることが可能となっている。隠密行動、近接・遠距離などの能力に特化した兵士を作ることもできる。もちろんカスタマイズも料金は無料だ。
DUST 514+EVE Online「一つの世界」
MMOの豊富な宇宙空間と、アクション性の高いコンソールシューターが初めてつながる今回の2タイトル間での試みについて、「一つの戦い、一つの行動」が何千人ものプレイヤーに影響を及ぼしていくとブランドン氏は語る。
今後「DUST 514」と「EVE Online」の全てのユーザーがシングルサーバーでプレイするため、「DUST 514」のスケールは前例がないほどに拡大していくと思われる。
DUST 514+EVE Online「共有システム」
- コーポレーション(クラン/ギルド)
- チャット
- ゲーム内メール
- マーケット&通貨
- キャラクターと場所
- スターマップ/ユニバース
- 時間
- 国家間戦争
DUST 514+EVE Online「コーポレーション」
「DUST 514」と「EVE Online」のコーポレーション (クラン/ギルド)は同じ扱いとなり、完全に繋がっている。「DUST 514」のプレイヤーは自らのコーポレーションを作成することが可能だ。
また、「DUST 514」のプレイヤーは、「EVE Online」にすでに存在するコーポレーションに入ることが可能。また反対に「EVE Online」のプレイヤーが「DUST 514」のコーポレーションに入ることもできる。
「DUST 514」無料プレイについて
PlayStation3を所有しているプレイヤーは、「DUST 514」を無料でプレイすることができる。課金に関しては、お金をかければ「勝利できる強さ」を手に入れられるわけではなく、アイテム課金はオプションとして用意されることが明かされた。
購入したアイテムは、戦闘では使うとバランスを崩すような効果はなく、より良いアイテムをゲーム内で使用したい場合は、ゲームプレイを通してスキルを修得する必要がある。アイテム課金では、主に見た目をカスタマイズしたり、時間を有効に活用することができるように調整されている。
「DUST 514」βテストについて
既報の通り、「DUST 514」では2012年内にクローズドβテストを日本で公開する予定。βテスト参加希望者は公式サイト(英語)にてアクセス、全てのPlayStation Plusユーザーは自動的にβテストの資格を得ることができる。傭兵(マーセナリ)パックの購入や特別プロモーションを通じて参加も可能。もちろん「EVE Online」課金ユーザーすべてに対してもβテストコードが提供される。
「DUST 514」NeocomをPS Vitaで実現
「DUST 514」Neocom コンパニオンアプリは「DUST 514」のカスタマイズ、コミュニティ、およびマーケット機能が実装されており、いつでもどこでもモバイルアプリとして無料で使用することができる。
そのほかの追加情報
また、カスタマイズに関しては、自分のアバターを好みのカラーに設定したり、女性アバターも登場する予定。自分の拠点となる居住区「傭兵クォーター」や、コアプレイヤーに向けて、ローグドローンと戦うPvE要素も近日実装する予定とのことだ。
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