日本では珍しいAOSタイトル「LOCO」のαテストに参加―プレイインプレッションと合わせてゲームの流れや注目ポイントを紹介

シーアンドシーメディアが2013年春にサービス開始を予定している新作タイトル「LOCO」。本作のαテストが「第7回アイ・カフェPGゲームパーティー」にて実施され、筆者も同テストに参加してきたので、そのプレイインプレッションをお届けする。

「LOCO」は、5人1チームでパーティを組んで5対5の対戦を行う、AOS(Aeon of Strife)タイプのゲームだ。リアルタイムに戦況が変化してプレイヤーの行動が勝敗を左右するRTS(リアルタイムストラテジー)のゲーム性や戦略性に加え、PCでオンラインゲームをプレイしている人が違和感なく遊べるよう、MMORPGやFPS(ファーストパーソンシューティング)に近い操作性が採用されている。

プレイヤーはタンカーやヒーラー、ダメージディーラーといった役割が設定されている20種類の「ヒーロー」から、試合ごとに自由にキャラクターを選択し、敵陣にいる大将の撃破を目指していく。ヒーローのレベルは試合ごとにリセットされるので、育成要素という面は薄いが、その分、ゲームになれるまで順番にヒーローを使ってみたり、一人のヒーローを使い続けてみたりと、さまざまなプレイスタイルで楽しめるのが特徴だ。

今回のαテストでは、そういった本作の特徴を感じつつ、5体5の試合を2回行うことができたので、ゲームシステムの紹介と合わせてその内容をお伝えしていく。なお、お約束ではあるがαテストのため、今後のテストやサービスでは仕様が変更となる可能性があるので、その点はご容赦いただきたい。

まずは基本操作から説明していこう。移動は「W」「A」「S」「D」で行い、通常攻撃はマウスの(左)クリック、スキルはキーボードの1~5と「Q」「E」に設定されたものを使う形となる。消費アイテムはF(ファンクション)キーの1~6で使うことができるようになっており、冒頭で述べたように、大まかな操作は一般的なMMORPGやFPSに近いところがある。

ゲームの基本的な流れは、ザコ敵を倒してレベルやお金を稼いでキャラクターを強化しつつ、タワーやベースポイントと呼ばれる拠点を破壊し、敵陣にいる大将の撃破を目指していくというもの。戦闘マップで重要となるポイントは以下の通り。

ベース

自軍の陣地。ショップで消費アイテムや装備を購入することができる。

タワー

一定距離まで近づくと攻撃してくるモンスターのようなもの。破壊することでお金を獲得することができる。

ベースポイント

タワーと似たような存在で、近づくと攻撃してくるほか、破壊することでお金を獲得することができる。

ベースポイントの守護者

ベースポイントの手前で待ち構えている。守護者を倒すことでベースポイントに攻撃できるようになる。

占領ポイント

占領することで一定時間お金を多く得ることができる。

大将

ベースポイントとベースポイントの守護者をすべて倒すことで攻撃できるようになる。大将を倒すことで勝利となる。

フィールドに降り立つと、試合開始まで1分ほどの猶予時間があるので、その間にショップで買い物を済ませておこう。ベースにいる際、キーボードの「F」を押すことでショップ画面が開き、そこでHPやMPを回復する消費アイテムを始め、武器や防具、アクセサリーといったものが購入できる。

スタート時の所持金額は少ないため、消費アイテムを買い込むか、装備品どれか1つを購入できる程度のため、あえてお金を貯めこむのも手かもしれない。

試合が始まると、各キャラともにレベル1からスタートなので、まずはザコ敵を倒して経験値やお金を稼ぐことが重要となる。いきなりタワーなどに挑んでもいいのだが、初期状態では攻略方法を知っていて相当うまく戦うか、仲間と協力し合わなければ倒すのは難しいだろう。

「Z」ボタンを長押しすることでベースに戻れるので、ある程度お金を稼いだり、HPが減ってきたら帰還するようにしよう。敵に倒されると自動的にベースまで戻るが、リスポーン(復活)までの時間を要するだけでなく、倒されるごとにリスポーンに必要な時間が伸びていくので、死なずに戻ることも大事だ。

ベースに戻ったら、稼いだお金を使って装備を整えていく。本作には購入したアイテムをセットできるスロットが6つ(ファンクションキーの1~6まで)あり、このスロットは消費アイテムも装備品も混同となるので、終盤は消費アイテムを外し、いかに強力な装備で身を固められるかが重要となってくる。

タンカーであれば防御力アップの装備で身を固めるのが良いだろうし、ダメージディーラーなら攻撃力を上げつつも、足が遅くて敵に追い付けないとどうしようもないため、移動速度を上げる装備も購入しておくなど、装備選びが本作の肝となる。実際に筆者も、攻撃力と移動速度を重視して装備を選んだ際、移動速度を上げていない遠距離タイプのプレイヤーを相手にしたときは有利に戦うことができた。

なお、今回のプレイでは「Octavian」と「AAKbah」というどちらもタンクタイプのキャラクターを使ったのだが、Octavianは敵の移動速度を4秒間減少させるスキルが、AAKbahは敵にダメージを与えると同時にスタンさせるスキルがあるので、スキルも合わせて使いこなせるようにしたい。

有利に戦えた相手がいた一方、装備をガッチリ固めたタンクには相当苦戦させられたというか、そいつと出会うたびにボコボコにされたものだ。てっきりRTS慣れしている一般参加者だと思っていたのだが、そのキャラを操作していたのが隣に座る、筆者と同じプレス関係者だった時の悔しさと言ったら…。

ちょっと脱線させてしまったが、装備はショップで合成することもできる。とはいえ、今回はαテストでローカライズ中ということもあってショップ内の表記がすべて英語だったため、合成の条件がイマイチ分かりづらかった。ただ、何となくの印象では、装備を購入すると勝手に合成されていた時もあるので、システムそのものはあまり煩雑ではなさそうに感じた。この辺りはローカライズが進み、βテストなどでもう一度プレイした際にしっかりと触れてみたいところ。

こうしてキャラクターを強化しつつ、タワーやベースポイントの守護者を破壊して大将の撃破を目指していくのだが、ゲーム開始5分後から占領ポイントを占領できるようになる。ゲーム中は1分ごとにお金が手に入るのだが、占領ポイントを占領していると、追加で収入を得ることができる。

今回プレイしたマップでは各軍に寄った場所に占領ポイントが1つずつあったので、ここを押さえることで有利にゲームを進めることが可能だ。占領の方法は簡単で、ポイント内に一定時間とどまるだけでOK。ただし、敵軍のキャラクターがいる場合はこう着状態となるので、相手を倒すほかない。

タワーのようなNPCだけでなく、当然プレイヤー同士でも戦うことになる。先に説明した通り、敵に倒されるとベースポイントに戻され、リスポーンまでの時間を要するだけなので、チームとして負けとなることはないのだが、相手プレイヤーに倒されすぎると経験値やお金で差が開いてしまう。

1対1で出会った場合、キャラクターのタイプだけでなく、現在の装備まで含めた相性が悪いと一方的に倒されてしまう可能性もある。今回プレイしたマップでは大きく3つの進行ルートが存在するので、単独でコソコソ進むか、味方と行動するかなど、チーム内で作戦を考えておくとよさそうだ。

ゲーム開始から20分経つと、今度はマップ中央で「Tree of light」というものが活性化する。そこで「F」キーを押してMPを捧げることができ、自軍のゲージを満タンにすると「Tree of light」が起動し、一分後に全ての敵を5秒間スタンさせることができる。

スタン後は停止状態となるが、1分後に再度活性化するので、またMPを捧げてゲージを満タンにすると、一分後に敵をスタンさせることができる。敵をスタンさせるのが一分後という、微妙に使い勝手が難しいものではあるのだが、5秒間あれば敵プレイヤーを倒すことも十分可能な時間なので、発動タイミングによっては非常に強力なものとなる。

「Tree of light」の場所はマップの中央なので、激戦となる可能性がある。そのため、無理してMPを捧げに行く必要はないのだが、放置しておくのも危険なので、活性化した段階でチーム内での戦力分配に気を使っておくといいだろう。

また、「Tree of light」のほかにも、同じくゲーム開始から20分経過すると、自軍のベースポイント付近で「建築物召喚クリープ」と呼ばれるものを召喚することができる。このクリープは敵軍のベースに向かってゆっくり進行していくため、相手のベースを攻める際には、クリープと一緒に進むのもひとつの戦法だ。

クリープを召喚するにはベースポイントが残っている必要があるので、複数のベースポイントが残っていればそれぞれで召喚して、同時に複数個所から攻めることもできる。特に、敵軍のベース=敵のリスポーン地点でもあるので、ベースを攻めるとなったら激戦は必至だ。召喚にはお金が必要となるが、クリープの有無だけで大きく違うため、ベースに戻った時には、タイミングを見計らいつつも忘れずに召喚しておきたい。

大将撃破まではこういった流れで進んでいくのだが、アクションや戦略性などは現状でも良くできており、取材でプレイしに来たはずだというのに、1試合目はスクリーンショットを撮影し忘れるほど集中してプレイしてしまったほどだ。ゲームのイメージとしては、アクション性が高いMMORPGのギルド戦を切り取って、手軽に楽しめるようにした感じだろうか。

今回はバトル以外はほとんど触れなかったのだが、画面下のUIも、一般的なMMORPGだとアイコンだけの表示だったりするが、本作は「アイコン+キーボードのショートカットキー」が表示される親切な作りになっている。試合中はなかなかチャットをする余裕がないので、システム面でどのようにコミュニケーションのサポートをしてくれるのか、気になるところでもある。

賛否分かれそうなところでは、1試合あたりのプレイ時間だろうか。今回のαテストでは2試合プレイしたのだが、どちらも1試合30分ほどの時間がかかっていた。個人的には長めの試合時間に思えるが、RTSではそれほど珍しくもないだろう。こうした長めの試合も好きではあるのだが、10分程度で遊べるようなゲームモードが導入されても面白いのではと思う。

そしてこの手のゲームでは、コンテンツとゲームバランスも非常に重要となってくる。今回プレイできたマップはひとつだけだったが、同じマップでは飽きてしまう可能性が高いし、今後はどういったマップが登場するのか楽しみだ。

ゲームバランスについては、装備によって能力は調整できるのものの、強力すぎるスキルを持ったキャラがいたり、いわゆるハメ技に近いような戦術が取れてしまっては問題だ。今回は試合数が少なかったこともあり、各ヒーローの使い勝手は把握できていないのだが、今後のテストなどではそういったところに注目していきたい。

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