アラリオは2012年12月24日、東京・八王子の快活オンラインCafe八王子駅前店において、「クロスファイア」の公式大会「Cross Fire Championship 2012 Season5」のオフライン決勝大会を開催した。
本イベントは、オンラインFPS「クロスファイア」の国内最強クランを決するというもので、今回の大会には3連覇を狙う王者「HollowMellow(ホロウメロウ)」と、前回の決勝大会にも出場した「Fanks!(ファンクス)」、「Millet:D(ミレットダンプリング)」、「eXceptioN(エクセプション)」、Season2の王者である「spline(スプライン)」といういずれ劣らぬ実力を持つ5クランが出場した。
(写真左)大会の冒頭でアラリオ宣伝チームの松下健太郎氏が開会の挨拶を行った。 (写真右)クリスマスらしく実況のyukishiro氏はトナカイのかぶりもの、解説のStan Smith氏はサンタ帽をかぶって登場。 |
ルールは5人対5人によるチームマッチで、攻撃側は爆弾を設置して爆破を成功させるか相手を全滅させるとラウンドを獲得。防衛側は制限時間内で相手の爆弾設置の阻止、設置された爆弾の解除、相手の全滅のいずれかを成功させるとラウンド奪取となる。どちらかが5ラウンドを取った時点で攻守交代となり、トータルのラウンド獲得数が多いクランの勝利となる仕組みだ。
現王者のHollowMellowはシードとなっていて、まずは予選勝ち上がり組の4クランによるトーナメントを実施。このトーナメント勝者とHollowMellowによるチャンピオン決定戦を行い、勝利したほうが今年度最後のシーズン王者となる。ちなみに、トーナメントの準決勝と決勝は1マップでの1回戦制、チャンピオン決定戦は3マップ中2マップを取ったほうが勝利となる3回戦制で勝敗を決する。
実力派4クランがトーナメントで激突!
準決勝第1試合ではFanks!とsplineが対戦した。試合はsplineがリーダーのsp.kasumi[3](カスミ)改めsp.zed[3](ゼッド)選手が華麗なジャンプショットで1on1を制するなど、持ち前の個人技を活かしたアグレッシブな攻めで前半戦を5対1とリード。攻守を入れ替えての後半戦も勢いはまったく衰えず、2ラウンドを連取したsplineがトータル7対1という圧倒的大差で前回準優勝クランのFanks!を破った。
eXceptioNとMillet:Dが対戦した第2試合は互いに譲らず4対4のタイ。迎えた第9ラウンドは特に激しい攻防が展開され、互いに積極的に動き回る目まぐるしい戦いとなったが、この潰し合いを制したeXceptioNが5対4で前半戦をリードした。後半戦はMillet:Dが2ラウンドを連取して逆転に成功するが、そこからeXceptioNが4連勝でリーチをかける。Millet:Dもなんとか1ラウンドを取り返すが、eXceptioNが第17ラウンドを裏取りからの一気の攻めで取り、トータル10対7で勝利をつかんだ。
splineとeXceptioNの対戦となった決勝戦。舞台となるマップ「Ceyhan」は内部が入り組んだ複雑な構造になっていて、敵に隠れながらの攻撃が可能になっている。解説のStan Smith氏は「防御側が有利のマップなので、先攻のeXceptioNは前半戦で2、3ラウンド取れれば上々だろう」と予測した。
試合のほうはStan Smith氏が予想したとおり、防御側でスタートしたsplineが先行。sp.Yamaton[N](ヤマトン)選手が第2ラウンドで1on1を制し、第3ラウンドも立て続けに3キルを取って3連勝。eXceptioN もeX//Unreal (アンリアル)選手の3人抜きでどうにか1本を返すが、攻撃側の不利をくつがえすことはできず。第4、第5ラウンドもspline が取り、5対1と圧倒的なリードを取って前半戦を終了した。
攻守を入れ替えての後半戦は、防御側になったeXceptioNが逆襲。eX//Nassjas(ナスジャス)選手がsp.zed[3]選手とのギリギリの1on1を連続で制して3対5と追い上げる。しかし、第9ラウンドでsplineが見事なチームワークを見せ、eXceptioNを一気に撃破して王手をかけることに成功。第10ラウンドも取ったspline が7対3で決定戦進を果たした。
新マップの実装をはじめとするアップデート情報が発表
大会の合間にアラリオの松下氏より発表されたアップデート情報も紹介しておこう。まず、12月26日よりアンデットモードに新マップ「CRATER(クレーター)」が実装される。
特に注目すべきは、このマップに登場する新モンスター「Mega Titan(メガタイタン)」だ。恐ろしいスピードの超速タックルを仕掛けてきたり、背中からミサイルのようなものを発射したりする強力なモンスターで苦戦は必至。ただ、松下氏によると攻撃時の行動パターンは決まっていて、それを読めるかが攻略のポイントになるそうだ。
マップ内に固定ガトリングガンが設置されていて、これを利用すればモンスターを一気に殲滅できること。プレイヤーの背中のタービンが横型になっていて、これまではタテ方向のみだったが、今回は縦横無尽に飛び回れることなども合わせて紹介された。さらに、アンデットモードをクリアするともらえる専用報酬武器も変更されるとのことで、こちらも12月26日から実装されるので、ぜひ挑戦してみてほしい。
そのほか、新規ユーザーを招いて一緒にプレイすると、さまざまな特典がもらえる新たな友達システムが来年から実装される予定。より強化されたスーパーヒーローが登場する新モード「パンデミックモード4」も準備中とのことなので、さらなる盛り上がりに期待したいところだ。
チャンピオン決定戦の前にはHollowMellowが抽選で選ばれた会場のプレイヤーと対戦するエキシビションも行われた。1戦目は制限時間内の総キル数を争う「チームデスマッチ」で対戦したが、さすがにチャンピオンは強くHM’Ayatsuji(アヤツジ)選手が37キルを稼ぎ出すなど99対58で圧勝。2戦目のスナイパー同士による1on1もHM’NoriseN(ノリセン)選手が3人の挑戦者をすべて返り討ちにするなど、現王者がその実力をまざまざと見せつける結果となった。
3度目の対決となったチャンピオン決定戦の行方は?
ついに迎えた今年最後のチャンピオン決定戦。対戦するHollowMellowとsplineはSeason2、Season3でも決定戦で戦っており、今回は3度目の顔合わせとなる。最初のマップは「Black Widow」。本作のファンには説明いらずのメジャーなマップで、Stan Smith氏によるとやや攻め側が有利だが、ほとんど差はないとのことだ。
序盤は両クランとも互いの出方を見る慎重な立ち上がりとなった。まずは互いにラウンドを取って1対1のタイとなるが、ここからsplineはロングの人数を変えたり、機を見てラッシュをかけるなどの巧みな戦術とsp.Yamaton[N]選手、sp.Axine[1]選手らの活躍で3ラウンドを立て続けにゲット。第7ラウンドもHollowMellowを一気に追い詰めてトータル5対1と大きくリードを取った。
後半戦はHM’Ayatsuji選手が3キルを取る活躍でHollowMellowが先制するが、splineもsp.delave[2](ディレイブ)選手を切り込み役にしてファーストキルを取りにいく強気な攻めで1on4に持ち込むと、そのまま押し切って早くも王手をかける。HollowMellowもどうにか2ラウンドを返すが反撃もここまで。第11ラウンドをゲットしたsplineが7対4で第1マップを先取した。
第2マップは「Port」。構造は比較的シンプルだが、高低差があって少し攻めづらい。また、ロングが多いことから、Stan Smith氏はスモークの使い方が重要になるのではと語った。
序盤はHollowMellowが不利な攻撃側ながら第4ラウンドの激しい撃ち合いを制すなどして3対1とリード。対するsplineも2ラウンドを取り返して3対3のタイとなった。そして迎えた第7ラウンド。ここでスナイパーのsp.ren[4](ケーイチ)選手が3連続でワンショットキルを決めるというスーパープレイを見せる。これで勢いづいたsplineは第8ラウンドもsp.delave[2]選手が2キルを奪う活躍でゲット。トータル5対3で折り返すと第9ラウンドも奪取して大きくリードを奪った。
しかし、ここから現王者が意地を見せる。第10、第11ラウンドを取ると、第12ラウンドもHM’Micke (ミッケ)選手が4キルを奪う活躍でついに6対6のタイに追いつく。第13ラウンドはsplineに取られたものの、第14ラウンドを取ってついにマッチポイントを握ったHollowMellowは、第15ラウンドもHM’Micke 選手がsp.Axine[1]選手との撃ち合いを制すると、そのまま一気にspline を押し切って8対7と逆転で第2マップを取り返すことに成功。勝負は第3マップへと持ち込まれたのだった。
最終決戦の舞台となる第3マップは「Eagle Eye」。こちらもファンにはおなじみの定番のマップで、センターをめぐる攻防がポイントになる。ちなみに、このマップはHollowMellow とspline が戦ったSeason2の決定戦でも使用されており、そのときはsplineが勝利している。
かくして最後の戦いがスタート。まずはsp.Axine[1]選手がHM’Qwake(クウェイク)選手との 1on1を制してspline が先取。第2ラウンドはHollowMellowがファーストキルから数的優位を作って取り返し1対1となった。
ここからsplineが怒涛の猛攻を開始。第3、第4ラウンドを個々の見事な立ち回りと連携で連取すると、sp.Yamaton[N]選手が3キルを決めて第5ラウンドもゲット。さらに、第6ラウンドもsp.zed[3]選手の2キルや敵の裏取りを抑えるsp.Yamaton[N]選手の堅実なカバーなどで、粘るHollowMellowを撃破。前半戦で5対1と圧倒的優位に立った。
第7ラウンドもsplineが優位に展開。1on4としてHollowMellowを後一歩まで追いつめるが、ここで不具合が発生して再度第7ラウンドをプレイし直すこととなった。splineにとってイヤな流れになるかと思われたが、彼らはまったく慌てず。sp.delave[2]選手が驚異の4人抜きを決めて、ついにマッチポイントを握った。王手をかけた第8ラウンドもsp.delave[2]選手がファーストキルを決め、そのまま一気にHollowMellowを撃破。トータル7対1で圧勝したsplineが見事王座に返り咲いたのだった。
勝利の瞬間に雄叫びを上げたsplineのマスター・sp.zed[3]選手は「Fanks!には練習で1回しか勝ってなくて、eXceptioNにも昨日フルボッコで負けて。なんで勝てたんだろうなんて話してたんですけど、2012年を最高の形で締めくくれてよかったです」とうれしそうに語った。優勝したsplineには賞金30万円と各種ゲームアイテムが贈呈。MVPには勝負どころの第3マップ第7ラウンドで4人抜きを決めたsp.delave[2]選手が選ばれた。
Published by UtoPlanet Corp. (C)Smilegate Entertainment.All Rights Reserved.