ストラテジーアンドパートナーズが運営する「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」では、大型アップデート「ワルプルギスの夜」の実装が予定されている。今回、「ワルプルギスの夜」の概要や今後の展望に関して、運営の松岡比呂美氏にお話を伺った。
「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」は、2012年9月4日よりサービス中のPCブラウザゲーム。鹿目まどかや暁美ほむらなど、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のキャラクターたちとのパーティプレイが楽しめたり、ゲームオリジナルのストーリーが展開するなど、アニメでは味わえなかった要素が多く盛り込まれている。
先日、初春に実装予定の大型アップデート「ワルプルギスの夜」が発表されたのに合わせ、ストラテジーアンドパートナーズ 運営部 ブラウザグループ グループリーダーの松岡比呂美氏に、「ワルプルギスの夜」の情報はもちろん、タイトルの現状や今後の展望についても聞いたので、紹介しよう。
――まず、2012年9月に正式サービスを始めてから今までの流れと、現状をお聞かせいただけますでしょうか。
松岡氏:サービスを開始して以降、少しずつではありますがコンテンツを増やしつつ、運営を行なっております。当初は初心者から中級者向けのコンテンツがメインとなっていたのですが、ここにきて、やっと上級者ユーザーがプレイできるコンテンツを実装し始めてきたという状況です。今後は大型コンテンツとなる「ワルプルギスの夜」を実装していく予定です。
以前から、細かいところの修正はさせていただいていたのですが、オンラインゲームでありながらも、オンラインで遊べる要素が足りない部分がありましたので、そういうところを今後拡充していきたいと思っています。
――既存ユーザーと新規ユーザー、それぞれに対する今後のアプローチを含めた、運営方針をお聞かせください。
松岡氏:ブラウザゲームなので、幅広いお客様、その中でもゲームをやられていないお客様にやっていただくことを重視していこうと考えています。ただ、どうしてもサービスを行うにつれて、どんどん複雑化する部分が多々出てきてしまうので、そこに気をつけながらゲームを開発し、全体的にわかりやすくすることを重視して、間口を広げていこうとしています。
中級・上級のユーザーに関しましては、やはりコンテンツを追加していくことが一番の喜びにつながると思いますので、強い敵をはじめ、ユーザーの方が強くなるためにどういうことをやりたいのかというところをリサーチして、ゲームの中に入れていくことを考えています。
――ゲームだけの描き下ろしイラストなどを展開していますが、ユーザーの反応はいかがですか?
松岡氏:描き下ろしはお客様にやっぱり喜んでいただける一番の要因になると思います。今まで見たことがないということもありますので、弊社でも力を入れてやらせていただいていますし、お客様にも伝わっているのではないかと思います。
加えて、「魔法少女まどか☆マギカ」を知らない方に対しては、このゲームをプレイして「魔法少女まどか☆マギカ」を好きになってもらいたいですし、「魔法少女まどか☆マギカ」を好きでプレイしているお客様に関しては、描き下ろしであったり、このゲームでしかできない部分をしっかり作っていって、お客様に喜んでもらいたいと考えています。
――また、Twitterを使うなど外部に向けたキャンペーンを実施されていますが、そちらの反応はいかがですか?
松岡氏:外部向けにキャンペーンをやってはいるのですが、お客様全てに喜んでいただけるかどうかで言うと、自分たちもまだ完成した運営体にはなっていないので、まだまだ足りない部分があると思います。今後は、「魔法少女まどか☆マギカ」のファンの方々に喜ばれるようなキャンペーンをやっていきたいと考えてはいます。
――ファンであれば思わず反応してしまう「ワルプルギスの夜」が大型アップデートとして実装されますが、その内容についてお聞かせください。
松岡氏:「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」ではいくつかコンテンツがありまして、ゲーム初心者の方が最初に遊んでいただけるクエスト、ガチャを回していただくために必要なチケット、自分の強さを図る上で遊ぶ対戦プレイ、今は動いていませんが、オンライン上のお客様同士による協力プレイ、その上に自分の強さを誇示できるという立ち位置で考えている特殊クエスト、さらにその上に入ってくるのが「ワルプルギスの夜」となります。
内容としましては、通常のやり方では倒せない、史上最凶に強い「ワルプルギスの夜」が登場するというものです。どうやって倒すのかと言うと、ゲーム内に実装されているフレンド機能を使い、一緒に楽しむことができるというところが大きなポイントとして挙げられます。
――先ほどお話に出ていた協力プレイのような内容になるのでしょうか?
松岡氏:協力プレイではないのですが、フレンドの力を借りながら撃退するというのがメインとなりますので、できる限り、フレンドはたくさんいたほうが有利に働くと思います。
――そのほかに実装される要素はあるのでしょうか?
松岡氏:今はまだ話せないのですが、「ワルプルギスの夜」を攻略するための要素も用意しています。自分の強さだけでは難しいコンテンツと思ってもらえればと思います。
――「ワルプルギスの夜」と言うと、アニメの終盤に差し掛かってくる部分ですので、この後どうするのかという疑問もあるのですが、いかがでしょうか。
松岡氏:現在、「ワルプルギスの夜」が魔女の中で一番強いとされている存在ですが、もちろん今後、さらにゲームならではのコンテンツは入れていく予定にはなっています。そうしてゲームの特色が濃くなると思っていただければと。
――「ワルプルギスの夜」以降、実装予定のコンテンツの展望についてもお聞かせください。
松岡氏:まず、現在休止している協力プレイに関しては、2月に復活させる方向で動いています。今までが不完全だったので、完全なかたちで入れることを大きく意識しています。本来は何か新しい要素を入れて出せればいいのですが、今はお客様がこのコンテンツを遊んでいただける完全なかたちで出すというのを第一条件に考えています。
新しい要素を入れると崩れてしまう恐れがありますので、今は完全なかたちでいけるという状態になった後に、もし何か入れられるのであれば入れようと思っています。そこはまだ確定していないので、今は不具合を修正して出すということを考えています。
――長期的には新要素を実装することも考えていると。
松岡氏:そうですね、新要素は何かしら入れると思います。コンテンツ再実装のタイミングで入れるかどうかは未知数です。
――そのほかに、実装予定の内容はありますか?
松岡氏:今の基本のコンテンツをしっかりプレイしていただける、楽しめるものにしたいと思っています。今だとコンテンツがバラバラになってしまっているのですが、全部合わせて楽しくなるという方向性にしたいと考えているので、既存のコンテンツをより強化していくというのが今後の流れになると思います。
――1月22日からはYahoo! Mobageでのサービスも始まりましたが、新たにプラットフォームを追加した理由をお聞かせください。
松岡氏:今までは「魔法少女まどか☆マギカ」を好きな方に対して、ぜひ「魔法少女まどか☆マギカ オンライン」をやってみてください、という「魔法少女まどか☆マギカ」という作品頼りなところがあったのですが、今後、新しく「魔法少女まどか☆マギカ」を知らない人にもリーチしていきたいというのが、Yahoo! Mobageで出す理由のひとつです。
――ニコニコアプリよりはYahoo! Mobageのほうがゲームを直に遊んでいるという印象があります。
松岡氏:Yahoo! Mobageは今までゲームをあまりやっていない人の窓口になっていることが非常に多いと思うので、そういう方にもやっていただきたいというところです。
――今後もチャネリングなど含めて、プラットフォームを広げていくという考えはあるのでしょうか?
松岡氏:本当に条件さえあえば、全然やってもいいと思っています。間口を広げて、このゲームに接していただきたいという気持ちが強いです。
――今までの改善点や今後の展望の中で、アピールしていきたい点があればお聞かせください。
松岡氏:ゲームの中でのフレンドの機能やコミュニケーションのツールに関しては、まだまだ足りない部分もあるので、より整備していきたいと思っています。アニメのファンの方が非常に多いので、ゲームの中でアニメに関してコミュニケーションができるようになると、一番いいかなと思います。
――「魔法少女まどか☆マギカ」というコンテンツは、まだまだ勢いのあるコンテンツだと思いますが、それをゲームにどう活かしていきたいですか?
松岡氏:やれることというのは非常に多いと思いますし、長くやらせていただける要素も非常に多いと思っています。そこは最大限、「魔法少女まどか☆マギカ」の良さをお客様にアピールできるようにしていきたいです。
――最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします。
松岡氏:開始当初から問題等もありましたが、そこを改善すべく、さらにいいゲームにできるように今までも努力してきました。それでもやっぱりお客様の考えているゲームにはまだまだ足りていないと思っています。
「魔法少女まどか☆マギカ」の良さをしっかりと出して、ゲームもその良さによってさらに良くなるという相乗効果をもっと出していきたいと思いますし、「魔法少女まどか☆マギカ」に触れていない方たちにも、その良さがわかっていただけるようにゲームも作っていきたいと思っています。今後も息の長いコンテンツになっていくと思いますので、しっかりとお客様にアピールができるように頑張っていきたいです。
――ありがとうございました。
(C)Magica Quartet / Aniplex・Madoka Partners・MBS S&P・Contride(C)