新製品のプレゼンテーションも行われたロジクールのゲーミングデバイス新ブランド「Logicool G」シリーズプレス発表会が開催

ロジクールは4月18日、ゲーミングデバイスの新ブランド「Logicool G」シリーズのプレス発表会を開催し、同シリーズで展開する新製品のラインナップを公開した。

竹田芳浩氏
竹田芳浩氏

発表会の始めには、ロジクール代表取締役社長の竹田芳浩氏が登壇。竹田氏はまず同社の現状について、国内における市場金額シェアがゲーミングマウスで約60%、ゲーミングキーボードでは約20%を獲得していると説明。ゲーミングキーボードのシェアが低く目に感じられるが、「G13」「G510」の2製品で2割のシェアを獲得していると補足した。

さらに、今回発表された「Logicool G」によりブランディングを刷新することで製品を拡充し、マウスとキーボードともにより多くのシェアを獲得したいと意気込みを見せており、「それを実現するだけの素晴らしい製品を調えたと自負しています」と述べた。

M.エティシャン ラバーニ氏
M.エティシャン ラバーニ氏

続いて、スイス本社Logitech International S.A.でチーフ・マーケティング・オフィサーを務める.Ehtisham Robbani(M.エティシャン ラバーニ)氏が登壇し、グローバルでのPCゲーミング市場などについて説明を行った。

エティシャン氏は、現在のコンシューマエレクトロニクスの市場全体を見ると成長しているカテゴリはあまりなく、唯一の例外として、PCゲーミング周辺機器の売り上げが2010年から2012年にかけて世界で24%、日本市場ではその数字を上回る36%の成長を見せたという。

この成長には3つの要素があるとし、そのひとつとして独立系開発者によるゲームが増えてきたことを挙げた。独立系開発者たちは、世のゲーマーから直接資金調達を行っていることがあり、その一例として“Project Eternity”ではKickstarterを使って300万ユーロの資金を集めることができたと話す。

2番目の要素にはe-Sportsが挙げられた。e-Sportsが世界でも特に早く成長しているスポーツであり、台北で行われた「League of Legends」(LoL)の大会には5万人もの人が参加したようで、エティシャン氏は「ゲーム大会の決勝を見るために5万人が集まるというのは、どれだけ大きなエネルギーかお分かりいただけると思います」と述べた。

そして3つ目は、ゲームをダウンロードして購入することが主流になりつつあることも影響しているという。その裏付けとして、ゲームのダウンロード販売プラットフォームであるSteamはアクティブなアカウントが5000万に達しており、エレクトロニック・アーツのダウンロードサービスであるOriginも3000万のアカウントが存在すると説明した。

また、ロジクールでマーケットやユーザーの調査を行い、主な市場では10代と成人の三分の一が週に15時間以上ゲームをプレイしているというデータも公開した。同社ではこうしたユーザーを“コアゲーマー”と位置付け、コアゲーマーの存在を非常に大切にしていると語った。

コアゲーマーにはどんな人が多いのか、といったデータも披露された。性別に比率は男性が78%と、やはり男性の割合が多いものの、最近は女性のコアユーザーが増える勢いが強いという。年齢層は35歳未満が40%と若い世代も多く、収入は世帯年収ではあるが79,000ドルと高めであることが伺える。

エティシャン氏は、こうしたコアゲーマーにサービスや製品を提供していきたいと話をまとめ、製品展開だけでなく、「LoL」を運営するRiot Gamesをはじめ、有力タイトルとのパートナーシップ契約なども行ってるという。

古澤明仁氏
古澤明仁氏

この後は、ロジクール クラスター マーケティングマネージャーの古澤明仁氏が登壇し、Logicool Gラインナップのうちマウス3製品「G700s」「G500s」「G400s」と、キーボード「G510s」、ヘッドセット「G230」の紹介を行った。

「G700s」の特徴は、マクロを含むキーの割り当てが可能な“Gボタン”が13個搭載されている点にある。左右のクリックだけでなく、ホイールや親指を添える位置にもGボタンが付いている。

またデザイン面について、発表会以前に画像を見た人の中には、模様が入っていることに対して否定的な人がいることを把握しているうえで、模様ではなくコーティング加工をしたためであると解説。赤外線イメージングによってどのような負荷が掛かるのかを調査し、人差し指の部分は指紋や汚れを押さえるよう、手のひらの部分には長時間ゲームをプレイすることを考え、汗をかいてもサラッとしたまま使えるようコーティングを施しているという。

ほかにも、解像度(dpi)の切り替えや、通常のマウスと比べて約8倍の通信速度、ひとつ前の製品「G700」の800万回から2000万回に増えた耐久クリック回数など、同社でゲーミンググレードと呼んでいるスペックも大幅にアップしているとアピールした。

「G500s」は、ウェイト(マウスの重量)が最大27グラムまで調整可能なマウス。2005年に発売してから搭載し続けている機能だが、ゲームジャンルによっては重りがいらないという意見があることを受け止めつつも、「プレイするタイトルによっては重さのチューニングができるのはメリットに感じられる方も多いと思います」とコメント。

「G400s」は、“デルタゼロ センサーテクノロジー”という全く新しいテクノロジーを搭載した製品。接地面を照射するレンズのデザインをはじめ、LEDの照射角度、解析アルゴリズムといった、技術面で大きく3つ見直したポイントがあるとした。どんな素晴らしいセンサーを持っていても、解析アルゴリズムによって実際のパフォーマンスが大きく異なるため、長年培ってきた経験とエンジニアリングの力によって、マウスの中に搭載するエンジンにこだわったとのこと。

続いてキーボードの「G510s」は、すでに発売されている「G510」をアップデートした製品になるという。マウスにもプログラム可能なGボタンが搭載されている製品があるものの、本キーボードにもGボタンを18個搭載されている。さらに18個のGボタンの設定を3パターンで切り替えることが可能なため、最大で54のプログラムを割り当てることができる。ほかにも、タイマーやゲームステータスを表示させるために活用できる「ゲームパネルLCD」も搭載されている。

最後に紹介されたのは、ヘッドセットの「G230」だ。ヘッドセットであるため、「音がいいのはもちろんですが」と前置きがされつつも、とにかく快適であることを重視したようだ。ヘッドセットを付けていても痛くならないようクッション性に優れているだけでなく、これからの季節、蒸れないようにするため通気性にも優れた素材を使用しているとのこと。

市場には1万円を超えるヘッドセットや、中にはかなり高額な商品も存在するが、本製品はロジクールオンラインストアでの価格が6980円と抑えられており、「初めてヘッドセットを買う人にはうってつけの製品ではないかと思っています」と話していた。

会場で詳しく説明されたのは以上の5製品だが、すでに発売済みのものを含め、夏までに「Logicool G」シリーズのフルラインナップが市場に投入される予定となっている。古澤氏は、最後に補足として「これらの製品は全て保証期間が3年間となっています」とアピールした。

製品紹介の後には、ゲストとしてe-SportsプレイヤーのStanSmith(スタンスミス)さんとファミ通三代目ゲーマーズエンジェルの青木志貴さんが登場し、実際に製品を使用してのデモンストレーションを行った。

スタンスミスさんは、「G400s」を数日使ったうえでの感想として「すぐ手に馴染んで思い通りのエイムができたので、万人向けかなと感じました」と、製品発表の場でも説明のあったポイントに加えて自らが感じた魅力についてコメント。キーボードについては、スペースキーが広くて押しやすいことや、Windowsキーを無効化するボタンがあり、ゲームプレイ中に誤って押してしまうことのストレスをなくしてくれると、細かい見所も挙げていた。

青木さんも製品の特徴を実演しつつ、マウスやキーボードに搭載されたGボタンが魅力だとコメント。会場ではNHN JapanのMMORPG「TERA」を実際にプレイしつつ、「戦闘中はチャットをするのが大変なので、文章やエモートを呼び出せるのでコミュニケーションにも便利です」と、Gボタンの活用事例について語っていた。

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