NHN Japanが贈る新作ブラウザカードRPG「バビロン」。先行テストプレイのあとに開発陣にいろいろなお話を聞くことができたので紹介しよう。
新作ブラウザカードRPG「バビロン」
ゲームのコンセプト
本作は、超美麗カードや仲間と共に生き抜く、スタイリッシュ召還カードゲーム。スキルを駆使するゲーム性が増した戦闘システムや各人に役割が与えられた、レイドボスやGvGシステム。よりRPG性の増加したクエストも多数収録。「トイ・プラネット」で好評を博したハンゲームアバターとの連動を継承している点も魅力となっている。
ストーリー
舞台は異世界化した現実の都市、渋谷、新宿、六本木。「バビロン」と呼ばれるこのパラレルワールドで、あなたは闘いに巻き込まれてゆく─。美しく、そして強力な「イデア」達を召還し、仲間とともにこの異世界を生き抜こう!
先行テストプレイを終えて、開発陣にインタビューを実施
編集部では、オープンβテストに先駆けて開発中のバージョンで先行プレイを実施。プレイ中にゲームのシステムなどをレクチャーしてくれた開発陣、NHN Japan株式会社 トライスター事業部「植松 真也」氏と「池田 早縁子」氏のお二人にいろいろお話を聞けたので紹介していこう。
――Q:本作の大きなコンセプトを教えて下さい。
植松 真也氏(以下、植松氏):お客様がアバターを使って遊べることが大きな特徴です。アバターのデザイン面がカッコイイことも大切にしながら、アバターが好きなゲームに慣れていないユーザーさんも簡単に遊べるのが一番の魅力だと思います。
池田 早縁子氏(以下、池田氏):ハンゲームのアバターひろば「アバターPure」では現在、セクシーなゴシック系など独自のファッションが流行っています。今までのハンゲームのアバター対応のゲームでは、純粋にファッションを楽しみながらプレイすることは少なかったこともあり、アバターに着せ替えを楽しんでいるユーザーさんが好きな服に好きなパラメータを付けて楽しめるような工夫をしました。世界観もアバターとマッチするようなデザインを心がけています。
また、ハンゲームのタイトルの中には本作のようなダークファンタジーの世界観を持つものがなかったので、お客様には驚いてもらえると思います。
――Q:本作の開発で特にこだわった点はどこですか?
池田氏:やはりUIを含めた画面のデザインですね。
植松氏:「トイ・プラネット」も同じですが、本作も「アバターありき」のゲームということで、画面のデザインは徹底的にこだわろう、と決めていました。でも実は、全体のカラーをピンク系に決めたのは池田なんです。最初にデザイン案が上がってきた際にかなり驚いた覚えがあります(笑)。
――Q:ゲーム中のフォントなども統一されており、こだわりを感じますね。
池田氏:UIの開発を担当してくれた会社さんが頑張ってくれました。開発当初にもらったデザイン案では少しダークになり過ぎた箇所もありましたが、打ち合わせを重ね、最終的には、ほとんど指示なしでブラッシュアップも含めて作ってくれたので助かりました。
――Q:「崩壊した現実の世界」などゲームの世界観などもこだわっていますよね?
池田氏:「アバターPure」で流行っているゴシック系のファッションを楽しんでいるユーザーさんに、いわゆる「中二病」的な要素がマッチするのでは?と考えて設定しました。ただ、つじつま合わせが大変でしたけど…(笑)。世界観については、コンシューマのタイトルやライトノベルなどでも流行っている世界観を参考にして、いろいろ考え決めました。オープンβテスト時には渋谷、新宿、六本木のマップで遊べますよ。
――Q:本作の開発はすべて自社ですか?
池田氏:企画は自社で、サーバまわりとFlashデザインをそれぞれ外部の会社に委託しています。
植松氏:ゲーム開発をメインにしている会社ではなく、Webページの制作会社ということで、デザイン面が特に秀逸です。
――Q:打ち合わせではどのような話し合いが行われたのですか?
植松氏:「(ゲームとして)ここが気持ちいいから、こうしたい」というような感覚に近い提案を伝えるのは難しかったですね。逆にゲーム開発会社同士では生まれないアイデアもたくさん出てきました。現在はエフェクトなどまだ動きの弱い部分をお互いに調整している最中です。
――Q:開発の期間はどのくらいですか?
植松氏:約5ヶ月くらいですね。
――Q:本作を開発しようとなった経緯を教えて下さい。
植松氏:「トイ・プラネット」が好調だったことと、同じくアバターを使って遊べるゲームを作りたい、ということから始まりました。Unityで開発すればもっと派手な表現もできるのですが、やはりアバター連動を一番大切にしたいと思い、Flashでの制作となりました。
――Q:ハンゲームアバター連動ゲームに関して、ユーザーからの要望・意見はどんなものがありましたか?
池田氏:やはりアバターのファッション性に関することですね。パラメータを重視すると自分の好みとは違った組み合わせになってしまう、といった意見が多かったです。
――Q:ゲームに登場するイデアカードなどのイラストは、日本のクリエイターが描いているんですか?
植松氏:一部海外のクリエイターさんも参加しています。人数は約30名くらいで、カードの種類は初期段階で約300種類ほど用意しています。
――Q:カードのイラストなど、日本のゲーム、マンガやアニメとも親和性が高そうですが、既存のIPとタイアップなどは予定していますか?
池田氏:ぜひ、いいお話があれば実現したいですね!
――Q:レイドボスは何体くらい登場しますか?
池田氏:イベントごとに1体ずつ登場します。かなりかっこいいキャラクターが今後登場する予定です。
――Q:モンスターのデザインは専用のクリエイターさんが担当しているんですか?
池田氏:はい、そうです。モンスターの担当が3名、レイドボスの担当が3名で描いています。
――Q:アバターのブランドの数やアイテムも新規で追加しますか?
池田氏:ゲームのキャンペーンで配布したり、販売に関しても徐々に開始していく予定なので、どんどん装備してもらえると嬉しいです。
――Q:ハンゲームの他のタイトルとのコラボなどは予定していますか?
池田氏:実はもうすでに弊社タイトルとのコラボレーションを企画しています。ご期待ください。
――Q:正式サービス後のアップデートではどのようなコンテンツを追加する予定ですか?
池田氏:まずはギルド戦です。その後のアップデートでは「コロシアム」のようなPvPがさらに楽しめるような仕組みやコンテンツを考えています。
――Q:課金まわりについて教えて下さい。
池田氏:カード・アバター・消費アイテムの購入が課金の対象となります。
――Q:スマートフォン・タブレットでのプレイや同期は予定しますか?
池田氏:ゲーム中にも(演出として)スマートフォンが出てくるのでぜひやりたいです。
植松氏:ただ、アバターを重視しているゲームということもあり、スマートフォンには対応していないので、実現は難しいかもしれませんね。
――Q:アプリやLINE(スタンプなど)での展開はありますか?
池田氏:やりたいですね!ナビペットのバビコのスタンプなんかいいですよね。
――Q:ゲーム自体のプロモーションなどはどのように展開する予定ですか?
池田氏:豪華声優陣のボイスが実装されているレアなカードや、イラストレーター「碧風羽」さんの手がけるカードなどが、キャンペーンでもらえるので、ぜひ頑張って無料で手に入れてください!
テストプレイを終えての質問
――Q:BGMは何種類くらい実装されますか?
植松氏:BGMだけで8~9種類で、そのうち1曲は自分が家で制作した曲なんです。その他SEやジングルなども実装されています。サウンドは自社で担当しています。
――Q:収録ボイスの声優は何名くらい起用していますか?
池田氏:現在4名です。声優さんの名前と担当キャラクターは正式サービスの際に発表できると思います。キャスティングに関しては、当初から実装の予定がなく、決まってからかなりギリギリのスケジュールで依頼したこともあり、急ピッチで収録してもらいました。
――Q:ボイスの実装に関しては開発側は大変だったのではないですか?
池田氏:開発側は基本、お願いしたことをほぼ聞いてくれるので本当に信頼できましたね。ちなみにサーバ開発に2~3名、UI開発に2名くらいの体制で頑張ってもらいました。とにかく常に新しいものが生まれてくるので企画側でも驚かされることが多かったです。
――Q:ゲーム内でボイスが再生される箇所を教えて下さい。
池田氏:特定のカードのみですが、「スキルを使う」「ボス戦開始時/勝利時」「PvPでの勝利時/敗退時」「トラップアイテムを仕掛けた際」他にはチュートリアルのナビペットも結構しゃべりますね。
――Q:エフェクトは何パターンくらい用意されていますか?
植松氏:スキルによって違うエフェクトが約20種類くらいですね。レイドボスもオリジナルのエフェクトが設定されています。
――Q:ボツになったアイデアなどはありますか?
植松氏:ソーシャルゲームにも良く実装されているリアルタイムで展開されるギルド戦などは今後組み込んでいきたいですね。
――Q:イデアカードのキャラクターには世界の神話や伝説などがモチーフとして使われていますが?
池田氏:現代に伝わるいろいろな神話や物語に登場するキャラクターが登場します。たまに男性のキャラクターが女性になっていることもありますが(笑)。カードの概要なども自社で企画・編集しています。
――Q:カードの属性はどう影響しますか?
池田氏:それぞれの属性に相剋関係が設定されています。ギルド戦などでは弱点を狙うのがポイントとなります。
――Q:カードの入手方法を教えて下さい。
池田氏:ガチャを引いたり、クエストで「BOXDOG(ボックスドッグ)」から入手したり、ランダムでもらえることもあります。またギルド戦に参加していれば、他のプレイヤーがボスを倒した際にボーナスとしてカードがもらえることもあります。今後、カードのトレード機能も実装する予定です。カードの所持数限度は50枚となります。
――Q:PvP要素を組み込んだ際に苦労した点はありますか?
池田氏:サービスを開始してから反応を見てみないとわかりませんね。ハンゲームでは奪い合い要素があるゲームタイトルはあまりないので…。
植松氏:こだわりとしては、本作には「対象の相手を見つけて攻撃しに行く」という要素は省いています。
――Q:ボイスなどの追加も考えていますか?
池田氏:正式サービス後、反響が大きければ追加実装も考えて行きたいですね。
――Q:ナビペットの「バビコ」の誕生について教えて下さい。
池田氏:ナビ役にはただ親切なだけではなく、中二病的な要素も入れ込みたいと考え、あの性格に落ち着きました(笑)。デザインにはご期待ください「午前4時」氏を起用しています。当初は「ナビキャラの表情などはユーザーさんはあまり気にしないかな?」と軽く考え、表情のパターンも2、3種類程度を依頼したところ、「Flashベースならかなり動かせますよ」と多数のパターンを制作・納品してもらえて、ものすごく表情豊かに動かせるようになったんです。
――Q:かわいいのに、結構毒舌ですよね(笑)。
池田氏:初期はかなり抑えた性格の設定だったんですが、植松に「もっと激しくしていいよ」と言われたので、かなりやり過ぎなくらい調整してしまいました(笑)。
植松氏:ちょっとやり過ぎな感じも…(笑)。
――Q:カードゲーム自体が初めてのような初心者のおすすめの遊び方を教えて下さい。
―池田氏:ギルド戦などで、ボスをちょっと攻撃したりすれば報酬としてレアカードももらえることもあるので、ぜひ積極的にギルドに参加してもらえると序盤は強いカードを使って楽に進めると思います。
――Q:それでは最後に正式サービスに向けての意気込みをお願いします。池田氏:まずはバグのないように、安心して遊べるような作品を目指して現在も頑張っています。ユーザーさんの反応を見ながら、サービス後もゲームシステムなど調整していきたいと思っています。カードゲームに慣れていない人や女性の方にもぜひプレイしてもらいたいです!
植松氏:このような気軽に、簡単にプレイできるゲームには「いかにイベントで盛り上げて楽しんでいただけるか」が重要になっておりますので、運営面でも力を入れてたくさん楽しめる企画を考えています。ぜひご期待ください!
――ありがとうございました。
(C) 2013 NHN Japan Corp.