【ニコニコ超会議2】「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」田中理恵さんを招いたトークショー&吉田Pとひろゆき氏の対談模様をお届け

スクウェア・エニックスは4月28日、幕張メッセにて開催された「ニコニコ超会議2」にて、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のステージイベントを実施。ここでは、2日目ステージ後半の模様をお届けする。

2日目のステージでは、出張プロデューサーレターLIVEをはじめ、田中理恵さんを招いてのスペシャルトークショーや、“ひろゆき”こと西村博之氏と「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」プロデューサー・吉田直樹氏の対談などが行われた。

すでに出張プロデューサーレターLIVEのレポートはお届けしているが、ここでは2日目後半、トークショーと対談ステージの内容をお伝えしていこう。

田中理恵さんのガチっぷりに痺れたスペシャルトークショー

自身の髪でミコッテの耳を再現した田中理恵さん
自身の髪でミコッテの耳を再現した田中理恵さん

スペシャルトークショーで登壇した田中さんは、「旧FFXIV」でミコッテのボイスを担当していたほか、「新生FFXIV」でもとあるNPCとして出演している。さらにいちプレイヤーとしても遊んでおり、レガシープレイヤーであることから、来場者やニコニコ生放送の視聴者からは濃いトークが期待されていた。

そんな田中さんに出された最初のトークテーマは、“田中さんにとっての「ファイナルファンタジー」とは?”というもので、プレイを始めたきっかけや好きな作品などについて語られた。学生時代から「ファイナルファンタジー」が好きだったという田中さんは、高校生の頃にアルバイトをして、自分で貯めたお金でスーパーファミコンを買って遊んでいたという。

シリーズの中で一番好きなのは「ファイナルファンタジーVI」のようで、「『FFVI』と言えば魔導アーマーが出てくるじゃないですか!それが『新生FFXIV』で乗れるかもしれないので、すごい期待が高まっています」とテンション高く答え、聞いている人を引き込むトークをしてくれた。

また、「新生FFXIV」にも出演していることから、収録に関するエピソードも語られた。ゲームの収録はアニメとは異なり、一人で収録することから「いただいた資料を読んで、自分の世界に入りやすいです」とコメント。なお、本作の収録ではイベントシーンなどの映像を流しつつ声を当てていたが、いいところで映像が終わってしまい、いちプレイヤーとして続きが気になるとも話していた。

実際に「FFXIV」はどれくらいプレイしていたのかについて、インスタンスダンジョンや蛮神戦の話が振られると「インスタンスは終盤近くになると、カッター(カッターズクライ)とオーラム(オーラムヴェイル)連戦してダークライト装備を取ろうとしていたんですが、足と腕しか取れなくて、胴が全然取れないんですよね。TA(タイムアタック)したら出るだろうって何十回も回ったんですが、それでも出ないんです」と、濃い話で来場者を楽しませた。

ちなみにジョブ専用装備も全部持っているようで、取得するには吟遊詩人が一番難しかったとのこと。盾役が倒され、その後ヒーラーも続けて倒され全滅してしまっても「楽しい!もう一回行こう!」とプレイしていたが、「3回目を過ぎたあたりから、ちょっとイラッとしてきます(笑)」と、当時を振り返っていた。

続いては、田中さんが演じたキャラクターの紹介が行われた。田中さんは二役演じており、一人がグリダニアのグランドカンパニー「双蛇党」のリーダーであるカヌ・エ・センナで、もう一役が蛮神ガルーダ。スクリーンにガルーダの姿が映し出されると、田中さんは「本当に大変でしたね。この蛮神を倒すのは」と言い、「収録ではなく倒すのがなんだ(笑)」とツッコミを入れられていた。

カヌ・エ・センナ ガルーダ

ガルーダ役が決まった時の心境については、「これに声を当てるんですか?と思って、私もびっくりしました」とコメント。ガルーダには「なぜじゃ!」といった威圧的なセリフがあり、収録で熱が入り「般若のような顔になっていたので、皆さんには見せられないですね(笑)」と、収録時のエピソードも話してくれた。

なお、収録に立ち会った祖堅氏によると、収録時にリテイクはほとんどなかったのだが、田中さん自身が納得せずに録り直したことがあるという。登場時のカットシーンにある叫び声のようなセリフも「やりますよ!」と言って、積極的にさまざまなボイスの収録に臨んでくれたという。

そんな田中さんには、お礼の意味も込め、プロデューサーの吉田直樹氏に好きなことを好きなだけ聞ける「リエリエ超会議2」というコーナーが用意されていた。

プレイヤーだからこその質問(要望?)が飛び出した「リエリエ超会議2」

――剣術士のスキル「フラッシュ」の範囲について

田中さん:βテストは幻術士でプレイしていて、パーティーを組んでいる時に剣術士のフラッシュの範囲が狭いと感じたんですが、フェーズ3から変わるんでしょうか?

吉田氏:もうちょっと剣術の人が上手く範囲内に敵を集められないですかね?

田中さん:剣術に慣れている人でも、結構1匹とか2匹漏らしてしまうんですよ。

吉田氏:ちゃんとマーカー付けてコンボを入れたりして、フラッシュだけでキープしようというのが甘いんじゃないかな、みたいな(笑)。でもバトルチームには伝えておきますよ。

――斧術士の扱いについて

田中さん:斧術士がタンクだとお話しされていたと思いますが、やっぱりアタッカーとしても斧術士がもうちょっと活躍してほしいというところがあるんです。私もカッターズクライではアタッカーとしての力を発揮できましたけど、極イフ(極イフリート)ではタンク扱いだったりするので、「新生FFXIV」ではもうちょっと斧術士が出てこれるチャンスはないのかなって思うんですけど。

吉田氏:剣術士とメリハリは付けましたよ。一応ロールで言ったらタンクなんですけど、攻撃でキープするタイプのタンクになっているので、「旧FFXIV」ほど中途半端にならないようにしました。斧術士についてあまり聞かれなかったのでお話ししていませんでしたが、かなり変わっていて、フェーズ3から使えるようになりますので、楽しみにしていてください。

――蛮族拠点について

田中さん:蛮族拠点は、レガシーで唯一アライアンスを組んでみんなで行けたところじゃないですか。新生ではまた新しい拠点ができたり、新たなボスが出てくるのかなと期待しているんですが。

吉田氏:プロモーションサイトを更新して新しくサハギンとシルフのSS(スクリーンショット)を公開しましたが、サハギンは当然新しく拠点拠点がありますよ。シルフも拠点があり、新生スタート時は5つの蛮族拠点があります。

最初は単純に攻略してもらうF.A.T.E.(Full Active Time Event)が用意されているんですが、僕らが“2.1”と呼んでいるパッチで新しいコンテンツにしようと計画しています。今までは、蛮族って「よく分からないけど悪い奴みたいだから戦っておこう」みたいな印象だったと思いますが、もう一歩、世界観やシナリオに踏み込んだコンテンツにしていく予定です。

――ダークライト装備やレリックについて

田中さん:カッターズクライやオーラムヴェイルで取れたダークライト装備は、「新生FFXIV」ではどれくらいの性能で生き残ってくれるんでしょうか?

吉田氏:蛮神、いわゆる討滅戦と呼ばれたレベル50の蛮神に行くために持っていた方がいいかな、という感じです。「旧FFXIV」ほどメチャクチャしんどい思いをしないで手に入ると思います。

田中さん:レガシーの時にギリギリまで胴が取れていなかったユーザーさんからすると、ものすごいありがたい話ですね。

吉田氏:ただ、ものすごい思いをして取った人からすると、「ええっ!?」って気持ちになってしまうと思いますし、結構痛い質問なんですよね…(苦笑)。

田中さん:私もレリックを何本か取ったんですが、レリックを作るのに大変な思いをしました。まず、武器を作るのにパリンパリン割れる(笑)。素材も大変なうえに割れるし、競売で買っても高い。いざできても、マテリアを入れるぞ!となって割れて、またいちからやり直しじゃないですか。でも、レリックは成長するって聞いていたんですが、新たにレリックが出るかもしれないよ、みたいなことをチラッと仰っていましたよね。レリックを作った人はあれだけ大変な思いをしたのに「また新しいレリック?いわゆるミシックみたいなものが出るのか!?」みたいなことを考えていると思いますが。

吉田氏:「なぜじゃ!」って言われそうなので、だんだんガルーダになるのやめてもらっていいですか(笑)。これはちょっと誤解があって、レリックは確かに「旧FFXIV」だとわりと頂点にあったと思いますが、「新生FFXIV」の位置づけだとクリスタルタワーに行くため、皆さんに取ってもらおうと思っています。ただ、クリスタルタワーでドロップする武器はレリックよりも上になるものがあります。今後はクリスタルタワーで取った装備で大迷宮バハムートにチャレンジしてもらうので、そこでドロップするものはさらに強くなります。これが「新生FFXIV」が正式サービスしたときの状態です。

ただ、今後はレリックを強化するコンテンツが入ります。そうなると、またレリックの格が一番上に上がるので、それを目指してコンテンツをクリアしてもらう形になります。同じデザインだといつか飽きてしまうかもしれませんし、レリックIIみたいなものにカスタムして新生させるといったことをすることで、コンテンツドロップの装備が上位に来るタイミングと、レリックが追いついて追い越すといったことが常に交互に続いていくと思っていただければ、どちらの価値もなくならないので、無駄にならないよう考えています。

田中さん:それを聞いて、レリックを作った皆さん、これから作る皆さん安心すると思います。

吉田氏:これもナーバスな問題なんですよ。プレイヤーの皆さんが心血を注いでやってきたものなので、あんまり軽々しく強さが入れ替わるというような誤解のある状態で話をするべきではないので、こうした直球の質問がくるまでのらりくらりとかわしてきました(笑)。

――システムについて

田中さん:パーティーを組む時に、皆さん「/pcmd add」で名前を入れていると思いますが、例えばチャットログ出ている名前をクリックしてパーティーに誘えたり、ブロックやTellを入れるといったことはできるのようになるんですか?

吉田氏:フェーズ3からチャットログに表示された名前をクリックしてできるようになります。製品版までにコマンドを増やしていくので、今お話しいただいたものは全部乗ると思います。

危険な話題がたくさんあった、ひろゆき氏と吉田プロデューサーの対談

左から司会のひげおやじ氏、西村博之氏、吉田直樹氏
左から司会のひげおやじ氏、西村博之氏、吉田直樹氏

日本マイクロソフトブース最後のステージイベントとなる、吉田氏と西村氏の対談は、βテストフェーズ3の日程に関する話からスタート。来場者に開始予想日を聞くと「(5月)16日!」といった声が上がり、それよりも後の日程になることが吉田氏の口から出ると、会場は「えーっ」と、やや落胆ムードに。「6月にはならないですよね?」と西村氏がフォローするも、吉田氏はその言葉に落ち込む姿を見せつつ、6月上旬に開始予定であることを明らかにした。

吉田氏自身もプレイヤーを待たせるのが非常につらいようだが、PS3とPCのダブルマスター、4言語対応、世界同時発売を目指しているため、海外を含めて複数の団体のレーティング審査を受けなければいけないなどの問題があるとのこと。その代り、という訳ではないのだが、5月20日頃には発売日などの情報が出る予定だという。コレクターズエディションや新映像公開など、5月は盛んに情報公開が行われそうなので、続報を楽しみにしておこう。

なお、オンラインゲームは発売日(サービス開始日)に大容量のパッチを当てることも珍しくないが、「新生FFXIV」でも当日に大型パッチが配信される予定だという。

βテストの日程に続き、「PS3版のグラフィックはどうですか?」という西村氏に対し、吉田氏は「会場に来る前日の夜中にパフォーマンスチェックをしましたが、結構いいですよ。これは発売できるな!っていうところまできました」と自信を見せていた。30人や40人を描画使用するするとちょっと重くなるようだが、とにかくキャラクターがたくさん表示され、UIでストレスを感じないようにしており、通常プレイではスイスイ走れるレベルだという。

現在は最後の最後、残りのメモリを3つの要素のどこに割り当てようか考えているとのこと。割当先は、UIを高解像度でレンダリングする際のバッファ(文字を綺麗に読めるようにするため)、ティアリング(画面のゆがみやちらつき)を防ぐためのバッファ、自キャラクターの顔の影を綺麗にするための3つがあるようだ。

生放送のコメントではティアリング防止を希望する意見が多かったが、吉田氏はPCユーザーが多いことを見越して「PS3版のことですからね」と念押し。いざアンケートが取られると、UIの高解像度レンダリングの得票率が一番という結果に。ただ、実際に解像度が違うものを見比べてもあまり変わらず、意外と効果がないのだとか。最後に決めるのは吉田氏となるが、「皆さんがどう考えているか参考になりました」と話していた。

突っ込んだ質問をする西村氏は、続けて「Xbox 360版は考えなかったんですか?」と話を切り出した。それに対し吉田氏は、当然Xbox 360版を考えたが「Xboxは、Xbox LIVEというコミュニティの中に囲われているので、クローズドネットワークなんですよね」とコメント。世界のゲームプラットフォーム市場ではXbox 360が非常に大きな存在だが、日本での普及台数を考えると、コミュニティが維持できない問題があるという。

そのため、仮にPS3やPCとサーバーの乗り入れができないとなると、発売することはできても、ユーザーがゲームを購入して遊んだ先、プレイ人口が減ってきてしまったらどうするのかが弱点になってしまうとのこと。

ステージ上では、ほかにも「ドラゴンクエストX」のとあるプレイ方法の話をしたり、コメントを流れるネットスラングをトークのネタとして拾ったり、「旧FFXIV」のことを話したりと、生放送で配信されつつも、ちょっと記事では書きづらいぶっちゃけトークが展開されていた。

そんな中、ステージの最後には正式サービスに関することにも触れられた。オンラインゲームでは正式サービス開始のタイミングが非常に大きな負荷が掛かるものの、その瞬間にかかる最大の負荷に合わせてインフラを組むのは現実的ではないため、テストを重ねてきた「新生FFXIV」でも、サービス開始日はスムーズにログインすることが難しくなる事態が予想されるという。

俗にログインオンラインと呼ばれる状況も、サービス開始時ならではのお祭りではあるが、極力それを回避するため、アーリーアクセスという、特定の人は数日前からゲームをプレイできるというシステムが採用されるようだ。アーリーアクセスの対象となるのは、「新生FFXIV」を予約した人と、レガシーアカウントの全プレイヤーが予定されている。

最後に吉田氏は「これまで、たくさんの方に『頑張ってください』と言っていただけました。モノを売る仕事なのに、お買い上げいただく皆さんに『頑張ってください』と言われるプロジェクトは、たぶん二度とないと思います。僕だけでなく、僕の後ろにいる何百人もの開発スタッフを含め、これからも初心を忘れず、全力で突っ走りますのでよろしくお願いします」と述べ、2日間にわたるステージを締めくくった。

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