7月17日から「グラナド・エスパダ」は大きく変わる―今後の展開に関する発表や朗読劇&オーケストラによるステージもあったブリスティア完成披露会レポート

ハンビットユビキタスエンターテインメントは7月13日、東京・港区にあるnicofarre(ニコファーレ)にて「グラナド・エスパダ ブリスティア完成披露会」を開催した。

本イベントは、「グラナド・エスパダ」の“ブリスティア”シリーズ完結を記念して行われたもの。当日はアートプロモーションパートとライブカンファレンスパートの二部構成で、前半は豪華声優陣による舞台とオーケストラの生演奏による「シナリオショー」が、後半は新規ユーザーに向けた施策や「グラナド・エスパダ」の今後など、ゲームの展開についての発表が行われた。

アートプロモーションパート

シナリオショーは大きく分けて三部構成となっており、冒頭では声優の檜山修之さん、ゆかなさん、儀武ゆう子さんの朗読劇によって、フェルッチオ・エスパダによる新大陸の発見や、そのフェルッチオの遺産を巡って未開の地を探索する“開拓者”たちの存在など、ゲームの概要が紹介される形となった。それに続くgaQdan(がくだん)によるオーケストラ演奏と、ボーカルを務める山中美奈さんとレイニーさんによる歌の際には、曲に合わせるよう会場のモニタに多数のイラストやゲーム画面が次々と映し出され、世界観を感じられる演出となっていた。

シナリオショーの中盤は朗読劇がメインとなり、さまざまな人物や街が登場。檜山さん、ゆかなさん、儀武さんそれぞれが一人で何役もこなすことになったにも関わらず、癖のあるキャラクターたちを見事に演じ切っていた。また、檜山さんが必殺技を叫ぶシーンで、ニコニコ動画の生放送を見ていた人に向かって「コメントが少ないぞおおお!」といったいわゆる“メタ発言”をしたり、儀武さんがダリアを「戦場に舞い降りた天使ダリアちゃん」「厳格なる天使ダリアちゃん」「才知の天使ダリアちゃん」と、自身が実際に演じているキャラクターを褒めまくっていた際には、ひときわ大きな盛り上がりを見せていた。

後半は「新大陸の希望」「新大陸に潜む闇」「ブリスティアの歴史と行方」というテーマに沿った内容が朗読劇、オーケストラ演奏、そして歌の3つを融合させる形で表現された。笑いが多かった中盤のコミカルな雰囲気から一転、ブリスティアの降伏をはじめとしたシリアスなシーンが続き、来場者が朗読劇や「The g Appears」「Go! Jeremiad」「Fatal」といった曲の演奏に聴き入っていた。

ライブカンファレンスパート

ライブカンファレンスパートは、ゲームのリニューアルアップデート、運営サービスのリニューアル、ブリスティア完成と日本運営7周年を記念したイベント、そして今後の大型アップデートという4つのテーマに沿って発表が行われた。

(写真左から)檜山修之さん、渚さん(MC)、ガッチマンさん(MC)、儀武ゆう子さん、ゆかなさん。

ゲームのリニューアルアップデート

2012年10月にスタートしたブリスティアだが、いよいよ7月17日にアップデートで最終章に突入する。シナリオの見どころは、独立戦争を起こした張本人であるケスにあるという。彼の物語の終着点、そして独立戦争に翻弄されたブリスティアの人々がどのような結末を迎えるのか、期待して実装を待とう。

最終章の肝となるキャラクターのケスだが、シナリオ完結後には彼を仲間にすることが可能であることも明らかとなった。ケスは対戦車ライフルや手榴弾といった、中世を舞台にした本作にしてはかなり近代的な武器を使って戦うため、攻撃面では非常に強力だが、その反面、防御性能はあまり高くないキャラになるという。ケスのボイスは、櫻井孝宏さんが担当することもこの場で発表となった。

ブリスティア最終章に合わせて、ティグレス収容所のアップデートも行われる。最下層ではレノルドとの最終決戦が待ち受けており、最上位の難易度を誇る代わりに、報酬も最上位のものになるという。しかも最初にレノルドを討伐したグループには、記念品が贈呈される。

なお、今回実装されるB7から最下層は難易度に合わせて報酬も豪華になるとのことだが、B1~B6までの報酬もリニューアルされる。ブリスティアに関する全ミッションの報酬が大幅に上方修正されるというので、その改修内容も見逃せないポイントとなるだろう。

先程ケスがキャストキャラクターとして仲間になることをお伝えしたばかりだが、ユーザーによるデザインコンテストで最優秀賞を獲得したレイチェルが、日本オリジナルキャラクターとして実装されることも決定。彼女は拳銃と魔法書を併用する、新しいスタンスのキャラクターとなっている。ボイスは豊崎愛生さんが担当で、豊崎さんによれば普段はふわっ~としているが、親友のルディンが絡むとマジになるというギャップが魅力だという。

アップデート内容はこれだけにとどまらず、バウンティーハンターギルドの報酬改修やローカライズの一新も行われる。バウンティハンターギルドの報酬は、去年から最も上方修正の要望が多かったようで、エンチャントチップのドロップ量が2倍以上になるとのこと。ローカライズのリニューアルは運営チームと「冒険企画局」のタッグによって進められ、分かりづらかった表現は分かりやすく、面白かった部分はより面白くをコンセプトに手が加えられている。

ここまでの内容は7月17日に実装されるものだが、今後の方針についても語られた。今は2週間に1回のペースでアップデートが行われているが、ユーザーから「ひとつひとつのコンテンツがイマイチ」「アップデートでの不具合が目立つ」と言った意見が寄せられている現状を踏まえ、質を最重視したアップデート方式に切り替えるという。

ただ、以前のように数ヶ月に一度のアップデートペースではユーザーのモチベーションが保てないだろうという考えもあるため、3週間に1回のアップデートにして、1週間のアドバンテージを有効活用していくようだ。アップデートの度に価値が下がってしまっていたミッションコンテンツの報酬もテコ入れし、報酬を強化することでさまざまなミッションを楽しめるようにしていくとのこと。

ケスやレイチェルが新しく追加されるように、約100体にもなるさまざまなキャラクターを使用できるのが魅力の本作だが、多くのキャラクターを駆使した戦いが気軽にできるよう、ワールドクロスPvPに「固定アイテムモード」が追加される。このため、気に入ったキャラクタ―を見つけてから装備を集めていくといったプレイの仕方もできるようになるだろう。

キャラクターの能力面については、射撃スタンスの大幅な上方修正をはじめ、毎月キャラクターのバランス調整が実施される。基本的に“弱いキャラを強く”という方針で調整されるため、全体の強さが底上げされる形となりそうだ。

ほかにも、人が集めづらくてミッションに参加しづらいといった声がある上位派閥の削除や、メインシナリオ進行の前提条件を一部削除したりと、ユーザーの意見を重視しながら悪かった部分を修正していくという。

運営サービスのリニューアル

中尾圭吾氏
中尾圭吾氏

運営方針のリニューアルについては、日本運営のプロデューサーを務める中尾圭吾氏から直接語られた。中尾氏は「近頃慢心してしまっているのではと感じており、昨年は足りないサービスを提供することになってしまいました」と話し始め、この場をもって原点回帰し、“新規ユーザーも含めて、長く遊ぶ意志が強い人を裏切らない運営サービスに再設計する”とのポリシーを掲げた。

このポリシーを元に改善する要素として、大きく3つのものが挙げられた。まず、今後は現存するワールドがパンクするぐらいまでは独立した新規ワールドを一切オープンしないとのこと。今月ワールド統合が行われるが、統合後は各ワールドに“担当GM”を配置して、ワールドごとにゲームプレイに関するストレスなどの意見を汲み上げ、よりゲームを楽しめる環境を構築していくとした。

また、新規ユーザーに向けては長期運営タイトルならではの開発力と運営力を活用し、積極的なアップデートやイベントの提供が行われる。既存ユーザーの中に新規ユーザーと交流したいというユーザーがいれば、その橋渡しも行うという。

長く続ける上では外せない、課金ポリシーについても触れられた。「近年は売上都合を優先しすぎてしまっていた」と話す中尾氏は、ガチャの頻度を月一に統一したり、課金者から不評だった仕様の見直しなど、課金体制も徹底的に改善していくと述べた。

これら3つの要素を柱として、具体的な改善内容も公開された。基本的な環境の面では、公式サイトのリニューアルと7月に実施されるワールド統合がある。公式サイトは継続して遊ぶ人の利便性を追求し、トップページだけで旬の情報が分かるようにするという。特に更新頻度の高いお知らせ情報は徹底的に見やすく、携帯電話からも見やすいサイトにしていくとした。

そして7月16日と24日に分割して実施されるワールド統合について、どのワールドが統合されるのかが明らかとなった。7月16日はセレスタイトとレグランドが、7月24日はアゲートとラピスラズリのワールドが統合される。統合後のワールド名はまだ決定していないとのことだが、ワールド名の付け方が急に変わりそうな雰囲気でもないので、どの宝石名が使われるのが予想してみるのも一興だろう。

なお、ユーザーアンケートで多かったという統合による懸念点については、人気エリアのチャンネル数増加、ー負荷調整で緩和を図ったり、ワールド移住サービスのポイントバックなどを予定しているという。統合後には、経験値やドロップ率アップなどのキャンペーン、イベントの提供強化も実施されるというので、こちらも楽しみにしておきたいところ。

開拓推進部と運営チームを本運用するといった運営体制の一新も行われる。運営チームでは、誤売却によるアイテム復旧などのリアルタイムサポートを継続しつつ、ログインできないユーザーのためにスカイプを使用したチャットサポートも実施される。スカイプサポートは時間は毎日14時から22時30分までとなっているが、これによって、よりスピーディーな対応を意識していくとのこと。ただし、アカウント情報の確認が必要になる問い合わせについては、スカイプでのサポートでは対応できないというので、その際は素直にサポートメールを送るのが良いだろう。

一方の開拓推進部では、イベントの強化によってゲームをより楽しんでもらえるようにしていくという。その一例としては、期間限定のイベント感を強めたり、過去の人気イベントの復活といったものが挙げられた。

さらにワールド別のサービスにも力を入れていくとのこと。先ほど少し触れたように、各ワールドに担当GMがおり、そのGMがワールド別に座談会を開いたり、イベントを提供していくというのだ。ワールドごとの担当GMについては、下記のプレゼンテーションの画面をチェックしていただきたい。

ほかにも、ゲーム内に限らず2次創作活動の支援強化も開拓推進部の活動メニューに含まれている。2ヶ月に1回を目安に、投稿されたイラストとスクリーンショット作品の中から最優秀賞が選ばれ、受賞者には賞品が贈られる。最優秀賞を取ったイラストには賞金10万円が、スクリーンショット作品には3万ハンビットコインが用意される予定となっている。

ユーザーと共同制作第一弾のボイスドラマもあり、こちらが2013年秋にリリースされることも明らかとなった。会場にはシナリオを担当した占堂あきら氏も訪れており、現在はグラシエルロのシナリオを制作中だと話していた。

先程ガチャ販売の期間を月一にするとの話題があったが、それ以外の課金サービスについてもリニューアルされる。課金サービスで思い浮かぶアイテムモールでは、商品の値下げを実施すると共に、過剰になっていた割引販売の頻度と割引率を抑えていくという。販売ラインナップについては、エンチャントチップの販売が完全に終了させ、その代わりゲーム内での入手経路を大幅に増加させていくとのこと。

消失防止剤のバージョンアップも行われ、全てセットすると教科失敗時の性能下落率がゼロになる。ただし、こちらは過去に購入した人のことを考慮し、割引販売の終了と、若干の値上げが行われるようだ。

ブリスティア完成&日本運営7周年記念イベント

続いてはブリスティア完成と7周年記念のイベントについて。まずは、これからゲームを始める人に向けて、7月17日から8月21日の約1ヶ月限定で「ハイスピード」ワールドがオープンする。このサーバーは数倍の経験値、アイテムドロップとなっており、早く本作を楽しみたい新規ユーザーや、アカウントを忘れてしまった復帰ユーザーが、数倍のスピードでキャラクターを育成することができる。新規ユーザーを招き入れたい既存ワールドの各党の紹介も行われるようなので、新規・既存どちらのユーザーも見逃せないワールドとなりそうだ。

7周年記念中の1ヶ月間は、ベーシックキャラクターも一時的に能力がアップされる。ファイターやマスケッティアは敏捷が20アップするので、狩りの速度が上がるだろう。

そして実際に本作を遊んだ人には、リアルグッズを自宅に配送するイベントも行われる。このグッズにはARカードや、最近流行のグラフィグなどが用意される予定だという。

今後の大型アップデート

最後には、今後のアップデート情報もあった。と言っても、具体的な内容は明かされず、バハマル地域に関するアップデートがあることと、100体目のキャラクターのシルエットや、気になる人物の姿などが公開されるにとどまった。

これらの内容も気になるところだが、まずは7月17日のアップデート以降、本作がどのように変わっていくかが注目どころだろう。現在もプレイしている人はもちろん、休眠中のユーザーやまだプレイしたことがないという人も、今後の動向を楽しみにしておこう。

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