カプコンは8月1日、同社の東京オフィスにて、最新のオンラインゲームやスマートフォン向けアプリなど、全13作品を発表するメディア向けイベント「カプコン・ネットワークゲームカンファレンス」を開催した。
発表会の冒頭では、カプコンのCS開発統括 東京開発部 部長・杉浦一徳氏が挨拶を行った。杉浦氏はカプコンが今年創業30周年を迎えたことに触れ「私たちは7年くらい前に『オンラインに進出しなければならない』と考えて立ち上げたのが『モンスターハンターフロンティア オンライン』でした」と当時を振り返っていた。そして今回発表する13タイトルはいずれも、カプコンの若いスタッフのアイディアが盛り込まれているとのこと。
続いて、カプコン 執行役員 CS開発副統括・小野義徳氏のビデオレターが公開に。小野氏は「今回、次世代機からスマートフォンまで、ありとあらゆるジャンルの13タイトルを用意しました。ヒットすれば僕の住宅ローンがすべて返せるんじゃないか、というくらいの作品が揃っています」とユーモアを交えたコメントを残していた。
PS3/Wii U版「モンスターハンター フロンティアG」
1・2本目として最初に発表されたのは、PS3/Wii U版「モンスターハンター フロンティアG」。これまでにPCとXbox 360でもサービスが行われている本作は、これですべての据え置きハードに進出することになった。
PS3/Wii U版はそれぞれ独立した新サーバーでプレイ可能とのことで、すべてのユーザーが等しくハンターランク1の新米ハンターとしてスタートすることになる。また、先行体験テスト(クローズドβテスト)を2013年10・11月にそれぞれ実施予定だという。
両ハードとも無料ダウンロード版が配信されるほか、ハンターライフコース60日クーポンや各種ゲームアイテムが特典として付いてくるパッケージ版も用意される。パッケージ版は本日より順次予約がスタートするという。
課金体制はこれまで通りの月額制で、基本月額コース(30日)は1,400円(税込)と、PC版と同じ価格帯となる。
そしてサービス開始日は、PS3版が11月20日、Wii U版が12月11日で、どちらも1週間の無料プレイ期間が設けられる。ちなみに、PS Vitaや3DSとの連動はあるのか、という記者の質問に対して杉浦氏は「ノーコメント」と話すにとどまった。
PS3版「モンスターハンター フロンティアG」概要
発売日:2013年11月20日(水)
CEROレーティング:審査予定
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ ※通常のクエスト同時参加は1~4人
プレイ料金:ハンターライフコース30日1,400円他
インターネット環境必須 / ハードディスク空き容量4GB以上必須
Wii U版「モンスターハンター フロンティアG」概要
発売日:2013年12月11日(水)
CEROレーティング:審査予定
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ ※通常のクエスト同時参加は1~4人
プレイ料金:ハンターライフコース30日1,400円他
インターネット環境必須 / ハードディスク空き容量4GB以上必須
さらに杉浦氏は今後のアップデート情報として、2013年秋に「G3」を実装すると発表。そしてPS3とWii Uのサービスを開始したあと、2014年春にはオリジナル新武器などが登場する「G4」を実装すると語り、既存のプラットフォームについては「ユーザーさんからいただいた要望、宿題もたくさんあるので、PS3版があるからと言い訳せずにしっかりと対応していきます」とコメント。
「モンスターハンター フロンティアG」がアジアに進出
続いて会場にCS開発統括 東京開発部 海外事業室室長の越智雄一氏が登場し、3タイトル目として「モンスターハンター フロンティアG」のの繁体字中国語版を2014年10月にサービスを開始すると明かした。
繁体字中国語版はカプコンが制作し、アジア専用サーバーを設置したうえで運営を行うという。また、PC版に関してはキーボードとマウス操作のリファインも施すとのこと。そのほか、PC版に加えてPS3版のサービスも決定している。
今回の発表に対して越智氏は、カプコンの台湾支社を設立した際、現地のファンに「「モンスターハンター フロンティア オンライン」のサービスはまだか」と要望を受けたエピソードを語っていた。
「鬼武者Soul」
4タイトル目は現在PCとスマートフォンでサービス中の「鬼武者Soul」。ここではまず、2013年8月29日に大型アップデート「神楽奉納編」が実施される。本アップデートでは、全国の猛者と戦える「全国ランキング」や、国同士のコミュニケーションを促進する「国技」といったコンテンツが追加予定。これにより、ほかの国に所属しているユーザーとも積極的に交流を図れるようになるという。
そして10月にはPC版のサービス開始1周年を記念して、大型アップデート「本能寺の変」が実施決定。さらに2013年冬にはコンシューマ版のサービスも予定しているとのこと。
PC「百年戦記 ユーロ・ヒストリア」
次に紹介されたのは、中世ヨーロッパをモデルにした架空の世界「ユーロ大陸」を舞台にした中世騎士道シミュレーションRPG「百年戦記 ユーロ・ヒストリア」。本作はPC向けのゲームで、「イングランド王国」「フランス王国」「神聖ローマ帝国」の3国が歴史上名高い「百年戦争」を繰り広げる内容になる。
イングランドのエドワード黒太子、フランスのジャンヌ・ダルクなど、各国を代表する営収が登場予定。戦闘は陣形を利用した駆け引きが楽しめるほか、他の作品にはないギミックも用意されているという。
また、街を繁栄させていくシミュレーションモードではリアルな中世ヨーロッパの雰囲気を再現。杉浦氏いわく「鬼武者Soul」の反省を踏まえて、できるだけ軽く動作するように調整を進めているそうだ。
正式サービスは2013年12月19日より開始予定で、先行体験テストは11月1日より実施。先行体験テストに参加すると、キム・ヒョンテ氏が描く英雄「ジャンヌ・ダルク」がプレゼントされる。
「タイトル:百年戦記 ユーロ・ヒストリア」概要
プロデューサー:杉浦一徳
対応プラットフォーム:パソコン(Windows/Mac OS)
ジャンル:愛と悲しみの中世騎士道シミュレーションRPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年12月19日(木)
公式プロモーションサイト: http://www.euro-h.jp/
本作のウリ
- 最高峰のグラフィックスで、傭兵騎士の生活を楽しめる!
- 複雑に絡み合う策略と陰謀。国と世代を超えた壮大な物語!
- 登場する英雄は300人以上!誰もが知る高名な英雄が続々登場!
- カンタン操作で奥深い完全独自のバトルシステム!
- 毎週変化するゲーム内イベントや追加コンテンツも続々登場!
PC「モンスターハンター メゼポルタ開拓記」
「モンスターハンター メゼポルタ開拓記」は、開拓村のリーダーとなり、さまざまな困難を乗り越え、村の発展を目指す「モンスター迎撃シミュレーションRPG」。罠やバリスタを設置して古龍の襲撃に備えたり、おなじみのフィールドが登場したりと「モンスターハンター」らしさが随所に見られる作品だ。登場するハンターイラストは300以上にのぼるという。
また杉浦氏は、これまですべてを見渡せなかったフィールドのすべてを確認できるため、アタタな発見があることも魅力だと語った。
「モンスターハンター メゼポルタ開拓記」概要
プロデューサー:杉浦一徳
対応プラットフォーム:パソコン(Windows/Mac OS)
ジャンル:モンスター迎撃シミュレーションRPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2014年夏
公式プロモーションサイト:http://www.mh-m.jp/
iOS/Android「ストリートファイター バトルコンビネーション」
続いて公開されたのは「ストリートファイター」シリーズ初のカードバトルゲームとなる「ストリートファイター バトルコンビネーション」だ。これは歴戦のファイター達の魂がやどりしカードで自分だけの最強チームを作るファイター育成RPGで、5対5のチーム戦が楽しめる作品だという。
本作について杉浦氏は「格闘ゲームには興味があるけど難しくて手を出せない」という人が手軽に派手な演出を楽しんでほしいため、開発を決めたという。本作は2013年10月22日に、iOS/Androidで配信予定。
「ストリートファイター バトルコンビネーション」
対応プラットフォーム:スマートフォン(iOS/Android)
ジャンル:ファイター育成RPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年10月22日(火)
公式プロモーションサイト:http://www.sf-battlecombination.jp/
iOS/Android「モンハン 大狩猟クエスト」
次に発表された「モンハン 大狩猟クエスト」は、「モンハン」のカードを使うカードハンターとして、さまざまなクエストを受注しモンスターを狩猟していくスマートフォン向けのカードバトルゲーム。
素材集めやモンスターの狩猟など、「モンスターハンター」の魅力を手軽に味わえる点が魅力だが、一方で最大50人のプレイヤーとともにコンボ連携などを楽しむ大狩猟バトルも搭載されている。会場ではゲーム内に実装されるハンターカードやモンスターも紹介されていた。また、肉焼きや卵運びといった要素も収録されているとのこと。
「モンハン 大狩猟クエスト」概要
対応プラットフォーム:スマートフォン(iOS/Android)
ジャンル:大狩猟カードバトル
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年10月29日(火)
公式プロモーションサイト:http://www.mh-hq.jp/
iOS/Android「ストリートファイター×オールカプコン」
次に紹介された作品は、カプコン創業30周年を記念したアニバーサリータイトル「ストリートファイター×オールカプコン」。本作は歴代のカプコンキャラクター達が総出演するヒーロー育成RPGで、初期参戦タイトルは20以上、キャラクターは500以上にもおよぶ。また、各ゲームの世界観を反映した数々のミッションも存在するとのこと。
本作でプレイヤーはお気に入りのタイトルをひとつ選び、そのタイトルを応援する、というスタイルになるそうだ。
「ストリートファイター×オールカプコン」概要
対応プラットフォーム:スマートフォン(iOS/Android)
ジャンル:カプコンヒーロー育成RPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年11月19日(火)
公式プロモーションサイト:http://www.sf-ac.jp/
iOS「モンハン いつでもアイルーライフ」
続いては、アイルーを題材にしたiOS向けアプリ「モンハン いつでもアイルーライフ」の発表へ移行。本作では、サイコロをつかったシンプルでわかりやすいバトルや、予期せずモンスターを釣り上げてしまう漁場でのアクシデントなど、アイルー王国を舞台に何が起こるかわからない生活を楽しめるという。
発表会ではランボスやリオレイヤといったおなじみのモンスターが確認できたほか、アイルーにおしゃれな衣装を着せる要素もあるみたいだ。
配信日は11月26日を予定しているが、本作に関してはAndroid版の配信は予定されていない。
「モンハン いつでもアイルーライフ」概要
対応プラットフォーム:スマートフォン(iOS)
ジャンル:アイルー的オウサマゲーム
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年11月26日(火)
公式プロモーションサイト:http://www.airou-life.jp/
iOS/Android「大航海フロンティア」
ここまではカプコンの人気シリーズの関連作が発表されてきたが、続いての「大航海フロンティア」は完全新作となるアプリ。本作は、コロンブスらが活躍した中世の大航海時代を舞台に、船に乗って海を旅して果てしない冒険と伝説の黄金大陸を探す、本格的なの海洋冒険RPG。
歴史上の有名な冒険家たちと、自慢の船団を結成できる点が特徴で、中にはイングランド王国のエリザベス一世、ポルトガル王国のエンリケ航海王子なども登場するという。
また、自分だけの船舶で航海に出たり、ライバル国との熾烈な回線を繰り広げたり、海中をサルベージしたりといった、本作ならではのシステムも多数搭載されている。さらに世界の港で酒場の娘たちと甘いロマンスを楽しむことも可能だという。
「大航海フロンティア」概要
対応プラットフォーム:スマートフォン(iOS/Android)
ジャンル:大人の海洋冒険RPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2014年2月
公式プロモーションサイト:http://www.dk-frontier.jp/
コードネーム:rio
次に、カプコンの新ソーシャルゲームプロジェクトとして「神獄のヴァルハラゲートなどを手がけたグラニとの共同開発タイトル「コードネーム:rio」が発表に。ジャンルなどは一切明かされなかったものの、他のスマートフォンタイトルと同じく多人数ネットワークプレイに対応しているとのこと。
また、スマートフォンはもちろん、フィーチャーフォンにも対応しているという。
「rio(仮称)」概要
対応プラットフォーム:スマートフォン/フィーチャーフォン
ジャンル:非公開
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:アイテム課金制
正式サービス:2013年冬
公式プロモーションサイト:http://www.capcom-s.jp/rio/
PS4「deep down」
今回の発表のラストを飾ったのは、2月に開催されたPlayStation Meetingで発表されていたPS4用ソフト「deep down」。謎に包まれた部分が多かった作品だが、今回オンラインゲームとして開発中であることが発表された。
今回はイメージ映像とキーアートのみの公開にとどまったものの、「TOKYO GAME SHOW 2013」にプレイアブル出展することが決定。それ以外にも杉浦氏は「『TOKYO GAME SHOW 2013』ではほかにもいろいろと発表したいと思っています」と話した。
PlayStation Meetingでは洞窟の中でドラゴンと戦う姿が紹介され話題になったが、杉浦氏によると「ユーザーさんが想像する通りダンジョンがキーになっている作品です」と、作品のポイントを述べていた。
「deep down」概要
対応プラットフォーム:PlayStation4 (オンライン専用)
ジャンル:記憶を読み取るRPG(リーディングRPG)
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
正式サービス:後日発表 ※インターネット環境必須
CEROレーティング:審査予定
公式プロモーションサイト:http://www.d-down.jp/
「ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち」
これで発表は終わりと思われたが、最後にシークレットとして「ブレスオブファイア」シリーズの11年ぶりとなる最新作「ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち」が発表された。
対応プラットフォームはPC、スマートフォン、タブレットでマルチデバイスに対応。1人で遊ぶシングルモードと他プレイヤーと楽しむマルチモードが用意されているが、杉浦氏いわく「シングルモード1割、マルチモード9割」のバランスになっているという。
システム面では手軽なタッチ操作で爽快な戦闘を楽しめるバランスに調整されるそうだが、竜変身など、過去のシリーズを遊んだファンがにやりとできる要素もあるそうだ。
本作のサービスは2014年夏に開始予定で、プレイ料金などは後日発表するとのこと。また、早ければ2014年春にはクローズドβテストを行う構想もあると杉浦氏は語っていた。
ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち
プロデューサー:杉浦一徳
対応プラットフォーム:スマートフォン/タブレット/パソコン
ジャンル:お手軽タッチ型オンラインRPG
プレイ人数:多人数ネットワークプレイ
プレイ料金:後日発表
正式サービス:2014年夏
公式プロモーションサイト:http://www.bof6.jp/
最後に杉浦氏は「今回はスマートフォン向けのアプリが多かったですが、ユーザーさんの目も肥えてきてますし、皆さんが満足できるようにじっくり開発して来ました」とコメント。また、これからもカプコンらしいアプリやゲームを作っていきたいと述べ、発表会を締めくくった。
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