2013年10月12日、ネクソンは東京・六本木のニコファーレにて「同社の運営するMMORPG「アトランティカ」のオフラインイベント「ATLANTICA FESTIVAL 2013」を開催した。アップデート情報の発表やゲーム大会などが行われたイベントの模様をお伝えしていこう。
イベントでは、MCのまつじゅん(松本順一)氏の開会の挨拶に続いて、アトランティカ運営チームの有吉浩一氏とアトランティカ広告宣伝担当の三浦祐介氏が登壇。さっそく両氏より今後のアップデートの予定が発表された。
レベルキャップ開放
これまではレベル160が上限となっていたプレイヤーレベルが170まで開放。同時に「レベル160装備」が登場することも発表された。現在の最強装備はレベル155の「審判者装備」となっているが、これを機に「さらなる高みを目指してもらいたい」(有吉氏)とのことだ。
新ダンジョンの実装
古代エジプトを彷彿とさせる新ダンジョン「クフ王のピラミッド」が登場。「世界の七不思議ダンジョン」というシリーズの第1弾となるもので、ピラミッドの頂上に保管されていた「太陽の涙」と呼ばれるダイヤモンドをリデランの手下から取り戻すために戦うことになる。ちなみに、これを皮切りにして新たな「七不思議ダンジョン」を随時追加していくとのことなので、続報に期待しよう。
新大陸の実装と新主人公「ベリーサ」の登場
新たな冒険の舞台として「南米大陸」が追加される。今回公開となるのは中央アメリカ南部と南米大陸の北部にあるマヤ、インカ、アマゾンの3地域。各地域のクエストを完了すると次の地域に行けるという仕組みになっていて、マヤでは忘れられた都市「チチェン・イッツァ」、インカでは太陽の都市「マチュ・ピチュ」、アマゾンでは黄金郷「エル・ドラド」で冒険が繰り広げられる。
この「南米大陸」の実装にあわせて新主人公「ベリーサ」が登場することも発表された。使用する武器は弓で、攻撃範囲が「くの字」型というこれまでにないものであることから、有吉氏は「戦略の幅がさらに広がること間違いなしです」と力強く語った。
新傭兵の実装
新たに実装される傭兵の情報も公開。最初に紹介されたのはオーストラリアのミュニン族の戦士であるシルヴィだ。彼女はミュニン族の皇太子・ラディアントとともにミュニン皇室の再興に力を尽くしていて、大砲を駆使して戦う。ジェシカは両親を殺した悪党を討つために賞金稼ぎをしている娘で、使用する武器はチェーンソーだ。
3人目のアルレッキーノは第3回傭兵デザインコンテストで最優秀作品となったキャラクター。使用する武器は剣、職業は道化師だ。仮面をつけたミステリアスなキャラで、有吉氏いわく「道化師だけあって明るいが、少し裏のある性格になっている」という。また、サーカスをモチーフにしたアルレッキーノ専用のダンジョンやそこに登場するモンスターなども紹介された。
「ガッチャマン」とのタイアップ
往年の人気アニメ「科学忍者隊ガッチャマン」とのタイアップも実施される。ガッチャマンのリーダーである大鷲の健のほかコンドルのジョー、白鳥のジュン、ガッチャマンと敵対するベルク・カッツェなどがアバターで登場。さらに、ゴッドフェニックスなどのマシンも登場する予定とのことだ。
サーバーの統合
最後にサーバー統合の詳細が公開された。10のサーバーが以下のように5つに統合されるので、自分のサーバーがどこに統合されるのか確認しておこう。
開発スタッフとの一問一答
本作の開発を手がけたアトランティカ室チーム長のキムウンア氏が、ユーザーからのさまざまな質問に答える一問一答コーナーも実施された。まず、「もっと女性向けのかわいいアバターがあってもいいのでは?」といった質問について、キム氏は「私も女性なので女性目線でかわいいアバターを作っていきたい」と回答。「強いキャラと弱いキャラがハッキリしているので、もっとヒーローの職業のバランスを取ってほしい」という質問には「一定の職業に偏らないように統計資料などを用いてバランスをチェックしていきたい」と答えた。
「TBS戦闘の対人システムを導入してほしい」という要望には「すでにテストバージョンを制作しています」とうれしい回答。「コンテンツの面白さやバランスをテストしている最中で、企画がより具体化した段階で導入を予定しています」とのことなので期待して待とう。
そのほか「国家ダンジョンなどの多人数で遊べるクエストやコインクエスト、高レベルの一般TBSを増やしてほしい」といった要望もあったが、いずれについても前向きで、幅広いコンテンツの追加を考えているという。また、戦略TBSやレイドダンジョンのアップデートも計画しているそうで、「楽しみに待っていただきたいと思います」と抱負を語った。
白熱のゲーム大会やオークションなども実施
ここからはPCゲーム大会を始めとするさまざまな催しが行われた。まず、日本のプレイヤーと韓国の開発者チームがPvP対戦を行う「プレイヤーVS開発者MONEY争奪戦」が実施。それぞれ3名のプレイヤーが1対1の対戦を3試合行い、日本代表チームが勝利した場合は全サーバーの経験値が200%になる特典が得られる。さらに、プレイヤーは傭兵を1体倒すごとに賞金を5千円獲得。全傭兵を倒せば5千円のボーナスが追加されるので、最大で5万円の賞金を得ることができる。
韓国開発者チームのメンバーは先ほど一問一答に答えてくれたキムウンア氏とローカライズ担当のカンジュノン氏、アトランティカ室パート長のミンジンヨン氏。日本のプレイヤーを代表するのはZON選手、フォンセ選手、ムリ選手の3名だ。
ゲームを知り尽くしているだけに韓国開発者チームが有利かと思われたが、フタを開けてみると3戦とも日本チームが開発者チームを圧倒。なんと3人ともひとりも倒されずに開発者チームの傭兵を全員撃破するというパーフェクトゲームで勝利をおさめた。
特に3戦目は楽器ヒーローを使っての勝負だったのだが、日本チームのムリ選手は強力魔法のレクイエムを決める一方、相手側のレクイエムはきっちり解除するという見事な戦いぶりを披露。日本代表にふさわしい戦いぶりを見せてくれた。
次に行われたのは「サーバー対抗個人ダンジョンタイムアタック」。今回のアップデートで統合される5つのサーバーから2名ずつ計10名の代表者が出場し、個人ダンジョンでの成績を競うというもので、各サーバーの代表5名ずつで2回戦を行い、1戦目と2戦目の成績の合計で順位を決定する。
参加したプレイヤーには最新ランダムポンやプラチナパッケージ、課金傭兵雇用セットなどの豪華なゲーム内アイテムを贈呈。さらに優勝したサーバーには全員に特典として限定称号が付与される。
1回戦の使用ダンジョンは「封印された火龍の神殿」で、クリアに要した時間で順位を決する。制限時間の15分以内にクリアできなかった場合は倒したボスの数で勝敗を決定。1位のサーバーは100ポイント、2位は80ポイント、3位は60ポイント、4位は40ポイント、5位は20ポイントを獲得できる。
このダンジョンをクリアするには5匹のボスモンスターを倒さなければならないが、いずれのプレイヤーも撃破に手間取り、ゴールまでたどり着くことができなかった。そのため、倒したボスの数で勝敗を決定。フレイヤとディオーネが4体でともに1位、ユミスとスサノオが3体で3位、ホルスが1体で5位という結果になった。
2回戦の使用ダンジョンは「戦場の間」で、今度は制限時間の15分以内に倒したモンスターの数でポイントを決する。1体倒すごとに5ポイント獲得となるので、大量に倒すことができれば十分に1戦目のポイント差を逆転することが可能だ。ただし、グズグズしていると敵増援が現れて、最大で3パーティーを同時に相手しなければならなくなるため、いかに素早く敵を倒していけるかがポイントになる。
勝負のほうは効率よく敵を撃破していったユミスが93体でトップ、フレイヤが92体、ホルスが84体、スサノオが83体、ディオーネがやや遅れて72体という結果に。かくして1戦目で1位、2戦目でもトップに1体差の2位でフィニッシュしたフレイヤが見事に優勝。2位はユミス、3位はスサノオ、4位はホルスとディオーネとなった。
大会終了後には、ゲーム内マネーを使ったオークション大会「サザビー競売in@FES2013」や、おなじみのプレゼント抽選会が実施された。面白かったのがオークション大会で特製イラスト時計、タブレット、新傭兵アルレッキーノのレベル160バージョンなどの豪華賞品を次々に来場者が高額で落札。最高額を記録したのは最強クラスの乗り物「龍軍団の黒龍(永久)」で、なんと5000億円での落札となった。入札の声が上がった瞬間、あまりの高額に会場はどよめき、まつじゅん氏と流音氏のふたりも呆気にとられていた
最後にゲーム大会の解説を務めた流音氏は「ちょっとドタバタもしましたけど、非常にいいゲームになりました。楽しかったです」とコメント。司会を務めたまつじゅん氏は「去年、今年と続いて来年もできるように応援していただけたらと思います。皆さんありがとうございました」と語り、イベントは終了となった。
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