「SDガンダムカプセルファイターオンライン」の大型アップデート「THE BEGINNER」の概要をまとめて紹介―運営&開発元へのインタビューも!

CJインターネットジャパンは、「SDガンダムカプセルファイターオンライン(以下「SDGO」)」において、12月19日に大型アップデート「THE BEGINNER」を実施する。気になるアップデートの内容を運営チームや開発元へのインタビューとあわせて紹介しよう。

「THE BEGINNER」(ビギナー)と銘打立たれている通り、今回のアップデートは新規ユーザーや初心者に向けた改変が中心となっている。まず、初心者チャンネルにおけるロックオンシステムの仕様が変更。これまでの「SDGO」では、遮蔽物の向こう側にいる敵をロックオンして探さなければならなかったが、アップデート後は敵の位置が自動的にロックオンサイトで表示され、さらに敵との距離も数値で見られるようになる。

自機と敵ユニットとの距離がこのように数字で表示されるので、武器の選択を迷わずにすむ。

CJインターネットジャパン 事業1部の小野誠氏と、同事業1部オンライン事業チームの鳴海大助氏によると、初心者は武器の距離感をつかめていないことが多く、至近距離で遠距離武器を使ったり、敵がまだ遠くにいるにも関わらず近接武器を使ってスキだらけになったりすることがよくあるそうだ。そこで、敵との間合いを分かりやすくするため、敵機が建物や壁などに隠れていても距離が分かるようにしたのだという。これなら初心者でもスムーズな武器の選択が行えるというわけだ。

うまいプレイヤーはどのようなところに隠れているのか分かるなど、プレイの参考にすることもできる。

もうひとつの大きな改変が、背後から敵にロックオンされた場合、警告メッセージが表示されることだ。ご存じの通り、「SDGO」では後方から攻撃を受けるとダメージが通常の1.5倍になるため、対戦では背後の取り合いが勝敗を分けるポイントのひとつになっている。

ところが、初心者は背後から狙い撃ちされても敵の位置を把握することができず、特に宇宙マップでは反撃できないまま一方的にやられてしまいがちなのだという。そのため、背後に敵がいることをすぐ分かる機能を新たに導入することにしたのだと小野氏は語った。

なお、これらのロックオンシステムの変更は初心者チャンネルのみで行われる。あくまで不慣れな初心者にできるだけ早くゲームのコツをつかんでもらうための配慮であり、上級者チャンネルでは、これまでと同じ仕様で戦えるとのこと。従来の方式での対戦を楽しみたいという既存ユーザーの方は安心してほしい。

敵に後ろを取られたらこのように警告が表示されるので、攻撃を受ける前に回避行動に移ることができる。

今回のアップデートにおけるもうひとつの目玉が、ミッション専用カスタムパーツの導入だ。ユニットの育成に使用するカスタムパーツは、これまで対戦モードでしか利用できなかったが、新システムではミッションモードでもカスタムパーツが利用可能になる。

対戦で使用するパーツは特定のステータスがアップする代わりに別の能力がダウンするといったプラスマイナスがあるが、今回導入されるミッション型パーツは装備すると能力が上がるだけでマイナス効果は一切ない。効果も非常に強力で、ユニットを大幅にパワーアップできるので、初心者でもミッションをクリアしやすくなること間違いなしだ。

ミッション型カスタムパーツはいずれもユニットレベル3で使用可能になる。

ただし、利用できるパーツはいずれもミッションモード専用で、対戦モードでの使用は不可となっている。鳴海氏によると、カスタムパーツをミッションでも使用したいという要望は、かねてから非常に多かったそうだ。ただ、どれも対戦用に能力を調整したものばかりで、そのままミッションに適用するのは難しかったため、新たにミッション専用のカスタムパーツを導入することにしたとのこと。

修理するとSPが増加し、HPも70%回復するなどの効果を備えた強力なパーツも登場。
左が従来の対戦用カスタムパーツで右が新たに搭載されるミッション専用カスタムパーツ。
いかにミッション専用パーツが強力かお分かりいただけるだろう。

これらのミッション型カスタムパーツを使用するには、パーツ装備を可能にする能力を持つオペレーターを購入する必要がある。そこで、今回のアップデートでは誰でも手軽にカスタムパーツを利用できるよう、オペレーター価格の大幅な値下げとオペレーターの能力強化も実施される。

もちろん、現在所持しているオペレーターがミッション型パーツ装備を可能にする能力の持ち主になる場合、アップデート時に自動的にバージョンアップされるので、わざわざ買い直したりする必要はない。また、アップデートの時期にログインしたユーザー全員に、オペレーターを一カ月間無料で提供するキャンペーンも行われるそうだ。

鳴海氏によると、ほとんどのオペレーターが「パーツ使用可能」の能力を持っているとのこと。

ユーザーインターフェースの部分も、さまざまな見直しが行われる。まず、ロビーやマイルームなどで見られるユニット情報の武装アイコンに近距離、中距離、遠距離といった武器のタイプを表示。戦闘時の武器選択画面でも、同じように武器のタイプが見られるようになる。

「SDGO」では、Zガンダムのビームライフルは中距離タイプだが、νガンダムは遠距離タイプであるなど、同じ武器でもタイプが違うことが多く、初心者は間違ってしまいがちなのだという。そこで、アイコンで分かりやすく武器のタイプを区別するようにしたのだと鳴海氏は語った。

近距離はS、中距離はM、遠距離はL、ファンネルはFとそれぞれ表示される。
戦闘中の画面下部に表示されるアイコンでも画面のタイプが分かるように変更された。

さらに、これまでは個々のカスタムパーツの効果が表示されるのみだったが、アップデート後は装備しているパーツ効果の合計値も見られるようになる。パーツ変更時の合計値の増減を簡単に確認できるので、かなりパーツの選択がしやすくなることだろう。これは初心者だけでなく、既存ユーザーにもうれしい改変と言えるのではないだろうか。

また、出撃表示にしているユニットのカスタムパーツやバトルアイテムもアイコンで表示されるようになる。これらのアイコンをクリックすればカスタマイズ画面に移行するので、これまでよりも手軽にカスタムパーツやバトルアイテムなどの変更を行うことができる。

左の「個別」タブをクリックすると従来通り各パーツの効果が。
「総合」タブをクリックすると全パーツの効果の合計が表示される。
パーツやアイテムのアイコンがカスタマイズ画面へのショートカットになっているのだ。

今回は初心者向けのアップデートとなっているが、実は来年の2月にも新たな大型アップデート「THE WAR」が実施される予定だ。対戦システムをはじめとする既存ユーザーに向けたさまざまな追加・変更がなされるとのことなので、期待して待とう。

今冬のふたつのアップデートと2014年の方針について運営&開発元に聞く

ここからは小野、鳴海両氏と、開発元である韓国ソフトマックスのソン・ギウォン氏、バンダイコリアのキム・ハンナ氏へのインタビューをお届けする。今回のアップデートの概要や目的はもちろん、来年2月に実施される新たな大型アップデートについても語ってもらったので、ぜひ目を通しておいてほしい。

CJインターネットジャパン 事業1部の小野誠氏(写真左)と同事業1部 オンライン事業チームの鳴海大助氏。
ソフトマックスのソン・ギウォン氏(右)とバンダイコリアのキム・ハンナ氏。

――「THE BEGINNER」と銘打たれている通り、今回のアップデートは初心者を強く意識したものになっていますが、その意図を教えてもらえますか?

ソン氏:「SDGO」はこれまでも初心者のために、ゲームをライトにする方向で改善を行ってきました。特に今年は5月の大規模アップデートでカスタムパーツを導入しましたので、その過程でユーザーさんがもっとプレイしやすくなるようなシステムを入れようということになりました。

――5月の大型アップデートがベースにあるわけですね。

小野氏:そうですね。私は今年の10月から「SDGO」の担当になったのですが、これまでの活動を分析したところ、5月のアップデートは大きな変化であったことに気づきました。3つの属性によるジャンケンシステムの撤廃とカスタムパーツの導入ですが、これを受け入れられず、離脱してしまうユーザーさんがいらっしゃいました。

対戦相手やクランのメンバーがいなくなったりするわけですから、これはユーザーさんにとって非常に大きな損失です。そこで、この問題について3社で協議いたしまして、ユーザーさんを最大限増やしていこうとなったわけです。

――今回のアップデートではミッション型カスタムパーツの導入が特に大きいと感じました。やはりミッションでもカスタムパーツを使用したいという要望が多かったのでしょうか

―小野氏 ええ。日本で導入した5月末から、ミッションでも使えるようにしてほしいという声がありました。

ソン氏:韓国でも同じです。「SDGO」はユニットを育てていくことが魅力のひとつになっているのですが、ミッションでもユニットのカスタマイズを楽しみたいという声があり、それを受け入れて開発することになったわけです。

鳴海氏:おもにミッションをメインにプレイされている方の層にとっては、カスタムパーツを使えないというのは、不満のひとつになっていました。パーツを使えなければ、ユニットの基本性能だけで攻略しなければならないわけですから、必然的に難易度も高くなりますし。

――初心者はミッションからプレイすることになるわけですが、そこでつまってしまう人もいたりしたのでしょうか?

鳴海氏:オーバーカスタムがあった頃と比較しますと、ユニットの性能がランクで明確に調整されてしまったこと、さらに攻撃力、防御力を強化できないこともあって、少し難しくなったという声がありました。

小野氏:例えば、「自分の好きなザクIIでミッションがクリアしたい」という方もいらっしゃいますからね。カスタムパーツで強化すれば、そういったこだわり派の人も楽しんでもらえると思います。

カスタムパーツを利用すれば、こだわりのユニットでさまざまなミッションを戦うことができる。

――オペレーターの能力もかなり上昇しますね。

ソン氏:ユーザーさんのオペレーター購入の満足度を上げるために実行しました。これまでは「このオペレーターを使いたいけれど、能力が今ひとつだから別の人を使おう」といったこともあったと思いますが、今回のアップデートで全体的に能力がアップしますので、ユーザーさんの選択の幅も広がるのではないでしょうか。

鳴海氏:今までは能力によって値段の高い低いがありましたが、今度は全員が高い能力を持っていて価格もほぼ同じになりますから、好きな外見や声のオペレーターを選んでもらえたらと思います。

小野氏:販売するすべてのオペレーターはミッション型カスタムを使用可能にする能力を持っていますので、「ジオンの軍服のオペレーターがいいな」みたいな選び方でも構わないわけです。また、価格に関しても従来の半分くらいになる予定です。

どのオペレーターも能力が大きく向上する上、価格も大幅にダウンするとのことだ。

――2月にまた大型アップデートを行う予定とのことですが、どのような内容になるか教えてもらえますか?

ソン氏:対戦のオートマッチングとラダーシステムを導入します。これまでの対戦ではルームをいろいろ探さなければいけなかったのですが、オートマッチングの導入によって簡単に対戦ができるようになります。

小野氏:各ユーザーさんの内部データにレーティングが設定されるようになっており、そのレーティングによって実力が均等になるように対戦相手が割り振られる形になっています。

ちなみに、クイックマッチング、ランダムマッチング、レーティング、ラダーの4種類を導入する予定で、ラダーでは階級に変わるランクのようなものを実装することも考えています。

――なぜ対戦システムを変えることになったのでしょうか。

小野氏:来年で4年目を迎えることもあって、ローカルルールを作って独自の遊び方をされている方が多くいらっしゃいます。最近はそういったルールを理解していない初心者の方が、キックされてイヤな思いをするといったこともありましたので、今回のアップデートでそれを解消しようということになりました。

鳴海氏:現状では対戦を始めるまでの敷居が高くなっていまして、そこを下げようというわけですね。

――なるほど、分かりました。そのほかに変更される部分はありますか。

ソン氏:対戦用カスタムパーツの改善です。現在は選択肢が多すぎて、ユーザーさんにとって難しいものになっています。ですから、もっとユーザーさんが簡単に選択できるようにしたいと思っています。パーツの名称も効果が分かりやすいものに変更する予定です。

鳴海氏:現在、パーツは260種類くらいあるんですが、これを30種類前後にしたいなと。また、今は何かの能力が上がると、別の何かが下がるという方式になっていますが、今後はユーザーさんがユニット育成のメリットを感じられるよう、ユニットレベルを上げたら必ず強くなる方向で調整していく予定です。

――今回のアップデートは5月の大規模アップデートを受けてのものが多いと思います。5月の改変でもっとも上手くいったと思う部分はどこでしょうか?

ソン氏:一番良かったことはユニット全体の能力バランスの調整ができたことです。もうすぐ4年ということで、初期のユニットと新しいユニットの性能差が大きくなっていましたからね。

キム氏:改善すべき要素はありますが、やはり、5月のアップデートを通して、自分の好きなユニットを選択し、カスタマイズできる環境ができたことが特に良かったと思っています。今までは対戦スタイルが決まっていて変更することができませんでしたから。

――では、この1年を振り返ってみて、特に印象に残っていることを聞かせて下さい。

ソン氏:今年の8月にユニットの合成システムを実装したのですが、合成すると元のユニットが削除されるというロジックを構築するのが非常に難しく、時期が暑かったこともあって(笑)、担当者が非常に苦労していました。ただ、多くのユーザーさんの好評を頂けたので大変だった分、嬉しかったですね。

キム氏:日本からの提案で、ゲームとWebを連動したさまざまなイベントを行うことができました。これまではWebガチャが中心だったのですが、今年はいろいろなチャレンジができたと思います。あと、韓国では好評だったが日本ではあまりにも反響がなかった機体があるなど、国家別の好みも把握できました。これからは日本のユーザーさんの好みをもっと把握して開発を進めたいと思います。

鳴海氏:新しいWebコンテンツを定期的に提供したり、5月の大規模アップデートがあったりと、かなり大きく動いた1年でしたね。ソフトマックスさんには合成システムなど、さまざまな日本からの提案を受け入れていただいて非常に感謝しております。とにかくいろいろあって、今年は特に忙しかったですね(苦笑)。

――来年はどのようなサービスを実施していきたいとお考えですか?

小野氏:ユーザーさんを増やしていきたいという部分は変わらないと思います。12月と来年2月のアップデートが好評でしたら、今回実装されるシステムをクランにも適用していきたいですね。将来的には大会を実施するなどコミュテニィ部分を強化して、さらに楽しんでもらえる2014年にしたいと考えています。

12月のアップデートで初心者の方も入りやすくなりますので、新規登録キャンペーンはもちろん、この記事を読んでもう一度始めようと思った方に向けた復帰キャンペーンなども行います。また、来年の干支にちなんだイベントも12月から1月にかけて実施する予定です。

ソン氏:初心者向けという部分では開発側も同じです。さらに追加すると、どうすれば自分のユニットの個性をもっと活かせるようになるのか。ユニットを収集するコレクションへのモチベーションをどう与えるか。このふたつも課題になると思います。

――それでは今冬のアップデートに向けて、「SDGO」のファンにメッセージをお願いします。

キム氏:運営期間の長いタイトルは、初心者が適応するのが難しくなりがちですので、今回のアップデートで多くのユーザーさん、特に初心者の方がプレイしやすくなるようにしていけたらと思います。また、来年も「ガンダム」の原作設定に基づいた新しい機体が実装される予定ですので、ぜひ期待していて下さい。

ソン氏:今回のアップデートは初心者に向けたものになりますが、現在プレイをお休み中の方にも、この機会にぜひ復帰してもらえたらと思います。「ガンダム」は日本が本場ですから、日本のユーザーさんのご御意見・ご要望には特に耳を傾けて、積極的に取り入れていきたいと考えていますので、これからも応援よろしくお願いいたします。

鳴海氏:初心者向けのアップデートということで、先ほどもお話した通り新規登録キャンペーンを開催いたします。「ガンダム」に興味はあるけれど「SDGO」は触れたことがないという人は、この機会にぜひプレイしてみてほしいですね。2月のアップデートで対戦システムやカスタム要素の見直しによる対戦バランスの改善も行うので、既存のユーザーの方も期待してお待ちいただけたらと思います。

小野氏:「THE BEGINNER」と「THE WAR」の2回のアップデートで「SDGO」はもっともっと楽しくなると思っております。今まで3年半お付き合いいただいたお客様、この記事を見てこれから始めようと思った方のどちらにもご満足いただけるサービスを提供できるように努めますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

――ありがとうございました。

SDガンダムカプセルファイターオンラインサービス終了

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