アエリアが運営する永住型オンラインファンタジーRPG「ドラゴンズプロフェット」。2013年11月実施の大幅改善以降、ゲーム内はどのように変化したのか、お話を伺ったので紹介しよう。
2013年6月より日本国内で正式サービスを開始した、ドラゴンの捕獲、育成が楽しめる永住型オンラインファンタジーRPG「ドラゴンズプロフェット」。想定外の不具合などで苦しんだ時期に、大幅改善宣言を発表して新たにゲーム内の見直しを行い、2013年末より右肩上がりでユーザーが増えているという現状について、オンラインビジネス本部「お客様支援チーム」リーダーの「伊久見沙織」氏と「お客様支援チーム」の「藤山拓也」氏にインタビューを実施したので、お伝えしよう。
支援チームインタビュー
正式サービスインから大幅改善まで
――正式サービスイン直後のユーザーの反響はどうでしたか?
藤山拓也氏(以下、藤山氏):やはり、本作のテーマとなる「ドラゴン」と一緒に旅ができることに特に注目していただき、そのことが自分たちが望んでいたことでもあったので嬉しかったですね。
――逆に今までオンラインゲームを遊んだことのないユーザーの意見はどうでしたか?
藤山氏:ドラゴンに実際に乗ってみて目覚めちゃった方も多いようです(笑)。ゲームをプレイしたお客様から一番言われるのは、まずはゲームシステムより、ドラゴンに乗って空を自由に飛べることに感動した、という声でした。ゲームを始めると間もなくドラゴンに乗ることができるように調整したのも、お客様からいただいたご要望を生かした部分でもあります。
――ドラゴンで遊んでいて、気付いたらハマってしまう人が多いと?
藤山氏:そうですね。序盤からできることも多いですし、初心者のお客様もワールドチャットなどで頻繁に他のお客様とご交流されていますので、かなり賑やかだと感じますね。
――ゲーム内で飛んでいるドラゴンを見ると興奮しますよね。
藤山氏:ええ、パーティー内で同じ種類のドラゴンで編隊を組んで飛んでいるのを見ると、テンションが上がりますね。
――日本でのサービス展開についてRuneWakerからはどんな意見がありましたか?
藤山氏:アエリアでは以前よりRuneWaker社が手がける「ミスティックストーン」を運営しており、その頃から信頼してもらっていますし、良いパートナーシップを組めていると思います。
今回のサービスは両社で「1日も早く日本のお客様に対し最新の状況でサービスをご提供しよう」との合意のもと、世界同時展開でのサービスを行ったのですが、結果その選択によってかえって多くのお客様に不具合でご迷惑をおかけすることとなってしまいました。
日本市場は最優先で取り組んでもらっていますので、お客様の意見や要望がかなり反映されています。先日実装したハウジングアイテムが和風なのも、日本対応の優先度が高いことが理由なんです。
――正式サービス時のユーザーの動きはどうでしたか?
藤山氏:やはり「ドラゴンの捕獲」をお楽しみいただいていたようですね。捕まえたドラゴンのスキル枠や回復スキルの有無が重要視されてゲームを遊んでいるようでした。特に「レアな徘徊竜のスキル枠10個が最強!」という声をあちこちで聞くことができました。
――当初のターゲットにバッチリとユーザーが合致したということですね。
藤山氏:まさかここまでドラゴンの要素が広く受け入れられるとは思っていなかったんです。本作は他のMMORPG要素もしっかり実装しているタイトルですので、ドラゴンという要素をとても強く強調することで、お客様に受け入れられるか不安を感じていました。蓋を開けてみれば、かなりのお客様がドラゴンを気に入ってくれたのがわかり、嬉しかったですね。
――正式サービス直後の勢いがなくなっていると感じますが、原因をどのように分析されていますか?
藤山氏:当初は想定外の不具合が多く、プレイ環境に悪循環が発生してしまっていたため、開発側とも論議を重ねた結果、まずはお時間をいただき、仕切り直しをしようという結論に至りました。そこで「大幅改善宣言」を発表しました。
2013年11月の大幅改善以降
――まず、大幅改善を実施した経緯を教えて下さい。
伊久見沙織氏(以下、伊久見氏):想定外の不十分により、お客様の求めるクオリティーを実現できていなかったため、徹底的に改善して満足していただけるようなゲームにしようと大幅改善の実施を決定しました。
――ユーザーからは当時どのような意見・要望が寄せられていましたか?
伊久見氏:ドラゴンを捕獲して育てて戦えるゲームシステムはとても面白いから、頑張って欲しいと激励のメールをたくさん頂いていました。もちろん当時は必死で辛い時期でしたが…(笑)。
――有料サービス永久無料化システムの反応はいかがですか?
藤山氏:すこぶる好評で、お客様から「まさかこんなことをする運営がいるなんて…」「ここまでやって本当に大丈夫か?」という意見をもらいました。もちろん大丈夫なので実施しています!
もちろん、勢いで実施したわけでなく、お客様にどれだけ長く遊んでもらえるかを考えて検証したうえで、まず、サービス開始時にリュックの拡張やドラゴン枠の無料開放を実施しました。その後有料サービス永久無料化システムを開始したのですが、当時は改善宣言を出したばかりで、不具合も残ってしまっていたので、その時点からでも、より快適に遊んでもらえるようにと実施したんです。付与日が近づくと「次は何が来るかな??」と、ゲーム内もザワザワしてくるんですよ(笑)。
――新エリアを実装後の反響はどうでしたか?
藤山氏:新エリアを実装すると、お客様がまず気にされるのがドラゴンの生息についてですね。マップの隅々まで巡ってドラゴンを発見するのがセオリーになっているようです。それが一段落すると今度はダンジョンの探索が始まります。しっかりクエストも消化していただいていますし、すでに新エリアに対する意見や要望も頂戴しています。
――大幅改善以降、休眠ユーザーの動きはどうでしたか?
藤山氏:復帰されるお客様はかなり多かったですね。改善直後からだんだんと、年末年始にかけて一気に動きが大きくなり、そのまま新規のお客様を含めて現在激増中となっています。
――既存のユーザーが新規の人をゲーム内で誘っているような様子もありますか?
藤山氏:一番最初の村の様子ですが、、チャットで自分のギルドに誘ったり、ワールドチャットなどで質問を投げかけると他のお客様からすぐに返答が来るなど、盛り上がっています。オープンチャットでは静かなようには見えますが、かなりコミュニティは活性化しています。ドラゴンについての質問で盛り上がる「ドラゴンネットワーク」みたいのもあったりしますよ。
――同時接続数など大きな変化はありましたか?
藤山氏:曲線にするとわかりやすいですが、大幅改善が行われた、11月中旬以降ずっと右肩上がりで、すでに2倍以上の接続者数となっています。
――アジアのゲームショウなどにRuneWakerブースにて本作が出展されていますが、台湾での反響はどうですか?
藤山氏:台湾でも盛り上がっているようで、TVCMも流しているようですね。
――RuneWakerと日本市場についてどのような話をされましたか?
藤山氏:こだわりもあるゲーマーが多い日本のことも十分に理解しており、常にそこをふまえた議論を行っています。改善宣言の際にも最優先で作業をしてくれていますし、今後のコンテンツ追加についても日本市場を強く意識したものとなっています。
――2014年実装予定の新コンテンツについて教えて下さい。
藤山氏:たくさんの目玉を用意しているのですが、ドラゴンの育成、キャラクターを強化できる「Wジョブシステム」、そして現在は領地戦でしか使用できない「ドラゴンに乗ったまま使えるスキル」が通常時に使えるようになったり、「ドラゴンを連れ歩きながら育成もできる」という、今までお客様から頂いていた要望が、ついに実現できるようになります。
――日本風のドラゴンも登場するんですよね?
藤山氏:2014年内で実装するスケジュールを現在組んでいますが、まだ詳しくはお話できない状況です。
――ユーザーからはどんなドラゴンが求められていますか?
藤山氏:「昆虫型」のドラゴンが欲しいとのご意見を頂いています。ちょっと現在のストーリーの背景に合わないのという意見もありますが…。もちろん開発側にはリクエストは出していますので、もしかしたら何かしらの形で実装してくれるかもしれません。
――GvGへの参加者が少ない意見を聞くのですが、何か対策の予定はありますか?
藤山氏:改善宣言の前の意見だと思いますが、現在ではかなり参加者は増えておりますし、虎視眈々と上位を狙っているメンバーの方もいらっしゃるようです。
――GvGのシステム(スキル効果や拘束時間など)に不満の声を聞くのですが、運営側としてどのように認識されていますか?
藤山氏:スキル効果については、お客様の使い方などを運営側でしっかり調査しており、開発を含めて調整を実施したいと考えています。ただ、GvGの参加の敷居はもう少し低く改善できるようにしたいですね。
――運営側の顔が見えづらいと感じますが、今回のインタビューをはじめ、今後はオープンになるのでしょうか?
藤山氏:当時は出ている場合ではなかった、というのが本音です(汗)。出ている暇があったら一刻も早く改善を進めなくてはと…。大幅改善を実施してから、集客に力を入れたり、GMがゲーム内に登場したりと、やっとお客様の前に出られるようになり始めたというところですので、今後共よろしくお願いします。
――オフラインイベントなどでユーザーと交流することも今後考えていますか?
藤山氏:現在はまだまだ正念場なので、まずはゲームのクオリティーをしっかりと上げていき、今後実施してお客様と交流して盛り上げていきたいと思っています。
「お客様支援企画」について
――2月7日で第86弾となった「お客様支援企画」ですが、スタートの経緯を教えてください。
伊久見氏:実は、お客様支援企画をはじめる前に「運営チーム」から「お客様支援チーム」に名前を変えました。お客様と私たちが前向きに未来を描いていけるような、そんな双方向的なコミュニティを作っていきたいという願いがあって、従来の「運営をする」というスタンスから「お客様を支援する」というスタンスに大きく変更しました。もちろん、ただ名前を変えただけではお客様に意図が伝わらないと思い、お客様を支援するための「お客様支援企画」がスタートしました。
最初の頃は「ミスティックストーン」でお問い合わせの返事をキャラクターにする、といった企画などを実施して、お客様の身近になって、もっとお楽しみいただけるものをチャレンジしました。企画にとらわれず、お客様の遊ぶ環境などを考えており、現在では企画自体に振り回されることはなくなりました。
――社内での企画はどのように考えていましたか?
藤山氏:みんなが幸せに楽しめる環境にしていくには、何を支援すればいいんだろうとずっと悩んでいましたね(笑)。
伊久見氏:チームメンバーで意見を出しあったりしているほか、技術やデザインなどの作業をしているスタッフの企画が採用されたこともあります。
そして社員全員でお客様を意識して、お客様の目の前にいる我々がしっかりと形にして提供していくことを考えています。簡単に言うと、楽しいことをしたい!ということですね(笑)。
――お客様支援企画で印象的な出来事などはありましたか?
伊久見氏:AeriaGames援企画の支援企画は毎週力を入れてとりくんでいまして、毎回実施した結果を基にお客様にどれだけ喜んでいただけたのか、分析を行いながら次の企画につなげていっています。ですので全てが印象的ではありますよね。
先日別タイトルの「グランドファンタジア」では、現実のお体の都合により、結婚式を挙げられなかったお客様がいらっしゃいましたので、たくさんの人を集めてゲーム内で本当の結婚式を挙げました。ドラゴンズプロフェットでも同じように愛のある運営を目指して取り組んでいきたいと思います。
まとめ
――今後予定しているアップデートやイベント・キャンペーンを構想段階でも構わないので教えて下さい。
藤山氏:まずは現在発表している新コンテンツを始め、防具にもエフェクトを付けるようなアイデアも出ています。日本での成功事例を重視していることはもちろんですが、世界中の良い動きを取り入れながら、今まさに開発側も動いている最中で、今後あらためて発表できると思います。
藤山氏:次の開放ゾーンについてもスケジュールが出始めているので、今後アップデートの頻度は高くなり、ボリュームも多くなっていると思います。
――ユーザーのコンテンツの消化も早いですしね。
藤山氏:つい最近開放した新マップもかなりお楽しみいただいており、もうレベルカンストしているお客様もいます。やり込まれている方はスキルを厳選していたり、ドラゴンへの思い入れが深い方もいらっしゃるようです。
――これからドラゴンズプロフェットはどのような進化を遂げていきますか?
藤山氏:とにかくずっと続けていけるようなゲームにしていきたいですね。また、最近お客様が増え続けているので、個人的には空をドラゴンで埋め尽くす様子を見てみたいですね。年末のカウントダウンイベントで近いような様子を見ることはできたのですが、もっとスケールの大きい群れを見たいです!
――これからドラゴンズプロフェットを始めようと思っている人にオススメの遊び方などを教えて下さい。
藤山氏:とにかくドラゴンを捕まえて、まずは乗ってもらえることが一番ですね。めっちゃ楽しいですよ!フィールドで見つけたドラゴンはどんどん捕獲して遊んでもらえるとさらに楽しめます。
伊久見氏:新規のお客様向けの有料アイテム無料開放など、お得な遊び方をお忘れなく!特にアイテム枠が最初から全て開いているのはとても便利ですよ。
――現在プレイを楽しんでいるユーザーにメッセージをお願いします。
伊久見氏:まずは改善にお時間をいただいたことについて、お詫び申し上げます。そしてここからが本当の、新生「ドラゴンズプロフェット」が始まりますので、とにかく一度ゲームをプレイしてもらえると嬉しいです。皆様に永住していただける世界にしていきますのでどうぞご期待ください!
――ありがとうございました。
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