セガは6月15日、幕張メッセにて、「ファンタシースターオンライン2」のオフラインイベント「ファンタシースター感謝祭2014」および、アークスグランプリ東京地区大会を開催した。
本イベントでは、タイムアタックでアークス最速No.1を決める公式全国大会「アークスグランプリ」の東京地区予選の開催やニコニコ生放送の公式番組「PSO2放送局」の公開生放送などが実施された。会場には、特大造形物の展示や物販コーナー、コスプレイヤーエリア、特典アイテムコードも設置されており、イベントに駆けつけた8,000人以上のファンは、多彩なコンテンツを思い思いに楽しんでいる様子だった。
本稿では、2014年に予定されている「ファンタシースターオンライン2」のアップデートや、PS Vitaで発売される「ファンタシースター ノヴァ」などの情報が相次いだ「PSO2放送局」の内容を中心に、「アークスグランプリ」の東京地区予選の模様を紹介する。
「PSO2放送局」出演者
「ファンタシースターオンライン2」シリーズプロデューサー・酒井智史氏
「ファンタシースターオンライン2」シリーズディレクター・木村裕也氏
PS Vita版ディレクター・菅沼裕氏
桃井はるこさん
会一太郎さん
榎本温子さん
「ファンタシースターオンライン2」の最新アップデート情報が一挙に公開!
「PSO2放送局」にてまず発表されたのは、6月25日のアップデートで実装される新イベントシステム「アークスシップ対抗戦」について。これは2つのシップがグループを組み、合計5グループが対抗して競いあうというイベント。優勝すると、それに応じた賞金などが手に入る。開催期間中はロビーに「ラッピーレース」と呼ばれるオブジェクトが置かれ、ここからリアルタイムに順位がわかるシステムとなる。基本的には1日に2ラウンドが行われ、合計16ラウンドを戦うことになる。その勝敗から勝ち点を計算し、最終的にどこが総合優勝かを決定、ラウンドの結果で下位になったグループは、翌日にブーストが掛かり、逆転の可能性も生まれてくるとのこと。
そして会場では、6月27日よりスタートする第1回アークシップス対抗戦の組み合わせも発表され、見守っていたファンからはどよめきに近い歓声があがっていた。
「極限訓練:森林と龍」にはステージ61~70が追加される。ここは「バーン・ドラール」や「ダーク・アグラニ」といった強敵が出現する高難度のステージとなっている。なお、ステージ70をクリアすると、「真紅の原石」が25個手に入る。
また、予告緊急クエストとして「闇へのいざない」も追加になる。「侵食マザーシップ」が舞台の緊急クエストで、木村氏によると、12人転送装置からスタートして、一本道をひたすら進む内容になるとのこと。さらにこのクエストには、これまでストーリーのみに登場していたエネミー「ファルス・アンゲル」も出現する。
セガタイトルとのコラボレーションとして、「シャイニング・ブレイド」のなりきりコスチュームや武器迷彩が、6月下旬より新スクラッチとして登場。保志総一朗さん、井上麻里奈さんといった声優陣のボイスも収録されるそうだが、酒井氏によると「スケジュールを取るのが難しく、ものすごく大変でした」と、収録に関するエピソードも話していた。
ここからは7月上旬のアップデート情報。まずは総選挙優勝者武器として「イオ」と「クロト」をイメージした武器のほか、「テオドール」のパートナーカードが登場。さらにチーム名変更機能も実装される。
クラフトアップデートも実施され、「時限能力インストール」が実装に。これはユニット版潜在能力と言えるもので、「データドライブ」と呼ばれるものを作成し、ユニットに付与することで発動可能。
採掘基地防衛第3弾「採掘基地防衛戦:絶望」の配信も行われる。「ダーカー粒子砲台」や新エネミー「ソルザ・プラーダ」が出現する高難度の内容となっているが、それに対向する切り札として、ロボット兵器「A.I.S」も登場する。
次に発表されたのは、EP2の最終章となる「わたしがうまれたそのりゆう」の情報。本章の舞台は10年前で、5章では明かされなかったアークスとマトイの謎が語られる。これに合わせて、イベントの時系列が分かる機能も追加される。
初音ミクコラボの第2弾として、新スクラッチ「エレクトロニック・ディーヴァ」も配信される。このスクラッチには初音ミクに加え、巡音ルカ、鏡音リン&レンのなりきりコスチュームや髪型も登場。さらに、初音ミク・巡音ルカのコラボライブの開催も決定。ライブイベントに参加したプレイヤーには、支援効果が発動する。
加えて、スマートフォンで配信中の「ファンタシースターオンライン2es」でも7月にアップデートを実施予定。こちらでは、「ラッピー特殊調査」クエストに、一定の確率で「キングラッピー」が登場するようになる。また既報の通り、プレミアムユーザーへの緊急クエスト1時間前プッシュ通知にも対応するという。
続いては7月下旬に行われるアップデートの情報。まず「セガ・アーケードセレクション」として「シャイニング・フォース クロスエクレシア」とのコラボが実現する。コラボボスとして「魔導騎士ナイトギア」が登場するほか、特徴的な種族を再現できるコスチュームやアクセサリー、武器迷彩、マグ進化デバイスも実装となる。
さらに、以前から要望が多かったという「バーチャロン・フォース」とのコラボも発表された。こちらは実物大のバーチャロンが出現するバーチャロンロビーや、テムジンとフェイ・イェンのコスチュームなどが登場する。
ここでサプライズとして、「魔法科高校の劣等生」とのコラボレーションが、8月スクラッチで実現することも明らかに。詳細は明かされなかったものの、司波達也や深雪のコスチュームや髪型、武器迷彩が登場するとのこと。
グッズ関連の展開では、セブン-イレブンのマルチコピー機で「ファンタシースターオンライン2」の設定画やビジュアルプロマイドの販売がスタート。酒井氏によると、会場にも早速購入している人がいたとか。
また、「リリーパ族ぬいぐるみ」の発売も決定。一般発売時期は未定だが、東京ゲームショウ2014では先行販売が実施されるという。
8月16日に開催予定のファンタシースター感謝祭2014決勝大会では、特典として「よつばと!」の人気キャラクター・ダンボーとのコラボレーションアイテムが配布される。アイテムは、全種族男女用のダンボースーツと、進化デバイス/ダンボーがラインナップ。さらに、決勝大会会場には「ダンボー」も登場するという。
ちなみにこのダンボースーツはコトブキヤとのコラボレーションとなっており、造形はプラモデルに近くなっている。
EPISODE3は8月下旬より実装!新クラス「バウンサー」の詳細も判明
本イベントでは、8月下旬に実装が予定されているEPISODE3の情報も公開となったので、その内容もお伝えしていこう。これまでPS Vita版を手がけていた菅沼氏がディレクターを務めるEPISODE3では、新クラス「バウンサー」や、このクラスが扱う新武器「デュアルブレード」「ジェットブーツ」が追加される。
舞台となるのは新惑星「ハルコタン」。白と黒、2つの勢力がせめぎ合う巨人の惑星で、和を感じる街並みとエネミーが待ち構えている。また、新ロビーとしてカジノエリアが設置されることも明かされた。
これらの情報については、今後開催する地方でのイベントで徐々に公開していくそうだが、ここでは新クラスおよび新武器に関する詳細に言及。バウンサーは打撃と法撃に長けた万能クラスで、戦闘中にパーティ支援も可能という、あらゆる場面で活躍するクラスとなっている。また、テクニックが使用でき、空中戦も得意。上位クラスではなく、初期状態からすぐに選択することが可能だ。
デュアルブレードは多彩な攻撃をスタイリッシュに決められる二刀流。この2本の刀は「フォトンブレード」というもので、敵のさまざまな部位に突き刺すことが可能。突き刺した部位をさらに攻撃すると、PPを吸収できる。
一方のジェットブーツは跳躍力を活かし敵を攻撃する、一風変わった武器。装備中は2段ジャンプも可能で、会場で上映されたPVでは、攻撃だけでなく、屋根から屋根へと移動する姿も確認できた。
PS Vita「ファンタシースター ノヴァ」のキャラメイクシーンが公開
PSO2放送局感謝祭出張版 Part2では、PS Vitaで発売を予定している「ファンタシースター ノヴァ」のプロデューサー・都築靖之氏と、ディレクター・山下浩平氏が登壇。いまだ謎の多い本作の最新映像として、キャラクターメイキングのシーンを公開した。
「ファンタシースター ノヴァ」は、「ファンタシースターオンライン2」と同じ世界観の、スタンドアローンで楽しめるRPG。しかし、アドホック通信に特化した共闘プレイもあるので、プレイヤーの個性を引き出すキャラクターメイキングは欠かせない要素だ。
キャラクターのモデルは「ファンタシースターオンライン2」と同様の素材を使っているものの、開発を担当するトライエースが持つエンジンに載せたことで、見え方が異なるように仕上がったという本作。メイキング画面では、ニューマンの女性をベースに、ヘアスタイルのバリエーションやコスチュームカラーの設定などを確認できた。PS Vita版「ファンタシースターオンライン2」と比較しても、細かい部分までこだわって作成できるようだ。
また、都築氏は注目ポイントとして、コスチュームやアクセサリー類の発光カラーも選択できることを強調していた。
僅かなミスが勝敗を分けたアークスグランプリ東京地区大会
一連の「PSO2放送局」と並行して開催されたアークスグランプリ東京地区大会は、PS Vita版、PC版の各部門でタイムアタックを行い、「ファンタシースターオンライン2」最速のチームを決める大会だ。チームはPS Vita版が2人1組、PC版が4人1組で、採掘場跡が舞台となる。機甲種とダーカーが多数出現し、いかにエネミーを素早く倒せるかが攻略の鍵を握っている。
最初に決勝戦が行われたのはPS Vita版。ここでは予選を勝ち抜いた「コロッケ丸焦げアークス」と、「俺ら去年4位だけどお前ら誰?」が激突した。「コロッケ丸焦げアークス」はスタートに若干つまづくものの、素早い立ち回りを見せてすぐに差を詰める。メンバーごとの武器の使い分けもうまく機能していた印象だ。しかしボス戦になると、回復せずに挑んだことが仇となり戦闘不能に陥ると、その隙に逆転を許してしまう。結局、終始そつなくプレイを続けた「俺ら去年4位だけどお前ら誰?」が2分56秒のタイムを記録し、優勝をつかみとった。
PC版の決勝は、ファイターメインのパーティ構成で挑む「今夜は時間無いノラー」と、ガンナーを交えたバランス重視の「Chaser」の戦いに。一気呵成に攻め込むPS Vita版の決勝とは打って変わって、スタート時のキャラクターの向きにまで気を使う、緻密な戦略が随所に見られたPC版の決勝戦。スピードも両チーム互角だったが、中盤に差し掛かるとファイターをメインにした「今夜は時間無いノラー」が効率よく敵を倒し始め、徐々にリードを作っていく。その後はボスも難なく倒し、2分32秒という好タイムで優勝を果たした。
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