マップ面積が広がる!?「ブラウザ三国志」の現状と今後について五味プロデューサーと勝木ディレクターにインタビュー

マーベラスが提供中の「ブラウザ三国志」が2014年7月にサービス開始5週年を迎える。今回、五味プロデューサーと勝木ディレクターにお話を伺うことができた。

「ブラウザ三国志」は、2014年7月にサービス開始5週年を迎える。アップデート「天覇争乱」や「ブショーデュエル」のリニューアルが進行中の本作について、プロデューサー 五味一郎氏とディレクター 勝木洋輔氏にインタビューすることができたのでお届けする。

――5周年を迎えますが、振り返っていかがですか?

五味一郎氏
五味一郎氏

五味氏:私が本作の担当になったのが2年ほど前だったのですが、アグレッシブにやってこれたと感じています。あまり行えていなかったイベントや遅れていた改修などに対応しながら進めてきました。プレイヤーさんを直接お招きしてオフラインイベントなども行いましたね。若干スケジュールが押していますが、盾兵などの兵種が入り、「天覇争乱」アップデートも着実に実装できています。また、このようなインタビューをはじめ、運営の顔が見える形のアプローチも行えるようになりました。

勝木氏:私も2年ほど前よりプロジェクトに関わりはじめました。就任前から本作をプレイしているのですが、プレイヤーだった頃から運営が積極的に関わるイベントが若干少ないなと感じていました。ゲームのシステム自体はとても面白いのですが、同盟やカードなどのアップデート以外は新しい遊びの要素や拡張する要素が弱かった印象です。その辺りの止まっていた時計の針をやっと進めることができつつあるのかなと感じています。兵種や勢力の追加、アイテムがドロップするイベント、レイドボス「幻影武将」、さらに直近ではデュエルのアップデートも行うことができました。

「天覇争乱」アップデートについて

 勝木洋輔氏
勝木洋輔氏

――「天覇争乱」アップデートの現状について教えてください。

勝木氏:16ワールドを統合する大型統合については、一部負荷の問題が発生しましたが安心して楽しんでいたける環境ができたと思います。半年ほど遅れてしまい申し訳なかったのですが、「覇」についてもなんとか実装することができました。

――なぜアップデートが遅れてしまったのでしょうか?

勝木氏:フラッシュアイデアとしてはいろいろとあったのですが、できあがっているゲームに対してアップデートする難しさですね。3年間遊ばれているプレイヤーもいらっしゃるので、プレイヤーの財産や確立されたプレイスタイルがあります。単なるインフレでは面白く無いですし、楽しくありつつも納得できるゲームバランスを考えシミュレーションなどを行っていった結果、想定よりも遅れてしまいました。

――アップデート「覇」で苦労した点はありますか?

五味氏:プレイヤーが育成して楽しいカードを作りたいというコンセプトは決まっていたのですが、それをどういう形で実現していくのかが難しかったですね。上位のレアリティを出すなど、やり方はいろいろとあると思うのですが、それを「覇」という勢力に落とし込んだ点がもっとも苦労しました。

――実現はしなかったアイデアなどはありましたか?

勝木氏:合成進化や限界突破などはフラッシュアイデアとしてありましたね。今でもURのカードを育てきるのに1,2年必要になるので、さらに奥行きのある合成進化を入れてしまうと育成完了するのに何年かかるのかと(笑)。

――アップデート「覇」の実装後に変化は有りましたか?

五味氏:(取材当時)実装から2日ほどしか経っていないので、まだ見えてきていませんが、少しパラメーターが弱いという反応はありましたね。

勝木氏:ステータスポイントが増加した代わりに、振れる上限が決まっているので、育成スピードが早かったり、スキルが自由に4枠付けられたりする部分で強い仕様になっています。その点をすでにリリースされているカードとバランス取るためにパラメーターを若干弱くしてしまったんです。ぱっとみは弱く見えてしまったのかもしれませんね。

デュエルのリニューアルについて

――デュエルのリニューアルに至った経緯を教えて下さい。

五味氏:以前の仕様は、セットして放っておくプレイスタイルだったのですが、もっと工夫する楽しさやマッチングの楽しさを加え、能動的に遊べるようなコンテンツにしたいと考えたのがきっかけです。ずっと戦争するのに疲れてしまったときに、手軽に遊べるコンテンツとして確立したかったです。

――具体的にどのような点が変更になったのですか?

勝木氏:デッキにセットできるカードが6枚に増え、それぞれのカードが攻撃や防御を行う形式になり、よりデッキバトルに近い形になりました。1日に15回戦えたり、任意の相手を選ぶこともできるようになっています。報酬や経験値も増やしてあるので、カードを育成し、さらにデッキを鍛えることもできます。経験値が増えた点が大きいです。昔は雀の涙ほどでしたからね(笑)。

――おすすめのデッキ構成を教えて下さい。

勝木氏:開発中に社内テストを行った時は、6枠のうち4枠を防御スキルを持った防御武将、残り2枠に攻撃特化武将を配置しました。攻撃がランダムなので、うまく防御武将に当たってくれればダメージが軽減できますし、相手の防御が強くても2人の攻撃特化武将が抜いてくれれば勝てると考えました。結果は約40人中で12位とふるわなかったですね(笑)。

五味氏:私は防御推しですね。全武将防御です。ただ、攻撃に若干ポイントを振っておきました。

――結果はどうでしたか?

五味氏:25位で私もふるわなかったです(笑)。

――社内テストでトップになったのはどのようなデッキでしたか?

五味氏:1位と2位は防御しながら次のターンで回復する防御回復デッキでしたね。4位、5位あたりには速度攻撃重視のデッキもありました。

勝木氏:社内テストでは防御が強すぎたので、現在は若干チューニングしてあります。

――デッキを3つ作ることができますが、おすすめの使い方は?

五味氏:マッチングされた相手の強さを見てからどのデッキで戦うのかを決めることができます。デッキ1は、相手に呼ばれた際の防御デッキになるので一番自信のあるデッキ。デッキ2と3は、尖った使い方をしてもらうといいと思います。たとえば、相手のランクが上であれば速度と攻撃を重視して速攻で倒すことを目指したり、相手が格下であれば弱めのデッキで経験値を稼ぐといった使い方がおすすめです。

勝木氏:各デッキには同じカードを登録することも可能です。ですので、基本カードを軸にして何枚かのカードで特徴を出すようなデッキ作成もおすすめです。

――プレミアムワールドでデュエルを楽しんでいるプレイヤーからはどのような意見が寄せられていますか?

五味氏:攻撃と速度一辺倒になってしまい、つまらないという意見を多く頂きます。その辺りはバランスを調整してあるのですが、現在、プレイヤーの皆さんが攻撃や速度のカードを多く持っているため、防御を武将が少なく、防御デッキの良さが伝わりきれていないのかなと感じています。あとは、バグ報告ですね(笑)。

――デュエルの正式実装前にどのような点を修正しますか?

勝木氏:まず、バグは必ず取り払います。それとユーザーアビリティや結果の見やすさなどインターフェースは改善したいと考えています。演出が一瞬で終わってしまい、何が起きているのかわかりづらい点や、対戦ログが長すぎる点などを改善したいです。

五味氏:まだ、データが集まりきっていないので、もう少ししたらバトルのロジックなども調整したいと考えています。あと、個人的に報酬が弱いと思っています(笑)。

――デュエルの正式実装はいつ頃ですか?

五味氏:正式には決まっていませんが、今夏を予定しています。

――正式実装時にキャンペーンやイベントは行われますか?

勝木氏:プレミアムワールドの時と同様にステータスポイントの振り直しを配布したり、旧デュエルの報酬を厚めに配布したいと考えています。

マップ面積が広がる!?今後のアップデート・運営計画について

――今後のアップデートや運営計画について教えて下さい。

五味氏:大型アップデートの開発の遅れに引きづられて、ゲーム内の改修に力をさけていませんでした。近日中には、使いづらい点を改修していきたいと考えています。5年前にリリースされてから、カードの枚数が増えているにもかかわらず、デッキ周りのインターフェースがそのままで不便ですからね。

それと、本作には初心者がはじめる際に経験者の説明がないとまったくわからないノウハウ的なものがあるんですが、そういうポイントを説明するのようなコンテンツも追加していきたいです。

勝木氏:実は、ゲーム数を積み重ねたワールドに対して、マップを現在1200x1200から広げたいと画策しています。その他には、君主登録時に城が螺旋状に出現する仕様を変更したいな、と考えています。9月頃にはお届け出来るように調整を行っています。

五味氏:全国のファミリーマートでWebMoneyを購入すると、ブラウザ三国志のシリアルがもらえるキャンペーンを行っています。このようなゲーム外での取り組みを強化していこうと思っています。

勝木氏:久しぶりにブショーダスライトの施策を7月か8月にやりたいですね。是非、今のうちにBPを貯めておいて下さい。

――最後にプレイヤーへのメッセージをお願いします。

勝木氏:装具の件やコモンが最近追加されていない点など、どれもやりたいと思っています。プレイヤーのみなさんから寄せられるさまざまなご意見には目を通していますので、ご要望に応えていきたいです。今まで育てたカードを使って楽しめる環境を保ちつつも、新たなプレイヤーが参加して新しい風がふくようにバランスをとった運営を行っていきます。

五味氏:以前一度やったのですが、また、みなさんと一緒に遊びたいと思っています。デュエルのリニューアルが終わった後に運営とプレイヤーさんで作り上げるイベントをやってみたいですね。あと、公式とmixiのトップが戦う頂上決戦のような、プラットフォームの垣根を超えたイベントもやってみたいです。

昔はプレイしていたが今は「ブラウザ三国志」は遊んでいない、という方もいらっしゃると思いますが、「天覇争乱」アップデートが行われ、デュエルも新しくなります。昔の「ブラウザ三国志」とは一味違った楽しさがあるので、5週年を迎えた「ブラウザ三国志」を是非もう一度遊んでみてください。

――ありがとうございました。

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