スクウェア・エニックスがサービス中の「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」では、最新のアップデートとなるパッチ2.3の実装を7月8日に予定している。今回はパッチ2.3に関して、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューを行った。
第14、15回のプロデューサーレターLIVEでパッチ2.3の全容が紹介されていたが、今回のパッチもかなりのボリュームであるため、プレイヤーが気になる部分も多いのではないだろうか。今回はそんな人達のためにパッチ2.3の細々した仕様などを中心に聞いてきたぞ!
パッチ2.3の気になる部分について聞く
――パッチ2.3での新システムの情報がかなり多く公開されていますが、ユーザーさんから好評なのはどれになりますか?
吉田氏:先日公開したトレーラーではとにかく「ナナモ様を泣かせたのは誰だ!」という反応でいっぱいでした(笑)。今回の3個のインスタンスダンジョンは、「ギミック凝ってそうだね」という反応が見られたので、そのあたりは今までのパッチの流れと反応してもらっている部分が違うのかなと思っています。あとは、やはりクリスタルタワー:シルクスの塔とフロントラインがカジュアルに参加できそうだということで、期待してもらえてるのではないかと。僕としても戦記や神話を稼ぐ手段としてぜひフロントラインにいって頂きたいと思っています。パッチが当たったら、多くのプレイヤーは、最初はクリスタルタワーとフロントラインに分かれるのかなという感じがします。
――たぶん報酬を見て決めるプレイヤーが多いんだろうなと思いますが。
吉田氏:どう考えるかですよね。例えば極ラムウ討滅戦を周回しようと思っているFC(フリーカンパニー)のプレイヤーはまずメインストーリーを先に進めるでしょうし。先日公開させて頂いたトレーラーでも、新クラフトのところでクラフターやギャザラーをメインでやっている方は、「これはアイテム分解からかな……」「真イフリート討滅戦にいって武器をリテイナーに持たせられる限りストックしておいたほうがいいんじゃないか」とか、色々あると思います。今回は本当にバラエティに富んだパッチになっていますよ。
――コアプレイヤーの方たちには大迷宮バハムート零式:侵攻編がありますしね。難易度的にも相当きついんですよね?
吉田氏:普段リリースするときは、高難易度のものをちょっとづつ下げたりギミックをわかりやすくしてるのですが、今回は一番最初に組み上げた状態のものを、もう1回通しでプレイをしてみて、わかりづらい部分だけを調整しました。それ以外はもう優しさがないというか(苦笑)。大迷宮バハムート零式:侵攻編はコンテンツ担当者が最初に組み上げた、ほぼそのままの仕様になっています。
――プレイヤーの方たちはクリアできると思いますか?
吉田氏:プレイヤーの方たちの試行回数や連携が取れているチームの動きを見ていると、リカバリーもそうですし、メインにされているジョブ理解度の高さと、それを引き出せるプレイヤースキルは重々承知しているので、クリアするチームがきっと現れると思います。ただ、それがいつになるのかというと、さすがに予測できないですね。パッチ2.4までの間には必ずどこかがやってくれると思います。
パッチ2.3実装コンテンツ:クリスタルタワー:シルクスの塔について
――第15回プロデューサーレターライブでタンク3、ヒーラー6、DPS15の構成でクリスタルタワー:シルクス塔に突入しているのが見えましたが、いつもの構成と突入できるロールは違うのでしょうか?
吉田氏:皆さんよく見ていらっしゃるなと本当に思いました(笑)。映っている通り今回のクリスタルタワーに関しては、3つのアライアンスを必要とするダンジョンですが、それぞれのパーティにとってはタンク1名だけになっていて、DPSの割合のほうが多いです。タンクは各パーティに二人ずつでは申請できない仕様になっているので、第15回プロデューサーレターライブのときに出てきた構成であっています。
――シルクスの塔には未鑑定トームストーンが出現するという話でしたが、24人ロットでしょうか?
吉田氏:パーティごとになります。各ボスを倒した時に宝箱から防具がでます。極リヴァイアサンを倒したときにまれに出るシールドや水神の魔鏡と同じで、それとは別に未鑑定トームストーンの判定が行われます。防具が普通に出たうえで、ボーナスとして未鑑定トームストーンが出る可能性があるということです。1点だけ注意があって未鑑定トームストーンをNeedして手に入れた場合、その週のNeed権はなくなってしまいます。未鑑定トームストーンを使って武器をパワーアップさせることにより、1つの新しい武器を手に入れたという考え方をしているので、Need権は共有です。
――未鑑定トームストーンが出るという話でしたが、次の順番的にいうとアラグの時油でしょうか?
吉田氏:ぎりぎりまで調整しているので、未鑑定トームストーンだけが出るとは限らないですが、パッチ2.4までには追加しようと思っています。そこはぜひ公開を楽しみにしていてください。いつのタイミングでどれをドロップに足されるのかに関しては、プロデューサーレターLIVEでもお話した通り、みなさんのメインジョブの平均アイテムレベルが上がってきたのであれば早めに入れると思いますし、まだじっくり育っている最中であれば少し遅らせるつもりです。そこは本当にリアルタイムでバランスを見させてもらっている部分です。
――古代の民の迷宮で入手できるクリスタルタワー装備は今後も残しておいたほうがいいでしょうか?
吉田氏:難しいですね。いずれ使うかどうかに関しては明言することはできない状態です。パッチ2.3からアイテム分解も入ってくるので、将来的にクリスタルタワー:古代の民の迷宮で入るアイテムをさらに分解して希少なものが手に入るということがないとは限りません。現状予定しているとも予定してないとも言えない部分です。そこに触れてしまうと「取っておいたのに!」と言われてしまいますし(笑)。
――今回のパッチ2.3のトレーラームービーで蛮神武器が光っていたので、この感じでクリスタルタワーの装備もならないのかなと思っていたのですが。
吉田氏:うーん、未定ですので、やはりなんとも言えないのが正直なところです。リテイナーの奥にそっと預けておくのも良いのかなと。ただ、今はクリスタルタワー:古代の民の迷宮に取得制限はないですし、再取得してもそう手間ではないと思います。蛮神武器に関しては、かなり昔から想定していた実装ですので、ようやくということになります。
パッチ2.3実装コンテンツ:マイチョコボ育成について
――マイチョコボ育成でレベル10になったチョコボは限界突破ができるという話でしたが、低レベルのチョコボの場合にはステータスが上がるのでしょうか?それとも経験値が入手できるのでしょうか?
吉田氏:経験値ですね。チョコボに好物というものが設定できるようになるので、トレーニングさせながら食事を与えていって、どんな野菜を好物にするのかを決めます。好物の食事をフィールドで使うと、バトルに展開するときに有利に働くチョコボ専用のバフが掛かったりするので、色々試して頂けたらなと思います。
――その餌というのはどこで入手できるのでしょうか?
吉田氏:栽培で取れます。今回のパッチで栽培のアイテムも追加されています。細かい部分が多くてプロデューサーレターLIVEでは全部言えないので話していませんが、すでに実装されているコンテンツにも色々と手が入っているので触れてみてください。
――チョコボの色が塗れるようになるのはパッチ2.35ですよね?
吉田氏:間違って頂きたくないのはペンキを塗るわけではないので(苦笑)。
――生え変わるんでしたね(笑)。
吉田氏:そこに関してはパッチ2.35でコンテンツのアップデートが行われる予定です。今後、チョコボ育成に関しては、チョコボ○○が入るまでアップデートが継続していくと思うので、今回1回だけということはないです。
パッチ2.3実装コンテンツ:ハウジング(個室)について
――個室に置ける家具の数は決まったのでしょうか?
吉田氏:50個になっています。
――製作設備の設置個数はフリーカンパニーのハウス依存なのでしょうか?
吉田氏:製作設備は個人ルームがフリーカンパニーのベースになっている大きさに影響を受けないようにしてあります。512部屋まで作れますので、足りないということはさすがにないのかなと(笑)。
――今後はハウジングでバフがつく家具が実装されるという話でしたが、パッチ2.3で入っていたりするのでしょうか?
吉田氏:まだ、入っていないです。今後フリーカンパニー全体に寄与するような効果がある家具に関しては、フリーカンパニーのハウスにしか置けないと思います。一般的な家具に関しては、今後実装される個人宅でも制限をつけるつもりはありません。基本的にほとんどのものが置けます。
パッチ2.3実装コンテンツ:モブハントについて
――モブハントはリスキーモブを倒してポイントをもらえる仕様ということでしたが、プレイヤー同士でモンスターの取り合いが発生するのでしょうか?
吉田氏:仕様的にはF.A.T.E.と同じです。パーティを組んで挑むこともできます。超強力なリスキーモブを見つけたときには、シャウトをして人をかき集めて頂けたらなと思っています。かなり強力なモンスターもいますので、油断しているとあっという間に全滅になると思います。
――リスキーモブによってポイントが変わるのでしょうか?
吉田氏:ランクによって変化します。あとはリスキーモブのランクの高いモンスターに関しては直接ドロップのアイテムも設定されています。パーティを組んだり、複数のパーティで立ち向かったりして頂きたいなと思います。きちんと報酬も各プレイヤー単位に判定されますので、ご安心ください。
――新規のモンスターとかが導入されているんですか?
吉田氏:はい、新規もいます。リスキーモブに関しては基本的に今までにないモンスターガンビットを組んでいるので、結構やりごたえはあるのかなと思っています。もちろんソロで倒せるモンスターもたくさんいるので、コツコツ派の方はフィールドを歩きまわってリスキーモブを狩って頂きたいですね。Sランクとかが出たときにはぜひシャウトをして仲間を集めてくださいね。
――ということはポイントも1人ずつ入るのでしょうか?
吉田氏:そうですね。ですのでどんどん共闘をして頂けたらなと思います。新生FFXIVではインスタンスコンテンツが多い中、今回のモブハントはF.A.T.E.に続く新しいフィールドでの遊びになっています。同盟記章ではアレキサンドライト、専用装備、さらにアラグの時油や時砂と交換できるアイテムなどを手に入れられますので、ぜひ遊んで頂きたいと思います。
パッチ2.3実装コンテンツ:天気について
――探検手帳で天気関係のことで困っている人たちが多いと思いますが天気予報の導入はいつですか?
吉田氏:天気予報士は申し訳ありませんが、パッチ2.35の予定となっています。
――クルザスでリアル時間で1週間ぐらい待っていた人もいるようですね(笑)。
吉田氏:レアな天候が指定されている場所もあったりするので……。パッチ2.3である程度緩和の調整を入れさせていただきます。クルザスなどは、晴れが非常に出にくい場所になっていますので、運の要素がある程度強いですね。
――最後に2.3への意気込みを教えてください。
吉田氏:2.0シリーズと呼んでいるAREALM REBORN新生エオルゼアとしては、メインシナリオ的にもいよいよ折り返し地点かなというイメージでいます。パッチ2.2でアイテムレベルが上昇してハイエンドコンテンツであるバハムート侵攻編も実装されました。今回は裾野が大きく広がるタイミングのパッチになっています。先ほどお話したモブハントによるフィールドでの遊びだったり、クリスタルタワー24人でのレイドであったり、大規模なPvPもそうですし、本当に全方位にパッチ用意しているので、超コアプレイヤーからカジュアルプレイヤーまで楽しめる部分が必ずどこかにあると思います。今お休みされている方にもパッチに向かってアピールさせてもらいますので、ぜひ1人でも多くの方に楽しんで頂けたらと思います。
――ありがとうございました。
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