今後はプレイヤーさんとの垣根をなくしたい―「ソウル・オブ・ジ・アルティメット・ネイション」運営プロデューサー・箕川学氏に作品の現状とロードマップを聞いた

ゲームオンが提供中の「ソウル・オブ・ジ・アルティメット・ネイション」では7月16日にアップデートとしてGvGコンテンツおよびPvPコンテンツを実装した。今回、プロデューサーの箕川学氏に新コンテンツの魅力や、今後のロードマップについて伺った。

箕川学氏
箕川学氏

まずはプロデューサー・箕川氏から、「ソウル・オブ・ジ・アルティメット・ネイション(以下「SUN」)」の現状、そして7月16日に実装されたアップデートまでの経緯について教えてもらった。

箕川氏がプロデューサーに就任したのは2014年3月からとのことだが、そのときプレイヤーからの投稿窓口はあるが、リアルタイムでイベント・キャンペーンの良し悪し、不具合の把握といったところで「プレイヤーさんと運営の距離が遠い」と感じたそうだ。プレイヤーとの距離が遠いことが原因で、ニーズがしっかりと把握しきれなかったことも、以前はあったという。そこで現在は「とにかく近く」を心がけ、運営チーム全体で意識を変えていくことを掲げている。

具体的な施策としては、毎月1回必ずGMイベントを行うことがある。イベントにかぎらず、ふとしたときにゲームにログインし交流を図るなど、GMを介したコミュニケーションが格段に増している。また、アップデートなどの情報を公開する生放送にも積極的に行なっており、「定期的に配信することで、お客様との距離を縮めていきたい」と箕川氏は話していた。

そして、今後のロードマップに関しても、プレイヤーからの声が多く反映されているという。

まず、7月16日に実装されたばかりの「モントシャイン バトルロイヤル」は、地域占領戦を勝ち抜き、1地域以上占領しているギルドのみ参加可能な新GvGコンテンツだ。もうひとつの「ゴールドラッシュ」は、6対6のPvPコンテンツで、倒した相手プレイヤーやマップに出現するモンスターの種類によって一定量のゴールドが獲得できる。そして、20分の制限時間終了時に、より多くのゴールドを所持していたチームが勝利となる。

箕川氏は「モントシャイン バトルロイヤル」について、「ある程度のレベル、ある程度の装備を備えた方でなければ最終的に占領することは容易ではない」と語る。やはり、地域占領戦を勝ち抜いた人でなければ挑戦できないため、自然とハイレベルな争いになるようだ。

「モントシャイン バトルロイヤル」の一幕。

また「ゴールドラッシュ」に関しては、モンスターを倒すことでもゴールドが入手可能となっている。PvEの要素も盛り込まれているため、これまでPvPを敬遠していた人でも十分に楽しめることを、箕川氏は魅力として語った。

こちらは「ゴールドラッシュ」。マップ自体は既存のものとなっているが、
システムが変わっているため、プレイ感覚も変わってくる。

さらに「シャドウ」のスキルがリニューアルされたことも見逃せないポイントだ。今回のアップデートでさまざまなスキルが上方修正されたのだが、これにより上級者向けのイメージが強かった「シャドウ」が、初心者でも扱いやすく生まれ変わっている。

「シャドウ」の修正はプレイヤーからの要望が特に多かった箇所だったそうで、日本の運営チームとしても、以前から開発元のWEBZEN社に強く依頼していたという。

今後はレベルキャップを開放予定。さらに新クラスの情報も

続いての話題は、2014年秋以降のロードマップについて。まずは新エリアとして「天空の丘」が、2014年の秋から冬にかけてのタイミングで実装される。これはセリエント大陸の中央、オールドエスマラの上方に位置するエリアで、新ミッション、クエストも追加される予定だ。ここまでのストーリーを楽しんできた人には、待望のコンテンツと言えるだろう。

さらにエンドコンテンツ「呪われた塔 闇の試練」の上位バージョンである「光の試練」も登場予定。こちらを実装する背景には、上級プレイヤーが増えたことにより、「闇の試練」の難易度や緊張感が低下している問題があったと箕川氏は語る。これを打開するために、プレイヤーからの要望も考慮し、運営側より開発元のWEBZEN社へ提案し、実現に至ったとのこと。

「光の試練」は、パーティープレイ推奨の難易度に調整される代わりに、より多くの報酬が手に入るように調整が進んでいるという。パーティープレイとなると報酬が分散されてしまうのでは、という心配もあるが、「分散してもおいしい、プレイする価値のあるコンテンツになります」とのコメントも。

これまでも日本の運営チームとして開発元に要望を送りさまざまな展開を行っていたが、プレイヤーとの距離をもっと近づける中で、意見を汲み上げていかなければいけないと考えたそうだ。「天空の丘」「光の試練」といった上級者向けのコンテンツは、プレイヤーの声が後押しして実現したコンテンツなのだ。

同じく上級者をターゲットにした調整として、現状の165から170へレベルキャップが開放される。高レベル帯のキャラクターが多い現状で、多くのプレイヤーにとっての新たな挑戦の場となるだろう。また、詳細はまだ明かせないが全レベルのプレイヤーが楽しめる「モンスター図鑑」という新システムも搭載される予定だ。

さらに「ドラゴンナイト」のスキルリニューアルも同時期に行われる。箕川氏いわく、「ドラゴンナイト」の調整は「シャドウ」に次いで2番目に要望が高かったキャラクターで、今回はドラゴニックとコンバットの両方に上方修正が入る。特にメインとなるのはコンバットで、全体のバランスを見ながらも、より使いやすくなるとのこと。現状はドラゴニックのほうが人気は高いが、今後は違った「ドラゴンナイト」の楽しみが増えそうだ。

「シャドウ」「ドラゴンナイト」と、相次いで修正が加えられるが、「全部のキャラクターを同じ強さにしたら、それはそれで面白くない」と箕川氏。各キャラクターの個性は保ちつつも、出遅れていた感のあるキャラクターは積極的に調整をしていく方針だという。また、能力が高いとされているキャラクターに下方修正を加えることは考えていないそうで、あくまでも上方修正で全体のバランスを取るとのこと。

なお、箕川氏によるとこれらのコンテンツは可能な限り同じタイミングでの実装を考えているとのことだ。

そして、これらのアップデートから少し遅れて、2014年末か2015年はじめに実装が予定されている新クラスの話題も飛び出した。こちらの新クラスは「多くのプレイヤーさんに好まれる」をコンセプトにしており、箕川氏も「『SUN』の世界に馴染んでいるので、プレイヤーさんも使ってくれるのでは」と期待を口にしていた。能力に関しても、他のキャラクターとは一線を画した内容になっているとのこと。

新クラスの詳細を発表するタイミングはまだ決まっていないとのことだが、生放送などを通じて積極的に公開していくそうだ。

運営とプレイヤーさんが同じ目線で「SUN」を作り上げたい

一連のロードマップを紹介し終えると箕川氏は「プレイヤーさんと運営が対等な位置で、意見を出せる環境を作り上げていきたい」と、今後の目標を掲げた。GMがフレンドリーなコミュニケーションを心がけているのもその一環で、「現在はGMに対して意見、要望をなんでも言えるゲーム内環境になっており、徐々に垣根もなくなってきています」と手応えも掴んでいるようだ。

最後に箕川氏より、今後のアップデートに関するプレイヤーへのメッセージを紹介して、本稿の締めとさせていただきたい。

箕川氏:今年から来年にかけて、新しいコンテンツの導入はもちろん、既存のコンテンツへのテコ入れも行います。プレイヤーさんの意見を取り入れつつ、皆さんとともに「SUN」を作っていきますので、ぜひ期待してください。

また、本作はクライアント落ちの修正がなかなかできない状態が続いており、お問い合わせを多数いただいておりました。5月の修正パッチで大幅に改善されたのですが、まだまだ皆様からの強制終了や不具合についてのご意見をいただき更なる改善を行いたいと思っています。

今後も定期的にアンケートを行い、皆様からのご提案・ご意見などの声をできるだけ今後の「SUN」に活かしていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

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