カプコンが提供するオンラインハンティングアクション「モンスターハンター フロンティアG」。バージョンアップデート「G5」と「G5.1」の新要素をそれぞれ体験する機会を得たので、そのプレイレポートをお届けする。
サービス開始から最新の「G5」までの改善内容を一気に紹介!
これまで、数々のアップデートによって常に進化を遂げてきた「モンスターハンター フロンティアG(以下、MHF-G)」。7月23日に「G5」、8月20日には「G5.1」へとアップデートが行われより快適な狩りが楽しめるようになった。さらに、PS Vita版のサービスも開始されたことで、これから「MHF-G」を始める人や、最近は遊んでいないけど久しぶりにプレイを再開しようかなと考えている人も多いはず。そんな人のために、まずは「MHF-G」が「G5」アップデートまでに改善された点を振り返りながら、いかに「MHF-G」というゲームが進化してきたかを確認していこう。
はじめにクエスト関係の変更点として大きかったのが、「Gランク(以下、GR)に関係なくG級モンスターと戦えるようになった」のと「パートナーの実装により、ソロでの狩りの敷居が下がった」という2点の改善だ。従来では、GRが違うため人数が揃っていても一緒にモンスターを狩りに行けなかったり、他のプレイヤーと時間が合わない時にソロでプレイするのは厳しい環境にあったのだが、一緒に戦ってくれるパートナーが追加されたことで、より手軽に狩りを楽しめるようになっている。パートナーにもプレイヤーと共に成長していく育成要素もあり、長くプレイを続けていく上でモチベーションを高めてくれる。
また、同じくプレイの敷居を下げた点として、日々更新されるデイリークエストをこなすことで、報酬として防具一式素材が一気に手に入るなど、新規ユーザーに優しいテンポのいい育成が可能になったことも挙げられる。レアな防具では一式とはいかないまでも、任意の部位の防具を1つ作成することができるようになっており、「あとは頭さえ揃えば一式が完成するのに……!」というモンハンあるあるのケースなどに非常に重宝する。毎日ログインする度に新しいクエストに挑戦できるというのも嬉しい。
加えて、念願の「MHF」、「MHF-G」の歴史で初となる、完全新規の武器種「穿龍棍」も実装された。「穿龍棍」は非常に使い込み甲斐のある個性的な武器で、使用できるようになるG級までの道のりも、上記のようなアップデートで確実に敷居は下がっている。まずはそれを励みにしつつ頑張ってみるのもいいだろう。
一方、システム面での大きな変更としては、HR用・SR用・G級ごとにそれぞれに設定された目標が提示されるハンターナビが追加された。設定された目標を達成していくことで自然とゲームが進行するため、ゲームを始めたばかりの初心者も安心してプレイでき、こなしていくことで報酬も入手できるため、初心者でなくとも利用しておいて損はないお得なシステムだ。
細かい点だと、これまでエサをやらずに放置していると勝手に家出していたペットのグークは、G5アップデートからついに家出をしなくなった。これはアップデートによってハンターとの固い絆が結ばれるようになったと考えるべきだろうか(?)。
その他にも、
- Gzの所持上限を9999999Gzまで引き上げ、稼ぎに便利な「黄金体験」デイリークエストを実装
- ブーストタイムの発動タイミングを、権利がある限り任意で選べるようになった
- 猟団部屋の機能充実、猟団目標の追加
- ガイド娘達の衣装がリニューアル
などなど、「MHF-G」になってからの間だけでも、数え切れないほどのユーザーからの要望・不満点が改善されているのが分かるだろう。
では今回の「G5.1」アップデートはどうかというと、「G5」アップデートから追加された、クエストなどに同行してプレイヤーの味方をしてくれる「パートニャー」に、ハンター3人を加えた構成で狩りにいくことが可能になった。これはもっともユーザーから多く寄せられていた要望だったという。従来ではパートニャーを入れるならハンターは2人までしか参加できないという仕様になっていたため、ハンターの人数をできるだけ増やしてパートニャーをクエストに連れていく、パートニャーの効率のいい育成がしやすくなったというわけだ。
そこで今回は、パートニャーの雇用や育成を体験しつつ、「G5」アップデートで追加されたモンスター「古龍イナガミ」の討伐に、パートニャーを加えたメンバーで挑戦してみることにした。
まずはパートニャーの雇用
まずパートニャーの雇用は、マイサポートでホルク教官に話しかけることで可能になる。この時、1匹目は誰でもすぐに作れるが、2匹目を作る場合は猟団に所属してクエスト同行で何かしらのクエストをクリアしておかなければならないという条件があるので注意が必要だ。
パートニャーの作成では、名前・耳・目・尻尾・毛並・毛色といった外見のカスタマイズが可能。設定できる項目が多く個性的なパーツも用意されているので、自分だけのユニークなパートニャーを作ることも十分に可能。特に毛色は、見た目の個性としても分かりやすい。今回は、警戒耳・キズ目・そしてパートニャーが紫色になる「妖艶な毛色」という組み合わせで、ちょっと怪しげな雰囲気の組み合わせにすることにした。
その後は攻撃や防御・回復といった、狩猟中のパートニャーの得意行動が決まるのだが、ここで注意しなくてはならないのがランダムで決定される「わんぱく」「熱血」「真面目」などのパートニャーの性格だ。パートニャーはパートニャーランクによってステータスが成長していくのだが、性格はその成長の仕方に大きく影響するため、攻撃が得意だったり、防御が得意といったようにそれぞれの性格ごとに向き・不向きな行動が存在する。一応、得意行動は「得意行動の書」を消費することで変更することができるので後から変えることはできるのだが、なるべくなら雇用時点で性格に適した行動を選んでおく方がいいだろう。あとはパートニャーにお好みの専用防具を装備させれば、クエストにつれていくための準備はバッチリだ。
また雇用したパートニャーは、クエストに連れていくほかにも「特訓」でステータスを成長させたり、パートニャー派遣から猟団部屋に派遣することで「猟団トレジャー」に参加させることができる。猟団トレジャーは猟団メンバーのみが利用できる機能で、それぞれのメンバーが派遣させたパートニャーを「密林」や「火山」といったエリアに向かわせ、時間が経過するとパートニャーが持ち帰ってきたアイテムを入手できるというもの。猟団のメンバーの誰かが選択し派遣している最中のパートニャーも、他のメンバーで選択して派遣することも可能だ。ただ、派遣回数が制限される疲労度は猟団の中で個人単位だが、何度も派遣する場合、疲労度に気をつけたい。
パートニャーの武具は、この猟団トレジャーで入手できる素材が必要になることが多いので、パートニャーを育成するために忘れずに活用するようにしたい。なお狩人祭に参加していれば開催中は狩人祭に派遣を行うことが可能になっている……とはいえ、残念ながらクエストに連れていくための「同行」設定にしているパートニャーはこれらの機能を利用できない。やはりパートニャーを利用するなら、猟団に所属後クエスト同行でクリアして2匹目を雇用しておくのがベストになるだろう。
パートニャーを加えたメンバーでモンスター「古龍イナガミ」の討伐に挑戦
パートニャーの雇用も終わったということで、早速クエストへと出発。
今回、イナガミとの戦いの舞台となるのは、新フィールドである竹林奥部だ。周囲一面に竹が覆い茂った、少し日本を連想させるような独特の雰囲気をもった場所で、一面緑の世界の中、微かに風にそよぐ竹のグラフィックが実に美しい。
……などと見とれていると、颯爽とイナガミが登場。現れたイナガミは古龍種の他の大型モンスターに反して小柄で、これなら案外勝てそうだなと油断したその時、突如周囲の地面に亀裂のようなものを走らせ、一斉に竹林を生やすという攻撃を仕掛けてくる!
あたり一面瞬時に一斉に竹が生い茂る、見た目のインパクトも抜群の攻撃だが、これが範囲もかなり広い上、逃げ遅れると大ダメージと共に大きく空中に打ち上げられてしまうため、なかなかに厄介な攻撃となっている。古龍種ということで、ほかにも地面の塊を蹴り上げたり、竹を口にくわえての薙ぎ払いなど、その土地の環境を存分に活用したド派手な攻撃を頻繁に使用してくる。
またイナガミの特徴として、手足や頭などの部位にダメージを与えていくとその部位の皮膚を硬化させ、防御力を高めてくる行動がある。硬化した部位に攻撃を続けても有効なダメージは与えられないため、効率よく倒すには攻撃する部位を切り替えながらまんべんなく攻撃していく、他のモンスターとは違った戦術をとる必要があるだろう。
順調に全ての部位を硬化させていくと、今度はイナガミの動きが一瞬止まり、ハンター達に向けて硬化した部位を爆発させ、睡眠効果と大ダメージを与えてくる特殊なガスを発生させてきた。この攻撃は効果範囲が凄まじく広い上、他に逃げられるエリアがない竹林では避けるのがなかなか難しく、筆者は何度も眠らされてしまった。
だがこの攻撃の後しばらくの間イナガミはダウンし、硬化が全て解除された状態となるため、一気に大ダメージを与える最大のチャンスでもある。睡眠状態を防げる装備を用意するか、発動前に範囲外に逃れて一斉に攻撃をしかけられるようにしておきたい。
その流れを繰り返すこと数回、ついにイナガミは倒れ、無事討伐に成功。確実に部位を壊すには全て硬化後爆発させる必要がある。事前に部位破壊を狙うか、素早く倒すのを優先するかの打ち合わせをしておくといいだろう。
なお肝心のパートニャーの活躍はというと、今回は強力なモンスターが相手ということで体力がなくなってしまい撤退していることもあったのだが、比較的早く復帰してくれるので回復タイミングを作ってくれる囮の役割などで活躍してくれた。とはいえ、仲間のハンター同等の活躍を期待するのはやはり厳しいものがあるが、その可愛らしい行動は眺めているだけでも激しい狩猟で荒んだ心を和ませてくれる一種の清涼剤のような効果がある。
一通りの要素を体験してみて感じたのは、ラスタやパートナーは純粋にクエストの中の戦力としてハンターを助けてくれる存在だが、パートニャーは狩猟だけではない、素材集めなど、ハンターとしての活動全体をサポートしてくれる、他のNPCとは違ったポジションにいるということだ。効率のよい狩りメンバーとしては、パートナーやレジェンドラスタには適わないが、ハンターライフを楽しくしてくれるという意味ではこれ以上ない優秀な戦友だと言える。パートニャーランクを上げることで得られるメリットも多く、クエストに連れて行くことでランクが上がっていくので積極的にクエストに同行させて育成したい。
極限征伐戦の難易度を上回る「至天征伐戦」
さらに「G5.1」アップデートでは、クエストをクリアすればするほどモンスターが強化されて、一定の回数をこなすことで報酬を手に入れられる極限征伐戦よりも更に上の難度を誇る「至天征伐戦」が新たに追加。至天征伐戦では極限征伐戦に存在していたレベル・ランキング制が撤廃されており、1戦目の段階から凄まじい強さを誇るモンスターが出現することになる。至天チケット4枚とLv50以上のG級武器の所持さえあれば、誰でもすぐに挑戦することが可能なのだ。元気のみなもとや狩人応援コースの特典すら無効化されてしまうため、純粋にハンターとしての高い腕前が要求される。
今回はその至天征伐戦の相手となる、「MHF-G」最強のモンスターとも言えるディスフィロアに挑戦……してみたのだが、敵の猛攻の前に為す術もなく3落ちしてしまいあえなく失敗。既に対峙した経験のあるハンターにはおわかりかと思うが、とにかくディスフィロアの放つ炎の渦と氷の柱による攻撃はド派手で効果範囲も広く回避が非常に難しいのだが、今まで以上にその攻撃力が強化されており、範囲内に一度入ってしまっただけで体力を全て削りとられてしまうほどの威力となっている。
それでもなんとか一定のダメージを与えるとイベントが発生、ディスフィロアが真の姿を現し、今度はこれまで使用してこなかった新たな攻撃を行ってくるようになるのだが――もはやそのあまりの攻撃の威力と演出の凄まじさに、一方的にやられているにも関わらず妙な笑いがこみ上げてきてしまうほどだった。全てのモンスターの中でも圧倒的に最強のモンスターと断言してしまってもいいくらい、飛び抜けた強さを誇る存在となっているため、相応の覚悟をもって挑んで欲しい。このディスフィロアを討伐することができれば、紛れもないトップハンターになったと言えるだろう。
そのディスフィロアを討伐するため……というわけではないが、「G5.1」では、プレイヤーにとっては馴染みの深い、一部の懐かしの武器達がG級技巧武器として大幅なパワーアップを遂げて帰ってくる。ラインナップは、「封龍剣【絶一閃】」、「ギルドナイトセーバー」「ラストジェネシス」「クシャ=レタール」などで、これらの武器に非常にお世話になったが、ランクの上昇と共に別の武器に変えざるを得なかったようなハンターにとっては、かつての相棒が今後も使えるような性能になって戻ってきたことは非常に喜ばしい。今回に限らず、これまで登場した高い人気の武器のG級技巧武器化は今後も予定しているとのことなので、いつかは以前自分が使っていた愛着のある装備が、パワーアップして帰ってきて、現在の装備と選択に悩まされる……なんて嬉しい悲鳴の上がる事態になる可能性もあるかもしれない。
また「G5.1」では、いい意味でモンスターハンターらしからぬストーリー性の強いクエストである、歌姫クエストの第11~15章も順次追加されていく。「G5」から実装されたレジェンドラスタである、穿龍棍の使い手レイラと歌姫の関係性がいよいよ明らかになるという。8月から12月にかけて、クエストは毎月1章ずつ配信されていく予定とのことで、レジェンドラスタとして狩りでもお世話になる、魅力的なNPCキャラクター達の物語に今後も目が離せなくなりそうだ。
……と、これまで長々と様々なアップデートの内容について触れてきたが、これだけ書いてもまだまだ書き切れないほど、ユーザーの要望を汲み取った細かなアップデートが行われてきており、初期の「MHF-G」とはほぼ別物といっても差し支えないほど、テンポのいい快適なプレイが可能になっている。初めてプレイしようかなと考えているハンターは勿論、以前はプレイしていたというハンターもPS Vita版のサービス開始とアップデートが同時になった最高の盛り上がりの時期に、一度生まれ変わった「MHF-G」を体験してみるのも良いのではないだろうか。
(C)CAPCOM CO., LTD. 2007, 2014 ALL RIGHTS RESERVED.(C) CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.