Maru-Jan、脳の認識機能と麻雀ゲームとの関係の検証結果を学会で発表

シグナルトークは、「Maru-Jan」において、2013年5月から7月に行った脳の認知機能と麻雀ゲームとの関係の検証結果を学会にて発表する明らかにした。

年齢別の検証結果における「Maru-Jan」との相関関係

年齢別の検証結果で「Maru-Jan」と相関関係があった点(1)

下記「図1」のように「視覚性注意力」「短期記憶」を測定するテストで、通常の認知機能の測定では、加齢と比例して数値が低下しますが、「Maru-Jan」をプレイしている方は、低下せずに上向き傾向となりました。

図1:年齢別の「視覚性注意力」と「短期記憶」の測定テスト結果

年齢別の検証結果で「Maru-Jan」と相関関係があった点(2)

下記「図2」のように「エピソード記憶」を測定するテストで、通常の認知機能の測定では、加齢と比例して数値が低下しますが、「Maru-Jan」をプレイしている方は、低下せずに上向き傾向となりました。

図2:年齢別の「エピソード記憶」の測定テスト結果

年齢別の検証結果で「Maru-Jan」と相関関係がなかった点(3)

下記「図3」のように「ワーキングメモリ」については、従来、リアル麻雀の効能として言われておりましたが、今回の検証では、相関関係が見られず一般の方と同じく加齢とともに数値は低下いたしました。

図3:年齢別の「ワーキングメモリ」の測定テスト結果

今回の検証は、脳測で4種類の認知機能に関するテストを2度行っていただき、そのテスト結果を年齢別(35歳以上5歳区切り)に分析を行っております。

※1回目と2回目の間は4週間以上の期間をあけて実施

また、検証対象者にアンケートでご回答いただいた「睡眠時間」「酒量」「運動量」などの項目別にも分析を行い、「Maru-Jan」利用は睡眠、酒量の多寡よりも認知機能に良い影響を与える可能性も分かりました。

本検証結果の注意点

  • あくまでもオンライン麻雀「Maru-Jan」での検証結果であり、リアルな麻雀、ならびにその他麻雀ゲームでは別途検証が必要です。
  • 今回の検証結果は、相関関係についての可能性を示したものであり、因果関係については別途検証が必要です。
  • 本ニュースリリースは専門分野の先生方にご協力いただいた検証結果をもとに弊社にて一部の項目をピックアップした内容となります。

「Maru-Jan」と脳の認知機能についての「年齢別」分析

本検証にご協力いただいた先生方

レデックス認知研究所

所長:五藤博義様(高齢者向け能力開発コンテンツの企画、開発等)

橋本高次脳機能研究所

リハビリテーション医:橋本圭司先生(認知機能障害の調査、研究等)

実施テスト内容

テスト1:「視覚探索」は「視覚性注意力」と「短期記憶」を主に測るテスト。
テスト2:「フラッシュライト」は「ワーキングメモリ」を主に測るテスト。
テスト3:「ストーリー」は「エピソード記憶」「短期記憶」を主に測るテスト。
テスト4:「ルート99」は「遂行機能」を主に測るテスト。

※先行する2度の調査により、テスト1~4の信頼性は検証されている。

結果

  • テスト1「視覚探索」、テスト3「ストーリー」の得点は、1回目および2回目とも年齢と有意に正の相関を示している。
  • テスト2「フラッシュライト」の得点は、1回目および2回目とも負の相関を示している。-テスト4「ルート99」は年齢と相関していない。

解釈

  • テスト1、テスト3の結果から年齢が高いほど、「視覚性注意力」「短期記憶」「エピソード記憶」が高いことが示唆される。
  • テスト2の結果から年齢が高いほど、「ワーキングメモリ」が低いことが示唆される。
  • テスト4の結果から年齢と「遂行機能」は関係ないことが示唆される。

「Maru-Jan」と脳の認知機能についての「属性別」分析

本検証にご協力いただいた先生方

レデックス認知研究所

所長:五藤博義様(高齢者向け能力開発コンテンツの企画、開発等)

青山学院大学 教育人間科学部

教授:樋田大二郎先生(教育社会学、学校教育学等)

アンケート項目

睡眠時間、運動頻度、酒量、疾患、職種の5項目。

結果

  • アンケート項目別に分析を行ったが、全体が一つのクラスタ(同一の傾向を持つ人の集団)という結果になった。
  • 脳測の課題の得点が、全体よりも相対的に差がある属性があった。

解釈

  • 睡眠時間、4時間の人(24人)は注意力が上昇した。
  • 睡眠時間、8時間の人(50人)は計画力が上昇した。
  • 酒量、週に1~6本を飲む人(137人)はワーキングメモリが低い傾向にあったが、その他の1本未満、7本以上の人ではあまり影響がなかった。
  • 運動頻度、週に3~4回の人(58人)は注意力と計画力が高く、ワーキングメモリが低い。数を占める、運動をしていない人(233人)は計画力がやや低い傾向にあった。

本検証を終えての総括

総括:レデックス認知研究所所長:五藤博義様

東京大学教育学部卒。ベネッセコーポレーションで、教材やデジタルコンテンツの研究開発に携わった後、独立。認知症予防や発達障害児の認知機能の改善について医師や教師等と一緒に研究を行っている。ソーシャルカンファレンス大賞(2011)を受賞。これまでに認知機能の分野などで、「認知神経科学」や「Jikeikai Medical Journal」などに計20以上の論文執筆、学会発表の経歴を持つ。

「Maru-Jan」ユーザーは注意力、記憶力が高い

橋本氏の報告が示す通り、年齢と注意、エピソード記憶には相関があった。一般的に言えば高齢になれば経験値の影響を除けば、認知機能は低下傾向を示すものである。それが高齢になればなるほど(いいかえれば「Maru-Jan」を続ける期間が長ければ長いほど)注意力、記憶力が高まる、というのは極めて特異な結果だといえよう。

「Maru-Jan」利用は、睡眠、酒量の多寡よりも認知機能に強い影響を与える

アンケート項目にある、睡眠、運動、酒量は、認知症のなりやすさと関係があることが他の調査で分かっている。ところが、今回の樋田氏の報告では、認知機能と関係があるのが運動のみであった。一般的には睡眠も酒量も、適度が認知機能の維持、改善に好影響を与えるとされているが、今回はどちらもあまり影響を与えていない。

「Maru-Jan」をしていることの特異性は、他の生活習慣よりも強く認知機能の維持、改善に関係があるといえるのかもしれない。今回の調査は、対照群(「Maru-Jan」をしない人)が存在せず、「Maru-Jan」と認知機能の関係を直接、明らかにすることはできなかった。ただ、「Maru-Jan」をしている人たちが年齢にかかわらず、注意力と記憶力という社会生活に極めて重要な認知機能を高く保っていることを示すことができたのは有意義であったと考える。

用語解説

視覚性注意力

視覚性注意力とは物事を処理(作業)する際に、視覚情報に注意をする能力です。

短期記憶

短期記憶とは短期間保持される記憶で約20秒間保持されます。また、5つ~9つの情報しか保持できないと言われています。

ワーキングメモリ

ワーキングメモリとは情報を一時的に保ちながら操作するための構造や過程を指す構成概念です。作業記憶、作動記憶とも呼ばれます。

エピソード記憶(できごと記憶)

エピソード記憶とは宣言的記憶の一部であり、イベント(事象)の記憶です。エピソード記憶には時間や場所、その時の感情が含まれます。(感情は記憶の質に影響します)

遂行機能

計画を立て、状況を把握して柔軟に対応するなど、目標を達成するまでの行動を指します。

「脳測」(のうそく)について

パソコンを使用し、web上で脳の認知機能を手軽に測定し、体温計や血圧計のように、脳の認知機能を数字で知ることができるサービスです。実効性が証明されたテストを使用しています。

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