「マビノギ」で新章“神の騎士団”が開幕! “レイドミッション”等の新システムが拡充されるアップデートの見どころとは?

ネクソンは12月10日、MMORPG「マビノギ」において、次期大型アップデート「神の騎士団」を実装する。アップデートの実施に先駆け、新たなストーリーやシステムの主な見どころを聞いてきたので、プレイヤーは本稿を見て予習しておこう。

ストーリーだけでなく新システムも追加されるアップデート「神の騎士団」

今回の大型アップデートより、新たなストーリー(メインストリーム)の「神の騎士団」が実装される。しかも、これらのストーリーを辿る過程で、「段階的に強化可能な“神聖スキル”」「最大16名で戦う“使徒”との大規模バトル」「定期的にこなせる“指令システム”」などの新システムも登場するのだ。ストーリー&システムの両面が強化される今回のアップデートは、2014年の「マビノギ」で最大規模になるとのことである。

ストーリーの大まかなあらすじだが、最近になってエリンの各地において、異常現象の兆候が表れ始めている。これに対し“アルバン騎士団”が調査を行ったところ、“使徒”なる存在が浮かび上がってきた。騎士団はこれまで水面下で活動してきたのだが、使徒を調査するうえで表舞台に登場することになり、プレイヤーキャラクターこと“ミレシアン”に彼等が接触する。ミレシアンはアルバン騎士団と共に、使徒ならびに異常現象の調査に向けて動き出す……、といった感じだ。

ここで登場する“アルバン騎士団”とは、“主神アートンシミニの剣”とも呼ばれる秘密組織である。アルバン騎士団には、現在4つの“隊”があって、各隊は基本的に3名の騎士団員で構成されている。今回のアップデートで導入されるストーリーでは、主に“アルサン隊”と“エルベド隊”に所属する、3名と深く関わるようになるそうだ。3名の特徴をそれぞれ紹介していこう。

アルター(Altur)

史上最年少でアルバン騎士団の正式団員になった、元気で明るい性格の少年騎士。夢と情熱に満ち溢れており、ミレシアン(プレイヤーキャラクター)に対して憧れているらしいが、若さ故に突っ走り過ぎて失敗することも。アルサン隊では、敵の動きを封じ、他の仲間が強力な攻撃が行えるようにサポートする「束縛」のスキルを担当。

アヴェリン(Aveline)

アルサン隊のリーダー。修練を始めた時期は遅かったものの、才能に恵まれており、また努力を重ねることでリーダーの座に就いた。とても几帳面な性格で、アルターが何かやらかしたときに厳しく叱るのはいつも彼女である。一見、冷たい印象を与える彼女だが、仲間のことを深く想っている。アルサン隊では、動きを封じられた敵に強力な一撃を加える「断罪」のスキルを担当。

トルヴィッシュ(Torvish)

上の2人とは違う隊の“エルベド隊”でリーダーを務める、強靭かつ正義感溢れる人物。与えられた任務は必ず全うする、騎士の鏡のような存在。歴代最強の騎士と評価されており、未熟なアルターにとっては憧れであり目標でもある存在。エルベド隊では、敵の攻撃から仲間を守る「加護」のスキルを担当。

“使徒”との戦いを軸にバトル等のシステムが進化

若干のネタバレになってしまうが、「神の騎士団」における最大の山場となるのが、ボスモンスターとして登場する“使徒”とのバトルである。今回のアップデートでは“ギルガシ”という使徒が登場し、詳しくは実際に見てのお楽しみだが、ストーリーを経て何度かバトルを行うことになるそうだ。本稿の各掲載画像をよく見ると、ギルガシの外見がそれぞれ微妙に違っている点に注目してもらいたい。

今回のバトルでは、単純に強力なボスモンスターが現れるだけでなく、バトル関連の新システムも幾つか登場する。それにより、今まで無かったスリリングなバトルが展開されるのだ。実際どのように変化するのか、順番にチェックしていこう。

ギルガシ以外にも立ちはだかる強敵

左上から順に、ペナール、モルクァン、ブリルエン

騎士団員だけが使える「神聖スキル」

“神聖スキル”とは、元々は騎士団員だけが使える特別なスキルなのだが、メインストリームを進めることでプレイヤーキャラクターが伝授してもらえるようになる。神聖スキルは通常の戦闘時にも役立つが、特に使徒との戦闘では絶大な威力を発揮し、切り札的な扱いとなる。

神聖スキルにおけるもう一つの大きな特徴は、習得した後に性能がカスタマイズ可能なこと(全部で15段階)。各神聖スキルは、“基本スキル”と、追加効果を付随させるための“サブスキル”が5種類で構成されており、それぞれを段階的に強化させられるのだ。使徒とのバトルは熾烈を極めると思われるが、神聖スキルをコツコツと強化させていけば、攻略への糸口も見えてくるだろう。今回のアップデートでは、3種類の神聖スキルが導入されるので、それぞれの基本スキル+サブスキルを合わせて見ていこう。

「ジャッジメントブレイド」(断罪)

基本スキル

神の力による巨大な剣を振り下ろし、直線上にいる全ての敵に強力なダメージを与える。

サブスキル

「より強大な力」……攻撃範囲を伸ばす
「拘束する刃先」……効果時間を伸ばす
「崩壊する偽信」……使徒の防御力を減少
「剣の洗礼」……クリティカルダメージを増大
「聖なる活力」……自分のスタミナを回復

「セレスティアルスパイク」(束縛)

基本スキル

光の楔により敵を封じ、神聖ダメージを与えると共に、移動速度を減少させる。

サブスキル

「湧き起こる信念」……自分のマナを回復
「伝播する信仰」……射程距離を伸ばす
「魂の深傷」……神聖ダメージを増大
「良心の重み」……範囲内にいる敵の移動速度を減少
「罪悪の棘」……範囲内にいる敵に神聖ダメージを与える

「シールドオブトラスト」(加護)

基本スキル

聖なる盾を作り、範囲内の仲間を守る。使徒が繰り出す即死技から身を守る唯一の方法。

サブスキル

「同調する距離」……効果範囲を広げる
「回復の手」……生命力を回復する
「魔法否定」……魔法防御を増加
「護られし者の足取」……移動速度を増加
「復元の手」……負傷を回復させる

息の合ったコンビネーションで神聖スキルを決めよう

使徒とのバトルで、どのように神聖スキルを使っていくのか、実例と共に見ていこう。ギルガシが繰り出す大技の一つに、空から隕石を降り注ぐスキルがあるのだが、プレイヤーは事前モーションなどを確認し、すかさず「シールドオブトラスト」を使うことで防げる。そして、シールドオブトラストの効果時間内に「セレスティアルスパイク」を使うと、ギルガシの動きをガッチリ封じられる。その状態で更に「ジャッジメントブレイド」を繰り出し、大ダメージが与えられるという流れだ。

例えば「ジャッジメントブレイド」は使用時の硬直時間が非常に長く、「セレスティアルスパイク」を使わずにいきなり繰り出しても、命中させるのは困難だ。そのため、3種類の神聖スキルを順番に繋げていくのが要となる。しかし、ここで悩ましいのは、総ての神聖スキルが、スキル使用後のクールダウンタイム(再使用可能になるまでの時間)が共通となっていること。つまり、一人のプレイヤーキャラクターだけでは神聖スキルによるコンボは繰り出せない。パーティーを組み、しかも息の合ったコンビネーションが求められるわけだ。

定期的にこなすことで神聖スキルを強化できる「指令クエスト」

続いて紹介する「指令クエスト」は、ある程度ストーリーを進めることで、定期的に受注/遂行できるようになる、新しいタイプのクエストだ。“一日指令”と“週間指令”の2種類があり、多くのオンラインRPGでいうところの“デイリー/ウィークリークエスト“や、“実績”(トロフィー)をイメージすれば大体合っているだろう。

指令クエストをクリアすると“神聖経験値”を獲得し、これを集めて神聖スキル(サブスキル)のランクを上げられる。ソロプレイから大人数まで幅広い難易度の指令クエストが用意されており、これらをコツコツとこなし神聖スキルを強化すれば、使徒とのバトルも有利に進められるだろう。

ちなみに、基本スキルのランクを上げる方法に関してだが、通常のスキルと同じようにトレーニングを通じて行う。例えば序盤だと「ジャッジメントブレイドを10回使え」などといったシンプルな感じだ。

将来的には32名による大規模バトルも可能に?「レイドミッション」

メインストリームをある程度進めることで、使徒ギルガシとのバトルが満喫できる「レイドミッション」が実装される。レイドミッションには、あらかじめパーティーを編成して挑む形となるが、その最大人数が“16名”となっている点に注目。従来の「マビノギ」におけるパーティーは最大8名だったわけで、これまで見たことのないバトル光景が広がることになる。

レイドミッションにおけるパーティー編成時は、ギルガシの強さや、フィニッシュルール、経験値分配ルールなどが調整でき、ギルガシを見事討伐すると、新登場する武器などを作るための素材品などが得られる。システム的には、レイドミッションの参加人数を“32名”まで増やせるように開発しており、今後のストーリーの行く末も含め、ベテランプレイヤーにとって目が離せないだろう。

次期大型アップデート「神の騎士団」は12月10日実装!

話を伺った開発スタッフによると、「神の騎士団」は(いまのところ)全4章でのストーリー展開が予定されているそうだ。今後のストーリーとしては、ギルガシ以外の使徒や、その背後で糸を引く存在などが明らかになり、それらに対して“アルサン隊/エルベド隊”以外の騎士団とミレシアンが解明に乗り出す。またゲームシステム的にも、32人向けのレイドミッションなど、戦いの激しさは更に増していきそうだ。

今回のストーリーは、「マビノギ」の初心に戻ったかのようなシリアスな展開で、難易度なども含め、まったり派のプレイヤーにとってはハードルが高いようにも思えるかもしれない。だが実は、ソロプレイ用に難易度を控えめにしたレイドミッションが用意されているなど、意外とそうでもないようだ。開発/運営スタッフは、「これまでマビノギを楽しんできた人なら、今回のアップデートもきっと楽しめると思うので、是非ログインして下さい」と、自信たっぷりに意気込みを語ってくれた。「マビノギ」のプレイヤーは、12月10日の大型アップデート「神の騎士団」を心待ちにしよう。

今回話を伺った開発/運営スタッフ。左から日本運営チーム 杉本 誉幸氏、通訳担当 シン・ボギョン氏、
日本マビノギチーム キム・ヒョジン氏、ディレクター キム・ウジン氏

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