ネクソンのオンラインアクションRPG「マビノギ英雄伝」において、12月17日のアップデートで新キャラクター“アリシャ”が実装される。今回の取材ではアリシャのプレイフィールを確かめると共に、ゲーム内で彼女の声を担当する声優の石黒千尋さんにも話を聞くことができた。さっそく紹介していこう。
9番目のキャラクターは“時空を超越する魔剣士”アリシャ
アリシャは、本作で9番目として登場するプレイアブルキャラクターである。主に、右手に持った「ロングブレード」を振るったり、左手に装着した「キャストレット」で“マナストーン”を生成し、これを敵に投げつけたりして戦っていく。近距離から遠距離までまんべんなく戦えるが、ロングブレードとキャストレットのシステムが独特で、これまで以上にテクニカルなキャラクターという印象である。
アリシャをプレイする際は、何はともあれ、ロングブレードとキャストレットの仕組みを、きっちり理解することが先決となりそうだ。それでは実際のゲームプレイで、2つの装備をどのように使っていくのかを見ていこう。
マナ/MPの管理が求められる「ロングブレード」
アリシャの通常攻撃に相当するスキルは、ロングブレードで斬りかかる「シャーペンマナ」である(左クリックまたはSキー)。シャーペンマナを使うだけだと、他の近接戦闘系のキャラクターと大差が無いのだが、実はこの武器は、魔力を宿らせるスキル「マナブレード」を使うことで真価が発揮される。マナブレードによりロングブレードが一時的に“活性化”され、それにより強力な攻撃スキルが使えるようになるのだ。
だが、マナブレードを活性化させるためのステップが思いのほか複雑である。順番に見ていくと、シャーペンマナなどを命中させると、それによりアリシャが“マナ”を蓄積する(厳密には敵から吸い取るイメージ)。次に「ドレインマナ」という別のスキルで、蓄積したマナを“MP”へと変換する。活性化されたロングブレードでスキルを繰り出す度に、このMPを消費するという仕組みだ。
ゲーム内における実際の流れとしては、「雑魚モンスターなどと戦ってマナを貯める」→「随時、マナをMPに変換する」→「ボスモンスターなどの強敵に遭遇したらマナブレードを活性化」→「一気に大ダメージを与える」といった感じだ。マナブレードによる攻撃は強力なのだが、ステージ開始直後などではMPが無く、いきなり繰り出すことができないという点に注意してほしい。必要な状況でマナブレードを存分に繰り出せるように、普段からこまめにマナを蓄積し、そしてMPに変換しておくのがプレイ中のコツといえよう。
トリッキーなアクションが実現可能な「キャストレット」
キャストレットは左手に装着するガントレットに似たアイテムで、エネルギーの塊のような“マナストーン”を投げつけて攻撃を行う。このマナストーンの挙動が変わっていて、敵に命中するとダメージを与えると同時に、その場に“マナの痕跡”なるものを残し、さらに一定距離で停止して留まる性質を持つ(最長で20秒間)。
アリシャから離れた場所にマナストーンが浮かんでいるという位置関係になるわけだが、ここから先の戦術が幾つか用意されている。大まかなバリエーションとしては以下のとおりだ。
・敵にマナの波動を当てて、マナの痕跡を残し、接近し攻撃スキルを繰り出す
・ブーメランのようにマナストーンを手元に呼び戻す。戻ってくる際、通過線上にいる敵にもダメージを与える
(※マナストーンを投げた時にマナストーンあたったモンスターにも再びダメージを与える)
・マナストーンを爆発させて、その周囲にいる敵にも大ダメージを与える
・“マナの痕跡”が生じた場所に、アリシャ自身を瞬間移動させる
・マナストーンとアリシャの位置を瞬時に入れ替える。その際、通過線上にいる敵にダメージを与える
アリシャが習得できる大半のスキルが、ロングブレードあるいはキャストレットに関連している。それぞれの武器のシステムが複雑で、場合によっては双方を同時に扱うため、アリシャの戦闘スタイル多彩……というより、トリッキーと表現した方が良いいかもしれない。実際、今回の取材時は初見かつヘルプ等を熟読せずに進めたのだが、ロングブレードに関しては何とか会得できたものの、キャストレットは最後まで難しそうだなあ、という印象であった。
ただそれだけに、アリシャをきっちり使いこなせるようになると、戦場を縦横無尽に駆け巡って近距離から遠距離まで幅広く戦えるだろう。これまでのキャラクターとは一味違う戦い方となるのは確実で、上級者のプレイヤーがどのようにアリシャを使いこなすのか、実に興味深い。とりあえず本稿では、アリシャが習得できるスキルを以下にまとめておくので、プレイヤーは事前に目を通しておくことをお勧めしよう。
アリシャのスキル一覧
マナストーン(習得Lv1) 操作キー:[右クリック] / [D]
マナストーンを前方に投げつける。投げられたマナストーンは一定距離で停止し、最長で20秒間その場に留まる。
キャストレットマスタリ(Lv5) (パッシブスキル)
より高いレベルのキャストレットが装備できるようになる。
ディフュージョンシフト(Lv5) [Spaceキー] / [A]
マナの波動を利用して素早く移動する。
ディメンションホール(Lv5) [Z]
投げたマナストーンを爆発させ、その近くにいる敵に大ダメージを与える。
マナレギオン(Lv8) [Z]
投げたマナストーンを爆発させ、範囲内にいる敵にダメージを与える領域を作り出す(5秒間)。
キャストマナ(Lv8) [Z]
マナの球体を作り出し、敵に当てることでマナの痕跡を残す。成功した場合、マナの痕跡までワープすることが可能。
ロングブレードマスタリ(Lv8) (パッシブスキル)
より高いレベルのロングブレードを装備できるようになり、装備時の重量が減少する。
ルインブレード(Lv12) [Z]
SPをすべて消耗し、ロングブレードによる強力な連続攻撃を行う。
シャーペンマナ(Lv20) [左クリック]5回 / [S]5回
ロングブレードによる基本攻撃を行い、ダメージを与えると共にマナを奪う。
ドレインマナ(Lv20) [Spaceキー] / [A]
シャーペンマナ等で獲得したマナを、自らのMPへと変換する。
マナブレード(Lv20) [TAB]
マナブレードを活性化させる。活性化の間は攻撃毎にMPを消費する代わりに、様々なアクションが可能になる。
ドゥームセイヤー(Lv26) [Z]
攻撃と同時に、マナブレードの活性化/非活性化を行う。
フィースト・オブ・ブレード(Lv28) [左クリック]6回 or [左クリック]長押し / [S]6回 or [S]長押し
ロングブレードによる強力な攻撃を行う。マナブレードが活性化した状態でのみ使用可能。
レゾナンス(Lv40) [Z]
マナによる大爆発を起こす。位置の指定が行えるが、爆発するまで一定時間を要する。
ワープホール(Lv45) [右クリック] / [D]
止まった状態のマナストーンと位置を入れ替わり、途中経路にいる敵に大ダメージを与える。
ロード・オブ・マナ(Lv52) [Z]
マナの力で一定範囲内の敵の動きを止め、その間プレイヤーキャラクターは動ける。同時に敵に対しダメージを与える。
2014年の展開を振り返り&2015年上半期の展開について
今回の取材では運営チームの望月 雄介氏が、2014年の「マビノギ英雄伝」を振り返るとともに、2015年の上半期に予定している主な展開について紹介を行った。詳しくは以下のスライド画像をご覧頂きたいが、気になる所としては、2015年の夏頃に予定している新ストーリーの“CHAPTER1”。ストーリーの位置付けとしては“SEASON3”に相当するとのことで、まずはプロローグ的な“エピソード0”から実装されるそうだ。
2014年の主なトピック
2015年の上半期に実装を予定している内容
アリシャ役の声優・石黒 千尋さんへのミニインタビュー
ゲーム内でアリシャの声を担当するのは、声優の石黒 千尋さんだ。過去に「マビノギ英雄伝」で新キャラクターが実装されるときは、ネクソン側で配役を決めていたのだが、今回のアリシャではゲーム内でプレイヤーからの投票を行っており、その結果石黒さんが見事採用されたという経緯がある。
ちなみに、その際の投票権は、プレイヤーキャラクターの“疲労度 50%分”と引き換えという設定。1票に重みがあり、その点も含め石黒さんは大変嬉しかったそうだ。そんな石黒さんに簡単に話などを聞けたので紹介しよう。
――よろしくお願いします。オーディションはどんな感じでしたか?
石黒 千尋さん(以下、石黒さん):最終投票日は6人の候補者がいたのですが、1分ごとに順位が入れ替わるような接戦で、私もパソコンの前で緊張しながら見ていました。投票時間の最後はゲーム内のメンテナンスで幕切れになってしまい、「結局誰が合格したんだろう!?」とハラハラしましたね。それだけに自分が当選したと分かった瞬間は、とても嬉しかったです。
特に印象に残っているのは、合格した後、ゲーム内で皆さんが花道を作ってくださったんです。あれには感激しました! 最後まで応援して下さった方に対して、この場を借りて、あらためてお礼を述べさせてください。
――今回アリシャを演じるうえで、どういった部分を意識しましたか?
石黒さん:事前に言われていたアリシャのキャラクター設定のキーワードは、「知的さ、クールさ、セクシーさ」といったものでした。最初の内は、強い意志があって、それでいて女性らしさを感じさせる声を心がけていたのですが、最終的には自分にとってのセクシーさを追求していました(笑)。演技を通じて、アリシャ自身の性格を作り上げていったような気がしています。
――「マビノギ英雄伝」には、過去にも女性キャラクターが何人か登場していますが、それらと比べて、アリシャの声についてどう思われますか?
石黒さん:これまでの女性キャラクターは、“美しい女性”や“可愛い系の女の子”といった声が多くて、アリシャは少し違った雰囲気ですね。攻撃するときの掛け声や、樽などを持ち上げたりする際のちょっとした気合の声とか、変に主張しすぎず、それでいて芯の太さを感じます。私は、強い女性が演じられるようになることを声優としての課題の一つにしていたので、今回の配役はとても嬉しかったです。
――演技で苦労した部分はありますか?
石黒さん:私は、感情を込めた演技をすると声音が高くなってしまいがちなので、低めの声音を意識しました。でも、普段はそういったアリシャも、倒されてしまうときの断末魔は、それまで張り詰めていたようなものが切れた感じになります。この際の声は、50回くらい収録した中から選んでいるので、プレイされるときは注目しててみて下さい。
――マビノギ英雄伝は今回初めてプレイされたのですか?
石黒さん:はい、今回のオーディションが始まったときから遊び始めています。自分はもともと、狩り系のアクションゲームが好きだったので、一気にハマりましたね。無料でここまで遊べちゃうんだ~、って思いました。
――自分の声が収録されたアリシャを遊んでみて、感想はいかがですか?
石黒さん:不思議な気分でした(笑)。私は普段から色々なゲームを遊んでいるのですが、例えば格闘ゲームなどと比べても、アリシャはテクニカルなキャラクターだと思います。ロングブレードとキャストレットは、玄人のゲーマーさんにとっても楽しんで頂けると思います。一方の初心者の方にとっても、通常攻撃からの長押しで、派手なジャンプ攻撃が行えるので、少しずつ慣れていって欲しいと思います。
――アリシャの一番の魅力はどこだと思いますか?
石黒さん:アリシャの魅力は……でっかいことかな(笑)。もちろん、スキルの威力もでっかいですし、アクションの派手さもでっかいですし。まぁ、いろんなものがでっかいと思います(笑)。
――それでは最後に、石黒さんのファンへメッセージをお願いします。
石黒さん:私がこうやってアリシャを演じさせて頂けるのは、投票して下さった方達のお陰です。皆さんのアリシャに対する期待を裏切らないように、精一杯演じさせて頂きました。アリシャが正式実装された後は、私もいちプレイヤーとして遊んで、「マビノギ英雄伝」を盛り上げていきたいです。皆さんも興味を持ったら是非、アリシャで遊んでみて下さい!
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