11月12日より韓国・釜山のBEXCOにて開催されているゲームショウ「G-STAR 2015」。「Tree of Savior」の開発者に現在の開発状況を聞いた。
すでに日本でもクローズドβテストが実施され、12月1日からは2次クローズドベータテストの開始される「Tree of Savior」。G-STAR 2015では、韓国でのオープンβテストが2015年12月に実施されることが明らかになっている。
日本でも注目の集まる本作の現状について、開発会社であるIMC GAMES 副社長 キム・セヨン氏にインタビューした。
12月に韓国でのオープンβテストが行われることが発表された本作だが、韓国では大きな期待の声があがっているという。3ヶ月以上にわたって行われたテストの参加者からの反応はさまざまで、自分にぴったりだという人もいれば、最新のトレンドにはあっていないと否定的な意見も。これから行われるオープンβテストでも似たような意見がでると予想しているそうだ。
近年のオンラインゲームはインスタンスダンジョンのものが多く、本作はややクラシカルなシステムとなっている。同氏はインスタンスダンジョンのタイトルが増える現状を寂しく感じており、お互いに影響しあう、懐かしいスタイルのゲームが良いのではないかと考えているそうだ。しかし、テスト期間中にインスタンスダンジョンを作ってみたところ、参加者の良い反応があったため、今後はインスタンスダンジョンも追加する予定とのことだ。このように試行錯誤を行いながら現状の形になっているという。
3Dのタイトルが増える現代では、2Dグラフィックで開発するほうが手間がかかるのではないかとの質問には、最近のゲームに溶け込めないプレイヤーのことも考えて2Dにしたそうだ。開発速度は最新技術を用いて、さまざまな作業の自動化が行われているので、安心して欲しいと語っていた。
韓国では2Dグラフィックの本作に対して、「今さら」や「やっと出るんだ」と反応もさまざま。同氏は13年前にサービスがはじまった「ラグナロクオンライン」を連想させないように意識して開発しており、もし10年後に同様のオンラインゲームを作ったとしてもプレイヤーの反応は変わらないと答えていた。
G-STARにあわせて公開されたPVにはさまざまな要素が盛り込まれている。植物の皮で作られた船で移動したり、観覧車やケーブルカーといった乗り物を確認することができる。これらにはプレイヤーだけでなく、モンスターが乗ってくることもあるそうだ。
ギルドを作ることができるテンプラーという戦士系のクラスが実装されるのだが、設立したギルドではギルドポイントを使ってさまざまな特性を伸ばすことが可能だ。PVでは植物を育てるシーンも収録されているのだが、これは農業の特性を伸ばしたギルドで、植物に水を与えて水のゲージを上げることで、作物を収穫できる。水をあげすぎてしまうと腐ることもあるそうなので、管理に手間暇がかかりそうだ。畑はギルドアジトにあり、農業を楽しみたい人は農業ギルドに入るのがおすすめだ。そのほか、牧畜であれば、ユニークなコンパニオンを選ぶことも可能になるという。
日本では6ランク44クラスでテストが行われていたが、韓国でのオープンβテストでは7ランク53クラスが登場する。当初は10ランク80クラスが予定されており、クラスのデザインも完成しているそうなのだが、クローズドβテストを行ってみてプレイヤーが多数のクラスを遊ばないことがわかったのだという。クラスを変更することが好きだと考え、このような計画を立てたそうなのだが、考えを改めたという。なお、韓国で追加されるクラスのひとつは隠された職業で、転職するための工程が若干ややこしいという。
本作は世界共通のワンビルドとなっており、日本独自要素は追加されないのだが、世界共通の要素として日本を題材にた3つのクラスが導入されることも教えてくれた。また、パーティプレイに関しても強要するのは好まれないため、ソロプレイをしやすく調整したという。
同氏は、日本で行われたクローズドβテストの様子を動画サービスなどを通して見ていたそうで、「そこで早く転職した方がいいよ」といったコメントをしたというエピソードも披露してくれた。掲示板などを通して届いた意見は、他の国のプレイヤーと似ていたという。ちなみに、半角文字を入力できない問題についてはすでに解決しているとのこと。
日本のプレイヤーの動画を見て、全体マイクを使わないことが印象に残ったようで、他の国のプレイヤーはラジオのように常に使用しているという。このようなところからもパーティプレイを強要するのは良くないという考えに至ったそうだ。
これから日本で行われる2次クローズドβテストだが、韓国でのテストを受けて改善したバージョンになり、新しいスキルが追加されたり、一部なくなっていたりと調整が加わっているそうだ。
最後に、同氏から「ぜひ動画を放送してください。私も見ます！」とメッセージを頂いたので、テスト参加者は配信してみてはいかがだろうか。
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