エヌ・シー・ジャパンが運営を行う「ブレイドアンドソウル」において、2月3日に行われるアップデートにて実装される新職業「双舞士」と新フィールド「浮遊島」を一足先に体験する機会を得たので、そのインプレッションをお届けする。
近接から遠距離、回復での支援まで全てをこなせる万能職「双舞士」
「双舞士」は、近接攻撃を得意とする拳撃態勢と、中距離行以降の攻撃を得意とする気撃態勢、それぞれで得意なリーチが異なる2つのスタイルを切り替えて戦うことができる職業で、クン族、ゴン族のキャラクターのみが就くことができる。地と氷属性、それぞれで技の効果が異なるバリエーション豊かな武功に加え、攻撃だけではなく、パーティの生命力などを回復する支援も行えるという、オールラウンダーな性能をもっているのが特徴だ。
攻撃の基本となるのは拳を使った打撃を中心に戦う拳撃態勢で、リーチこそ短めなものの、攻撃速度が速く、強力な攻撃を繰り出すために必要になる「内功」を溜めることもでき、ボスなどに大きなダメージを与えたい時に適している。状態異常を与える、敵をノックバックさせるなどのさまざまな追加効果に加え、相手の背中に一瞬で回り込む武功などユニークなものも揃っている。
そして「態勢転換」を使うことで切り替えられるのが、中距離以降の攻撃を得意する気撃態勢。内功を溜め辛いというネックもあるものの、敵から距離を離した状態で攻撃を行えるため味方全体の状況を把握しやすく、回復系の武功で仲間をサポートしながら戦う場合などに向いている。武功は広範囲に効果を及ぼすものもあり、大勢の敵を相手にする際にも使い勝手が良い態勢となっている。
態勢転換は1度使用してから一定時間が経過すると自動的に拳撃態勢へと戻り、クールタイムを挟んだあとで再び態勢変換が使用可能になる。ただし、攻撃や武功などを継続して行っている間は態勢は解除されず、クールタイムの時間も非常に短いため、制限時間を意識して戦う必要はあまりない。態勢変換の瞬間の硬直はほぼないので、まず気撃形態で攻撃しながら距離を詰めつつ、敵が迫ったら拳撃形態に切り替えて一気に畳みかけるなど、遠近の攻撃を織り交ぜたスタイリッシュな戦い方も可能になっているのも嬉しいポイントだ。
先ほど少し触れた「内功」というのは、双舞士のみに設定された特殊な数値。双舞士が使用できる一部の武功には内功が溜まる条件(クリティカル、死角から当てるなど)が設定されており、条件を満たすと内功の段階が上昇していく。最大で5段階まで溜めることができ、5段階目になれば「最大武功」と呼ばれる超強力な武功が使用できる。
なお内功の段階は一定時間の経過と共に戻ってしまうので、内功が溜まる条件を連続で満たしていかなければ、最大まで段階を上げきるのは難しい。適当に攻撃するだけではまず無理なので、事前に内功を上げられる条件を確認しておき、意識して武功を使っていく必要がある。これらは一定のプレイヤースキルが求められるため、やりこみ要素の高い職業とも言えるだろう。
ただ、クールタイムがかなり長めに設定されているものの、内功を一気に5段階目まで溜めることのできる武功「内功集中」が用意されているので、誰でも最大武功を発動することは可能。慣れない内は内功は溜めるものと割り切って、支援やダメージを重視した武功をメインにして戦っていくという選択肢もありだ。
また、最大武功は地属性と氷属性で使い勝手が異なっているのも特徴の1つ。攻撃範囲が狭い分、単体の敵に対して強力な連打を浴びせて大ダメージを与える地属性最大武功「武功覇王拳」に対し、氷属性最大武功「寒気爆風」は、周囲の敵全てにダメージを与える氷の暴風を発生させながら連打を行う技となっている。地属性はダメージ、氷属性は範囲を重視しているという性能の違いは、武功全体で見られる傾向でもあるので、地と氷のどちらがしっくりくるか、自分にもっとも合う戦闘スタイルを見つけ出してみよう。
そして忘れてはならないのが、双舞士にとっての最大の強みとも言える回復系の武功。今回確認できたのは、自身と周囲の見方の生命力を回復させつつ最大値も上昇させる「内功発散」と、効果範囲内に倒れているパーティメンバーを全員自身の近くへ引き寄せた上で復活させる「蓮花」の2種類。クールタイムが短めで使い勝手の良い「内功発散」に対し、戦況を一気に立て直せる「蓮花」の効果は非常に強力だが、再使用まで約10分ほどの間隔を開けなければならないため、ここぞという場面まで温存しておきたい。これらは双舞士にしかない強みだけに、この2つの武功を使いこなせるかは双舞士の強さを引き出す上で重要な要素となる。
双舞士向けの新衣装である「蒼穹」も注目のポイント。可愛らしさと格好良さ、そしてセクシーさも満たしたデザインに、アクションの度にひらひらと翻る美しいレースは、まさに必見の出来。ブルーの爽やかな色合いもパーティの回復役を担う双舞士にピッタリの色合いとなっている。
以上が双舞士の主な特徴となるが、筆者が実際にプレイしてみて感じたのは、とにかくできることの幅が広いので、操作していて楽しい職業だということ。最大武功で大ダメージを叩き出したり、気撃態勢で援護しつつ味方を回復したり、あらゆる状況で自分の役割が果たせるので、パーティを選ばず活躍が期待できる。内功を自力で溜めるのにやや難度が高めとなっている分、やりこみ甲斐も大いにありそうな職業にも感じられた。
なお今回の双舞士は、韓国で最初に実装された際のバージョンが日本でも実装されることになるが、今後は韓国や日本で得られたデータなどをフィードバックした調整が日本でも加えられていくとのことだ。
新フィールド「浮遊島」では、プレイヤー同士の協力と兵器の活用が鍵!
もう1つの新要素となる「浮遊島」は、最大48人のプレイヤーが2つの勢力に別れ、それぞれの勢力で協力しながら出現する強力なモンスターを倒していく新フィールド。勢力同士のPvPも可能だが、どちらかというと勢力内のプレイヤー同士でモンスターを狩るという、チームでの協力要素が重要になっているのが特徴だ。
フィールドには数多くのモンスターが生息しているが、フィールドに1体まで出現するボスモンスター「爆熱神鳥」「氷白神鳥」「月石古龍」の内いずれかを倒すと、これまで忘却の墓と黒龍教地下監獄でしか入手できなかった、装飾品アイテムの進化素材が入手できる。
まずフィールドには「爆熱神鳥」、「氷白神鳥」のいずれかの1体が出現しており、これを倒すと「月石古龍」が出現、「月石古龍」を倒すと再び「爆熱神鳥」、「氷白神鳥」の出現まで戻るというのが基本の流れだが、「月石古龍」を倒した際、一定確立でさらに強力なモンスターが出現することもあるという。
これらのモンスターは、どちらかの勢力に属するプレイヤーが攻撃を仕掛けると、その勢力がモンスターを占有した状態となる。この状態でも、もう片方の勢力も戦闘に参加することはできるのだが、撃破時の報酬アイテムを獲得できるのは、占有した勢力のプレイヤーのみなので、あまりメリットはない。
またモンスターと1度交戦を始めると制限時間が表示され、この時間内に倒すことができなかった場合、超強力なモンスターの攻撃が繰り出されパーティは全滅してしまう。そのため、他の勢力が交戦している際、もう1つの勢力はその戦いを妨害して時間切れに追い込んでしまえば、敵勢力のPTは全滅。占有権を奪い取ることができるというわけだ。
そんな時に役に立つのが、フィールド内に点在している兵器となる。兵器には勢力に所属するプレイヤーの動きを一定時間止める爆弾、素早い連射で範囲内の対象全てにダメージを与えるマシンガン、強力なホーミング性能をもつライフルなどのさまざまな種類があり、どれも敵勢力のプレイヤーに対してかなりの効力を発揮する。
銃器ということでFPSのような操作を想像してしまうかもしれないが、どれも細かい狙いをつける必要はなく、狙った対象に向けてしっかりと飛んでいってくれる。これらの武器があればPvPが苦手というプレイヤーも十分に戦うことができるようになっているので、敵のプレイヤーを狙う場合は積極的に活用していきたい。ただ残念ながら、これらの兵器はモンスターに対してはほぼダメージを与えられないので注意が必要だ。
またフィールドには、「爆熱神鳥」ら以外にも、強力なボスモンスターが一定確立で出現しすることがあり、これらを倒せば大量の霊気を獲得することができるようにもなっているのは非常に美味しい。フィールドの各所には、一気に長距離を移動できるワープ地点なども存在しているので、勢力の味方と相談し、事前にどの目的を優先して攻撃するのか考えて動く必要がありそうだ。
なお、浮遊島はLv48以上のキャラクターのみが入場可能となっているが、現在実施中の育成事前登録を行っていたアカウントであれば、初期作成からLv45まで双舞士のキャラクターを一気にレベルアップすることが可能だ。登録を忘れてしまっていたというプレイヤーも、ゲーム内で一定の条件を満たせば同様の効果を得られるアイテムを獲得できるとのことなので安心して欲しい。
敵を倒すよりもチーム内での連携が重要という、これまでの対戦要素と一風を画す作りになっている浮遊島。2月3日のアップデートでは双舞士と合わせ、新たな「ブレイドアンドソウル」の楽しみを是非1度体験してみてほしい。
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