「World of Warships」戦術がモノをいう7vs7の「チームバトル」が実装決定!次期アップデートに関するメディア向け説明会をレポート

ウォーゲーミングジャパンは、「World of Warships」にて近日行う次期アップデート0.5.3に関するメディア向け説明会を実施。現場にて、目玉となる「チームバトル」の特徴などを開発陣に尋ねることができた。

本説明会では、近日実装されることが明かされた新機能「チームバトル」をはじめ、新スキルの実装、バランス調整などが適用されるアップデート0.5.3の紹介が行われた。

今回説明を行ってくれたのは、「World of Warships」アジアプロデューサー・柳沼恒史氏と、プロダクトスペシャリスト・畑井翔氏の2名だ。

左から畑井翔氏、柳沼恒史

まず初めに、ユーザーからも多くの要望を受けていたという今回の目玉コンテンツ、「チームバトル」の紹介からスタート。本コンテンツは要約すると、「自由に作ったチームで、チームメンバーたちと一緒に、相手チームとの7vs7を行う」というもので、従来のランダム戦・ランク戦とは一味違う、e-Sports的な側面を持ったバトルを楽しめる。

チーム戦を行うには、最大10名まで参加可能なチームを作成、もしくはそれらに参加する必要がある。チーム参加条件は「アカウントレベル12」「Tier VI~VIIの艦艇を所持」の2点となるので、ゲームを始めたばかりの初心者なら、多少なりともプレイを積み重ねないといけない。

また、チームは検索などができず、メンバーの参加に関しても招待制がとられている。同様に、新たなメンバーをチームに参加させるには、既存メンバーによる投票を通さねばならない。規模でいえば、オンラインゲームによくある「クラン」の小規模なバージョンでいて、検索や自由参加が不可な点から、クローズドコミュニティとでも称するのが妥当か(※「クラン」は別に実装される予定)。

チームが出来上がったら、いよいよバトルへ。チーム戦は常時実施ではなく、既存のランク戦などと競合しないよう、20時~25時のピークタイム(※現時点での想定)で行われるので、マッチングの焦点も合わせやすそう。なお、オンラインゲームに縁がある人なら分かると思うが、「チームメンバー全員がアクティブな状況」が難しいこともあり、実際のバトルバランスなども含めて鑑みた結果、バトルへの参加可能人数は7人で設定したという。

実際、10人全員がアクティブになってしまった時は、「ほかのチームで出撃(チームには最大3つまで所属可能)」「フリー傭兵として全く別のチームとマッチング」「じゃんけん、もしくは話し合い」で解決したい。

バトルの制限は、艦艇制限が空母1・戦艦2、Tier制限がVI~VIIとなる。Tierに関しては門徒を広く持つ一方、より高いTierに挑戦してほしいという思いからの日本独自のリージョンであり、サーバーによっては異なるリージョンが適用されることもあるとか。ただし、実際に運用を開始した後のフィードバックやシーズンによっては、艦艇制限も変更していくという。そのほかのルールに関しては「制圧戦のみ」「小規模なマップの選定」が挙げられる。

チーム戦では新たな指標「レーティング」が取り入れられ、勝利を重ねることで5つあるリーグ「Fourth」「Third」「Second」「First」「Premier」への所属が変動する。基本的なゲームデザインとして、レーティングは勝ち続けない上昇しづらいということから、「取りあえずプレイしてたら、ThirdやSecondになってた」などと、団子状態な環境になることもなさそうだ。

なお、チーム同士のマッチングに関してはレーティングのみが関係し、2つのチームがマッチング状態であれば、そのほかの要因は関わらない。なので、時には「制限?知るか!のTier VII 駆逐艦×7隻 vs 無難そうなTier VI 巡洋艦だらけで7隻」など、チームの特色が大きく出ることもありそうだ。まあ、よほどの戦法を培っているわけでもなければ、空母・戦艦を外す選択肢は取り辛いだろうが。

ちなみに、普通にゲームをプレイしていたら「今日のアクティブは4人くらいが限界……」ということも起きうる。そういう時のために、本システムでは上述した「傭兵」が採用されている。チーム戦では最低4人集まればマッチング画面へと移行でき、残りの足りないメンバーに関しては、傭兵を募ることとなる。

傭兵は、チーム参加条件を満たしているプレイヤーがランダム戦と同様、ワンボタンで参加できるもので、気軽にチーム戦をプレイするときに活用できそう。対してチーム側も、どうしてもメンバーが足りない時、新たなメンバー探しなどで、うまく活用していきたい相互的な役割を担っている。

ただし、傭兵にも艦艇制限は適用されるので、「空母で傭兵をしたい!」という人のマッチングは、空母を入れていないチームのマッチングに限定される。そのため、選んだ艦艇によってマッチング時間はマチマチになってしまうようなので、そこは個々人で注意しておきたい。加えて、海外のプレイヤーともマッチングするようなので、自動翻訳機能付きの定型文チャットを事前に確認しておくのもいいだろう。

チームバトルに関してのQ&A

今回は事前にウォーゲーミングジャパンの社内で募ったというQ&Aも用意されていた。上記よりも細かい疑問については、下記の画像に目を通してほしい。

現場での質疑応答も交えていくつか捕捉すると、チーム戦ではレーティングに応じた特別な報酬が用意される。今のところ報酬の具体的な内容に関しては未定だというが、“上位チームになりたくなるようなもの”をしっかりと用意していくとのことだ。なお、バトル報酬に関しては通常のランダム戦と同様に獲得することができる。

チーム戦を7vs7にした理由については、“このくらいのバランス”がいいだろうと意見がまとまったらしい。いずれ実装するであろう大規模なクランとの差別化、テストプレイで5vs5を試したところマップが広すぎて戦闘が助長になった、反対に10vs10だと最初のメンバー集めから困難など、これに関してはさまざまな理由が挙げられていた。同社の「World of Tanks」と同様、7vs7というのはバランス上の最適解なのかも?

余談ではあるが、同社が北海道で行ったイベント内にて、大量の魚雷でお馴染み巡洋艦「北上 6隻 vs 北上 6隻」のイベントマッチを行い、内容も含めて中々に好感触だったことも一因にあるらしい。戦場に400本以上の魚雷が飛び交う面白マッチングの話を聞いてしまったので、レーティング度外視のネタチームというのも、それほど悪くはないかも。

2つ目以降のチームに所属するにはゲーム内マネーなどリソースが必要になるが、通常のランダム戦では滅多に起きえないマッチングを体験するには、チームの色々な活用法にかかっている。

そのほかのアップデート内容

アップデート0.5.3では上記のチームバトルに加え、「主砲・副砲が強くなる」「魚雷の速度上昇・射程減少」など新しい艦長スキルが用意されるほか、既存のスキルにも調整が加えられる。中でも大きなトピックは「対空周りのバランス調整」。これにより、現在の各空母の挙動が大幅に変化するのだとか。

調整内容に関してはシステム周りというよりも、各々の艦艇毎(主に艦載機)に手が入るらしく、開発側の方向性としては「弱くもせず、強くもせず、バランスを改善」という向きでまとめているとしていた。詳しくは、アップデート時に公開されるリリースノートで、膨大な変更点に目を通しておくのがいいだろう。

続いて、今回はサウンド面が大幅に強化されたとのことで、主砲の効果音が撮り直されていたり、新たな音楽が追加されたりと、耳での楽しみも見逃せない。そのほか、先に発表されていたドイツ・ロシアのツリーについては、本アップデートではなく以降のアップデートを目途に徐々に追加していくとし、チームバトル実装に伴う練習用のトレーニングも今年中を目途に実装していくと述べられた。

さらに、現在実施中のアニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」とのコラボイベントに関しては、コラボを引き続き行っていくための要素をアップデートに含んでいるという。加えて、今月のイベントが終了次第、以降のイベントも随時企画していき、同時にこれまで敷居が高かったとされる部分を調整することで、より幅広い層が楽しめるようなイベント作りを推進していくとしていた。

本格的な海戦が開戦

チームバトルの実装により、「World of Warships」では本格的に練り上げられた戦術同士がぶつかり合う、コミュニティ単位のバトルが繰り広げられるようになる。

チームはクローズドコミュニティの趣きが強いが、各々がフォーラムで参加者を募ったり、傭兵として活躍しながら自分に合ったチームを探したりと、システムだけで解決するのではない、プレイヤー単位での身の入ったコミュニケーションを通して、より親密なチームを目指せるのはいい部分だろう。なお、チームバトル実装時は同時に、より多くの経験値が手に入るイベントも予定しているとのことだ。

最後は柳沼氏より、「直近の目玉はチームバトルとなります。これを機に、『World of Warships』でもe-Sports展開を進められるようになることを目指して、さらにより多くのユーザーさんに遊んでもらえるよう、頑張っていきます。今年中に大会などが開けたら嬉しいです」と今後の意気込みが語られ、説明会は終了となった。

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