スクウェア・エニックスは、5月8日にPS4/PS3/PC向けにサービスを展開する「ファイナルファンタジーXIV」のラジオ「南條愛乃・エオルゼアより愛をこめて」の公開録音を東京・日本教育会館一ツ橋ホールで行った。
「南條愛乃・エオルゼアより愛をこめて」は、「ファイナルファンタジーXIV」をこよなく愛する声優・南條愛乃さんがパーソナリティを務めるWebラジオ番組。公開録音は「オフ会」と題し、会場のファンから事前に募ったアンケートなどもあわせてコーナーを進めていく。第2回となる今回は、約800人収容できるホールをファンが埋め尽くした。
「公開録音に臨むにあたり、何を食べましたか?」という質問でスタートした公開録音。南條さんは「銀鱈の西京焼き」と答えつつ、自身がボイスを担当する「クルル・マイア・バルデシオン」の衣装で登場すると、会場内のファンが割れんばかりの大歓声を上げる。
前回の公開録音で披露された白魔道士の装束と同様、生地の色などにもとことんこだわってリクエストをしたという南條さん。ステージ上にはクルルにちなみに、燭台や本、古めかしい樽など「マトーヤの洞窟」を思わせる装飾も飾られていた。
胸に突き刺さる内容から偶然の連作まで!おもしろ話&文庫コーナー
まずは「あなたの最近のエオルゼアでのおもしろ話」コーナーへ。会場内で事前に募ったアンケートには、フリーカンパニー(FC)のメンバーが寝落ちして庭をぐるぐる回っていた、誤ってシャウトで「おやすみ」と言ってしまったが周りから「おやすみ」と返ってきたという微笑ましい話のほか、買い戻しに上限があるのを知らずに「あとで必要なものを買い戻そう」とリテイナーへ預けていた装備の大半を売り払ったという、目も当てられない体験などが語られる。
そして、公開録音の前日に「ファイナルファンタジーXIV」を始めたが、先輩に何から何まで用意してもらったのでお礼をどうしたらいいかという質問も。南條さんは「こんなに楽しく遊んでいるよ!」と伝えることが一番だといい、スクリーンショットはどうかと提案。ファンから「ギル!」という答えが飛び出すと、会場内は大きな笑いに包まれた。
もし「ファイナルファンタジーXIV」のライトノベルがあったら、その書き出しはどんなものかを考える「みんなで作ろう!エオルゼア文庫」コーナーには「僕が彼女に初めてついた嘘は“うん、そのミラプリ似合ってる”」「コンテンツファインダー(CF)で一緒になった学者から、僕が披露した挑発ネタマクロの説明を求められた」など、ユーザーの胸に刺さる作品が集まる。
なかでも「竜騎士の返事だけ谷底から聞こえた」「遺品を整理していて、夫が竜騎士だということを初めて知った」「今年のお正月、FCハウスの前で撮った写真にはまだ私と彼、2人が一緒に写っていたのに」という、まるで竜騎士の夫をもつ女性を主人公とした連作のようになった3作品それぞれに愛乃文学賞が贈られた。
シークレットゲストに祖堅正慶氏が登場!ファンと一緒にジングルを制作
続いて、ゲストに「ファイナルファンタジーXIV」のサウンドディレクター・祖堅正慶氏が登場。祖堅氏は本来シークレットゲストのはずだったがTwitterで自ら告知しており、開演前にはサインを求める来場者で長蛇の列が出来上がるほど。そんな祖堅氏は、以前に「暗め」というオーダーで作った即興ジングルがどうにも納得がいかないという。そこで、改めてジングルを作るというリベンジ企画がスタートする。
会場内に持ち込まれたのは、普段のサウンド制作環境と変わらない機材。本来流してはいけないはずのボツ曲が特別に披露されたほか、南條さんから「オーケストリオンの曲にアレンジを入れてほしい」という要望も上がった。
新たに作るジングルは、明るく「パーッ!」としたイメージが良いという祖堅氏。さらにファンの歓声も入れたいという南條さんの意見も汲み取り、日本語のもつイントネーションをベースに作り上げていく。どうしてもジングルのリズムを歌おうとしてしまう南條さんに祖堅氏が押され気味になる場面もありつつ、作業に没頭する。
その間、南條さんは今回着ているクルルの衣装について説明。頭の猫耳付きフード、腕のシャーレアンゴーグル、腰のリボン、背中のステッチ、ブーツなどの再現率の高さをアピールしていく。また、白魔道士の衣装で何かしたいという希望を語る南條さん。ファンからは写真集やポストカードが欲しいという声が上がり、南條さんもさらにもう一着、ララフェルの初期装備なども用意してみたいと夢が膨らんでいく。
そんな中、ついにジングルのモックアップが出来上がり、仕上げに南條さんの「南條愛乃・エオルゼアより」という掛け声とファンの「愛をこめて!」という大歓声と拍手を収録。南條さんはこれまでのジングルもしっかり使うそうなので、どちらもラジオで聞ける日をお楽しみに。
コーナー中には祖堅氏からこぼれ話として、まだ発表になっていない3.3のバトルコンテンツの曲が全く出来ていないこと、「ディープダンジョン」のBGMはプロデューサー兼ディレクター・吉田直樹氏に「すごく雰囲気にあってバッチリだけど、眠い!」と言われたことなども明かされた。
ヘビーな内容にもしっかり答える「こたえて!!そけん~!」
会場内から寄せられたファンの相談に祖堅氏が答える「こたえて!!そけん~!」コーナーでは、まず「夫婦喧嘩中なので、奥さんに謝る推しの一手」に対し、普段やらないことをやるという「DPSの高い行動」をアドバイス。「就活中で、母と喧嘩してしまう」には、当日が母の日だったこともあり食事を勧めつつ、就活中というファンに「新人には高いスキルなどを求めていない。一緒に仕事がしたいと思えるかどうかを見ている」と、サウンドチームの面接官もする自身の立場からも語る。「リアル上司と上手くいかない」という悩みには、かしこまったものではなく軽い食事に行くと意外な一面が見えて親近感がわくこともあるので、観察してみてはと提案した。
ピンチの連続を乗り越えた「極タイタン討滅戦」
最後のコーナーは、南條さんと祖堅氏、会場に集った光の戦士で挑む「極タイタン討滅戦」。その中には、南條さんのファンが集まって設立したというFCのマスターも選出されていた。LVは50、装備は詩学で統一されており、南條さんと祖堅さんはメインジョブの白魔道士、他のジョブは南條さんがあみだくじで決めた結果、戦士・暗黒騎士・竜騎士・機工士・黒魔道士・召喚士というパーティ構成となる。
序盤こそランドスライドや大地の重みをギリギリでかわすという状況が続き、ヒヤリとさせられたが心核破壊までは順調に進んでいくパーティ。しかし普段とは違う環境もあってか1人、また1人と倒されていってしまう。DPS陣の飛ばす蘇生やフィジクで踏ん張ったシーンもあったものの、ヒーラー2人がジェイル破壊後にランドスライドを避けられず落下してしまうハプニングもあり、3度のリトライを余儀なくされてしまう。しかし途中で発生した機材トラブルも乗り越え、4度目の挑戦でついにタイタンを撃破。祖堅氏は選ばれたパーティメンバーと固い握手を交わして健闘を称え、公開録音は終始和やかな雰囲気で終了した。
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