DMM GAMES、Aniplex Mobile、ディンゴの三社がiOS/Android/PC向けにリリース予定の「ラグナストライクエンジェルズ」。同作のプレイインプレッションを、開発者へのインタビューとともにお届けする。
「ラグナストライクエンジェルズ」は、スマートフォンおよびPC向けにリリースされる、38mに巨大化した美少女が戦う3Dリアルタイムバトルゲーム。プレイヤーは、6人の巨大化ヒロインたちが所属する「ラグナストライカーズ」の特務官となり、ヒロインたちと戦闘型アンドロイド「エクティス」を率いて、謎の敵「フィアレム」と戦う。
ゲームを始めてまず最初に目を引くのは、やはりキャラクター原案の深崎暮人氏のイラストの魅力を活かした3Dモデルだ。チュートリアル時の会話では、人間大のキャラクターと巨大化したキャラクターが同時に画面上に表示される。
画面を見ても分かる通り、スマートフォン向けのタイトルで画面いっぱいに表示できるだけの高精細な3Dモデルをお目にかかることは現状ではほぼなく、キャラクター自身のモーションも多彩に用意されている。深崎氏のイラストが持つテイストを損なわずに表現されている3Dモデルに対する感動は、ぜひ実際のプレイで味わってもらいたい。
本作に登場する6人の巨大化ヒロインとコミュニケーションを楽しめる「ヒロインルーム」と呼ばれる要素も用意されている。ここでは、トップ画面と同様にキャラクターをタップすることで会話を楽しむことができるほか、「イチャガチャ」という絆ポイントを上げるための仕組みも実装されている。ストーリーで6人のヒロインを知りつつ、ヒロインルームでより深い関係になるという楽しみ方ができそうだ。
実際のバトルは“エクティス”と呼ばれるカードを用いて行われる。カードにはそれぞれにレアリティと属性が設定されており、13枚を組み合わせてひとつのデッキとして構築する。また、リーダーに設定したカードのみバトル開始時に自動で発動するリーダースキル、バトル中、任意に発動させるスキルが存在しており、そのあたりが編成時のポイントのひとつとなるだろう。
加えて、同じ属性かつ同じレアリティのカードを何枚デッキに組み込むのかが、実は本作のバトルシステムの肝になってくる。そのあたりも含めて、実際のバトルの流れも紹介していこう。
バトル中は画面下に6枚のカードが常に待機されている。この中から1枚をフリックするだけの簡単操作で、敵に3回の攻撃を繰り出すことができる。与えるダメージはカード下の表示がベースになるが、カードの持つ属性と敵の属性との相性でも上下するので、基本的には相性の良いカードをフリックして攻撃していきたいところ。また、スキルは1枚のカードをタップ後、フリックすることで発動できる。
そして本作のバトルにおける最大の特徴は、5枚集めると豪華な演出とともに全体に攻撃できる「ラグナストライク」など、同属性・同レアリティのカードを複数枚タップし、まとめてフリックすることで発動させるコマンドの数々。攻撃の他にも、同属性・同レアリティの組み合わせ2枚、いわゆる1ペアでHPを徐々に回復させたりと、ポーカーをイメージさせるようなカードの仕組みとなっている。もちろんレアリティの高いカードのほうが効果は大きいため、できるだけ高いレアリティで同属性のカードを揃えたいところだ。
ちなみにバトルはリアルタイムで進行するため、悩んで攻撃しないと敵から一方的に攻撃され続けることになる。カードは常に13枚の中からランダムで補充されるため、必要のないカードはどんどん攻撃に回して、より強力な攻撃を狙っていくなど、敵が強くなればなるほど戦略性の広がるシステムになっていると感じた。
すでに初期リリースに必要な開発は終了し、現在は運営の準備に取り掛かっているという本作。まもなくリリースを迎えるタイミングで、Aniplex Mobile「ラグナストライクエンジェルズ」総合プロデューサーの杉浦淳氏、ディンゴ 代表取締役/原作・開発プロデューサーの庄司竜也氏に、わずかではあるが話を聞くことができたので紹介しよう。
――まず三社でお取り組みすることになった経緯についてお聞かせください。
杉浦氏:元々はアニプレックス側で可愛い女の子をモチーフにしたゲームを作りたいという話がありまして、ディンゴさんはそういったゲームが得意だったということもあり、庄司さんにいろいろと相談しながら進めてきました。なるべく多くの人に遊んでいただきたいので、集客力のあるパートナーを探していく中でDMM GAMESさんはプラットフォームとして美少女が得意なプラットフォーマーさんなので、ご一緒させていただくことになりました。
――お話されていた時点から、現在のゲームに近い内容で考えられていたのでしょうか?
庄司氏:いろいろと紆余曲折はありましたね(笑)。
杉浦氏:ただ、巨大化した女の子を扱おうというのは当初からブレていないですね。
――同一画面上で巨大な女の子と普通のサイズの女の子が並ぶというのはバランスが難しいのではないかと思うのですが、あれだけの高精細な3Dモデルを制作されることは初期の時点からイメージとして持たれていたのでしょうか?
庄司氏:最初はそこまでではなかったですね。PCでもリリースするということで綺麗に作りましょうという話ではありましたが、今ほどではなく、作っていくうちに突き詰めていった感じですね。深崎さんのイラストがすごく綺麗で可愛いので、なるべく近いものを再現したいという飽くなき欲求が出てくるという、ゲーム作りにありがちなかたちになっています(笑)。
――イラストレーターの深崎さんをキャラクター原案に起用されているのは、どういった経緯だったのでしょうか?
杉浦氏:キャラクター原案をどなたにお願いしようと探していく中で、深崎さんのイラストが脊髄反射的に可愛いということでお願いしたいと思いました。
庄司氏:僕も最初から深崎さんにお願いしたく、ダメ元でお声がけしてみたところご快諾いただけましてありがたかったです。
――深崎さんのデザインを3Dで表現する上で気をつけたポイントがあればお聞かせください。
庄司氏:実は深崎さんのイラストと全くの瓜二つというわけではなく、深崎さんのイラストにある良さを3Dになった時にどう見せるかの解釈を加えています。近しいですが並べてみると実は違う点もありますし、顔のバランスも少し変わっているのですが、深崎さんの描くキャラクターを実際に動かしてみたらこう見えるんじゃないかという感覚です。
――巨大化する女の子は6人と絞ってはいますが、1キャラクターずつの見せ方などにもかなり気を使われたのではないでしょうか?
庄司氏:(プレイヤーにとっての)彼女という存在にどうやったら近づけるかというところで作り込まなきゃいけないと思っていましたので、意識はしていますね。
――ポーカーをイメージさせるゲームシステムはシンプルではありつつも、ゲームを進めていくことで選択の幅が広がるなと思いましたが、採用された経緯などありましたらお聞かせください。
庄司氏:元々、カードを使ったものにしたいという狙いはありました。その中で、遊びとして気持ちよくカードを切ることができるなどの条件を考えていった時に、トランプ遊びの要素を取り入れようと思い、今のかたちに近づいていった感じですね。
――属性、レアリティといったペアの縛り方や13枚というデッキ枚数などのバランスは調整されたのではないでしょうか?
庄司氏:枚数に関してはランダムにカードがドローされてきますが、それ以上減らしても増やしてもランダム性が損なわれていくので、プレイヤーの方が扱えるギリギリの枚数にしています。また、強いカードを揃えて遊ぶというのは決まっていたので、その要素を邪魔しないように落とし込んでいます。本当はもっといろいろな技があったのですが、ありすぎて邪魔になってしまったので入れなかったものもあります。
――発表時にはAnime Japanへの出展やショートアニメの展開などもされていましたが、リリース後に計画されているようなプロモーションなどはありますでしょうか?
杉浦氏:ゲームの開発に注力しているので現状では白紙ですが、ファンの方に楽しんでいただくための場はたくさん作っていきたいと思っています。ニコ生やラジオを展開したり、リアルなイベントをどこかのタイミングで実施したりすることは検討したいです。
――まずはゲームを通してキャラクターに愛着を持ってもらうというところでしょうか?
杉浦氏:我々としてはアニメーションも見てはいただきたいのですが、ゲームの中に我々が表現したいこと、ディンゴさんが表現したいことを作り込んでいるので、まずはそこを見ていただけるのが一番嬉しいです。
――ちなみに、サービス後はメインストーリーのほかにどのようなゲーム内イベントを予定しているのでしょうか?
杉浦氏:基本的にはエクティスのカードとバトルスーツ、武器という3つを集めていくことになりますので、期間限定で入手できるようなイベントは常時実施していきたいと思います。特にバトルスーツに関しては、季節ごとの衣装も出していきたいと思います。
――プレイヤー間でランキングを競うようなものも予定されているのでしょうか?
杉浦氏:予定はしていますね。
庄司氏:「俺の嫁が一番強い!」みたいな感じでどのキャラクターが上に行くかみたいなものも見てみたいなと思いますね(笑)。
※画面は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合がございますのでご了承ください。Published by(C)DMM GAMES (C)2016 DINGO Inc.・Aniplex Mobile/DMM GAMES/38M GIRLS 製作委員会