KONAMIから配信されている、iOS/Android向けアプリ「ウイニングイレブン クラブマネージャー」。データ好きにはたまらない、シミュレーションゲームとしての本作の魅力を紹介しよう。
「ウイニングイレブン クラブマネージャー」は、リアルな3Dグラフィックで展開される試合で、刻々と変化する戦況データを読み取りつつ、戦術・指揮を楽しめるクラブマネジメントゲームだ。
単に試合が楽しめるだけでなく、選手を獲得・育成したり、クラブ施設を拡充・発展させたりと、“自分の庭”とも言うべきクラブチームを大きくしていく経営シミュレーションの側面が大きい作品だ。
またKONAMIのサッカーゲームらしく、欧州・南米に実在するクラブや選手5,000人以上が実名で登場する。誰もが知るスター選手から、通な海外サッカーファンにおなじみの選手まで、多彩な選手を自分の手元で活躍させることができる。
本稿では、本作のサッカークラブ経営SLGとしての魅力や、世界を股にかけたプレイング、そして理想のチームを仕立て上げる様子を紹介していこう。
世界最強クラブへの道
まずは大まかなゲームの流れを説明しよう。プレイヤーはさまざまな方法でチームを強化し、試合をこなしていく。目指すは世界最強のクラブだ。
戦力を強化するには、やはり優秀な選手を獲得するのが手っ取り早い。スカウト、ユース、マーケットといった多彩なメニューから、今現在チームに必要な選手を獲得していこう。
選手を獲得するためにはGP(ゲーム内の通貨)が必要だ。試合に勝つのはもちろんのこと、スタジアムを増築して観客数を増やしたりしながら、収入を増加させていこう。並行して、クラブハウスやトレーニング施設などのレベルを上げ、ホームタウンを大きくしていくと、さまざまな恩恵に預かることができる。
こうしてクラブの規模を拡大させながら、リーグ戦やカップ戦といったさまざまな大会を戦ってたくましいチームを仕立て上げていくのだ。では、具体的なゲームシーンの紹介に移ろう。
多彩な選手獲得方法
兎にも角にもまずは選手の獲得である。リアルなサッカークラブと同様、本作でも選手の獲得についてはさまざまなルートが用意されている。
まずはPES Coinという課金通貨(先述のGPとは異なるので注意)を使って行う「スカウト」。常設されているスカウトからは★4~★7の選手が登場するので、ポジションを問わず即戦力がほしい序盤にぴったりの方法だ。
チーム作りを進めると、手薄なポジションがどうしても出てくる。そんなときは「マーケット」で選手を競り落とそう。マーケットに参加するにはPES Coinが必要で、かつ選手を落札するにはGPを支払わなくてはならないが、狙ったポジションの選手を的確に補強できる。
もう一つ、選手を獲得する方法が「ユース」だ。自クラブの未来を担う若い世代の選手をトップチームに昇格させる=獲得することができる。ユースにいる選手は1日1回トレーニングを行えるのだが、手元において育てたい、試合に出したい選手がいたら積極的に昇格させよう。
「ユーススカウト」を行うと、24時間ごとに選手リストが更新され、新たな選手が追加される。ダイヤの原石、あるいは現ACミランの正GKであるジャンルイジ・ドンナルンマ選手のように、トップチームで通用する選手を見つけたら逃さず加入させよう。
一流の選手を育てるのもプレイヤーの仕事
選手の獲得がチームの“ガワ”を整える作業だとしたら、育成はその中身を密にする仕事だ。選手は試合に出場するだけでも成長するが、ここでは「選手育成」「選手特性」メニューでできることを紹介する。
「選手育成」では、自クラブにいる選手の育成タイプを「フィジカル」「スピード」「テクニック」「バランス」の4つから指定できる。この育成タイプによって能力が変動するので、選手のスタイルや任せたいポジションによって変えていこう。長所を伸ばすか、短所をなくすかはプレイヤー次第だ。
また、試合を重ねたりアチーブメントを達成したりすると手に入る「トレーニングポイント」を使って、スペシャルトレーニングを施すことも可能。一気に能力を伸ばしたり、スキルを修得させたりすることができる。
「選手特性」メニューでは、特定の条件で発生する特別な能力“選手特性”を選手に付与したり、特性のレベルを上げたりすることができる。選手特性を所持できるのは、レアリティが★5以上の選手だけだ。
選手はずっと成長し続けるわけではない。本物のサッカー選手同様、年齢を重ねると少しずつ能力が落ちていく。健全なクラブ運営と安定した勝利のためには、そうしたベテラン選手の衰えを見越して、次代を担う若手をしっかり育てる必要がある。ここはプレイヤーの腕の見せどころだ。
街づくりSLG要素も楽しめる!?
これまで説明してきたクラブ運営をより円滑に進めるためには、「マイタウン」の発展が不可欠だ。マイタウンには「トレーニング施設」「ユース施設」「スタジアム」など複数の施設があり、一部を除いてレベルが設定されている。
施設のレベルを上げていけば、モチベーションや体力を回復するアイテムが手に入りやすくなったり、より能力の高いユース選手がリストアップされたりと、良いことづくめだ。レベルアップにはGPが必要なので、計画的に上げていこう。
サッカーゲームならではのオペレーションも
細かいポイントではあるが、本作にはサッカーゲームならではの要素「契約」が存在する。一般的なゲームでは、手に入れたキャラクターはその段階で使うことができるが、本作ではスカウトした選手は「スカウティングリスト」に入るだけで、そのままではチームに加入されないのだ。
選手をチームに加えるには、その選手と契約を結ぶ必要がある。年俸を変えることはできないが、プレイヤーは選手との契約年数を単年~5年まで選ぶことが可能だ。自分が持っているGPや年間支出と相談しながら決めよう。
この契約年数も本作ならではのもの。大抵のゲームでは、一度手に入れたキャラクターはずっと使用できるが、このゲームでは契約年数が経過=契約満了になったら、GPを払って新しい契約を結び直す必要がある。もちろんその段階で手放すことも可能だ。誰を残し、誰を放出するのか、チームを見つめてきたプレイヤーならその決断はたやすいはずだ。
ここまでが、自分のクラブを世界最強へと導くための要素だ。どこから着手するか、どの方向にチームを導くのか、切り口も進む道も数多く用意されているのが伝わっただろうか。
例えば、ユースを重視して若手主体のチームを仕立てあげ、若さと勢いで突き進むもよし。都市開発事業のごとくマイタウンを発展させまくり、チームに充実した環境を与えるもよし。自分なりの力の入れ方でクラブを大きくすることができるのが、本作の魅力だ。自分の中でコンセプトをもってプレイすれば、より楽しくなる。
そんな“我が子”のようなチームを活躍させる「試合」の映像を紹介する前に、「協会」について触れておこう。
サッカーで結ばれる世界
協会とは、他のプレイヤーのクラブと形成する共同体、オンラインゲーム的には「ギルド」と呼ばれるものだ。これまで説明してきたクラブ経営は一人で行うものだが、協会に加入すれば、最大30人の仲間とともに本作を楽しむことができる。
協会には公用語やプレイ頻度、入会資格が設定されている。既存の協会に入る場合は、自分に会った協会を探そう。
おもしろいのは公用語。本稿を読んでいる方々であれば基本的に日本語を選択するものと思うが、外国語に達者な人は英語の協会などに入り、海の向こうのプレイヤーとコミュニケーションを取るのも一興だ。世界共通のサーバー、かつ世界共通の“言語”であるサッカーを扱う本作ならではの楽しみである。
協会には「協会レベル」という項目が設定されている。協会メンバーがシーズンマッチやカップ戦などの最終成績に応じて獲得できる「協会メダル」の数によってアップしていくもので、この協会レベルによって、シーズン終了時に獲得できるマネージャーズスコアにボーナスが追加される。
※マネージャーズスコア:定期的に開催されるユーザー同士の大会イベント「マネージャーズカップ」の本戦出場権を得るために必要なポイント
協会イベントに参加しよう!
その他にも、協会を軸にしたイベントも定期的に開催される。直近では年が明けた2017年1月6日から、協会イベント「Continental Championship 2017」が開催予定。これは、協会メンバーと協力し、選手を出しあって結成したチームで参加するカップイベントだ。
大会では合計16の協会チームが、4チームで構成された4つのグループリーグで激突。各グループ上位2チームが、決勝トーナメントに進み優勝を目指す方式となっている。
優勝したチームの協会は、全員が豪華報酬を獲得できるので、ぜひ協会を組織、または参加して、大会に挑戦してみよう。他のクラブと協力して進めるイベントに、熱くなることうけあいだ。
リアルと遜色ない試合シーンを動画で紹介!
最後に紹介するのは、手塩にかけて育てたチームの晴れの舞台、すなわち試合シーンだ。これまでは「経営SLG」的な要素を紹介してきたが、本作の試合シーンには「サッカーSLG」の醍醐味が凝縮されている。
というのも、フォーメーションの選択や選手の配置はもちろん、ポゼッションorカウンター、ビルドアップの方法、攻撃エリア、守備やプレッシングの仕方、さらには選手間の距離や攻撃人数、追い込みエリア、コンパクトネスなどなど、とにかく多彩な項目をもってチームを指揮できるのだ。おそらく、サッカーをする上で選択できるものはすべて揃っているのではないだろうか。
これは1試合を通じて見た方がわかりやすいだろう。試合の動画を用意したので、ぜひ確認してみてほしい。「ウイイレエンジン」を使用した試合シーンはまるで本物のサッカー中継を見ているかのよう。シリーズおなじみのジョン・カビラ氏と北澤豪氏が座る放送席にも注目だ。
リアルなサッカーは多くて週に2試合だが、本作では1日に何試合もこうした濃密な試合を堪能できる。なおかつ、前述したとおり本作は世界共通のサーバー。つまり、世界中のビッグクラブ――それこそ広州恒大のようなビッグネームをかき集めたクラブまで!――を日々相手にすることができるのだ。
言わば毎日が世界一決定戦。サッカーファンはもちろん、シミュレーションゲームファンも、このスペクタクルな体験を「ウイニングイレブン クラブマネージャー」で味わってみてはいかがだろう。