ゲームオンがサービスを予定しているPC向け新作MMORPG「ELYON」。今回、9月24日より開催予定のプレオープンテストに先駆け、本作をプレイする機会を得た。ここではそのインプレッションをお届けしていこう。
「ELYON」は、2016年11月に「Project W」として発表されたタイトルで、実に5年という月日を経ていよいよ日本でも始動。9月24日からは事前抽選制のプレオープンテストが実施される。
本作を手掛けるのは、MMORPG「TERA」などの開発実績を持つKRAFTON。同社が強みとするノンターゲティング方式のバトルが楽しめる最新MMORPGが「ELYON」だ。
今回、そんな「ELYON」のプレオープンテストと同等のバージョンを先行してプレイ。そこで分かった本作の魅力をお伝えしていこう。なお、お約束ではあるが、ここでお伝えする内容はあくまで先行テスト取材時点のものであり、今後のプレオープンテストや正式サービス時には仕様が変更になる可能性がある点には留意してほしい。
こだわり派からサクサク派まで納得のキャラクターメイク
ゲームを開始するとまず、ゲームグラフィックのスタイルを選択することになる。筆者もこれまで様々なMMORPGをプレイしてきたが、一番最初にグラフィックのセッティングをした記憶は無く少々驚いた。とはいえ、よくよく考えるとキャラクタークリエイトを終えてからしばらくゲームをプレイして、グラフィック設定やライティングの違いで違和感を覚えてキャラクターを作り直すという経験は“MMORPGあるある”だと思うので、これは実に合理的な順序ではなかろうか。
続いてはキャラクターの陣営を選ぶことになる。本作には「ヴァルピン」と「オンタリー」という2つの陣営が存在し、究極のマナが眠る巨大ポータル「エリオン」を巡って争い合っているというバックボーンが存在する。もちろんこれはゲームプレイにも密接に関係しており、ゲーム開始時のフィールドが違うことはもちろん、別陣営のプレイヤーと突発的な戦闘が発生する場合もあるのだ。
また、もう一つ注意しておきたいのが、ここで選んだ陣営はプレイヤーのアカウント内の全てのキャラクターに適用されるということ。陣営を変えて別キャラクターを作成することは出来ないので、友人などと遊ぶ際は事前にどちらの陣営にするか決めておくといいだろう。
ここまで終えるといよいよプレイヤーの分身となるキャラクターを作成していく。今回のプレオープンテストで使用できたのは「スレイヤー」「ウォーロード」「エレメンタリスト」「ミスティック」「アサシン」「ガンナー」の6クラス。本作は厳密なロール性のMMORPGではないが、スレイヤーであれば近接、ガンナーであれば遠隔などクラス毎にバトルスタイルが異なるので、自分がどのような戦い方をしたいかイメージして選ぼう。
※「スレイヤーのみ、プレオープンテスト時には使用不可のクラスととなっているが、取材環境下では確認できた。
本作では、クラスとキャラクターの容姿は紐づいておらず自由なキャラメイクが楽しめる。使用できる種族は、「ヒューマン」「エルフ」「亜人」「オーク」の4種で、亜人を除く3種族では男性と女性どちらも選択できた。
キャラメイクは、一見すると髪や顔、目といったパーツを選んで組み上げていく方式なのだが、実はUIに表示されていないだけで、キャラクターモデルをクリックすると細かなパーツの形をスライダー形式で自由に変更することができた。
キャラメイクが細かくできるゲームであればあるほど、UI上に表示される項目やスライダーは数を増していく。こだわり派のプレイヤーにとっては嬉しい限りではあると思うのだが、筆者のように早く冒険を始めたくてウズウズしているようなプレイヤーにとっては、やはり「うっ……」となってしまうのもまた事実。やはり何というかUIに表示されていると触らなければいけない気持ちになってしまうものだ。こだわれる要素もしっかりとありつつ、サクッとキャラメイクを済ますこともできる、非常に良い塩梅の作りになっている。
大空を翔るウィングスーツは爽快感抜群! 基本的な操作方法を紹介
キャラメイクが完成すると、いよいよ「ELYON」の世界へ降り立つことになる。物語は襲撃を受けた方舟からスタート。プレイヤーはこの舟の生き残りとして敵対者と戦いながら脱出を目指す。
この箱舟を脱出するまではいわゆるチュートリアルを兼ねたプロローグとなっており、操作方法やゲームシステムを学ぶことができる。キャラクターの操作は、キーボードのW/A/S/Dで移動、スペースキーでジャンプ、マウスで視点移動など、普段から3D MMORPGを遊んでいる人には馴染み深い操作方法が採用されている。
本作はノンターゲティングのバトル方式となっておりアクション性が非常に高いのが特徴だ。攻撃は左クリックで通常攻撃、右クリックで強攻撃、スキルは、数字キーおよびQ/E/Rキーにセットして使用することができる。
また、移動やバトル時に大事なダッシュと緊急回避も存在するが、こちらは画面下中央の気力ゲージを消費して行う。ダッシュはゲージが徐々に減っていき、緊急回避はゲージの最大値の半分を消費して出すことができた。特に緊急回避はひんぱんに利用する割に気力ゲージの消費が激しいので、いざという時に出せないということが無いようにしっかり確認しておく必要がありそうだ。
その他の特徴的なアクションとしてはCtrlキー+スペースキーで、その場で大きく飛び上がりウィングスーツで滑空することが可能だ。
クエストを達成して報告をしに行く際や、次の狩場への移動の際などに使用すると非常に便利。飛行ではなくあくまで滑空なので移動距離に制限はあるが、滑空中に二段ジャンプをすることで飛距離を伸ばしたりと自由度は高い。何より大空を自由に飛び回ることができるのが気持ち良く、ついついウィングスーツで空の散歩を楽しんでしまう魅力があった。
フィールドはフル3Dで、今回プレイした範囲ではダンジョンへの挑戦などは除き、エリアの区切りなどは無く全てシームレスで繋がっていた。グラフィックのクオリティは高く、特に草花や小物など細かな描写が繊細に描かれている。
クエストを進行していくとダンジョンに挑戦することもできた。ダンジョンはインスタンスのエリアになっており、ダンジョン画面から直接移動することが可能だ。ダンジョン内の敵はフィールドの敵よりも強く、油断をしているとあっという間にやられてしまうことも。レベルが低い内は基本的に一人でプレイするソロダンジョンで、レベル40になると複数人で入場できるパーティーダンジョンになる模様。ダンジョンをクリアすると報酬箱からレアリティの高い装備や武器が獲得できた。
ゴリゴリのアクション要素が最大の魅力! スキル同士の組み合わせを考える楽しさも
「ELYON」の最も大きな特徴はスピーディーなバトルだ。ゲームスピードは気持ち速めで瞬時に判断を求められることも多々あり、ゴリゴリのアクションゲームが楽しめる。その分、操作は忙しく難易度の高さも感じたが、強敵の攻撃を上手く潜り抜けながら攻撃を叩き込んでいく爽快感は格別だ。
また、スキルには相手を行動不能にする効果を持つものも多く、それらを組み合わせて自分だけのコンボを考える楽しさもあった。逆に言えば、本作のアクションはなかなか歯ごたえがあるので、スキルの効果をしっかり把握して戦わないとすぐにやられてしまうだろう。
さらに、スキルはスキルポイントを使用することで「スキル特性」を活性化させることが可能だ。これはスキルに新たな特殊効果を付与できるもので、例えばクリティカルが確定で発生するようになったり、攻撃に毒属性が付与されるようになったりと、その幅は広い。
強力なスキル特性ほど必要となるポイントは多くなるので、少ないスキルに効果を集中させるのか、それともまんべんなく強化していくのかでプレイヤー毎の色が出そうだ。
装備だけじゃない! 「ELYON」の奥深い強化システムを紹介
最後にキャラクターのカスタマイズ要素について紹介しておこう。装備箇所は、ヘルム、トップ、ボトムス、グローブ、シューズ、メインウェポン、サブウェポンの計7種。武器を含め、装備を変更するとキャラクターのグラフィックも変更される。また、特定の見た目だけを抽出する機能も存在するようだ。
またキャラクターの能力を高める「ルーンストーン」というアイテムが存在しており、こちらはかなり癖のあるシステムになっている。
まず、ルーンストーン自体に攻撃力上昇などの能力が付与されており、これを武器や防具の空いているスロットに装着することで能力が活性化される。ルーンストーンには赤、橙、黄、緑、青、紫、そしてどの色にもはめられる白という7色が存在しており、装着するスロットも白以外、同じ色でなければならない。つまり「強力なルーンストーンを入手したが自分の装備スロットの色と合わない」、というようなことが発生する可能性もあるのだ。
さらに同じ色のルーンストーンを複数装備することで、追加で様々な能力を得ることができる。同じ色のルーンストーン数が多ければ多いほど強力な能力を活性化できるが、それだけ装備のスロット色に制限ができてしまうということでもある。将来的にどこで妥協するかというのは頭を悩ませる部分になりそうだ。
これらの要素が絡み合い、「ELYON」の装備システムはやり込んでいけばいくほどに深みが増していく。もちろんメインストーリーを進めながらレベリングをしている段階ではそこまで気にせず、手に入ったものを装備していくだけで大丈夫だが、最終的に自分好みの装備を作ろうとするといくらでもこだわることができそうだ。
ノンタゲのアクションMMORPGを待ち望んでいた人にオススメ!
今回は限られた時間の中でのプレイとなったため、かなり駆け足気味でゲームを進めていったが、序盤を遊んだ段階でもアクションゲームとしての面白さが際立っているように感じた。また、MMORPGの面白さの一つでもあるキャラクター育成部分でも深みのあるシステムが垣間見え、今から心配な気持ちになってしまうほど。やり込みがいのあるアクションMMORPGを待ち望んでいた人にはぜひおすすめしたいタイトルだ。
今回のプレイで触れることはできなかったが、PvP要素は特に気になるところ。本作には、少人数PvPが楽しめる「名誉の殿堂」というコンテンツが用意されている他、敵対陣営とのPK要素も存在するようだ。PKされた相手に復讐する「暗殺リスト」なる、物騒なシステムもあるようなのでPvPコンテンツにはかなり力が入っていそうだ。
もちろん、自分だけの生活空間を作る「マイハウス」や「釣り」といった生活要素も充実しているので、PvPを遊ばないというプレイヤーも安心して欲しい。
何はともあれ、まずは9月24日より開始するプレオープンテストに応募して本作に触れてみて欲しい。以下のメディア専用枠から応募すると別枠として抽選が行われるので当選確率がアップする。参加者募集は9月21日までなので忘れずにチェックしておこう。
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