NCSOFTが、2021年11月4日に世界同時リリースしたMMORPG「リネージュW」のプレイレポートをお届けする。
「リネージュW」は、PC版オンラインゲーム「リネージュ」の正統性を継承しつつ、「ワールドワイド」というコンセプトを元に開発された作品である。リリースまでに東京ゲームショウや、オンライン発表会で情報が発信されていたものの、どのようなゲーム内容なのかわからなかったという人も多いかもしれない本作。そこで今回、ゲーム序盤の模様をレポートする。
個性豊かな4つのクラスからキャラクターを選択
ゲームをスタートすると、最初に選ぶのはキャラクターのクラスと名前だ。本作では、「君主」、「騎士」、「魔術師」、「エルフ」という4種類から選択が可能である。
「君主」は血盟を創設できる唯一のクラスで、自身の戦闘以外にもスキルで血盟員の強化ができるのが特徴だ。「騎士」は、様々な武器を使いこなす戦闘のプロである。頑丈な鎧に身を包み、戦場の最前線で戦っていくスタイルとなっている。「魔術師」は、魔法を使った遠隔アタッカーの役割を担っており、回復やバフ、範囲攻撃魔法などで仲間をサポートしていくことができる。「エルフ」は、弓による攻撃と精霊魔法を駆使して戦っていく遠距離アタッカーだ。今回はこの中から、「騎士」を選んでプレイしてみることにした。
「騎士は常に誇り高くあるべきである」と教わった主人公であったが、それらは罪なき者の血で築き上げられた栄光で、現実は残酷なものであった。騎士の名誉のために、ひとり旅立つことになった主人公。ここから、本作の物語はスタートする。
このように、最初は選んだクラスごとに個別のストーリーが展開され、簡単なチュートリアルの中でゲーム内容を学べるようになっている。その後、男女いずれかの性別を選んで、本編に突入するといった感じだ。ちなみに、本編突入後もクラスによって微妙にキャラクターのセリフが異なったりするので、違うクラスでプレイするときは、また別の発見があるかもしれない。
ダークファンタジーなストーリー展開についつい引き込まれる
本作はMMORPGではあるが、最初は通常のRPGのようにストーリーを追いながらクエストをこなしていくことになる。
最初に訪れるのは、「話せる島」という場所だ。ここで赤騎士団長の「バルテン」から、村人が相次いで失踪し、それを探しにいった騎士団員も消えてしまった原因を調査して欲しいと頼まれる。ここからしばらくの間、一緒に冒険することになる「アリッサ」に出会い、彼女のサポートを受けながらゲームを進めていくのだ。
今から130年前にも多くの人が失踪したことがあったのだが、それは「大悪魔 バフォメット」が原因であった。そして、彼の手下が島の地下に眠っていると云われる、この悪魔を復活させようと企んでいたのだ。
その調査をしていた主人公とアリッサの2人は、地下でかつて象牙の塔の魔術師と悪魔に立ち向かった赤騎士団の団長だった「ラインハルト卿」の魂に出会う。命をかけてバフォメットを倒したラインハルト卿は、地下に眠っている状態であった。盟約でその場所から動くことができないラインハルト卿に変わり、バフォメット復活を阻止することになるのだ。
ひと通りの役目を終えた主人公たちだが、長らく連れ添ったアリッサとも別れの時が訪れる。ここから先は与えられた目的をこなすのではなく、自らが道を選んで突き進んで行くことになるのだ。
自動で移動&自動で戦闘の楽々操作
先に簡単なストーリーの紹介を行ったが、基本的なゲームの操作方法についても紹介しておこう。キャラクターの操作は、画面左下のバーチャルパッドか、移動先をタップして行う。クエストを実行中の場合は、左上のクエストの項目をタップすることで、自動で目的の場所に移動してくれるので、こちらも活用しよう。
戦闘は画面右下で行うが、基本は「Assist」ボタンを押すことでターゲットを自動で選んで戦ってくれる。ただし、常にオートで戦うように設定してしまうと、目的の場所とは関係なくキャラクターが動いてしまうため、クエストで目的地に向かうときなどはOFFにしておいたほうがいいだろう。
自動でターゲットを選ぶのではなく、対象となる敵を直接タップして選択することもできる。また、「オルビス ターゲティング」と呼ばれるシステムで、円形内にいる敵を攻撃対象にすることも可能だ。使い方は非常に簡単で、画面をスワイプすることで表示される円形のオルビス サークルで敵をなぞるだけだ。
冒険の要となる商人たち
基本的にある程度の規模の村や街には、プレイヤーをサポートしてくれる商人たちがいる。そのため、そこを拠点に活動することになる。
おそらく本作をプレイして真っ先に驚くのは、街中にあふれる大量のプレイヤーキャラクターではないだろうか。「ウォーリーをさがせ!」ではないが、多くのキャラクターに紛れてどこに目的の商人がいるのかわからないということも多いはず。
そんなときにオススメなのが、画面右下のコンパスを利用した検索機能だ。こちらをタップするとメニューが表示されるので、そこから目的の商人などを選んで移動することができるようになっている。
戦闘で最も消費が激しいアイテムが「体力回復剤」だ。敵からダメージを受けると湯水のように消費していくため、常に欠かすことができないものとなっている。ただし大量に購入しすぎてしまうと重量制限でペナルティを負ってしまうので、注意しよう。
他のプレイヤーにクエストを進めてもらったり代わりに進めたりできる依頼システム
メインのクエストについては、先ほども少し紹介したが、現在受注しているクエストは左上に表示されている項目で確認することができる。それとは別に、メニュー画面からクエストを選ぶことで、クエストのリストや進行状況を確認することも可能だ。
だが、ある程度メインクエストを進めていくと、特定のレベルに到達するまでクエストがなくなってしまうタイミングがある。そんなときに活用したいのが依頼掲示板だ。
依頼掲示板では、印章、依頼、イベントといった3種類のクエストを受けることができる。印章は、アンデッドを100体倒す、などといったタイプのもので、時間制限はあるものの単純にターゲットとなる敵を倒すことで報酬を得ることが可能だ。
依頼は、自分の印章クエストを他のプレイヤーに代理で進行してもらったり、あるいは自分が他のプレイヤーの代わりに請け負って進行することができるシステムである。イベントは、その時々に発生するものだ。単純にレベル上げの為に敵を倒すのもいいが、それでは張り合いがないというときはこちらを活用しよう。
昔ながらのMMOらしいPK要素も!レベル上げはオートで進行
今回ひとつの目標にしたのは、キャラクターのレベルを30まで上げることだった。あまり深い理由はなかったのだが、単純に特殊ダンジョンの入場制限レベルが30だったからである。レベル29あたりまでは、メインクエストを適当にこなしていくだけでサクサク上げていくことができた。てっきりその感じでレベル29から30までもサクサク上げることができると思ったのだが…これが大きな間違いだった。
メインストーリーが一旦終わると、依頼掲示板などで印章クエストなどを請け負うことになる。だが、クエストで戦う敵が思いのほか強く、オートで戦闘をしているとあっという間に死んでしまった。
そこで、ある程度敵が弱い場所を探してオートで戦闘をしていくことになる。プレイヤーがある程度いる場所なら、ひと殴りでもすれば与えたダメージに応じて経験値も手に入るのだが、そうした場所であっても気が付けば敵に囲まれて死んでしまうことがよくある。基本はオートで戦闘をしているため、自動でキャラクターが動き回ることから起こることなのだが、思っていた以上にやられてしまった。
他のプレイヤーに混ざりながら、レベル上げの為の狩りを続ける。 オートプレイのせいか、全員同じターゲットに向かって移動していくのが面白い。 |
幸いなことに、レベル30になるまでは死ぬことによるペナルティは存在しない。 |
もうひとつ、自動で戦闘を行っているときに、ほかのプレイヤーから攻撃を受けて倒されるということも何度か起こった。いわゆるPK(プレイヤーキラー)だが、こうした要素も本作には盛り込まれており、ある意味で、昔ながらのMMORPGらしい要素が楽しめる。たとえ弱めの敵を相手にした狩り場であってもオートで戦っているときは油断禁物、ということなのかもしれない。
PCとの切り替えプレイにも対応
本作はスマートフォンの操作に特化して作られているという情報を耳にしたため、今回はiPhoneでゲームを開始したのだが、デフォルトのままではやや文字が小さく感じた。そんなときにオススメなのがPC版でのプレイだ。
本作はNCSOFTのクロスプラットフォーム「PURPLE」に対応しており、同一アカウントでログインするとスマートフォンで遊んでいたキャラクターを、そのままPC版でも遊ぶことができる。
「PURPLE」のメリットはいくつかあるが、視覚面ではスマートフォン版にはない画面表示のサイズ変更が可能だ。右上のメニューボタンから設定を選び、環境のUIサイズから5段階で表示を選ぶことができる。
今回は、レベル29から30までのレベル上げにこの「PURPLE」を利用したのだが、思いほのか快適にプレイすることができた。スマートフォンでは充電しながらでも電池の消耗が激しかったのだが、PCならそうしたことを気にすることなく放置プレイが出来るところも魅力だ。もちろん、外出中はスマートフォンでそのまま続きをプレイすることもできる。その時々のシチュエーションに合わせてプレイ環境が選べるのも、「リネージュW」の魅力といえるだろう。
久々に登場した大作のMMORPGだが、もちろんこれ以外にもコミュニティ機能など、語り尽くせないぐらい多くの要素が盛り込まれている。新たにゲームが始まったこの機会に、ぜひプレイしてもらいたい一作だ。
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