セガは、オンラインRPG「PSO2 ニュージェネシス」のオフラインイベント「ARKS EXPO 2022」を、7月17日に東京ビッグサイトにて開催した。
10周年を記念した膨大な展示の数々がお披露目に
「PSO2」としては、約3年ぶりのオフラインイベントとして開催された「ARKS EXPO 2022」。会場では、その10周年を記念した展示物が多数公開されていた。
中でも本イベントの目玉といえるのが「ダークファルス オリジナルねぶた」。「青森ねぶた祭」の本場のねぶた師によって作られたもので、とにかくそのスケールと存在感に圧倒される。近くのパネルには、どのようにして本ねぶたが作られたかの作業工程も解説されていた。
「PSO2」エピソード2終盤に登場した拠点防衛用兵器「A.I.S」の武器「フォトンセイバー」を筆頭に、武器や衣装を再現した展示も非常に豊富。これまで発売されてきた様々なグッズに加えて、「PSO2」の10年を振り返るパネルや、ゲームやアニメに使われた台本の展示も行われており、これまでの歴史の重みを感じ取ることができるようになっている。
また会場の中でとくに人込みが目立っていたのが、「PSO2 ニュージェネシス」の設定画を展示したコーナー。ゲーム内に登場する様々なスポットやキャラクターの衣装の設定画を見ることができ、決定稿に至るまでの細かなメモなども記載されており、1枚1枚に込められた情報量がとにかく多い。新クラス「ウェイカー」の資料が初公開されていたこともあってか、かなり大勢の来場者が足を止めてそれぞれの設定画を眺めていたのが印象的だった。
その他にも、巨大な「エンペ・ラッピー」バルーンや、会場限定グッズの物販コーナー、プレイヤーから投稿されたスクリーンショットで作られたモザイクアートのコーナーなども大盛況。会場内を歩き回っていた、「ラッピー」着ぐるみも大人気となっていた。
新クラス「ウェイカー」は、3種のファミリアのゲージ管理が重要
会場の中には、「PSO2 ニュージェネシス」2022年8月のアップデートで実装予定の新クラス「ウェイカー」を先行試遊できるコーナーもあり、筆者も一足先に体験することができた。
「ウェイカー」は専用武器である「タクト」を使い 「ファミリア」と呼ばれる存在を呼び出しながら戦うクラス。「PSO2」において同じ「タクト」を使い、ペットを召喚して戦うサモナーを連想するが、かなりクラスとしてのコンセプトは異なっている。
ファミリアはペットとは異なり、独立したHPやパラメータはもっておらず、フォトンアーツや武器アクション使用時のみ呼び出される。
ファミリアには、遠距離攻撃を得意とする「フレドラン」、近距離攻撃を得意とする「ヴォルファー」、エネミーの攻撃を防ぎ、反撃も行える「マルメロ」の3種類が存在し、それぞれに異なるギアゲージを所持している。「フレドラン」「ヴォルファー」は対応したフォトンアーツや武器アクションを命中させた際、「マルメロ」は敵の攻撃をガードした際にギアゲージが溜まっていく。アクティブスキルやフォトンアーツの中には、このゲージを消費する必要があるものも存在している。戦いながらファミリアのゲージを溜めていき、強力なゲージ消費スキルで大ダメージを狙っていく……というのが基本的な立ち回り方になる。
タクトによる通常攻撃は、遠距離の敵にもダメージを与えることができる。入力した方向に移動しながらも攻撃も可能で、「フレドラン」による攻撃を行うなら後方、「ヴォルファー」なら前方といったように、次に繰り出すファミリアに応じて距離を調整しながら戦えるのが強みだ。
また攻撃を複数ヒットさせると、エネミーに特殊なマーカーが刻まれる。この状態で通常攻撃を長押しするとマーカーが起爆し、PPを回復しながら一定時間ファミリアが追従して攻撃を行ってくれるようになる。こちらの攻撃でもギアゲージは溜まっていくので、通常のフォトンアーツと同時に使い分けながら効率よくゲージを溜めることが可能になる。ファミリアのフォトンアーツは燃費も悪くなく、連発して使用することもできるのだが、ファミリア一辺倒ではなくタクトを使ってPC自身も攻撃に参加するメリットが明確に設定されているのが面白い。
タクトの攻撃射程の性質上、基本は遠距離で戦うことが多そうだと感じたが、その際に便利なのが「フレドラン」のフォトンアーツである「フレドランライディング」。通常時は前方に多段ヒットする攻撃弾を発射する遠距離技だが、ボタン長押し時にはその背中に騎乗して敵に向かって高速移動するアクションになる。敵との距離が大きく離れた際には「フレドランライディング」で一気に敵に接近し、直後に「ヴォルファー」のフォトンアーツで攻撃するといった連携を決められるのが気持ちいい。
そうして2体のギアゲージが溜まってきたら、ギアゲージを消費する大技である「ファミリアユニゾン」を狙っていく。発動には、「フレドラン」と「ヴォルファー」のギアゲージが最低1つずつ必要になるので、両方のゲージが溜まるようにバランスを考えて戦おう。
ガード技である「マルメロ」だけはギアゲージが特殊で、ガード成功時にのみゲージが累積される。ゲージは最大で2までストックされ、ボタン長押しでゲージをすべて消費して攻撃する「マルメロストライク」が発動する。発動条件が厳しい分、最大ゲージでの「マルメロストライク」は非常に強力で、ファミリアユニゾンやフォトンブラストに匹敵する大ダメージを与えられる。
一方で欠点として、長押し系のスキルはモーションが長くスキも大きいが、命中前に回避などを行うとファミリアの攻撃もキャンセルされてしまう。そのため、思うように回避が行えず被弾してしまうことも少なくないが、そんな時にはアクティブスキル「ホットマルメロパリィ」が役立つ。発動すると数秒の間、攻撃を中断せずガード状態に移行できるので、フォトンアーツ中に敵の反撃を受けるリスクを軽減できる。リキャストも短く、なかなかの頻度で発動できたので、積極的に活用していくのがいいだろう。
短い時間の体験だったため、すべての性能を把握できたわけではないのだが、想像していた以上にアクション性が高く、使っていて楽しいクラスだという印象を受けた。通常攻撃でのマーキングに距離調整、3つのファミリアのゲージの管理に、「ホットマルメロ」や「ファミリアユニゾン」といったアクティブスキルの操作と、戦闘中に考えるべき情報がなかなか多く、操作も忙しい。その分思い通りに戦況を動かせたときの爽快感も格別で、かなりやりこみ甲斐もありそうなクラスだと感じられた。
(C) SEGA