「ラグナロクオンライン」特殊2次職に新たなPvEコンテンツの詳細も!2023年のロードマップについてインタビュー

ガンホー・オンライン・エンターテイメントがサービスを行うPC向けMMORPG「ラグナロクオンライン」。2022年に正式サービスが20周年を迎えた本作について、運営チームの中村聡伸氏、山本兼寛氏のインタビューを掲載する。

4次職の実装やアニバーサリーイベントで盛り上がった2022年

――まず、2022年の「ラグナロクオンライン(以下、RO)」について教えてください。

中村氏:一番大きかったのは、11月29日に実施した4次職の実装ですね。予定では夏頃とお話していたので結構押してしまったのですが、前提となるシステムアップデートや、レベル上限が200になる超越アップデートもその前に実装できました。12月20日に実装した「EPISODE:The Double Goddess ~祈りの方向」も4次職が前提条件となっていたので、結果的に高レベル向けのコンテンツが多めになっていたかもしれません。

中村聡伸氏

――ある程度コアユーザー向けのアップデートが中心だったと。

中村氏:ただ、4次職の実装にあわせて経験値テーブルの調整も行っていまして、結構簡単にレベル200まで上げられるようにもなっています。2023年の2月末までベースレベルを一気に200にできるレベルアップチケットが入手できるイベント「モンスター大討伐」も実施しているので、初心者の方でも最新のコンテンツを体験いただけると思います。

また「RO」は、2022年12月1日に20周年を迎えました。アニバーサリーにあわせたゲーム内イベントの他にも、公式サイトでは20年間のアップデートヒストリーや500点以上のイラストギャラリーを閲覧できるようになっています。

他にも、ホビージャパンさんから20周年を記念したアニバーサリーブック(2023年発売予定)や、ユーザーさんへのアンケート企画も実施しまして、とくにアンケートではユーザーさんからの熱い声を多数いただきましたね。

――やはり、20年間遊び続けたというコアなプレイヤーもおられたのでしょうか?

中村氏:そうですね、20年間ずっとプレイいただいた方もおられますし、一度休止されて再開された方、ここ3年間で始めたという方も同じくらいいて、いろいろな方に遊んでいただけているタイトルだということを改めて感じました。

――11月には、サンリオの人気キャラクター「シナモロール」とのコラボもありましたね。

中村氏:20周年にふさわしいコラボを考えた時、実はシナモロールも同じ20周年のタイミングだったんです。また何より非常にかわいらしいキャラクターということで「RO」の世界観やドット絵との相性も良さそうだという考えもありました。実際に初日からコラボアイテムを身につけている方が大勢いて、大盛況のコラボでした。

2023年内には上位特殊2次職が実装予定

――現状予定されている、2023年のロードマップを教えてください。

中村氏:大きい要素では、転生を経ずに成長できる職業である「特殊2次職」の上位職にあたる、「上位特殊2次職」の実装を予定しています。これにより、4次職と同じレベル上限まで育成が可能になります。

上位特殊2次職の例として、「陽炎」「朧」と上位職である「蜃気楼・不知火」なら、使用する忍術の属性に地・闇属性が増えたり、サモナーの上位職である「スピリットハンドラー」なら新しい動物の力を得て強力な魔法攻撃や、APを回復するスキルが使えるようになります。

やはり同じレベルになれないとパーティが組み辛いという問題もありますので、できるだけ時間をおかずに実装したいとは思っているのですが、現状は2023年夏頃の実装を目指して進めています。

サモナーの上位職「スピリットハンドラー」
ガンスリンガー・リベリオンの上位職「ナイトウォッチ」
スーパーノービスの上位職「ハイパーノービス」
聖帝の上位職「天帝」
ソウルリーパーの上位職「ソウルアセティック」
朧の上位職「不知火」
陽炎の上位職「蜃気楼」

――性能のイメージとしては、4次職と同じくらいになるのでしょうか?

山本氏:一概に何をもって強さとするかは難しいのですが、攻撃力などの純粋なパラメータは4次職が上かもしれませんが、職業ごとの特色をより際立たせたのが上位特殊2次職という位置づけです。

――特定のシチュエーションや、パーティの編成によって強さを発揮するような?

中村氏:そうですね。とくに攻城戦などで多人数での対戦を行う際には、メンバーに1人か2人は欲しいというタイプになるかと思います。

YggdrasillワールドはPvEコンテンツに注力

――ちょうど攻城戦の話も出ましたが、Yggdrasillワールドについてお話いただけることはありますか?

山本氏:まず、2022年の年初にいろいろとやりたいと言っていたことがほとんどできておらず、大変申し訳ないと思っております。2022年は4次職を最優先にリソースを割かせていただいたので、どうしてもYggdrasillが後回しになってしまった形です。

ただ、その中でも独自の対人コンテンツである小規模戦は実装することができました。これは定期開催している大会であるRJS(RagnarokOnline Japan Siege wars)などでユーザーさんから要望があったもので、ある程度差がついたら早めに決着がついたり、マッチング戦よりも短時間で対戦を楽しめるような仕様を導入しています。

現在はテスト開催中ですが、システム的には安定しているので。足りない機能や報酬などの調整もしつつ、本実装を目指したいと思っています。ただ、開催の時間については調整中で、現在の23~24時から変更される可能性があるかもしれません。

山本兼寛氏

――それ以外にPvPの追加コンテンツはありますか?

山本氏:現在、「バトルコロッセオ」という、より小規模な対人用コンテンツもテスト中です。こちらは5vs5の少人数で行うもので、一度大きめのマイナーアップデートを挟んでの正式実装を予定しています。マイナーアップデートについては、オンライン大会を開くための機能の追加や、各種NPCのブラッシュアップといった内容になるかと思います。

またバトルコロッセオは、現状は装備をレンタルする特殊な仕様になっていますが、これは正式実装版でもそのまま引き継ぐ予定です。なので始めたばかりのユーザーさんでも、すぐに参加できる対人コンテンツという位置づけになっています。

――正式実装はいつ頃になりそうなのでしょうか?

山本氏:小規模戦、バトルコロッセオともに4月頃を目指しています。

先程話にあったRJSについては、今年は2月・5月・9月のスタートで、期間はそれぞれ10週間、年3回の開催を予定しています。1月24日からはYggdrasillでも4次職が使えるようになる変化もありますので、今回は昨年と同じルールを採用する予定です。

――やはり4次職が入ることで、環境もガラっと変わりますか?

山本氏:変わりますね。4次職の実装時、Yggdrasillではまだ使えなかったことで肩透かしを食らったユーザーの方もおられたかもしれませんが、やはり新しいものを実装すると、我々の想定しない問題も起きる可能性がありますので、安全を期して少しずらす選択を取らせていただきました。1月24日に実装した後、2月にはもうRJSがありますので、約1ヶ月の間でどれだけ対人戦での4次職の理解度を深められるかが、今回の大会のポイントになるかもしれないですね。

また、ビギナーでも楽しめるコロッセオ、上級者向けのRJSに対して、中間の対人コンテンツが少ないので、「模擬戦」が中間的なコンテンツになるよう2023年内にカスタマイズができればいいかなと考えています。

ただ一方で、ここ数年のYggdrasillは対人戦に力を入れすぎていて、PvEの方がややおざなりになってしまっていました。なので2023年は、どちらかというとPvEに力を入れようと思っています。

――具体的にはどのような?

山本氏:現在のYggdrasillでは「ティアマト攻城戦YE」と「蜃気楼の塔YE」というコンテンツが動いているのですが、中身が大分古いんです。当時は難しかった最高難易度も普通にクリアできてしまうという状態なので、その調整を予定しています。ここに4次職が入るとさらに簡単になってしまいますし、やりごたえのあるコンテンツは必要だと思いますから。

「ティアマト攻城戦YE」は、現状のInfernoを調整してNormalに変更し、4次職を前提とする新しい難易度のInfernoを作成する予定です。さらに従来のEasy・Normalは削除し、代わりに転生2次職までの職業縛りとなるExtra、参加人数の上限が設定されるUltimateという2種類の難易度を新たに追加する予定です。とくにUltimateはかなりの高難易度になるので、相応の報酬も用意したいのですが、ゲームを進める上でクリアが必須になるような形は望ましくないので、称号や衣装といった名誉的な方向性で検討しています。ティアマト攻城戦YEは2月を目処に新しいNormalとInfernoに切り替わり、ExtraとUltimateは報酬の準備が出来次第の実装される予定です。

「蜃気楼の塔YE」については、現状NormalとHardしかありませんが、ティアマト攻城戦YEと同様にNormalとInferno、ExtraとUltimateといった難易度構成に変更します。蜃気楼の塔YEは元々難易度が高めのコンテンツですが、Ultimateは16人の制限を考えています。

――確かに、それはかなりの難易度になりそうです。

山本氏:もう1つ、これもやると言ってから結構時間が経ってしまったのですが、現在通常ワールドで稼働しているモンスターハウスのYggdrasillへの移植作業も進めています。実は現状のモンスターハウスは中身が古くて、通常ワールドへの負荷がすごく高いコンテンツなんです。なので運営としても、できるだけ早くリニューアルした上で移植したいと考えておりまして、6~7月には実施できればと思っています。

基本的なルールは通常ワールドのものを踏襲しつつ、こちらもNormal・Inferno・Extra・Ultimateの4段階の難易度を用意する予定です。

それに加えて、不死種族をテーマにした新規コンテンツ「不夜城」(名称は仮)を年内には実装したいと考えています。

――詳しく教えていただけるでしょうか。

山本氏:最大56人が参加できるPvEコンテンツで、「力・金・運」がコンセプトワードです。これはコンテンツに参加するための条件に関わっていて、「力」はマッチング戦・小規模戦といった対人戦の勝利、「金」はゲーム内通貨(ゼニー)を使ってオークションでの落札、「運」はNPCをクリックした際に当たりを引くという、3つの方法のいずれかで権利を手に入れる必要があります。基本的にはギルド単位で挑戦してもらうことを想定したエンドコンテンツなで、お金や運で権利を手に入れた人は、残りのメンバーを人の多いワールドなどで集めていただく必要も出てくるかもしれません。

「不夜城」は、初のYggdrasill独自のコンテンツになります。その分、通常ワールドではできないことをふんだんに詰め込みたいと思っております。

――「力」「金」「運」はそれぞれ別のグループとして挑戦するような形式になるのでしょうか。

山本氏:そうですね。対人戦などで勝利した場合はギルドマスターに権利が付与されるので、そのギルドに所属している人は全員参加できます。また、「力」で権利を得た後に、「金」や「運」の方でも挑戦するといったような、複数回の参加はできないようにするつもりです。ものすごく強くてお金も持っているギルドが参加の権利を独占した場合、他のギルドがまったく参加できなくなってしまう可能性もありますので。

――実装はいつ頃になりそうな見込みですか?

山本氏:確約はできないのですが、2023年の末頃を目指しています。基本的に通常ワールドは韓国の開発から提供されたものを実装していく形なのですが、Yggdrasillは日本側の運営ですべて管理・開発していて、良さそうなものは逆輸入されるといった形式なので、目新しいものはどんどん入れていきたいんです。今までの「RO」の常識に囚われたギミックを予想していると、攻略が難しくなるかもしれません。

メインストーリーでは新大陸「イスガルド」が登場

※この項目ではメインストーリーのネタバレが含まれるため、「EPISODE:The Double Goddess~祈りの方向~」を未クリアのプレイヤーは注意して欲しい。

――ストーリーのアップデートについても教えていただけますでしょうか。

中村氏:「イスガルド」では、12月のアップデートで実装した「EPISODE:The Double Goddess~祈りの方向~」のその後が描かれます。ユミルの心臓の欠片によって生まれたデミフレイヤを倒した後、バゴッドたちが向かおうとしていた先が、新たな大陸であるイスガルドです。

彼らはイスガルドに封印されているヨルムンガンドを復活させようとしているのですが、イスガルドはヨルムンガンドが封印されている土地なので、入るために必要となるアイテムを入手するところから始まり、イルシオンの企みを阻止することが目的となります。

ルーンミッドガッツ王国や、シュバルツバルド共和国も物語に絡んできて、古くから描かれていたメインストーリーの伏線が回収されたりと、結構複雑なストーリーになっているので昔から遊んでいただいている方にはとくに楽しんでもらえると思います。

――イスガルドはどのようなフィールドになるのでしょうか?

中村氏:異世界的な場所をイメージしていただけているといいのかなと。鳥のようなモンスターも登場するのですが、実は封印に巻き込まれて出れなくなってしまった……という設定もあったりします。

――プレイの前提条件はあるのでしょうか?

中村氏:4次職になっていること、1つ前のエピソードをクリアしていることの2つが条件となります。レベル条件は調整中です。ただ、条件にはなっていませんが、過去のクエストを体験していただくと、ストーリーのつながりや伏線がより分かりやすくなるのでオススメしています。アルナベルツ教国を舞台にした新エピソードに関わるクエストを体験できる「ラヘルおさらいイベント」も開催中なので、あわせて楽しんでいただければと思います。

――実装の時期についてはいかがですか?

中村氏:イスガルドは2023年の11月頃の実装を予定しています。それまでは4次職向けのダンジョンや「EPISODE:The Double Goddess~祈りの方向~」を読み進めてお待ちいただければと。

また、こちらは時期未定なのですが、「幻想叢書」の実装も予定しています。メインエピソードの裏側や異なる視点を描くサブクエスト的な位置づけで、VRのように本の世界の中に入ることができます。

アニバーサリーの施策として、キャラクター人気投票で一位になったNPCの新ストーリーを幻想叢書として実装するという企画で開発を進めています。幻想叢書には通し番号がありシリーズになっているので、本来なら全部を実装したいところなのですが、まずは人気投票で選ばれたキャラクターの新ストーリーを最優先で入れたいと考えています。

――「幻想叢書」では、バトルが発生することもあるのでしょうか?

中村氏:「幻想叢書」にはいろいろなバリエーションがありまして、ストーリーを楽しむだけのものもあれば、ストーリー中にダンジョンに入ってバトルを行うもの、複数人で同じマップに入って協力しながら進めるもの、将来的にはレイドタイプのも実装したいという話も聞いています。

基本的にはどういう形で実装されるかも開発次第になるかと思うので、随時ユーザーの皆さんにお知らせしながら翻訳などを進められればと考えています。

20周年の思い出や4次職実装までの経緯とは

――4次職が実装されて、反応の方はいかがですか?

中村氏:すでにレベルを上限まで上げたユーザーさんもおられますし、反応は決して悪くないという手応えはあります。3次職が追加されたのは2010年だったので、職業の追加は12年越しになりますね。

――2022年には12年ぶりに4次職が増え、さらに2023年には上位特殊2次職も追加されると。かなり大規模なアップデートになりますね。

山本氏:やはり20年運営すると、こちらが想定していなかったこともたくさんありまして(笑)。実は3次職を実装した時、開発元からは「職業の追加はこれが最後です」と伝えられていたんです。レベル上限も200が限界で、それ以上はシステム的に上げられないという話もあったくらいだったんですが、後に新たなステータスの実装に合わせてレベル上限の引き上げや4次職が追加されたり、この10年は10年で結構激動でしたね。我々としても、200上限を想定してスケジュールを組んでいましたから(笑)。

でも、それくらい今も「RO」に力があるということでもあるので、この先もいろいろアップデートができるのではないかと思います。

中村氏:21年目とは思えないくらいいろんなものを実装していますし、「こういうものを実装したい」という開発ノートも毎月更新されていますからね。

――新しい職業を実装するとなると、相応の開発リソースも必要だったかと思います。やはりそれだけ「RO」の人気が続いているからこそ実現できたのでしょうか。

山本氏:我々としても、「やっぱりできた方が良いんじゃないか」という相談は根気強く続けていましたし、当時は無理でも余裕ができたタイミングに実装されるシステムもありました。例えばレベル上限を上げられなかった理由は、ステータスの上限値に引っかかってしまうからだったのですが、新しいステータスを作ってそちらに割り振ることで解決したんです。継ぎ接ぎみたいなところもあるんですが、そうやって拡張していったことで新しい職業が実装できた形でしたね。

――数年越しに機能が追加されるというのも、長い歴史をもつMMORPGならではの現象だなとも感じました。

山本氏:ユーザーさんからも、「今更この機能を入れるのか。欲しかったけど……」とかツッコまれることもありますからね(笑)。

中村氏:長くやっていたからこそできたこともありますし、それだけ長い間プレイしていただけたからこそだと思います。

――Yggdrasillでは、近年はPvPに力を入れていたとのお話ですが、プレイヤーからの需要がそちらの方が高かったのでしょうか?

山本氏:YggdrasillじゃないとPvPが成り立たないというのが大きな理由でもあります。PvPが好きなユーザーさんのために、Yggdrasillではそこを優先的に実装しないといけない事情はありました。それがある程度形になってきたので、ここからはPvEコンテンツに注力していこうという流れですね。

――2022年は様々な施策を行ったと思うのですが、とくに手応えがあったものはありましたか?

中村氏:やっぱり目に見えて反響が大きかったのは、シナモロールとのコラボですね。

アニバーサリーのイベント自体も好評で、今回は韓国の方で作ってもらったイベント専用マップをカスタマイズして実装したのですが、通常のイベントマップの4倍くらいの広さがあって、NPCも100体以上配置しました。これまで登場したキャラクターたちが、懐かしいセリフを言ってくれたり、過去のイベントのネタ話をしてくれたり、隠しキャラがいたり、マップ自体にもイラストデータをそのまま壁に貼り付けたりもしていて、結構気合の入れた作りだったんです。いろんなところで記念撮影をしていただけて、20周年記念としての役割を果たせたという手応えはありましたね。

――これまで「RO」に関わってこられた中で、とくに印象的だった出来事はありますか?

山本氏:私は入社してすぐに関わった「ポリン団」は思い出深いですね。入社してすぐの時期だったのに加えて、当時の上長からのオーダーと自分の認識にちょっと齟齬がありまして。最初はもっと簡潔なものを作って欲しかったようなのですが、途轍も無い長編ストーリーが出来上がってしまったんです(笑)。

結局1回での実装は無理だったので、数ヶ月に分けて実装するような形になり、いろいろと迷惑をかけてしまったのですが、その分印象にも残っていて。そこで生まれたミスティとネコリンというNPCはその後もいろいろな所に出ていますし、アニバーサリーの語り部としても使っていただいています。まさか自分の作ったキャラクターがここまで長く残るとは思っていなかったですね。

中村氏:自分の方は、新しいワールドを作った時でしょうか。1つが「Skuld」の時で、新規のワールドとして立ち上げたあとに既存のワールドと統合するという試みをしていて、当時としても画期的でしたし、ユーザーさんからの反響も良かったですね。

もう1つが、10周年の時にやった「Breidablikワールド」です。これはβ当時の「RO」を擬似的に再現したワールドで、月1くらいでアップデートをし、βから最新の状態になるまでの流れを体験できるという企画だったのですが、これも非常に好評でした。「Breidablik」はそのまま通常のワールド化したのですが、現状でも一番プレイヤーが賑わっているワールドなので、非常にいい施策だったのではないかと思います。

――「RO」も含め、最近のMMORPGはかなりレベルが上がりやすくなっていて、プレイのハードルが下がってきていると思うのですが、昔プレイしていた方の中には、まだ敷居が高い印象を持たれているケースも少なくなさそうですよね。

中村氏:経験値を1%上げるのに1時間かかって、1週間かけて頑張ってようやく1レベル上げたのに、デスペナルティで台無しになる……みたいな(笑)。そんな厳しい世界だった頃もありましたね。

昔は一日中「RO」にログインして、ログインしたままご飯も食べてくるような方も多かったのですが、現在は1日のプレイ時間の平均は2~3時間くらいで、短時間で集中して遊ぶというのが主流になりつつあります。レベルアップやアイテムの入手スピードといったところも、そのスタイルにあわせて調整を行っているので、「昔遊んでたけど、今はそんなに時間をかけられないよ」という方も、安心してプレイいただきたいですね。

――20周年にあわせて、復帰したプレイヤーの数も多かったのでしょうか?

中村氏:そうですね。とくに4次職実装後、20周年を迎える瞬間がピークでした。0時になった瞬間に多数のユーザーさんが花火を上げたので、あまりのエフェクトの多さにクライアントが落ちたという話も聞いたくらい盛り上がりましたね。現在もユーザー数は高水準で推移していて、良い起爆剤になってくれたと思います。

――月並な言葉になりますが、復帰するなら今だと。

中村氏:まさにそれを最後に言おうとしていたくらいです(笑)。ミミミのミッションマスターやモンスター大討伐は2月末まで実施しており、今ならすぐ4次職のキャラクターを体験いただけるチャンスにもなっているので、是非とも遊んでいただければと。

――最後に、プレイヤーへのメッセージをお願いします。

山本氏:Yggdrasillワールドは、今までPvPの方に偏っていた部分があったのですが、今年に関してはPvEに注力していきたいと思っています。新要素などでの驚きもお届けしつつ、今年こそ覚悟を決めて実装を目指しますので、よろしくお願いします!

中村氏:「RO」は、2023年で正式サービス21年目を迎えます。20周年という区切りで終わるつもりは一切なくて、これからもアップデートがたくさん予定されています。

これだけ年数が経ってもまだ新しいことができるゲームはそうそうないと思いますし、ここまで来ると、ゲームというよりも生活の一部になっているケースもあるんじゃないかと思うんです。そうした、いろいろな楽しみ方ができるサービスとしての「RO」は、ずっと続けていきたいと思っています。

久しぶりにログインされた方にも「おかえりなさい」と言ってあげられるような、優しい世界をこれからも作っていければと思っておりますので、これからも「RO」をよろしくお願いします。

――ありがとうございました。

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