eスポーツ推進コミュニティ「横浜GGプロジェクト(横浜GoodGameプロジェクト)」の合同記者発表会が5月18日に開催された。
「横浜GGプロジェクト(横浜GoodGameプロジェクト)」は、VARREL、ピーシーデポコーポレーション、京浜急行電鉄の3社連携協定のもと、横浜エリアにおけるeスポーツコミュニティを用いた、地域経済の活性化、新たな雇用の創造、まちづくりに共同で取り組むことを目的とした取り組み。
発表会は2部制となっており、第1部では連携協定について各社の代表者による説明が行われた。本記事では、その第1部の模様をお届けする。
最初に登壇したVARREL代表取締役社長の鈴木文雄氏は、プロジェクトの目的や3社全体での取り組みなどを紹介。VARRELが5月にホームタウンを横浜に移したことをきっかけに、ピーシーデポコーポレーション、京浜急行電鉄とのeパートナーシップを締結。“横浜GGプロジェクト”がスタートしたとのこと。
本プロジェクトは地域経済や雇用の活性化、まちづくりなど、横浜地域社会における連携の枠組みを創出することが目的となっており、stage(プレイヤーが活躍できる場)、education(学んだ力を社会で活かせる力に)、prace(プレイヤーが賞賛される世界に)をキーワードに実現を目指している。
3社合同で取り組む内容としては以下の14項目が挙げられた。今後は3社だけでなく、横浜にある様々な企業に賛同して参加してほしいと展望を語った。
共同で取り組む内容
- 駅構内等を活用した複合拠点開設(ゲーミング拠点、教室、デジタルライフサポートなど)
- 地域交流拠点を活用した高年齢者向け体験会、eスポーツ学童施設などの開催
- 高齢者、障碍者を含む雇用の創出
- 部活動支援を通じた市場拡大、優秀な選手の発掘育成
- 地域セミナーの共同開催(eスポーツとの正しい向き合い方など)
- eスポーツを活用した引きこもり支援事業
- eスポーツを活用した地域コミュニティの拡充
- 選手や選手を目指す若者向けゲーミングハウス(シェアハウス)の設置
- 選手のセカンドキャリア支援
- プラットフォーム参画企業の拡充
- 横濱ゲートタワーの開設予定のeスポーツ拠点を活用した活性化計画の実施
- 京急沿線e-sports大会(カップ戦、リーグ戦)の共同開催、沿線広域連携
またVARRELとしては、“横浜eスポーツの関係人口を増やす”、“地域に貢献”、“地元企業との連携”をポイントとして取り組んでいくことを発表。月1でのeスポーツイベントの開催(初回は6月10日に開催予定)やeスポーツ大会のパブリックビューイングの定期開催、横浜の高校のeスポーツ部へのコーチング、プロジェクト参画企業の勧誘活動など、具体的な施策も挙げられた。
ピーシーデポコーポレーション代表取締役社長執行役員の野島隆久氏と京浜急行電鉄取締役社長の川俣幸宏氏は、各社で行う取り組みについて紹介した。
ピーシーデポコーポレーションでは、“人材不足”、“デジタル格差”、“サイバーリスク”などの社会課題を“デジタルパイロット”(商標出願中)が解決する社会を生み出す“デジタルパイロット構想”に着手。その構想の第1弾として、eスポーツが学べるスクールを開校することを明らかにした。
デジタルパイロットの原石であるeスポーツプレイヤーやゲーマーが集まり、繋がりることで、新たなコミュニティー、暮らしが楽しく豊かになる職業・雇用・関係人口を生み出せる環境を作るとのことで、開校は8月ごろが予定されている。
ウインドサーフィンやサッカー、野球、バスケットボールなど、スポーツを核としたまちづくりに取り組んできた京浜急行電鉄。同じスポーツであるeスポーツをその枠組みに加えるということで、日本全国そして世界から多くの人を横浜に迎え入れること、横浜・川崎・横須賀といった京急沿線をeスポーツ集積地にすることを目標として掲げた。
発表会終盤には「PUBG MOBILE」部門のNaoto選手、OZISAN選手、Kazemaru選手が登壇し、ピーシーデポコーポレーションと京浜急行電鉄のロゴが入ったVARRELの新ユニフォームがお披露目。
さらに「VALORANT」部門所属のZepher選手が登場すると、スーパープレイ動画と題した大会中の映像が会場に映し出された。当時はアドレナリンも出ていて盛り上がったのはもちろん、試合もそのままの勢いで進められたと振り返った。
8月に開設予定のスクールに通えば、このようなスーパープレイもできるようになるのか? という問いに対しては、「はい!保証します(笑)」と太鼓判を押していた。