アニメ調グラフィックが魅力のSteam「ASURAJANG(仮)」は見下ろし型バトロワゲーム―プレイレポート&開発者インタビュー

G・O・Pが5月23日に開催した「ASURAJANG(仮)」日本独占ライセンス契約調印式。会場内で行われたインタビューとテストプレイの模様をお届けする。

調印式には、開発会社のD-ZARDからCEO・キムドンヒョン氏、運営会社のG・O・PからCOO・麥谷将人氏が出席。インタビューでは、キム氏らゲームのこだわりや現在の開発状況、今後のスケジュールについても伺うことができた。

なお調印式の模様については、別記事でも紹介しているので、あわせてチェックしてほしい。

正式リリースは年内を目標に―6月の「Steam Nextフェス」への出展も

――本作の世界観やストーリーの設定について、こだわったポイントを教えてください。

アクションゲームなので、ストーリーに関しては少し足りない部分もあるかと思いますが、我々が作ったキャラクターに愛情を持ってほしいと考えています。

キャラクターたちの戦う方法や関係性を魅力的にデザインしているので、ユーザーはキャラクターたちのことをもっと知りたくなるはずです。結果的には、他のメディアなどを通して、そのストーリーがどんどん発展していく形のアクションゲームを目標としています。

――現在の開発状況と今後のスケジュールについてお聞かせください。

戦闘やバトルロイヤルゲームのルール的な部分、そして基本的なゲーム性に関してはもう完成しています。他のプラットフォームとのクロスプレイも検証が完了されている状態ですが、サービスまでにコミュニティ的な部分を追加開発していきたいです。

直近のスケジュールでは、6月の「Steam Nextフェス」に出展します。こちらでの反応によってフレキシブルに調整していき、アーリーアクセスも可能性として考えています。正式サービスについては、今年内を目標にしています。

――正式リリース後に予定されているアップデート、追加コンテンツはありますか?

永遠に1つのマップで繰り返しプレイするのは、退屈してしまうかと思います。なので全体マップを6個のエリアに分け、シーズンごとに1個のエリアを変えていきます。6シーズン後ぐらいには、最初と比べたら全体のマップが変わるので、少しずつ新鮮さを追求するような形にしていきたいです。

――現状、PS5/Xbox Series X|Sにも展開予定とのことですが、Nintendo SwitchやiOS/Androidなどのプラットフォームでの展開は予定されているのでしょうか?その場合、クロスプレイはどうなるのでしょうか。

可能性の話ですが、これから拡張していきたいなとは思っています。ただ、モバイルで展開するとしたらクロスプレイは考えておりません。画面比率や操作性に関して、他のプラットフォームと比べると不公平な部分が出て来てしまうからです。

――2023年12月にはCBTが実施されていましたが、ユーザーからはどのような意見が挙がってきたのでしょうか?

キャラクター性や打撃感、操作感が好きという声が多く、それが私たちの開発理想と一致してたので、非常に喜んでいた記憶があります。

対照的に、「これが足りないのでは?」という意見の中で多かったのが、キャラクターの数、戦闘が早く終わりすぎてしまうという点です。これに関しては、今準備している6月の「Steam Nextフェス」に向けて、かなり改善を加えたので期待していただければと思います。

――競合他社のゲームどの差別化ポイントについて教えてください。

ユーザー反応によって、フレキシブルにミニゲームといったカジュアルなゲームを追加していく点です。シーズン制の運営をしますので、バトルロイヤルだけにこだわらないという部分を長所として挙げたいです。

――最後に日本のユーザーに向けてアピールしたいポイント、メッセージをお願いします。

「ASURAJANG(仮)」は、過去に私が本気で楽しんできた日本のゲームの良かった部分を今のトレンドと融合した作品です。なので、日本のユーザーには親しみやすさ、そして楽しさを提供できるようなゲームになると期待しております。楽しくプレイしていただけると幸いです。よろしくお願いします。

トリオ・ソロでゲームに挑戦!

インタビュー後には、「ASURAJANG(仮)」の最新バージョンをプレイする機会をいただいた。初めに“トリオ”でバトルロイヤルに挑戦することに。

操作方法は事前に把握していたものの、実際ゲーム中にどのような動きをするのかは全くの未知数だった…が、キャラ選択画面からすぐに“トレーニング”と呼ばれる特殊なステージに入場し、キャラの動きを確かめることができた。

トレーニングには、パーティーメンバーと合流後、マッチングを待つ間にも入場することができる。マッチング中でもキャラクター変更が可能なため、パーティーメンバーの使用するキャラクターを見てから、「こっちのほうがいいかも?」と変更し、ゲームが始まる直前まで練習することも。

なお本作では、パーティーメンバー間で同キャラクターを使用可能とのことだった。

ゲーム開始時には、マップの好きな場所から着陸地点を選ぶことになる。強力なアイテムを取得できる地点が表示されているので、そこを狙うもよし、あえて離れたところからスタートして堅実なプレイを狙うもよしだ。

選択中はパーティーメンバーメンバーの位置がわかるのはもちろん、制限時間が終わると、敵の着陸地点も分かるようになる。バトルロイヤルの基本でもある、パーティーでまとまった行動は心掛けていきたいポイントだ。

ちなみに、実際にマップに降り立つまでの間は、着陸地点の微調整が可能となっている。

着陸後は、マップに設置された宝箱などからキャラクターの性能がアップする装備、体力を回復できるアイテムなどを入手しつつ、他パーティーと生き残りをかけたバトルに挑むことになる。

マップ自体、結構広めな印象を受けたので「そこまで頻繁に戦闘は発生しないのでは?」と思っていたが、一定時間ごとにマップが収縮していき、範囲外の地点は崩れ落ちる仕様となる。範囲外への落下=死亡となるので注意が必要だ。

敵を場外に落とす以外には、敵のHPを0にし、ダウン状態となったものの体力を削りきることで相手を倒すことができる。倒した時からは所持していた装備、アイテムを入手できるようになっている。

キャラクターの動き自体は、通常攻撃・固有スキル・必殺技・特殊攻撃のほか、ジャンプ・回避・アイテム使用といったアクションが行える。アイテムの使用以外には、スタミナを消費するので、スタミナの管理にも気を配りつつ、ゲームを進めていく必要がある。

通常攻撃は、連打していくだけでコンボが繋がるお手軽なものとなっている。スキルなどには、敵を遠くに吹き飛ばす系のものが多く含まれていた。どのキャラがどんな攻撃方法を持ち、どのスキルで敵を吹き飛ばせるかなどを把握しておくことは非常に重要なポイントとなる。

トリオでのプレイ時には、パーティーメンバーと協力し、どんどん敵を蹴散らし、最後の1人まで追い詰めたが、敵の必殺技で自分を含めた2人が場外へ。残り1人は何とか生還するも、戻ってきたところを狙われ、惜しくも2位という結果に。

実際のゲームの流れを理解したところで、先ほどの悔しさを晴らすためにも、今度はソロで挑戦することに。トリオと比べて、敵になるプレイヤーが多い分、戦闘も多く発生し、慎重な立ち回りが要求されると思った筆者は、1回目とは逆の戦闘を控え堅実にファームしていく戦法を試してみることに。

黙々と宝箱からアイテムを入手していき、そのままラスト3人まで残ることができた。このまま1位に…と行きたいところだったが、そのうちの1人は見るからに強そうな雰囲気を醸し出していた。今までのゲーム人生の経験からも「こいつとはまともに戦ったらだめだ!」ということは重々承知だったが、1位になるためにも挑むことに。

しかし相手の通常攻撃を一発喰らっただけで7~8割くらい体力が削られ、「これはまずい」と思ったのもつかの間、そのまま場外へ弾き飛ばされ、3位という結果に終わってしまった。結局その猛者が1位を取ったのだが、その正体はキム氏であったことがゲーム後に明らかとなり、納得もいった。

キャラクターの見た目はもちろんだが、個人的には声優陣にも注目しており、何体かのキャラクターを確認した限りでは、なじみ深い有名声優が起用されていることが確認できた。こういった点からも、日本のユーザー的にはなじみやすい作品になっている。

ゲーム性も非常にわかりやすいものとなっているので、幅広い人が楽しめるタイトルになっていると感じた。6月の「Steam Nextフェス」に出展されるということなので、気になる人はぜひそちらで「ASURAJANG(仮)」をプレイしてみてほしい。

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