エヌシージャパンが運営するPC向けMMORPG「リネージュ2」が、2024年でリリース20周年を迎えることを記念し、開発陣へのメールインタビューを行った。
Lead Manager・ジンソンギュン氏、Design Team Leader・キムクンヨン氏からは20周年を迎えての気持ち、日本統括プロデューサー・新井友和氏からは次期アップデートの内容や注目ポイントをうかがうことができた。
――「リネージュ2」のリリース20周年おめでとうございます。初めに自己紹介をお願いいたします。
「リネージュ2」のファンとして、日本の「リネージュ2」リリース20周年をお祝い申し上げます! NCSOFT Lineage2 Camp Overseas Lead Manager・ジンソンギュンとNCSOFT Lineage2 Camp Overseas Game Design Team Leader・キムクンヨンです。
もっと早くご挨拶できていればと申し訳なく思うと共に、ユーザーの皆さんにご挨拶するのは初めてなので、感慨深いです。
――20周年を迎えての今の思いをお聞かせください。
20年という歳月は、オンラインゲームの歴史からすると、とても長い期間だと思います。長い間、MMORPGの力作たちと肩を並べてきたこと、そして今後もさらに成長していける環境があることに感謝するとともに、とても光栄に思っています。
何よりこの環境を作ってくださった「リネージュ2」の日本のユーザーに心より感謝申し上げます。
――これまでの開発の中で、特に力をいれてきたことがあればお聞かせください。
ジン氏:私は海外Lead Managerとして「リネージュ2」日本バージョンを開発する業務を担当しています。日本で「リネージュ2」をプレイしてくださっているユーザーに満足していただけるようなコンテンツを探し、開発するために尽力しております。
全世界のユーザーから集まる様々な意見に耳を傾け、インスピレーションを受けていますが、特に日本ユーザーを満足させるコンテンツに関して、直接開発を進めたり、日本と韓国開発陣とのコミュニケーションに尽力しております。
ライブサービスのクラスの一つ、「シャインメーカー」のキャラクターの見た目とコンセプトは、女性ドワーフ キャラクターの人気が高い日本のユーザーにフォーカスを当てて開発された、最も代表的なものです。
また、最近ギラン城の村が季節によって変化していますが、アデン、クラシックサービスで登場する大きな桜と舞い散る花びらの美しい情景は、日本のユーザーに楽しんでもらいたいという思いから開発しました。
今後の夏・秋バージョンのギラン城の村にもご期待ください。
「仮想装備システム」も、日本のライブサービスでレベル120まで成長することに苦労しているユーザーの手助けし、また、久しぶりにゲームに接続した方々が再び「リネージュ2」をプレイする際のサポートになればという目的で開発しました。
このように「リネージュ2」のオリジナリティーをベースに、日本のユーザーに満足いただける要素を常に模索しております。
――特に思い出に残っているアップデートなどはありますか?
クラシック、アデンサービスのリリース当時を思い出します。日本ユーザーの方々に、また違った「リネージュ2」をお見せしたいという期待を抱いて東京へ出張に向かい、「リネージュ2」日本統括プロデューサーの新井さんと共にゲームについて分析しました。ユーザーからの好評や酷評に一喜一憂した、本当に意味深い時間といえました。
最近でいうと、ライブサービス「ベロアのラッキーチャレンジ」コンテンツをリリースしたときです。「リネージュ2」らしいガチャ システムを作るため、演出・構想段階からUI開発までとても長い開発期間を経て、システムが完成しました。
――次期アップデートについての概要、注目ポイントなどをお聞かせください。
新井P:日本のアップデートについては私からご説明させていただきます。直近のアップデートは2024年7月を予定しており、ライブサービスのオリンピアード改編、狩り場の追加及び改編や新規アイテムなどの追加を予定しております。
今後のロードマップとしてライブサービスでは、封印されているドラゴンレイド「リンドビオル」「パプリオン」などのレイドボスをリニューアルする計画やクラシックサービスでは、アデンサービスと一緒に遊べるワールドサーバー追加などを検討しており、より楽しめるアップデートを計画しています。現在計画中ですので、内容が変わる場合がございますので、その点ご了承いただけると幸いです。
――4月の生放送終了後に行われたアンケートで、ユーザーが気になることを募集していたようですね。ライブサービスのユーザーが気にしている「狩場が増えるのか」というところは如何でしょうか?
狩り場の改善は順次検討しており、今後のアップデートにおいて改善する予定です。
――クラシックサービスのユーザーは逆に「今ある狩場のリニューアルが行われないのか」と気にしていますが、その点は如何でしょうか?
特殊時間制狩り場である「タンタル遺跡」が「アズタカンの寺院」にリニューアルされる予定です。狩り場難易度の向上に伴い、入場可能レベルはレベル76からレベル85に変更されますが、韓国とは異なる日本独自の設定も維持する予定です。
リアル ワールドでない他サーバーのユーザーと出会えるワールド狩り場として位置づけされ、専用の報賞である「祭司長のスクロール」と「ベリル」は、モンスター/ボス ドロップとミッションを通して獲得できる予定です。
――アデンサービスのユーザーは「安全強化スクロールがほしい」と切実な要望があるようですね。こちらは開発側としては如何でしょうか?
装備の強化は、ゲームの醍醐味であり、メインコンテンツの一つです。装備強化にはメリット、デメリットが付き物で安全強化スクロールの供給は最も望まれる強化アイテムであることは間違いありません。ゲーム内の状況やバランスを加味して今後検討していきます。
――最後に読者へ向けたメッセージをお願いします。
日本は「リネージュ2」のサービス提供国の中でも最優先順位にあり、実際に開発者も日本担当が最も多いです。その理由は、韓国と同じくらい長い間、「リネージュ2」と共に歩み、楽しんでくださっているユーザーから、ご意見をいただいているためです。開発チームもその期待に応えられるよう、日々尽力しております。
実際に日本でサービス中である「リネージュ2」は、韓国バージョンをベースに様々な部分でシステム/レベル、デザイン等が新しく作られています。キャラクターの実際のレベルアップ速度にともなう基本的な経験値/レベル テーブルに対する調整から、モンスターの難易度と財貨報賞、特殊報賞などを新しく構想し、追加特典の支給も行うなど、できるだけ日本のユーザーに寄り添うようにしております。
特に今年は、日本のイベントや季節にともなう雰囲気を演出できるイベントやマップの開発なども計画しており、日本のユーザーのための専用コンテンツとコスチュームなどもたくさん準備しております。
引き続き、ユーザーの皆様に楽しくプレイしていただけるよう日々精進してまいりますので、今後も「リネージュ2」の成長を見守っていただけますと幸いです。
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