KRAFTONより発売予定の脱出系ダンジョンRPG「ダークアンドダーカーモバイル」の先行プレイレポートをお届けする。
本作は、剣と魔法の王道ファンタジー的な世界観を持った作品で、すでにPCで人気を博しているタイトルをスマートフォン向けに調整を行った作品だ。
Unreal Engine 5.2.1を使用した美麗なグラフィックに加えて、バトルロイヤルやロールプレイングゲーム的な要素も盛り込まれている。それに加えて、ひとりだけではなく3人ひと組でパーティを組んで一緒にダンジョンの探索ができるところも魅力的だ。
8月1日から8月11日にかけてCBTが日本でも開催されるが、それに先駆けてメディア限定の試遊会がKRAFTON JAPANで開催された。今回は、メーカー側で用意されたAndroid端末の「Xperia 1 VI」を使用してゲームをプレイしたのだが、当初思っていたよりもかなり快適にゲームを遊ぶことができた。ということで、こちらの記事ではその模様をレポートする。
三人称視点やAI傭兵システムなどスマホ版ならではの遊びやすさも追求
そもそも「ダークアンドダーカーモバイル」ってどんなゲームなんだ? という人のために、軽く内容をご紹介しておこう。本作では、ダンジョンの中に入り、そこで探索、最終的にそこで生き延びて脱出することを目的にしたゲームである。
ダンジョンの探索では、多くのモンスターたちとのバトルや宝箱などからのアイテム集取などRPGらしい面白さがある。そのダンジョン内も、コンピューターが操るモンスターだけではなく他のプレイヤーが操るパーティと遭遇して戦闘状態になるという要素もあり、緊張感があるプレイが楽しめるのだ。
バトルロイヤル的な要素としては、時間が経つにつれて活動可能なエリアが制限されていく。この辺りは、同社の「PUBG」的な要素が盛り込まれていると思えばわかりやすいだろう。ダンジョン内を探索していると、「脱出ストーン」と呼ばれるポータルのようなものが出現する。最終的に、そちらから脱出すると成功。逆に途中で倒されてしまった場合は、それまで集めた物を含めてすべてを失ってしまうというリスクも合わせ持っている。
今回のスマホ版では、PC版と比較して変更・改良された点もいくつかある。まずはプレイヤーの視点だ。こちらは元々の一人称視点から三人称視点に変更されており、スマホでも遊びやすくなった。このあたりは「PUBG」などから得られた知見も盛り込まれているのだろう。
また、ゲームでは3人で遊ぶトリオとひとりで遊ぶソロモードの2種類が用意されているが、友達が一緒に遊べないときに、ふたり目と3人目の仲間をコンピューターに任せてトリオでプレイすることができる「AI傭兵システム」と呼ばれる機能も用意されている。
さらに、今回は体験することができなかったが、3対3で戦うPvPの「アリーナシーズンダンジョン」と呼ばれるコンテンツも用意されており、その中で最強を決めるといった遊びもできるようになっている。ちなみに、PvPでの対戦では、ダンジョンナイトは異なり負けても装備を失うことはない。
もうひとつ、機能とは少し異なるが、PC版と比較してスマホ版では画面が若干明るく見えるなどの画質の調整も行われているところもポイントだ。
今回試遊したビルドから、新たなクラスのウィザードがプレイ可能になった。それに加えて、スマホ版ではバーバリアン、ローグ、レンジャー、クレリック、ファイターといったおなじみの職業を選んでプレイすることができる。こうしたクラスについては、PC版ですでに実装されているもののスマホ版にはないクラスなどもあるが、これらは今後のアップデートなどで定期的に追加される予定である。
新クラスのウィザードでゲームに初挑戦
ひと通りゲームについての紹介が行われたあと、さっそく実機を使って試遊が行われた。今回は2時間ほどのプレイ時間が用意されていたが、最初はソロでプレイ。途中から3人ひと組みのトリオに挑戦することができた。ちなみに、本来はチュートリアルモードも用意されているそうだが、今回は端末側の調整のためにすでにキャラクターが作られていたということもあり、そちらは体験することができず、いきなりぶっつけ本番でプレイすることになった。
最初にやることがキャラクターのメイキングだ。こちらは先ほどの職業の中から好きなものを選んだ後、男女や髪型、顔などの見た目を選んでいき、名前を付けると完了だ。今回は新たに追加されたというウィザードを選んでみた。
チュートリアルがスキップされていたということもあり、基本的なことはまったくわからない状態でゲームをプレイし始めたのだが、細かい部分は置いといても、概ね操作について迷う部分はほとんどなかった。キャラクターの操作は、一般的なスマホと概ね同じだ。画面左側でキャラクターを操り、画面右側に配置されたボタンを押すことで様々なアクションができる。
明かりが消されているなど場面によっては画面が暗く感じるところもあったが、全般的には視認性もよく、どこに何があるのかもわかりやすい。また、敵が近くにいる場合はどちらの方向に足音がするのかも、視覚的に表示されるため対処しやすくなっている。
ダンジョン内では宝箱があちらこちらにあり、そちらを開けることで装備品を手に入れることができる。初期装備は見た目も地味なので、どんどん新しいアイテムを入手して強化していきたいところだ。こうしたアクションをするには時間が掛かるのだが、そのときに気を付けたいのが近くに敵がいないかの確認である。
ゴブリンなどは近くに寄らないと敵がこちらに気が付かないことがあるが、ある程度近づくとこちらに襲いかかってくる。ウィザードは魔法でダメージを与えることができるが、リキャストできるようになるまでは少し時間が掛かる。その間は、杖を使って敵を殴りつけながら戦っていくことになる。
ゲームを始めたばかりの頃はよくわかっていなかったのだが、この戦闘もなかなか面白く、しっかりと狙いを定めたほうがよりダメージを与えやすくなる。
ダンジョン内は意外と広く、扉で仕切られているところもある。また、階段があるなど階層も分かれている。ある程度探索をして安地が狭まってくると青く光る「脱出ストーン」が出現するのだが、マップで表示されている場所に行っても見つからないときがある。マップは2次元でしか表示されないのだが、実は他の階層にあるものも同じ場所に表示されるというのが理由だ。
その後いくつかの戦闘を繰り返しながらも、なんとか「脱出ストーン」の場所にたどり着くことができ、初めてのプレイで無事生還を果たすことができた。脱出に成功すると、そこでゲットした戦利品や得られた経験値が表示される。ちなみにレベルはプレイヤーと使用したクラスで分かれており、それぞれに加算される仕組みだ。
トリオでのプレイはレベル3から
その後、数回ソロプレイでダンジョンに潜ることになったのだが、実は今回の試遊会ではソロだけではなくその場にいる参加者たちと一緒に3人でパーティを組んでダンジョンに挑むことになる。だが、実はこのトリオでプレイするにはキャラクターのレベルを3にする必要があったのだ。
実は最初にウィザードを選んだのは単に新しいクラスだからというのが理由だったのだが、トリオでのパーティプレイでは状況に合わせてクレリックなど別のクラスを選べばいいと思っていた。しかし、時間的に新しいクラスのレベルを上げるほどの時間はなかったため、今回は最初から最後までウィザードでプレイしている。
ちなみに、ソロプレイでキャラクターをレベル3まで上げるには、平均的に3回ダンジョンから脱出することで達成することができる。しかし、筆者の場合は3回目のプレイ時に途中で死亡してしまった。ダンジョンの中で死亡すると、すべてのアイテムをロストしてしまうのだが、裸のまま新しいダンジョンに挑むとウィザードであってもグーパンしかできなくなってしまう。
そうしたことを防ぐために用意されているのが、「支援者」と呼ばれるシステムだ。装備をロストしてしまったときなどに「支援者」を選ぶことでサポート装備が支給される。支援者からもらったサポート装備はハートマークが付けられており、わかりやすい。
変則パーティの戦術はズバリ漁夫の利作戦!?
なんとかレベルを上げるというミッションを達成することができたので、いよいよ次の課題である3人パーティでダンジョンに挑むことに。今回は、ほかの参加者のパーティともマッチングするため、ダンジョン内にいるのは必ずしもモンスターだけとは限らない。しかし、筆者が組んだパーティのメンバーはタンク役のローグとウィザードふたりというかなり変則的なパーティであった。
ローグがタンクなのかは疑問が残るものの、これからクラスを変更することもできずにこのメンバーで挑むことになった。そこで取った作戦が漁夫の利だ。他のパーティが敵やパーティ同士で戦っているところに殴り込んで、後ろから倒すという姑息な手段である。しかし、ヒーラーも存在しないメンツでは、こうした工夫が重要だ。
ヒーラーがいないため継戦能力は低いのだが、漁夫の利ならばなんとかなる。回復薬などの使用も抑えるために、ちょっと傷付いた後はすぐに床に座って自力で回復するということを繰り返しながら、ダンジョンを探索していった。そうこうしているうちに、モンスターとバトル中の敵チームを発見! さっそくそちらに割り込んで戦いを挑み、見事漁夫の利を得ることができたのだ。
その後、パーティメンバーのシャッフルが行われメインタンクがいなくなってしまうという危機的場面も訪れたが、新たに参加したのがバーバリアンということで、さらにパーティが強化。同じく漁夫の利を得るために戦いを挑んでいったのだが……最後は逆に駆られる立場になってしまい今回の試遊は終了となった。
ざっくりとしたプレイ後の感想だが、ひとりで遊んでも楽しいのだがマルチプレイはより盛り上がること間違いなしだ。特に今回はオンラインではなくオフラインであったため、すぐ側でリアルにやりとりしながら探索を進めていくことができた。こうした近い距離で友達と一緒にゲームを楽しめるというところも、PC版にはないスマホ版ならではの魅力といえるだろう。
冒頭にも触れたが、CBTは8月1日から11日まで開催される予定だ。一般の応募期間は7月31日までとなっており、iOSまたはAndroidのどちらかを選んで申し込むことができる。こうしたゲームをプレイしたことがない人にとってはかなり新しい体験となることは間違いないので、この機会を逃さずに挑戦してみよう!
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