「リネージュ」開発が贈る完全新作MMORPG「Throne and Liberty」オープンベータテストに参加!動物に変身して移動できるモーフ機能が超快適すぎる!

NCSOFTとAmazon Gamesがタッグを組み、開発中のMMORPG「Throne and Liberty(スローン・アンド・リバティ)」。2024年の9月18日にサービス開始が予定されている本作のオープンベータテスト(以下、OBT)が先日行われ、一足早く本作に触れることができた。

プレイ期間が限定されていたこともあり、すべての要素に触れられたわけではないものの、本作の魅力の一端は味わえたので、その感想をお伝えしていく。

まず馴染みがない方へ説明すると、MMORPGとは広大な世界に無数のプレイヤーが同時にアクセスして楽しむオンラインRPGのことだ。オンライン環境が当たり前となった現在では、多数のプレイヤーがいっしょに遊べるゲームも珍しくはなくなったが、ネット環境が整い始めた時代のMMORPGといえば、その目新しさもあって一大人気ジャンルだった。

かくいう筆者もMMORPGに大ハマりしたひとりであり、国産だけでなく海外産のさまざまなタイトルに触れてきている。今でこそMMORPGがリリースされる数は一時期に比べて大きく減ってしまったが、それでも筆者のように新たなMMORPGの登場を待っているファンも多いことだろう。

本作の開発を担当しているのが「リネージュ」シリーズを手掛けたNCSOFTだということもあり、往年のMMORPGファンからの期待度もかなり高いように思える。

なお先に断っておくと、今回筆者がOBTで触れたのは本作の要素の一部に過ぎない。エンドコンテンツとして売りにしているギルド戦やPvPといったものは体験しておらず、あくまでも基本的なプレイフィールのみの感想であることはご留意いただきたい。

キャラクター作成に何時間でもかけられる!細部まで調整できるキャラメイク

まずはキャラクターメイキングについて話そう。MMORPGにおける主人公は、多くの場合プレイヤーが自分で容姿をカスタマイズできる。自分の分身であるキャラクターを作り上げ、その世界の冒険やほかのプレイヤーとの交流を楽しむのがMMORPGの醍醐味といってもいいだろう。

その点において本作は非常に優れており、細やかな調整が可能なため大抵の顔を再現できる。パーツのデザインは、いわゆる韓国系ゲームの美麗系統であるため、日本のプレイヤーにも馴染みやすいのでないだろうか。調整項目は多岐に渡り、簡単なパーツを選んで組み合わせることもできれば、各部位ごとにスライダーをいじって微調整をすることもできた。しわの調整なども可能で、年を経た男性・女性も作成できるのが嬉しい。

詳細な設定が面倒だという人は、デザイナープリセットという手もある。かなり完成度の高いフェイスパターンが豊富に用意されているため、手軽に見た目のいいキャラクターを使いたいという需要にも応えている。プリセットをベースにしてカスタマイズもできるため、細かくカスタマイズしたい人も、プリセットから一番理想形に近い形状の顔を選んでカスタマイズをスタートすると時間の短縮になるだろう。

ランダム生成も用意されているが、こちらはプリセットに比べると、さすがに少し奇抜なデザインが作成されることもある。とはいえ、一定のクオリティは確保されているような印象で、あまりにもクリーチャーすぎるような顔にはならなかった。作りたい顔のイメージが浮かばない場合は、ランダム生成を試してみるのも一興だろう。

カスタマイズ項目には体格の設定もある。背丈と肉付きをダイヤ型のスライダーを動かして調整する方式だ。ふくよかという項目があったため、ちょっと太めなキャラクターも作れるのかと試してみたものの、思ったほど太くならなかったのは個人的に少し残念だ。逆にいえば、どのような調整をしても、一定の水準の格好良さが担保されるともいえる。

後述するが、本作ではストーリークエストのカットシーンで主人公の顔がたびたび映されるため、納得できる容姿を作っておくことをおすすめしたい。

ストーリー重視型MMORPGともいえそうな、演出にこだわったメインクエスト

本作において、プレイヤーキャラクターは特別な星の欠片をその身に宿しており、アーキウムと呼ばれる勢力にその力を狙われている。またアーキウムはゲームの舞台となるソシリウムの脅威としても認知されており、プレイヤーは彼らに対抗する勢力“レジスタンス”の一員として活動していく。

主要キャラクターにはボイスが実装されており、カットシーンはもちろん通常の会話でも贅沢に喋ってくれる。一部のキャラはリップシンクがずれていたが、日本語に合わせて動いていたキャラもいたので、まだ最適化されていないだけだろう。多くの登場人物が違和感なく日本語で話すのであれば、MMORPGとしてはなかなかリッチな作りといえそうだ。

カットシーンの演出や要所で差し込まれるイラストによる世界観解説も凝っており、ストーリーにも力が入っている。MMORPGといえば、ひと昔は他プレイヤーとの共闘や対戦、コミュニティの構築がメインで、ストーリーはおまけというような印象のタイトルが多かったが、昨今の流れとしてMMORPGもストーリーに魅力を持たせるという流れになってきているように感じる。

しかし、クエストの進行自体は目的地に行って敵を倒したり、人と話したりを繰り返すだけということが多く、全体的にあっさりとした印象だ。

このあたりは「リネージュ」を含めた、これまでの韓国産のMMORPGと同じような触り心地に感じる。ゲームの進行としては気持ちよさがある一方、壮大な物語体験としては少し物足りなくも感じてしまう。

また本作は基本的にはリアル寄りのグラフィックなのだが、アミトイと呼ばれるペットのようなものや、序盤のチュートリアルの案内役を務めるキャラクターはかなりファンシーで、世界観的にやや浮いている感じも受けた。このあたりは個人の好みの問題ではあるものの、筆者個人としてはややチグハグさを感じてしまったのも事実だ。

モーフ(変身)を多用した三次元移動がストレスフリーで気持ちいい!

本作最大の特徴は、プレイヤーキャラクターが自在に動物やモンスターの姿に変身できるモーフ要素だ。ほかのMMORPGで例えると、移動速度を上げる騎乗動物に相当する要素といえるだろう。

モーフは陸上用・水中用・空中用と、それぞれ別に設定されており、地面を走っている状態で変身すると陸上生物に、空中で変身すれば飛行生物に……というように、状態に合わせて自動的に変身できる。変身もワンボタンで可能で、煩雑な操作は必要なく、移動がかなり快適だ。

さらにモーフ機能はチュートリアルの段階で習得するため、ゲーム序盤から使用できるのも嬉しい。MMORPGといえば広大なフィールドが用意されている一方で、移動に手間がかかるという印象もあるが、本作ではこのモーフ機能により、最序盤から移動のストレスをほぼ感じずに済んでいる。プレイに対するストレスを減らしていくのは、今風のデザインだなとも感じた。

モーフだけでなく、ラッチ(フック)をつかった三次元的な移動も取り入れられている。ラッチを使って高所に登り、そこから飛行モーフで一気に遠距離を移動することもできるため、フィールドを生かして自分なりの移動ルートを考えるのも楽しい。

飛行は便利だが、さすがに無制限に飛行できるわけではない。飛行中はゆっくりとスタミナゲージが減少していくため、一度に飛行可能な距離は限られている。イメージとしては、スタミナが続く範囲で滑空する、という感覚に近い。

ちなみに変身する生物の姿は何種類も用意されており、メニューから設定することができた。これらの生物はクエスト報酬で手に入ることもあれば、課金要素として購入することも可能だ。実際にプレイした印象では、陸上や飛行生物には変身する機会が多いため、いい見た目のものがあれば買いたくなってしまうかもしれない。

移動用のモーフ以外にも、さまざまな生物に任意に変身できるトランスモーフも存在。こちらは移動速度が速くなることはないが、同種の敵タイプから襲われなくなるという効果があるようだ。見た目の種類もかなり多いため、ほかのプレイヤーとの交流でも使えるかもしれない。また、例えばギルド戦などで敵NPCの中に紛れておくという使い方もできるのかなども、気になるところだ。

アクション要素を含みつつも忙しすぎない、ほどよい手ごたえを感じられるバトル

戦闘はオートで繰り出される通常攻撃のあいまに、任意でスキルを発動していくタイプ。スキルは全部で12種類セットすることができるが、どのスキルを使えるかはキャラクターが装備している武器によって異なる。

本作にはクラスや職業といったものが存在せず、装備した武器によって使えるスキルが異なるため、現在装備している武器によって役割が変わると言ってもいい。武器は2種類まで装備でき、戦闘中に切り替えて使用することも可能だ。切り替えると入っても、セットしてあるスキル自体は、どちらの武器のスキルであっても武器を持ち替えずに使用できる。あくまでも通常攻撃をどちらの武器で行うか、といった感覚だ。

もちろん武器によって得意な戦法はある程度決まっているが、スキルはスロットにセットしたものしか使用できないため、同じクラスでもどのスキルをセットするかによって戦い方に幅が生まれそうだ。スキルスロットは2種類の武器で共有なので、2つの武器のスキルをどのように配分するかでも戦い方は変わってくるだろう。

スキルによっては攻撃する範囲を指定して行うものもあり、対多数の敵と戦う際などには敵との位置関係や使用タイミングも重要になる。全体的な戦闘のテンポは良く、スキルをガンガン使っていけるため、戦っていて気持ちいい。

なお敵の強力な攻撃は、ローリングで回避したり、パリィして防いだりすることが可能だ。特にパリィは本作の戦闘において重要な要素となっており、成功すれば敵をスタンさせられるため、攻守を兼ね備えた要素といえる。

パリィと聞くとアクションゲームのようなシビアなタイミングを求められそうに感じるが、本作でのタイミングは非常にわかりやすい。画面上に出現する紫色のサークルが中央に向かって収縮していくので、タイミングを合わせて防御を発動すればパリィ成功となる。判定もわりと甘めなのでアクションが苦手な人でも安心だ。

ちなみにストーリーを追ううえでは基本的にはソロプレイが可能だったが、一部のクエストでは他プレイヤーとグループを組み、ダンジョンに挑む必要があった。とはいえ、挑むダンジョンを指定して、どの役割(盾役、攻撃役、回復役の3種類)かを選択するだけで、あとはゲーム側で自動的にマッチメイクしてくれる。

ダンジョンの中に入ってしまえば、あとは攻略目標を達成を目指して、全員で進んでいくだけだ。筆者がプレイした限りでは、ダンジョン内で特に会話などは行わず、みな黙々と攻略をしていた。役割の概念があるとはいえ、基本は全員で集まって敵を倒しながら進むだけなので、人と話すのが苦手という人でも問題なくプレイできそうなラフさだった。

また、フィールドでは一定期間ごとにエリアクエストと呼ばれる特殊なクエストが発生。指定されたエリアにいるすべてのプレイヤーが参加できるクエストで、一定範囲内の敵をどれだけ狩れるかといった競争要素もあった。間接的なPvP要素といえなくもないが、プレイしている感じはスコアアタックを全員でいっしょに行っているような感覚で、PvPが苦手な人でも楽しめるだろう。

スコアに直結するアイテムの納品場所が複数あり、ある程度納品が進んだ場所はそれ以上納品ができなくなるため、どこに納品すべきかといった戦略が求められることも。クエストの仕組みがひと工夫されていることもあってか単純な作業感は薄れており、競争要素もあって熱中してしまった。なにより、たくさんのプレイヤーが同じ画面内で敵を狩っているようすは、これぞMMORPGといった具合でテンションが上がる。

フィールドで発生するイベントの発生時刻がゲーム内で確認できるのは非常に助かった。直近で発生するイベントリストのようなものを閲覧できるため、行動の計画を立てやすい。いつ発生するかわからないイベントを待ちながら、近場で黙々と時間をつぶす、という行為がないので、かなり快適だ。

ちなみに本作はキーボード&マウス操作のほか、ゲームパッドによるプレイにも対応している。戦闘中にそこそこ動き回ることも多いため、個人的には戦闘はゲームパットのほうがやりやすく感じた。一方で、メニュー周りの操作はゲームパッドだとややもどかしさを感じる部分もあり、マウス操作のほうが快適だ。どちらを選んでもかなり操作しにくいということはないため、自分に合った機器を使えばいいだろう。

MMORPGとしてのやり込み要素の片鱗は感じつつも、用語には少し慣れが必要

誤解を恐れずにいえば、韓国系MMORPGとしてスタンダードな作りだというのが、筆者個人の感想だ。ポジティブに捉えれば王道の作りと言えるが、少しいじわるな言い方をしてしまうと、モーフ機能に新鮮さは感じるものの、あくまでも騎乗移動の代替の仕組みであり、ゲームプレイそのものは従来のMMORPGから大きく進化はしていないと感じる。

とはいえ、あくまでもOBTで触れた部分において目新しさが物足りないというだけだ。MMORPGとしての作りはていねいで、プレイ感の軽さ(≠コンテンツの軽さ)が特徴的な韓国系MMORPGらしく、時間を忘れて黙々と遊んでしまうし、ギルド戦などのエンドコンテンツが活発になり、そこに身を置くようになればまた違った景色が見えるだろう。

なお、以下のトレーラーでは大規模戦闘などのエンドコンテンツとおぼしきバトル風景を見ることができる。

ゲームバランス的な部分は昨今のライトなプレイに寄っており、昔のように敵を狩り続けてレベルアップを目指す……といったデザインではなく、クエスト経験値のみでレベルがどんどん上がるようになっているのは嬉しい。継続サービス型のゲームが増え、時間の使い方に悩ましい現代でも、手を出しやすくはなっている。MMORPGというジャンル自体が、ある程度楽しもうとするなら時間を大量に必要とするという点は変わらずだが……。

そしてバトルパスなどが存在するあたりも、現代ナイズされているなと感じた部分だ。かつてのようなPay to Winな要素よりも、装備スキンやモーフ用の外見に課金要素の重点を置いていそうなのも、いちプレイヤーとしては好ましく感じる。

また目立った特徴としては、装備品の強化があげられる。RPGの装備品といえば、レアリティの高いものに順次持ち替えていくというイメージがあると思うが、それ自体は本作も例外ではない。

しかしOBTでは簡単に乗り換えられるほどレアリティの高い装備品が手に入るというわけでもなかった。装備品は敵からの低確率のドロップ品を狙う方法もあるが、クエスト報酬で手に入る素材を使って、ショップで作成するという方法のほうが現実的だった。しかしレアリティの高い装備品ほど必要な素材も手に入りづらい。そのため、底レアリティの装備を強化して、高レアリティ装備の“つなぎ”として使うこともできそうだ。もちろん、最終的には高レアリティ装備を限界まで強化することが目標となるだろう。

装備品の強化は、強化用素材を消費して装備品に経験値を注ぎ込むのだが、この際にどれだけ経験値を得られるかに多少のランダム性がある。運が良ければ少ない消費量で装備品の強化が可能になることもある。このあたりはソーシャルゲームなどでよくある、強化の大成功を狙うイメージが近い。

本作には装備品強化のほかにも、さまざまなやり込み要素が用意されているが、使用するアイテムなども含めて独自の用語が多く、全体的に「これは何に使うものなのだろう?」となることも少なくなかった。最初のとっつきやすさという意味では、少し煩雑な印象も感じてしまう。

とはいえプレイしていれば慣れる部分であることも事実。本作の売りでもあるギルド戦などにも挑んでみたいと思わせるポテンシャルは感じたので、正式サービスで腰を据えて遊べる日が楽しみだ。

「リネージュ」開発が贈る完全新作MMORPG「Throne and Liberty」オープンベータテストに参加!動物に変身して移動できるモーフ機能が超快適すぎる!の画像

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